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筋肉ダメイド拡大記01「芽衣子の現在“値”」

「芽衣子、おはよう」

「ご主人様。おはようございます」

朝起きると、メイドの芽衣子が食卓の傍に立っている。


食卓には、二人分の朝食が並んでいる。

僕より先に起きて、準備をして待ってくれていたのだ。


「いつも、ありがとう」

「いえ、そんな。これが、お仕事ですので♪」

そう屈託なく微笑む芽衣子の笑顔に、いつも癒される。

かつては“ドジっ娘”だった芽衣子も幾分か、落ち着きを持ったように見える。


自宅というには余りにも広い家に、僕は芽衣子と二人暮らし。


僕の両親は、仕事の関係で1年の大半を海外で過ごしていて。

今のところ、帰国して落ち着こうなんて考えは毛頭ないらしく。


せめて身の回りの世話を、と住み込みでメイドを雇ってくれた。


実際の雇い主、『主人』は両親ではあるんだけど。

芽衣子は、僕を本当の『主人』であるかのように接してくれる。


――と、ここまで書けば、十代男女の仲睦まじい日常生活・・・のように見える。



「芽衣子、身体の調子はどうだい?」

「・・・? 至って、健康ですよ♪」

そう言いながら、芽衣子は『ジョッキ』に入った“白い液体”を一気に飲み干す。


「それ、ひょっとして・・・プロテイン?」

「あ・・・え、っと。はい、そうです」

朝食に合わせてプロテインを飲む事に遠慮があるのか、少し口籠る。


「そう、か」

僕はつい、ジョッキを傾ける芽衣子の左腕に視線を向けてしまう。


僕より大きな手と、“まだ”普通レベルの手首。そこまでは良い。

その手首から、まるで『徳利』のように急激に太くなる、前腕。


肘という関節で一旦は細くなるものの、そこから伸びる二の腕は。

力を入れず軽く曲げただけで、その腕は巨大な『大玉スイカ』のように膨れ上がる。

メイドになったばかりの芽衣子は普通に、平均的な身体だった。

身長172cmの僕と比べて一回り小さく、可愛らしいメイドさん。


【アマゾンの秘薬】


僕の両親が興味本位で、海外土産として送って来た、秘薬。


『滋養強壮』。

『体力増強』。


そんな、エセ健康食品にありがちな謳い文句を信じ、芽衣子はそれを飲んで。

その結果、芽衣子の生活・・・いや、身体は一変した。


僕より身長が20cm以上高く、体重は二倍以上。

部屋の入り口が『2m』なので、いつも頭をぶつけそうで冷や冷やする。


バレーボールやバスケットボール選手のように縦に長いだけでなく。

数値が示す通り、芽衣子はその身体のボリュームも凄まじい。


胸周り『161cm』は実に、僕の胸板(80cm)二枚分。

僕が前後に二人並んでようやく、芽衣子の上半身と同等なのだ。


それでいて、ウェストは僕とほぼ同じ・・・。

恐ろしい程に、見事なまでの逆三角形な筋肉ボディ。


「今ってリストは『300』、カールは『750』なんだっけ?」

「そうですね。ジムで積めるウェイトだと、それが限界なんです」

芽衣子は、プロテイン以外は僕と基本的に同じ献立。

流石に量は多いものの、何か特別なメニューを採っている訳ではない。


だけど、芽衣子は身体のサイズに見合うどころか、それ以上の怪力を有していた。


“リスト”とは、『リストカール』の略で。

バーベルウェイトを両手で持ち、手首を返すトレーニング運動を指す。


一方で“カール”と略したのは、いわゆる『バーベルカール』。

両手で持ったバーベルを、上腕筋を作用させて持ち上げる運動。


芽衣子はそれを、どちらも片手で行う。


つまり、片手の手首の筋力だけで『300kg』を挙げ。

片腕の筋力だけで実に、『750kg』もの途方も無い超高重量を挙げてしまうのだ。


「ご主人様がカッコイイって褒めてくれる“この身体”、もっと磨き上げたいです♪」

僕より少し先に食事を終えてしまい、手持ち無沙汰だったのか。

芽衣子は肩の高さで右腕を盛り上げ、グッと力を籠める。


グモモッ・・・モリモリッ、モゴゴォッ!!


『113cm』という超特大の、力瘤。


芽衣子が着ているのはカスタムしたメイド服なので、袖は存在しない。

ダランと伸ばした状態ですら、『78cm』もの剛腕なのだ。袖なんて、通らない。


そんな馬鹿げたサイズでありながら脂肪は少なく、薄くコーティングされている程度。

巨大な上腕二頭筋には幾つも血管が走り、浮き上がっている。


「相変わらず、凄っ」

「えへへっ♪」

可愛らしい笑顔と、その顔より巨大な力瘤のギャップが凄まじい。

肥大化し過ぎて前腕筋との隙間がなくなり、ギュギュッと筋肉同士が擦れ合っている。


因みに、握力『200kg』はあくまで、測定可能な最大値でしかない。

『粘性』に富んだ鉄を引き千切る握力が実際に幾つなのか、想像も付かない。


片腕リストカール『300kg』、片腕バーベルカール『750kg』。

ラットマシンで『1.5トン』を挙げ、レッグプレスで『2.5トン』を圧し挙げる。


鋼鉄製の金庫を抱き潰し、軽トラックを片手で投げ飛ばしてしまう。

人間の限界を超えたかのような、超・超怪力。



僕はこの時、まさか。

これ以上の“先”があるなんて、思いも寄らなかった。

筋肉ダメイド拡大記01「芽衣子の現在“値”」 筋肉ダメイド拡大記01「芽衣子の現在“値”」

Comments

感想、ありがとうございます。 何処まで続けられるかわかりませんが、応援頂ける限りは行けるところまで行きたいと思っています。

デアカルテ

ファンになるきっかけとなった作品だけに非常に嬉しいです! ご無理ない範囲で更新していただけると幸いです!

ルールバント

感想、ありがとうございます。 見切り発車感は否めないですが、緩くお付き合い頂けると幸いです。

デアカルテ

感想、ありがとうございます。 続きを書くかどうか迷って、気付いたら10年経ってました。

デアカルテ

懐かしのダメイドシリーズの新作嬉しい

名無しです

このシリーズ好きなので、続きが読めて嬉しいです。

sunagimo7


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