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夜空さくら
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ヒトネコトリップ! ~ヒトネコ横町~ 6


 ズボンの中から頭を覗かせたのは、凶悪な形をした『ねこじゃらし』。

 ヒトネコとして振る舞っていたあたしだけど、それを目にして思わず、ひとりの雌としてごくりと喉を鳴らしてしまった。

 この横町に来るような人間に、不潔であったり、だらしなかったりする者はほぼいない。常に体を清潔に保っているのはもちろん、だらしのない体をしている者は多くなく、このサラリーマン風の男性に関していえば、バッチリ鍛えられた逞しい体をしていた。

(どうせヤるなら、こういう男の方がいいもんねぇ)

 あたしはゆっくり四肢を動かしてそそりたつそれに近付く。

 両手――前脚は使えない。いくら横町が綺麗にしているとはいえ、地面に直接突いている部位だからだ。

 だから必然、その『ねこじゃらし』で遊ぶなら、手段は限られる。

 まずは挨拶代わりに、頬をすり寄せた。ぴくん、とそれが反応する。

(うわ、あっつ……めっちゃ興奮してるじゃん)

 触れた頬にまだ熱が残っているかのようだ。思わず反応したと思われるピクピクした動きも、なかなか可愛らしく感じる。

「んにゃ……」

 舌を出し、側面を舐め挙げる。さすがに汗は?くからか、少ししょっぱいけど、不快な感じはしない。舌先でその熱さと逞しさを同時に感じ、背筋にぞくぞくするものが走った。

「くぅ……っ」

 彼も気持ちよくなってくれているらしく、声を殺して呻く。

 その反応に満足しつつ、あたしはさらに舌を動かしていく。舌でなで上げるように、あるいは絡めるように、そそりたつ物を唾液で濡らしていった。

 男性は耐えるばかりで自分から動こうとはしない。それは横着ではなく、横町ではヒトネコの意向を最大限重視する、という基本を守ってのことだ。

 ヒトネコ側から個室に連れ込んだ以上、そこまで律儀に原則を守る必要は実はないのだけど、その愚直なまでの真面目さは嫌いじゃない。

 あたしも奉仕のしがいがあるというものだ。

(に、しても結構大きいな……)

 あたしは『ねこじゃらし』を舐めながらその大きさや長さを冷静に観察していた。

 かつてあたしが相手をした『マッチョな外国人観光客』風の人には劣るとはいえ、日本人であることを加味したら十分な大きさだ。

(横町に来てるってことは、一定の身分持ちかお金持ちってことだし、顔も悪くないし、モテモテだろうになー)

 横町に来るまでもなく、こういうプレイを受け容れる彼女とかいそうなものだ。

 そんなことを考えてしまったけど、あまり背景を探るのは規則違反になる。

 あたしは十分に刺激を与えたと判断し、大きく口を開いてその『ねこじゃらし』を口に含んだ。

「んっ、くぅ……っ」

 まずは先端だけを咥え、舌で先端にある割れ目を刺激する。びくん、と『ねこじゃらし』が跳ね、あたしの口の中で暴れた。

(んふ……っ、やっぱり、結構大きいな……)

 まだ先端だけしか口に含んでないのに、口内の半分くらいがそれによって圧迫されているような気がしてしまう。

「ふー……ふー……」

 先端を咥えたまま、慎重に鼻で深呼吸をし、呼吸を整える。

 呼吸が落ち着いてくると同時に、あたしは『ねこじゃらし』を一気に根元まで咥え込んだ。喉の奥に先端が当たる感触がする。思わず嘔吐きかけたけど、それくらいの苦しみは耐えられた。

 口の中一杯に、脈打つ棒の感触が広がっている。時折力が入るのか、あたしの口の中から飛び出そうとしているように暴れ回っていた。

「ふ、ぅ……んっ、うっ……!」

 あたしはそんな暴れん坊を口の中に捕らえつつ、ゆっくり頭を上下して激しい刺激を与えていく。

「く、うぅ……っ、ああぁっ」

 あまりの刺激の強さに、声を出すのを堪えていた彼もひとたまりもないようだ。声を殺して呻き、身を捩り、いまにも爆発しそうなほど快感が高まっているのを感じる。

(ここでちょっと刺激を変えて……っと)

