SamSuka
デアカルテ
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200kg超の彼女

「ねぇ。この後、部屋に寄って良い?」

初めての彼女と、付き合い始めて半年ぐらいが経った頃。

デートの終わり際、彼女がそんな事を言い出した。


「・・・え。い、良いけど」

僕はつい、吃(ども)ってしまう。


最初、彼女は僕の賃貸ワンルームを『家』と呼んでいた。

それはつまり、距離感が有るって事で。あくまで、他人の『家』。


それが今や、『部屋』と呼ぶぐらいには距離感が縮まった。

・・・と、僕はそう捉えている。まあ、大袈裟だとは思うけど。



「ごめん、缶コーヒーしか無くて」

突然のデート延長で、自宅訪問になるとは想定していなくて。

変わり映えしない、いつもの缶コーヒーでおもてなし。


「ううん。いつも出してくれるこの銘柄、私は好きよ」

相変わらずの小さなテーブルを挟んで、彼女は向かい側に座る。


「それで、今日はどうしたの」

いつもなら、そのまま解散という流れだった。


付き合ってそれなりに経つけど、まだ“そういう関係”には発展していない。

とは言え、そろそろという気も・・・しては居る。


「私、実は体重が“200kg”超えちゃったの」

「・・・え」

最初、言ってる意味がわからなかった。


切れ長の瞳に、泣きボクロ。ややウェーブの掛かった、セミロングの髪。

半年経った今でも思う、僕には勿体無いぐらいの美人。


「そういや、前も似たようなこと言ってたっけ」

僕の部屋に初めて、彼女が来た日だったかな。

確か、付き合い始めの頃だったと思う。


『私、実は体重が150㎏ちょっとあるの』

彼女は、そう告白した事があった。


彼女は凄く、本当に凄く“着痩せ”するタイプで。

パッと見、全くそんな感じはしないのに。脱いだら、凄い。


「凄く、“太っちゃった”の」

「そうは、見えないけど・・・」

服装は、縦縞柄なタートルネックのセーター。

お気に入りなのか、デートで着てる頻度の高い服。


「・・・ん。あれ?」

そう言えば、下(ボトム)がスカートなのに気付く。


「そういや、今日はジーンズじゃないんだね」

トップスのセーターに、ボトムのジーンズ。

この格好が、彼女の定番だった。


「・・・うん。太ったせいか、穿けなくなっちゃったの」

頑丈なデニムのジーンズ越しでも、彼女の太腿はムチッとしていて。

男には持ち得ない肉感に、僕は密かに興奮したりしたものだ。


「とても、そんな風には・・・」

僕は、彼女の身体に目線をやった。

さして、彼女の体型が大きく変わったようには見えない。


強いて挙げるとすれば、セーターの縦縞が歪むぐらいの大きな胸部だろうか。

それも気持ち、幾分か大きくなったと感じる程度。


「あー。また、胸見てる」

彼女は、僕の視線に気付いたようで。


彼女は、こんな風に目聡(めざと)く気付く事が多い。

胸や太腿を見ていると、揶揄(からか)われる事もしばしば。


「・・・胸、触ってみる?」

いつもなら茶化す所が、今日は少し違う反応。


「・・・え。い、良いの?」

「うん。でも、“触るだけ”だよ」

暗に、“エッチな事”はしないでね、と釘を刺されてしまう。

まだまだ、好感度を上げていかないといけないようだ。


まあ、それはそれとして。

据え膳食わぬは男の恥、という格言もあるので。


「じゃあ・・・」

いつぞやと同じように、テーブルを脇に除けて彼女の正面に座る。

お互いの膝が触れるぐらいの至近距離。


「・・・っ」

相変わらず、間近で見る彼女の胸の迫力は凄まじい。


元々、メロン大の爆乳だったのだ。

少しとは言え、大きくなったのであれば、迫力は如何ほどだろうか。


「・・・失礼、します」

ゴクッと生唾を飲み込みつつ、彼女の胸元を掌で軽く触れた。


ぶよょんっ。


「・・・す、っご」

僕はつい、声を漏らしてしまう。


「どう、重い・・・でしょ」

「ああ、・・・うん」

以前と違い、彼女との距離感が近い事もあってか。

重さを感じる余裕はあった。


「・・・そ、そうだね」

だけど。思った以上に、“重かった”


