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X型女子11「TM型JC3:暴君女子」

内藤洋子(ないとうようこ)は、暴君だった。


『TM型女子』で身長が249cmあるとか、そんなことは関係なく。

生来の女王様。『S』か『M』かで言えば、間違いなく『S』だった。


男子校だった私立巨王学園の共学化により、『X型女子』の受け皿が出来た。

だが、それはあくまで高校での話。義務教育な中学校までの整備は行き届いていなかった。


「ジュース、買って来て」

「は、はいっ」

二年三組、教室の一番後ろの席で、洋子が同級生男子にそう、“命令”した。


最近の中学生は発育が良く、身長も160~170cmと中々に高い。

バスケットボールやバレーボール部員だと、180cm近い者も居た。


だが、それも249cmの洋子と比べると、大人と子供。

もし、洋子が少しでも教室の前に方に座ろうものなら、後ろ生徒は黒板が全く見れなくなる。

必然的、というか結果論的に一番後ろの席に宛がわれたのだが、その佇まいは支配者そのものだった。


「か、買って来ましたっ」

「ありが・・・んっ?」

男子生徒からジュースを右手で受け取るなり、洋子の表情が変わる。


「ちょっと! 何、これ?」

「ひぃっ!?」

洋子が空いた左手を男子の顎に当てる。ヒョイッと男子の身体が一瞬で宙空に浮き上がる。


「私が猫舌なの、知ってるでしょ!? 『ホット』なんて買って来て、火傷しちゃうじゃない」

「す、すみまっ・・・は、放し・・・」

洋子は座ったままの姿勢で、特に力を入れたようには見えない。

しかし、男子生徒の身体は机より高い位置にまで持ち上がり、足をジタバタさせている。


こんな光景は、日常茶飯事だった。


洋子は中学卒業後、巨王学園への推薦入学が内定している。

『X型女子』の保護、育成は国家レベルでのプロジェクトであり、洋子本人にすら選択肢は無かった。

洋子自身、受験しなくて良いなら高校は何処でも良い、ぐらいな気分なのだが。


同じクラスの男子生徒や、担当の教師からすると堪ったものでは無かった。

義務教育なので退学は有り得ないし、咎めようにも腕力で敵う者が居なかったのだ。


「内藤! いい加減にしろっ!」

一度、体育教師の熊田が怒ったことがあった。

バレーボールの授業中、洋子たちがふざけて競技の説明を聞いていなかったのが悪いのだが。


「先生、何か・・・」

洋子はカゴに収まっていたバレーボールを一つ、右手で摘まみ上げた。

洋子の大きな手で掴むと、バレーボールがまるでテニスボールのように見える。


「・・・言いました?」

そう言うや否や、一気に握り締めた。


バァンッ!!


「ひぃっ!?」

特に力を入れたようには見えなかった。にも関わらず、バレーボールは一瞬で破裂したのだ。


「・・・くっ、このぉっ!」

熊田はつい、カッとなり手を出してしまった。


ガシ。


「何、これ」

熊田の平手打ちは、洋子の左腕に当たって止まった。


「い、痛っ」

痛みを訴えたのは、殴った方の熊田だった。


洋子はただ、背が高いだけではない。

全身これ筋肉の塊で、力瘤もスイカ程の大きさがある。


「い、いや・・・これは」

大の大人が激情に駆られ、生徒を殴った挙句。

上背の差からか顔にすら届かず、あまつさえ力瘤を殴り付けて、自爆しているのだ。


「体罰、しちゃうんだ・・・へぇ」

「・・・・う」

180cmある熊田を以てしても、洋子の頭は遥か上に位置する。

見下ろされる感覚は、上背の差どころでは無いのは気のせいだろうか。


「もし、私が今のセンセイみたいにカッとなって殴り返しちゃったら・・・」

「・・・ひぃっ!?」

洋子がおもむろに、右手を振り被る。


「どうなるんだろうね」

「や、やめ・・・」

洋子の剛腕が、一気に振り下ろされる。


ブオォンンッッッ!!


「うわあぁぁぁっ!?」

熊田は2mほど吹っ飛ばされ、体育館の床を転げ回った。


「え、嘘。“当ててない”んだけど」

何と、熊田は“寸止め”された洋子の平手、その余りの威力に風圧だけで吹っ飛んでしまったのだ。


「きゃははっ。なっさけなーい♪」

他の女子たちも、熊田の余りのカッコ悪さに、クスクスと嘲笑を漏らしている。


「体罰したことは、黙っててアゲル」

このご時世、体罰は即、懲戒免職となってもおかしくない。

如何に生徒側が悪くとも、衝動に任せた結果だとしても、そんな事情はお構いなし。


「その代わり、“貸し”だかんね」

「・・・うぅ」

熊田も、洋子の奴隷候補となるのに、時間は掛からなかった。

Comments

感想ありがとうございます。 逆リョナ一辺倒だと飽きてしまうかもと思い、いつもネタ選びは悩ましい限りです(汗)

デアカルテ

更新お疲れ様です。 風圧だけで人間をメートル単位で吹き飛ばす力、大好きです。 残虐な前回も好きですが、日常回もリアル感が有って最高でした。

okita


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