SamSuka
夏目なつめ
夏目なつめ

fantia


花園パンデモニウム(中)

§  異世界だった。  100倍娘たちの園、巨人種ひしめく本当の世界は魔境だったのだ。残酷なまでに巨大な美少女たちが、超越的なスケールで俺の上を行ったり来たり。注意しなければ気づいてさえもらえない体格差はグロテスクで、時に自分は本当に虫なのではないかといぶかしみさえするほどだった。 「ご主人様、朝ですよ?」  みっちり包む乳房をこじ開け、頭上から笑いかけるメイド娘、レティシア。寝起きの湿っぽい声で囁きかける、その情景こそ艶美ではあった。けれど、そこは代謝の活発な少女の谷間、蒸れがちな巨乳の密着面。湯気だつほどの乳サウナに蒸し上げられた俺は、睡眠とも気絶とも限らない朦朧とした意識で、未だに焦点すら合わない始末だった。  ぎっちり俺を挟み潰していた一面の肉肌が、“たぷんっ♡”とたわみ柔らかさを取り戻す。そうしてようやく下着姿の美少女から抜き出されると、やっと小男は現実に追いつくことが出来た。 「俺を……蒸し殺すつもりか……」 「ふふふっ、私の匂いが染みついてしまいましたね♪ ここは殿方の夢の場所なのでしょう? 夜、ずっとモジモジしてたのは存じておりますよ~? まあ、私が横になってからは動けも出来ないようでしたがね♪」 「この……」  けれど、後は喉がコヒュッと鳴るだけでろくに舌も動かない。蒸れた乳肌を舐めてやり過ごしていた乾きも、いよいよ限界に達していたのだ。 「うふふっ♪ ざっこ♡ そうですね、お食事にしましょうか。今日はどちらでなさいます?」  クスクス笑いながら、唇を、おっぱいを、なぞって挑発する100倍メイド。それだけであの光景を思い出してしまい、ゾクゾクッと股間が身をもたげてしまう。体格差キスでの水分摂取、口内給餌。トラウマとともに焼き付いた光景は、脳裏に染みついてはなれずにいた。  それは、全てがメイドの上で完結する日々の一幕。  朝も夜も乳房の中、食事は口で、後は靴。  当主から侍女の体に棲みつく虫へと堕とされて、ひたすら慰み者にされるのだ。  地獄だった。  甘美な地獄だった。  だから、ある夜。  寝返りを打った拍子に、ブラ紐が緩んだ時。  俺は必死に乳の圧政から逃れ、ベッドの海を越え遁走したのだ。  「こっ、これで……!」  振り返ればそこには、横たわる、主張の激しい肢体。くびれや腰のたおやかな曲線が、どうにも俺を引き留める。あまつさえ、そのどっちりとした巨大な臀部。ショーツのはち切れそうなその豊臀から発される甘い重力に、思わず屈しそうになってしまう。  けれど、その素足を見るに及んで。  エロティックなその重圧を思い出せば、後ずさりするのをこらえきれない。  だから、俺は逃げ出したのだった。  レースを伝い赤絨毯の上、逃げ出したその瞬間だけは俺は幸福だったろう。  或いはそれも、翌日の朝までは本物だったかもしれない。 「朝か……」  絨毯の上、突っ伏したまま泥のように寝ていた俺もモゾモゾ起き上がる。  そして、あてどもなく彷徨いだしたのだ。  久方ぶりの自由、それも、本来自分の所有物である豪邸の散策。はじめの方こそ愉快な時間だった。  けれど。  100倍、それも、超のつく大邸宅。廊下一つとっても歩いても歩いても踏破できず、代わり映えしない赤絨毯。ドアも開けられない。身を守ることすらできるはずもない。挙句、誰かに気づいてすらもらえないとわかれば。  1人では何もできないと、思い知らされてしまうのだった。悪意であってもとにかく意識を向けてもらわなければ、俺は気づくことなく潰される。彼女らの視線の中でしか、俺は生きられない。そう痛感してしまった。  そんな風に、半日以上たったころ。  やっとわかった。レティシアは探さなかったのだ。疎にして漏らさずのその包囲網の中、その気になれば今に現れ俺を無茶苦茶にするに違いない。それをしなかったのはただ、それがもっとも俺を惨めにすると知っていたから。もはや、高貴な侍女長の眼差しにも服せないまま、行きずりに犯され汚され捨てられる。