改めて、正対した彼女の全身を見てみる。

相変わらず、僕よりウェイトがあるようには見えない。


僕は既に、セーターに収まっている“中身”を知っている。

それでいて尚、そう思う。


「・・・でも」

もし本当に、彼女の身体がボリュームアップしていた・・・としても。

とても、『50kg』も体重が増えたようには見えない。


「やっぱり、そういう“体質”なのかなぁ」

彼女はそう呟きながら、おもむろにセーターを脱いだ。


「・・・え。う、えぇぇぇっ!!?」

身体を重ねた経験が無くても、僕は彼女の肢体を見た事があったのに。

強いて言えば、ホンの数ヶ月の間、見ていなかっただけなのに。


それでも、僕は大きな声で驚かざるを得なかった。


彼女の身体・・・いや、“肉体”と表現するべきだろうか。

元からして筋骨隆々で、筋肉モリモリだった。それは、知っている。


アスリート選手の、細マッチョとは異なり。


筋肉量は、プロレスラー以上。ボディビルダー未満。

体脂肪は、ボディビルダー以上。プロレスラー未満。


素人目だけど、そんな感じの筋肉ボディ。

・・・その筈、だった。


「ブラのカップサイズ、“二つ”も上がったの♪」

彼女は、爆乳に関しては自慢に思っているらしく。

クイッと品を作ると、


ぶよょんっ


と、ブラ越しでも大きく揺れた。


「すごっ・・・」

彼女の身体の動きに対して、爆乳の揺れは半拍ほどズレる。

それはつまり、中身が柔らかい脂肪だという証明でもある。


ブラジャーは新調したせいか、以前より装飾が地味・・・いや、質素になっていた。

サイズアップに伴て頑丈さが増したのか、武骨さが前面に出るようになってしまったんだろう。


「・・・って、いやいや」

そんな事は、どちらかというと些細な事で。


胸元以外は、彼女が動く度に


モリッ、モリリッ


と、その“部位”が大きく隆起した。


「き、着痩せってレベルじゃないよっ!!」

「そう、だよね」

前と違い、彼女は僕の意見に同意する。


「その首、どうやって収まってたの・・・」

彼女は、首が短くなっていた。

顎の下辺りで、首が無くなった・・・ように錯覚する。


正確には、僧帽筋が後頭部から肩へと広がり、扇型に盛り上がっている。

その為、普通の筒状の首ではなく、ピラミッドのような頸部になってしまっているのだ。


とてもじゃないが、タートルネックの首元を通せるように思えない。

実際、セーターの肩から首に掛けての部分は水平・・・だった気がする。


肩(三角筋)も、アメフトの肩アーマーみたいに盛り上がっていて。

セーター越しだと全く、『怒り肩』には見えなかったのに。


“それ”も、どうやって袖を通ったの・・・」

その肩から伸びる上腕は、以前にも増して凄い事になっていた。


それはまるで、『ハンドボール』だった。

肩の直ぐ下に、ハンドボールがドドンッとくっ付いたかのようで。


「・・・・・」

僕は、彼女が腕を真っ直ぐ伸ばせていない事に気付く。

大きくなり過ぎた力瘤が脇に突っかえて、『くの字』になってしまうのだ。


セーター越しだと、普通に『気を付け』が出来ていた筈なのに・・・。


「脂肪、じゃないよね?」

そう問い掛けたのは、彼女の方だった。


恐らく彼女自身、一縷の望みも無いことは既にわかっているだろう。

だけど、僕に希望を託して聞いた。


「た、多分・・・」

確認を促されるように、僕は彼女の二の腕をガッと掴んでみる。


「かっ・・・。あ、いや」

僕は慌てて、『硬い』というファーストインプレッションを飲み込んだ。


「力、入れてる?」

「入れてない」

彼女としては、ダランッと伸ばして弛緩した状態・・・らしい。

片手に余るサイズの力瘤は、力を入れるまでもなく硬かった。


『上腕二頭筋』の名の通り、上腕に大きな山(コブ)が二つ。

『長頭』と『短頭』による谷間が、クッキリと出来ている。


薄くだが、血管も走っていて。

脂肪で膨らんだ二の腕だと、こうは行かない。


「ホントに、どうやって着たの?」

「どうって・・・こう?」

そう言うと。彼女は再び、セーターに身を通した。


「す、っご・・・」

本当に、収まってしまった。


彼女がいつも着ているセーターは、かなりダボッとした印象。

多分、敢えて大き目のサイズを着てはいるんだろう。


とは言え、だ。前も言ったけど。

ここまでの身体が収まるのは、本当にもう魔法としか思えない。


「腕、曲がる?」

僕はふと、何とはなしにそう聞いた。


「曲がる、よ? 曲がる・・・と思う」

彼女は何処か、自信無さ気だった。

試したことは、無いのかな。


完全に、興味本位だった。

子供心に起因するような、素朴な疑問。


凄いのは、彼女の『着痩せ体質』なのか。

それとも、魔法の『セーター』なのか。


どちらにしても、“許容範囲”が何処までなのか。


「もし、“何か”あったら弁償するから」

「うん。曲げて、みる」

人はそれを、『フラグ』と呼ぶ。


「・・・んっ」

彼女は、僕と変わらない・・・ように見える右腕を肩の高さに上げて。

拳を作って力を籠めながら、徐々に折り曲げて行く。


グググ・・・モコッ、モココッ。


「・・・ん?」

彼女の前腕と上腕の角度が『90度』より狭くなった辺りから、だろうか。

セーターの袖が急に膨らんで行き・・・。


モゴゴゴ・・・ビリッ、ビリリィッッ!


