銀のつぼみと白百合の頃
§ 軽率だったと、自分でも思う。 何もかもスケールが違う、そんな国に行けば何か変わるだろうと、そう思ったのだ。 結果が、これ。野垂れ死に寸前の、すっかんぴん。委細は省くが、死にかけだった。 「ばっ...
2023-01-30 18:12:42 +0000 UTC View Post
§ 軽率だったと、自分でも思う。 何もかもスケールが違う、そんな国に行けば何か変わるだろうと、そう思ったのだ。 結果が、これ。野垂れ死に寸前の、すっかんぴん。委細は省くが、死にかけだった。 「ばっ...
2023-01-30 18:12:42 +0000 UTC View Post
§ 江ノ電は、腰越をすでに過ぎていた。 「鎌倉、行ったこと、ないや」 高梨さんが、僕の肩に頭を預けて囁く。 車内に人はまばら、制服姿は、僕らだけ。夕陽は徐々に、七里ヶ浜の海岸線に沈みつつある。 「俺は...
2022-12-31 15:00:00 +0000 UTC View Post
§ ────それで。 ────それで、どうなったんだっけ。 波打ち際で俺は、なぜ青空を仰いでいるんだ? 海藻まみれでびしょ濡れの体を横たえて、なぜ俺は呆然としている? たしか俺は、新天地を求めていたは...
2022-12-20 03:21:52 +0000 UTC View Post⁂ 僕が果ててからも、繰り返し、繰り返し瑠菜はお股を練りつけ続けていた。 「もう少し、だから、待って……♡」 小人の矮小さを覚えようとするように、“すり……♡ ぬち……♡”っと体を揺らす瑠菜。服はお...
2022-12-01 07:18:04 +0000 UTC View Post
§ 電車で、うつらうつらしていた時だった。 「また、間違えられたね」 クスクス笑う、儚げな声。 高く澄んで、囁くように、内緒話をするように、少女の声が僕だけに呟く。 まどろみの中でそれは、ひどく幻想...
2022-11-25 12:39:39 +0000 UTC View Post
§ 窓の外は異界、尋常な世界。 吹き荒れる大気に歪んだ視界、一言で言えばそれは、混沌だった。 親しみ深かったはずのものは様相を変え、場違い感に身をよじる日々。俺はもう、壁にすがり恐怖と快楽の到来を...
2022-09-30 11:19:32 +0000 UTC View Post
§ 例えるならそれは、蜂蜜をまとった甘いマシュマロ。 柔く甘く優しく蕩ける、大きな大きなマシュマロだった。 「亜希さんは気を張り過ぎなんです♪ もっと、ゆる~く、ゆるゆる~って、甘えて良いんですよ~...
2022-08-31 12:40:25 +0000 UTC View Post§ 放蕩息子は帰還せず、じき親父も帰らぬ人となった。 馬鹿げた話だ。 結局、後には何も残らなかったのだから。 だって、実際そうだろう。資産家が死に、遺産はごく潰しが蕩尽した。残ったのはどうしようも...
2022-07-30 10:39:50 +0000 UTC View Post
§ 降り注ぐ蝉の喧騒は、僕らを放ってはおかないようだった。 むせ返るほどに青い夏。 入道雲は、木々に隠れてまだ見えない。 「雨降ったらヤだね」 そんなことを言いながら道々、僕はナツキに訊くともなしに...
2022-07-14 10:13:03 +0000 UTC View Post
§ 突如僕を吹き飛ばしたのは、真っ黒な靴底だった。 4倍もの大きさの少女、それが僕を軽く蹴り飛ばしたのだ。 「ちょっと、邪魔」 「ぎゃっ!?」 鈍い悲鳴、跳ね飛ぶ矮躯。備品の小男はしたたかに壁に打ち付...
2022-06-23 10:18:07 +0000 UTC View Post
§ 教室に二人、少女が二人。 制服をはだけ、向き合って。 陶然としたその視線を絡みつかせる、それは耽美な少女らの愛の現場だった。 「……ユカの、バカ♡」 長い黒髪の少女が、相手の頬を手に包む。未だ恥...
2022-06-20 01:41:42 +0000 UTC View Post
§ 巨女神リーベラは、情に厚い少女だった。 この地に降り立ってこの方、一度として街人の好意に報いないことがなかったのだ。 『おはようございます~♪ 今日もいい1日にしましょうね♪』 丘に腰かけ街を見守...
2022-06-20 01:25:42 +0000 UTC View Post§ パーティーメンバーとはぐれて既に数刻、曙光は天頂にのぼり、俺にも焦りの色が見え始めたころだった。 「おーい!! リロだ!! ミローヌ! アンナ! フィーナでもいい! 誰かいないか!!」 鬱蒼とした...