 あくまで優しく、傷つけることはしないように慎重に、あたしは上顎の前歯を使って『ねこじゃらし』を擦った。

 痛くはないように加減はしたけど、歯でそれを擦り挙げられる感覚は鋭く、そしてとてつもなく強い。

「んぎっ!」

 一際大きく彼は体を震わせ、そして――白い液体をあたしの口内にぶちまけた。生々しく苦い味が口内に広がる。

 射精する瞬間の予兆は感じていたので、上手く精液を口の中で受けとめることができた。これがもし相手主導で動かれていたら、喉の奥にぶちまけられて、大変なことになっていたかもしれない。

「んっ……ふあぅ、にゃぅ……」

 あたしは男のものを咥えたまま、噴きだしたものを喉の奥に流し込んでいく。

 ものを咥えたままそれを呑むのはなかなか難しかったけど、やってやれないことはない。

 口の中のものを全て呑みきったら、舌を使って少し小さくなった『ねこじゃらし』を入念に綺麗にする。

 綺麗になったそれを口の中から解放すると、唾液でテカリ輝くそれが再びそそり立ち始める。唾液で濡らしたことによって、空気にまで反応するようになっていた。

 あたしは舌でぺろりと自分の唇を舐める。

 ここまで来たら、こちらとしても我慢が出来る状態ではない。

 あたしは彼に体をすり寄せながら、床に寝転んでいる彼の上に跨がっていった。

 ラバースーツに覆われているとはいえ、敏感な股間を男性の体に擦り付けているという事実に、こちらも興奮していた。

「フフ……んなあぉ♡」

 しなをつくって声を上げると、文字通り発情した猫のような声が喉から出る。

 完全に男の人の上に跨がったあたしは、彼にあの場所の封を解いてもらうべく、腰を彼の前に突き出した。

 彼も心得ているから、すぐに動いてくれた。あたしのラバースーツの股間の部分、ジッパーで閉じられているそこを、開いていく。

 ジッパーの隙間から、すっかり感じて濡れている割れ目が顔を覗かせた。



 俺の腰に跨がったヒトネコ――リッスの股間が露わになる。

 露わになったそこから漂ってくる雌の色香は、一度射精に到って大人しくなった俺の股間のものを再び元気にするには十分すぎるものだった。

 興奮そのまま、リッスの割れ目に股間のものをぶち込みたくなるが、そこは人間としての理性が待ったをかける。

 慎重に指を動かし、リッスのそこがどんな状態かを探った。

「んにゃぁ♡」

 指が潜り込むと同時に、彼女は甘い声音で啼く。指の刺激によって感じていることは明白だった。

 それに先ほどまでの行為も加わってか、すでにそのリッスの場所は、触れた俺の指に滴りが移るほど濡れている。

(この調子なら……いけるか)

 体の状態も十分で、相手もその気であるとなれば、こちらが躊躇する理由は何もない。

 俺は体の位置をずらし、そそりたつものでリッスの股間を突きあげる位置に陣取った。

「……いくぞ」

 多くの言葉は要らない。

 俺はそう短く告げると同時に、先端の狙いを定めて腰を突きあげた。

 想像以上にあっさりと、俺のものがリッスの股間を穿つ。

「んにゃあああああっ♡♡♡」

 瞬間あがった嬌声は、リッスが確かに感じていることを明白にするものだった。

 蕩けた表情がとても扇情的で、思わず力がこもる。体内のものに力が加わったのを敏感に感じ取ったのか、リッスは体をくねらせて悶えていた。

「ふにゃあ……あっ♡ あっ♡」

 あまりの感じように演技が混じっているのではないかと頭の片隅を過ったが、そもそもそんな演技を混ぜる余裕もなさそうだ。

 ぶるぶると震える腰の振動が繋がった場所からハッキリと伝わって来て、ペニスがキツく絞り上げられた。まるでその場所だけ別の生き物のように、奥まで挿し込んだ俺のものを締め上げてくる。

「ぐっ……っ、うっ……!」

 まだ出すには速すぎる。俺は男の意地で射精をなんとか堪え、ゆっくりとピストン運動を開始する。

 ぐちゅぐちゅ、と接合部からは非常にイヤラシい水音が響いていた。

「はぁっ……はぁっ……!」

 腰をあげ、下げる。寝転んだ状態で行うその動きは、下手な筋トレよりよっぽどキツかった。

 リッスはかなり体重が軽い方だったが、相応の重さがある。だがそんなことはどうでもよくなるくらいに、突きあげる度に喘ぐリッスはとても魅力的だった。

 発育のいい彼女の胸が、突きあげる度に上下に揺れる。

 ラバースーツで抑えているにも関わらず、上下に揺れるのがハッキリとわかるのだ。どれほどの柔らかさかは、さっきローターで遊んであげた時にわかっていたが、改めて上下に揺れているのを見ると、凄まじいものを感じる。もちろんいい意味で、だ。