「きゃっ」「うわぁっ」

彼女の悲鳴と、僕の声がほぼ、同時だった。


「あ、あれ・・・?」

袖があった筈の部分の、セーターの生地がビリビリに破けていた。

ハンドボール大の力瘤が更に一回り大きくなり、完全に露わ。


「す、っご・・・」

いわゆる、『力瘤ポーズ』なんだけど。


クイッと曲げられた手首の直ぐ下にまで、二頭筋の隆起が迫っていて。

余りの狭さの無さに前腕筋と上腕二頭筋がスペースを取り合う。


ギュギュ・・・ギュッ。


という、硬いゴムが擦れ合うような音まで聞こえる。


「・・・あ。あ~~ぁ・・・」

彼女は最初、気付いていなかった模様。

袖が無くなる、イコール。お気に入りのセーターが終了した合図。


「ま、まあまあ。替わりは今度、プレゼントするから」

尤も、今じゃなかったとしても。

近い内に、同じ事は起きていたんだろうとは思う。


「まあ、そうだよね・・・」

「どういう、こと?」

しかし、彼女自身、何処か納得している様子。


「だって、ジーンズ穿けなくなったから。こっちも、とは思ってた」

「そういや、言ってたね」

彼女は確かに、『太ったせいで、ジーンズが穿けなくなった』と言った。


「・・・それ、って」

「う、ん」

彼女はスクッと立ち上がり、スカートのファスナーに手を掛ける。


「・・・ちょ」

心の準備が、と僕は何故か、内心そう思ってしまった。


“体験”がまだ、ということは。

彼女の下半身の素肌を見るのも初めて、なのだ。


「興奮したり、しないでね? 今日は、そんな気分じゃないから」

彼女は改めて、そう釘を刺した。


「多分、“ビックリする方が勝つ”と思うけど・・・」

ひと思いに、ファスナーをジャーッと下ろすと。

ファサッ、とスカートが床に落ちる。


「・・・っ!!?」

僕の口からは、乾いた呼吸音しか出なかった。


彼女は下着、というよりは肌着のような物を着けていた。

しかし何故か、既にビリビリに破けている。


「それ、スパッツ?」

「うん」

最初、丈の短さからボクサーパンツかと思ったけど。


良く見ると、あちこちが破れてボロボロになっている。

ひょっとして、元は膝上まで生地があったのかな。


「ジーンズが入らなくなっちゃって。スパッツで抑えたら行けるかなぁ、と」

補正下着、みたいなイメージなんだろうか。


「で、ダメだった・・・と」

「う、ん」

下着や肌着の類いに着痩せも糞も無い、って所か。

まあ、そりゃそうだよね。


「太い、よね?」

「あ、うん・・・」

そう小さく答えるのがやっと、だった。


太腿だから太いのは当たり前、とは言うものの。

ボンレスハムのような、脂肪満載の寸胴・・・では決して無くて。


彼女の太腿は、そういうレベルじゃないのは火を見るよりも明らか。


僕の腕ほどもある大腿四頭筋が、太腿の前面で隆起していて。

そのせいで陰が出来ていて、膝のお皿が完全に暗く隠れている。


競輪やスピードスケート選手の太い太腿を、更に太くしたイメージだろうか。

普通に立っているだけなのに、両脚の間に全く隙間が無い。


「・・・これ、何センチぐらいあるんだろ」

僕はつい、そう呟いてしまう。

女の子の太腿サイズを聞くなんて、下手をすればセクハラも良いとこ。


「・・・79cm

「・・・え」

回答があると思ってなかった、ってのもあるけど。

想像以上な数値に、僕は一瞬だけど思考停止してしまう。


「・・・は、測ったこと・・・あるんだね」

「穿けるジーンズ、探したかったから・・・」

それで見付からなかった、という訳か。


そりゃ、そうだろう。


『79cm』ってサイズは、僕の胸板(80cm)とほぼ同じ。

一般男子の胸周りが入るジーンズは多分、存在しない。