2022-05-28 08:02:37 +0000 UTC View Post§ ある朝の、沐浴の折。 《……私も、そのくらい大きくなるのかしら》 お嬢様は、ぽつりと呟かれました。 《……え?》 《胸のこと。ネフィは本当に大きい胸をしてるもの》 そう言いながら、湯の中で自身の乳房...
2022-05-18 08:31:29 +0000 UTC View Post§ 空漠たる空間を前に、俺は途方に暮れていた。 無限に続く平面に立ち、あたりにはなにもない。 どこだここは。 「ドッキリか? 連れ去り? いや、でも……」 サークルルームに入り、一息ついたことまでは...
2022-04-29 14:17:47 +0000 UTC View Post§ 私の身の上話から始めましょう。 まだ私が己の出自を呪っていた頃のこと、私が、イリムお嬢様のメイドとしてお仕えする前のことでございます。 流刑地の一角で生まれたこの少女は、親を知らず愛を知らず、...
2022-04-21 15:09:41 +0000 UTC View Post§ 超長身猫耳娘との日々。 それが、徐々に頽廃の色を見せ始めるのは、あるいは当然のことかもしれなかった。 だって、今こうして横に寝ているだけで俺を虜にしているのだから。 「……本当にデカいな」 俺よ...
2022-04-14 08:05:22 +0000 UTC View Post§ 熱い。 重い。 苦しい。 うだるような熱と蕩けるような柔らかさに、僕はどうすることも出来ずにいた。 「ぐぅ……っ!」 「ちょ、ちょっと、動かないでよ……!」 「ご、ごめんなさい……」 ささめく少女...
2022-04-06 07:38:03 +0000 UTC View Post「私、雪人さんも悪いと思うんです」 ソファに腰かけ、大和撫子が言う。 「寝てる雪人さんと戯れてたのは私ですけど」 読み聞かせをするように、ゆっくり、噛んで含ませるような声音で。 「そんな私を見て、こっ...
2022-03-31 04:45:08 +0000 UTC View Post「さ、帰りましょうか」 夕さりつ方、黒髪の少女は俺に言った。 午後5時半、下校の折である。 「ゆきとさん、……雪人さん?」 それは、夕焼け空を背負った美少女の姿。赤銅色に燃える一面のうろこ雲を背景に、...
2022-02-28 10:19:08 +0000 UTC View Post§ 襲ってきたのは、尻だった。 「あはっ♪ 義兄(にい)さんなんか瑠奈のお尻専用クッションにしてあげるんだから♪」 笑い声とともに60㎝の体を粉砕する、生意気な尻。丸尻が視界にわっと広がって、そのまま“...
2022-02-06 14:32:11 +0000 UTC View Post“たまり”に行くと、既にサークルメンバーは勢ぞろいだった。 「あ、やっと来た」 ご歓談中だったらしく机の上には菓子の山。それを囲む女子が3人。銘々、もぐもぐ口を動かしながら銘々こちらを振り返ってくる。 ...
2021-12-30 17:39:29 +0000 UTC View Post§ 新しい部屋。 もう、遠近法で歪んで見えるほど巨大な空間に座り込み。 巨大娘は、呆然と小ネズミを見下ろしていた。 『優、だよね……?』 全裸で股間を見せつける姿勢であるのにも構わず、足元の僕を見...
2021-11-30 13:32:18 +0000 UTC View Post§ 妖精の森には精気が横溢し、もうその充満を抑え切れないようだった。鬱蒼と茂る木々に育ち過ぎたキノコ、蠢く植物。分け入れば分け入るほどその生物相は不可思議に変わっていき、もはや羽虫のように異種族が飛び...
2021-10-31 14:46:21 +0000 UTC View Post§ いい買い物をした。 縮小娘を買ったのだ。 「あの……、た、助けて、もらえませんか?」 縮小病にかかったというその少女は、机の上で恥ずかしそうに裸体を隠す。けれどそれが一層愛らしくて、思わず頬がほ...
2021-09-30 13:31:09 +0000 UTC View Post§ 朝起きると、沙希の姿が見えなかった。 まさか、羞恥心に負けて雲隠れしちゃったんじゃ。 「沙希!? 沙希、どこに行ったの!?」 思わず母親を探す赤子のように叫ぶ僕。それから、ハッとして落ち着きを...
2021-08-30 19:17:17 +0000 UTC View Post§ 夏、公園、蝉しぐれ。 眺めていた入道雲が、不意に見えなくなった。 「だーれだっ♪」 小さな手に目を覆われて、けれど僕は慌てない。 こんなことをするイタズラ娘、ひとりしかいないもの。 「沙希でしょ...
2021-08-22 15:25:22 +0000 UTC View Post§ この部屋に昼はなく、夜もなく、ただ茫洋とした宵口だけが広がっていた。 俺は眠る。裸のまま、どこまでも続くシーツの海に埋もれるように。 いつまでもこうしていたい。泥のように眠る、この時間だけは何物...
2021-07-28 11:14:43 +0000 UTC View Post