その繰り返しの中、どんな俺が思いをするかまで知悉しているに違いない。  それでも俺は、彼女から逃れ続けた。いや、出会うことすらありはしない。けれどそれでも、内心では逃げてやったと思っていたのだ。 「ざ、ざまぁみろ……」  吐いてやる悪態の、弱々しさや。  なぜって、考える必要もないだろう。  待っていたのはただ、自分の屋敷で食うにも困る鼠生活。 もはや動くことも出来ず、廊下の端で行き倒れるのが今の俺だった。 「……ちょっと、虚勢が過ぎたか……」  思わず本音も漏れると言うもの。  だから、その時。 「あ、あの……!」  おどおどとした小柄なメイドに声をかけられたときは、その頼りなさげな姿にさえどことなく安堵を覚える始末だった。 「オデットです。ご、ご主人様、です、よね……?」 「…………他に何に見える」 「え?」 「他に何に見えるって言ってんだ!!」 「ひっ!? ごっ、ごめんなさい!」  あまりの小ささに声も聞こえない、そんな100分の1人間にも怯えるのだから大した度胸だ。顔を隠すようにうつむきがちで、銀色の柔らかそうな髪で目が隠れてしまっている。12,3歳の発達途上な体で箒にすがるようにして、いかにも気弱気な娘、といった感じだった。  だが、くだんの銀髪ロリ。  どうも様子がおかしい。 「キョロキョロして、どうした?」 「大丈夫、だよね……?」 「おっ、おいっ、触るな、摘まみ上げるな! どこへ連れてく!?」  ちんまりした手でギュッと俺を鷲掴みにすると、そのままそそくさとその場を立ち去ってしまうおどおど娘。 「ばかっ! 主人を拉致する奴がっ、ぐぅっ……!?」  じっとり手汗をかいた手で握りつぶされそうになりながら、出来ることと言ったら悪態をつくことだけ。そしてそれすら聞いてももらえない連れ去られて。  どうもしばらく帰してはもらえないらしい。  そんな予感だけが確かだった。  ⁂ 「すごい……本当に人間の形してる……」 「放せオデット!!」 「あっ、顔見えた……!」 「話を聞け!!」  机に向かい、フリルカチューシャを揺らして。  ロリメイドは、俺を虫眼鏡で観察していた。以前みんながそうしていた時、見たくても引っ込み思案で前へ出られなかったのだろう。  しかし、更に屈辱的だったのは、その体勢。 「せめて、テープを外せ!!」  抵抗虚しく俺は、テープで貼り付けられてしまっていた。それはまるで昆虫標本。爪で服は破られているものだから、その惨めさは倍増というもの。しかもその相手は、おどおどとした小娘なのだ。さっきなど、一喝すれば怯えたじゃないか。それが今、喚く様にすら好奇心をくすぐってしまうようで、一向に話を聞きもしない。叱責が、鳴き声以上のものではないと気付いてしまったらしかった。これでは、何をされるか分かったものではない。 「クソっ! 眩しいから眼鏡で覗くな!」 「ひっ!? でっ、でもっ、こうしないと、見えなくて……っ」 「お前、俺が誰かわかってるのか?」 「えっと、小人種……」 「主人だ!!」  それでもオデットは観察をやめなかった。どころか会話さえ新鮮な驚きを与えるようで、どうも人間的に扱われる気がしない。  しかも丸太のような指先で無防備な体を突くものだから、危うく背骨をへし折られそうになる始末だ。 「ばかっ、潰れるだろ!」 「そ、そうだよね……」  そう言ってオデットは、一本、髪を引き抜く。 「これなら……」  そういって、毛先でツンツンと俺を突くオデット。つやつやとした銀髪で、俺のはだけた胸を、脚を、顔を撫でまわすのだ。ここに及んでいよいよ扱いは虫相手そのもの。それでも俺にとってはくすぐったいことこの上ない。弾ける悲痛な笑い声を、オデットは気づいているのかいないのか。  念入りに毛髪で触診する気弱幼女。  その柔髪が、股間を探り当てるに及んで。 「……あ」  初めて見るペニスを前に、完全に硬直してしまった。 「こ、これ、アレだよね……」  虫眼鏡越しに拡大された目が、背けられたり凝視したり。  