 俺がしばらくそうして突きあげていると、リッスの膣内がびくびくと痙攣し、リッスが仰け反って絶頂に達した。

 接合部から愛液が噴き出し、上半身をあおむけに寝る俺の体に預けてくる。

 そうすると当然、リッスの立派なものが俺の胸に触れ、形を変えた。柔らかなそれが押しつけられる感触は実に良い。

 俺はその感触を堪能しつつ、二発目の射精をリッスの膣内へと迸らせた。

 ヒトネコ横町にいるヒトネコとの交尾では、遠慮なく中出しをしていいことになっている。それが嫌なものはそもそも挿入出来ないように、貞操帯のようなものを身に付けていたり、ジッパーが動かないようになっているからだ。挿入出来る時点で、そういったことに関しては気にしなくていいのだ。

 ピルを飲んでいるのか、仮に妊娠しても運営側がどうにかするのか、その辺は不明だが運営が責任を持っているのだから、俺は気にしないようにしていた。

 二度も射精すると、流石に少しくたびれる。

 俺は倒れ込んできたリッスを抱き締め、少し休むことにした。柔らかな体つきの彼女は、抱き枕としても心地よい。

「んにゃあ……♡」

 彼女も特に嫌がる素振りはなく、黙ってされるがままになってくれていた。

 俺は暖かな彼女の体温を感じつつ、ゆっくりと眼を閉じた。





 シロさんと話をした後、わたしたちは再びヒトネコ横町にくり出していた。

 色が目立つシロさんと一緒にいると、わたしや美里まで注目される。感じる視線の数がさっきまでより明らかに多く、わたしはとても恥ずかしかった。

 美里は持ち前の天真爛漫さでシロさんにじゃれつきながら歩いていたけど。

「にゃにゃ、にゃっ」

 不意に、美里が妙な声をあげた。何かと思って視線を追って見れば、時計を見ている。

「にゃ……にゃっ?」

 時刻を見て、わたしはなんで美里が声をあげたのか理解した。

 集合時間が迫っていたのだ。

(まだそんなに経ってないように感じてたけど……結構経ってたんだ)

 ヒトネコとして過ごしていると、時間の感覚が狂うようだ。

 美里はシロさんにすり寄り、別れの挨拶をしていた。時計を見ていたことで時間だということはシロさんにも伝わったのだろう。名残惜しそうに、美里と体を摺り合わせている。

 その視線が、こちらにも向いた。思わず身を固くしてしまったけど、彼女にはよくしてもらったのだから、感謝の気持ちは示すべきだ。

「にゃお……ん、ぁっ?」

 美里と同じように体をすり寄せようとしたら、シロさんがすかさず先手を打ってきて、至近距離に顔を寄せて来た。

 鼻と鼻が擦れ合うほど近く。綺麗なシロさんの赤色の眼にわたしが移っている。

 思わず動きを止めてしまったわたしの鼻の頭を、シロさんの舌がぺろりと舐めた。

「ふにゃ!?」

 思い掛けない刺激に腰を抜かしてすっころぶわたしを見て、シロさんが愉快そうに笑う。

「にゃははっ」

 シロさんは悪戯を成功させた猫のように、ひょいと身を翻し、その場から離れていった。かなり離れたところで振り返り、また一声啼くとそのままどこかに去って行く。

 翻弄されてばかりで情けない。

「……にゃーお」

 一連の流れを見ていた美里が、なぜか頭でわたしの脇腹を小突いてくる。

 痛くはないけど、どういうつもりかわからなかった。尋ねようにも、啼くことしかできないし。

 頭突きをしてきた美里は、わたしに背を向けると、ヒトネコ横町の入り口に向かってゆっくりと歩きだす。

 背中を向けられたから、美里がどんな顔をしているのかはわからなかった。

(と、とにかく、戻らないと……)

 わたしは慌てて起き上がって、彼女のあとを追いかけるのだった。


つづく


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