彼女の『着痩せ』はやっぱり、魔法でも奇術でも何でも無くて。

あくまで着ている服の許容量の範囲内で起きていた、って事かな。


まあ、未だに有り得ないレベルの着痩せな気もするけど・・・。

そこはもう、『体質』で片付けるしかないとは思う。


「でも、いつから“そう”なったの?」

僕は何も、太腿だけを見て言っている訳ではない。


ハンドボール大の力瘤(推定『70cm』?)や、三角筋。

背中も見てみたけど、広背筋も凄い事になっていた。


ザーッと見ただけでも、筋肉量が凄まじく増えている。

触れさせて貰った範囲で言えば、脂肪らしい脂肪はメロンバストだけ。


「実は・・・サバ読んでたの」

「・・・え。どういうこと」

彼女は、訥々と語り始める。


「ホントは、ね。最初に告白した時、『159kg』あったの」

「えぇっ!?」

彼女は何と、体重『150kg』という告白の時点でサバを読んでいた。


まさかの、『9kg』。実に、赤ん坊二人分。

人間の身体、人体で『9kg』って相当だと思う。


『50kg』台の体重を『49kg』で過少申告、みたいな可愛らしいモノとは違う。


「後、ね。今も、本当は『208kg』あるの」

「・・・・・」

あ、呆れた訳では、決してない。

あくまで、ビックリしただけ。


結果として、彼女の言った通りにはなった。


六畳一間の狭い空間で、僕と彼女の間に遮る物が無い状態で。

ブラのみで豊満な胸元を晒し、下半身はビリビリに破けたスパッツ。


欲情に駆られて襲い掛かってしまいそうな、シチュエーション。

だけど、彼女の身体の迫力に驚き、気圧される自分が居る。


「急に増えた訳じゃ、ないんだよね?」

「うん。いつも通り、食べてただけ」

単純計算で、半年でプラス『49kg』。

一ヶ月辺り、『8kg』ずつ増えた計算。


彼女はいわゆる『健啖家』で、本当に良く食べる。

僕と交際を始めてからも当然、それは変わらなくて。


「・・・ねぇ。私って、やっぱり変・・・かな?」

気付くと、彼女は涙目になっている。


「前も言ったけど、健康的で凄く良いと思うよ」

“この程度”の事で、僕の彼女への気持ちは揺らがない。


「ホント? 良かったぁ・・・」

彼女は安心したのか、右手で涙を拭っている。


モリッ、モゴォッ。


彼女の右腕が稼働する度に、特大の力瘤が盛り上がる。


「・・・・・」

僕は敢えて、その光景は意識しないようにした。


「別れるなんて言われたら、どうしようかと思っちゃった」

「そんなこと、言わないよ」

繰り返すが、性格良しで器量良し。

少しだけ着痩せする体質の、僕には勿体ない彼女。


食べた分が筋肉に成り易くて、“ちょっと”だけ筋肉モリモリ。

そのぐらいで、振る理由にはならない。


「・・・あれ」

彼女の不安を拭えて一安心したのか。

僕は、不図(ふと)した事に気付く。


「そういや・・・」

「・・・?」

訪問時に振る舞った、缶コーヒー。

僕と彼女の分で合計、二本。


脇に避けたテーブルの上には、載っていない。

そして、僕の分は、直ぐ傍に置いてある。


と、なると。


“彼女の分は、何処に行った”んだろう。


「缶コーヒーって、もう捨てちゃった?」

「・・・あ」

彼女は、何かに気付いたようで。


「こ、これ・・・かな?」

彼女は、それまで涙を拭っていた筈の右手を、開いた。


「何、これ・・・」

彼女の手には、“コインの様なモノ”が握られていた。

鉄製の分厚いクッキー、とでも言おうか。


「ま、まさか・・・」

「え、へへ」

彼女は、その美人顔で可愛らしくはにかんだ。


「う、っそ・・・。え、マジで」

彼女から受け取った“コイン”を良く見てみると。

僕の大好きなコーヒーの銘柄と思しき印刷が、見て取れた。