そうする間も髪はさわさわと陰茎をくすぐり、その実在を確かめているようだった。それが独特の刺激となって、愚息も思わず反応してしまう。 「あ、動いた!」  快哉を叫ぶ、その吐息でぶわっと俺を吹き飛ばしそうになるオデット。同時に痛いほどペニスも吹き上げられ、思うように触診が出来ない。 「すっごくビクビクしてる……。……そうだ!」  髪で輪っかを作るオデット。銀色の円が、空中できらりと煌めく。  それを、俺に近づけると。 「な、何を」  キュッと亀頭を縛ってしまったのだ。 「ッ~~~!?」  そのまま、スリッ、スリッと左右にしごかれれば、女児の繊細なキューティクルに亀頭を容赦なく責め立てられて逃げられない。細めの紐程度はあろうそのロリ髪は気持ちよく、けれど限界まで食い込んではち切れそうなほど。そんなものでしごかれるのだ。今ほどかれたら、すぐにでも精を噴出させていただろう。 「見えないけど……、これだよね?」  キュッキュッと締め付けたり緩めたりして、ペニスの存在を確かめるオデット。その指先の感覚がダイレクトにカリ裏を刺激して、俺は声にならない声でのたうち回る。もちろん、体はテープで大の字、体を揺らせば余計に髪が食い込んでしまってとても動けはしない。緊縛もいいところで、俺はもう発狂寸前。  だから、やっとおどおどロリメイドが手を止めた時には、息すら俺は忘れかけるほどだった。 「たっ、助け……」  弱々しく叫ぶ、矮雄ご主人様。 「そ、そうだ……っ」  けれど、それだけでは終わらなかったのだ。  もう一本柔髪を指で切ると、そのまま亀頭へ沿わせ、突き、そして──。 「やめっ、やッ、~~~っ」  “つぷぷっ”と、尿道に差し込んだのだ。  瞬間襲ってきたのは、毛髪に侵入される強烈な異物感。ロリ髪オイルがジンジン内壁に染み込んできて、余計に感覚を鋭敏にする。まるで柔らかなカテーテルのよう。だけれどその感触は強烈で、痛気持ちよさは俺を絶叫させるに充分すぎるほどだ。ガタガタ震える脚、それもテープの粘着力で抑え込まれてしまえばもう逃げ場はない。ビクビク暴れるペニスさえ貫かれてしまえば、後はされるがままだった。  “ずるっ♡ ずずずっ♡”と犯されてしまう俺のペニス。キューティクルがスリスリと弄り倒すものだからその激痛は独特で、だのにどこか気持ちいいのだ。幼女の毛髪に侵入されている、それも、こんな惨めな方法で。調教されつつあった体が、問答無用で反応してしまうのだった。 「んっ、入んないな……」  充血し膨張した亀頭、その縛られた部分で、一瞬髪の侵攻が止まる。  けれど、それも一瞬のこと。  “ぐりっ♡”とねじり突っ込まれれば。 「あ、 ッ、あああああ゛あ゛!!!??」  “つぷぷぷぷっ♡”と中に入り込んでしまうロリ髪カテーテルの調教挿入。  見開いた眼、眼に飛び込んでくる100倍おどおど娘の顔。  その髪のベールの向こう、一瞬見えたオデットの瞳は── 「入った……♡」  笑っていた。  仄暗くも妖艶に、幼い美人メイドが俺を見下し笑っていたのだ。  その瞬間、“ゾゾゾッ”と被虐感が背筋をかけたと思えば。 「ッ~~~!!??」  一気に噴き出すマゾ精液。その勢いのあまり、髪カテーテルさえ払いのけてしまう。その感触さえ陰茎内部を刺激すれば、絶頂はいよいよ限界を超えた。 「……あの、ご主人様?」  つんつんと指先で突く気弱なメイド娘。  一方の小男はテープで拘束されたまま、ビュッビュッと失神射精を続けるばかりだった。 §  その後のオデットは、実に生き生きとしたものだった。  無理もない。圧倒的な優越感を覚えられる相手に、初めて出会ったのだ。引っ込み思案はまだ変わらない。けれど、少なくともその幼女は自信と生命力を得たようだった。一匹の、本来目上と言って良い小虫男を汚しまくれる。それが新しい扉を開いてしまったらしい。  自然、その遊戯も苛烈なものとなるのだが。


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