「・・・え、え。これ、どうやったの」

『着痩せ』とは違うレベルで、どうやったか謎なんだけど。


前にも、彼女は缶コーヒーを握り潰した事があった。

だけど、それは僕の見ている前で徐々に、だった。


昔ながらの硬い、スチール缶。


「・・・んぅっ!」

僕は試しに、もう一本の方を両手で掴んでみる。

渾身の力を籠めてもホンの少しだけ、ヘコッと凹む程度。


「それ、貸してみて」

「う、うん」

彼女は、大きな手で缶コーヒーを掴む。

それでも、スチール缶全体を覆い隠す程ではない。


「多分、“こうやった”んじゃないかな・・・」

彼女は何処か、他人事で。

記憶を辿るどころか、全く記憶に無いと言わんばかり。


ベゴゴッ・・・ギュムッ!


一瞬でスチール缶は拉げ、手の中に吸い込まれて行った。


「・・・え、え。ええぇっ!?」

恐らく、彼女は努めてゆっくり、やったんだと思う。

ゆっくりと何度か、右手を握り直した、だけ。


ティッシュペーパーを丸めるのとは、訳が違う。


「本当は、ね。私も、“そういう気”が無い訳じゃないの」

彼氏彼女である以上、そう言う事を考えていても何もおかしくはない。

僕だけの一方通行じゃなくて、彼女もそう思ってくれるのは、素直に嬉しい。


「でも、“今みたいなの”をやっちゃったら、って思うと・・・」

目の前で見せられた、スチール缶潰し。

半年前と比べて、彼女の筋力は明らかにパワーアップしている。


増えた『49kg』の内、サイズアップした爆乳の割合はそう多くない・・・ように見える。

おっぱい以外で多少なりとも脂肪が付いたとしても、『10kg』も行かない筈。


となれば、『40kg』近く筋量が増えたことになる訳で。


「身体に慣れたら、っていつも思ってるんだけど」

『そんな気分じゃない』は、方便で。

僕を不意に壊してしまわないよう、彼女なりの気遣いだったのだ。


食べる度に筋量が増し、それに比例してパワーアップしてしまい。

自身の筋力に慣れる頃には強くなっていて、の繰り返し。イタチごっこ。


「でも、“これくらい”は良いよね」

僕は彼女を安心させるべく、優しく抱き締める。

疚(やま)しい気持ちは一切ない、親愛のハグ。


「・・・あ、うん」

彼女は一瞬、戸惑うも。


「じゃあ・・・」

僕に応えるように、背中にゆっくりと腕を回してくれた。


・・・ミシ。


彼女の手は、僕に背中には触れていない。

あくまで、僕の背中に腕を添えるように置いた・・・だけ。


ミシシッ。


それでも、彼女の剛腕は、彼女自身の距離感を狂わせる程にはデカくて。

ハンドボールな上腕二頭筋が、左右から僕の脇腹を圧迫する。


メギィッ。


「・・・・・」

僕は内心、脂汗を掻きながらも、何とか声を漏らすのは堪えたのだった。

Comments

感想、ありがとうございます。 調べ直したら、元ネタの読切が10年以上前だったことに驚きました。最早、原型はないかも知れないですが、思い付いたらまた書きたいと思います。

デアカルテ

感想、ありがとうございます。 たまには、こういうほのぼの系も書いてて楽しいと思いました。

デアカルテ

更新お疲れ様です。 半年の期間を経て更なる成長最高です。 付き合う以前の彼女の生活もとっても気になります。 日常生活での成長、怪力、筋肉描写楽しみにしてます。

okita

続編ありがとうございます! 体重が200kgを超えて、今回は彼女の下半身も見れてとても良かったです! この調子で体重が更に重く、筋肉とおっぱいも更に大きく、力も更に強くなっていってほしいですね!

NL


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