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デアカルテ
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その後の三つの願い06「油圧ショベル」

「へっへっへっ・・・」

如何にもな、下卑た笑い声。

油圧ショベル車の運転席で、私を見下ろす子分の男。


「へぇ・・・」

間近で見ると意外、というか大きかった。


工事現場なんかを通り掛かった時に見掛ける、油圧ショベル車。


私から向かって右、車体左側に運転席があって。

運転席の高さだけでも、『2m』超えな私より大きい。


右半分は基底部から『アーム』が伸びていて、先端に『バケット』が付いている。

人間の腕を模したかどうかは知らないけど、肘があって手がある感じ。


「どうしたぁ?」

「逃げる事も出来ねぇぐらい、ビビッてんのかぁ」

油圧ショベル車の前でジッと動かない私を、外野が煽って来る。

コイツら、私の肉体を見ても“デケェ図体”程度にしか思ってないんだっけ。


「取り敢えず、その辺に転がしてやれ」

髭男が、運転席の子分に指示。


「へい」

子分が器用にレバーを操作すると、バケットが私に向かって伸びて来る。


「きゃー」

ワザとらしい演技をしつつ、ガシィッと。

両手でしっかりと、バケットをキャッチ。


「・・・え」「・・・あ?」

男たちは一瞬、我が目を疑った。


「な、何でっ・・・だっ」

多分だけど、運転席の男はアクセルをベタ踏みしているようで。


ギギィ、ギッ・・・ギギャッ。


と、キャタピラが砂地を削りながら空転していた。


「こわーい」

我ながら下手糞な演技を続けながら、バケットから続くアーム全体の感触を確認。


アームは、前腕部だけで人間一人分はあろうかと言うぐらい大きく長い。

基底部から肘までも同じぐらいあるので、単純計算で人間二人分の鋼鉄機構という事になる。


「重ーい・・・」

重いという演技も、決して嘘ではない。

少なくとも、車を持ち上げた時ぐらいの重量感はある。


軽く見積もって、アーム全体で数トンの重さがある・・・筈。

“筈”という曖昧な表現になるのは、普通に誂(あしら)える程度の圧力だったから。


正直なところ、『6t』を挙げ下げする私の超筋力の前では、大した事は無かった。


「・・・けど、えいっ♪」

私はおもむろに、バケットを持つ両手に力を込めると。


グギャッ!


「「「・・・っ!!?」」」

鋼鉄製のカゴは、砂時計みたいに両サイドから潰れてしまった。


「くそっ、マジかよっ!」

運転席の男は、直ぐに気を取り直したのか。

一旦、距離を取ろうとギアをバックに入れたようで。


ギャリギャリッ、ギャリギャリリッ!


「きゃっ! ちょ・・・っ」

キャタピラが逆回転したせいか、私に向けて砂埃が舞う。


「んもぅっ!」

アッタマ来た。

花も恥じらう乙女に砂をブッ掛けるなんて、許せない。


「うぬぅ・・・どっ、せい!」

そんな私は、乙女に似つかわしくない踏ん張り声を上げつつ。

アームを、力任せに思いっ切り振り回す。


ドッズゥゥンッ!!!


と、油圧ショベル車が綺麗に横倒しになった。


「「「・・・・・」」」

男たちは口をあんぐり開けて、言葉を失う。


“アームだけ”で数トンは有ろうかという油圧ショベル車を、人間が転がしたのだ。

ただ“図体がデカい”だけの女が到底、出来るような真似ではない。


「お、おい! 出せっ、出してくれ!」

油圧ショベル車は、左側の運転席が下になるように倒れていた。

つまり、運転席の男は完全に閉じ込められた格好。


ここからは解体ショウならぬ、『圧壊ショウ』だった。


メギ・・・バギィッ、バギョッ!


私は先ず、アームを無理やり折り曲げ、運転席に巻き付けて行った。

万が一にも、ガラスを割って逃げ出したりしないように、だ。


メキメキ・・・メゴッ、グギョガッ!


更に念押しでキャタピラを剥がし、中の車輪は丁寧に潰して回る。

大型コンテナをタイヤサイズにまで“捏ね捏ね”出来る、私の怪力が有ったればこそ。


「「「・・・・・」」」

人間が素で、いや素手で油圧ショベル車を圧壊させて行く。

それは正(まさ)に、異様という他ない光景だった。


「・・・ふぅ」

前衛的な機械オブジェと化した油圧ショベル車を前に、私は一息付いて。


「さて、と」

敢えて、メインディッシュに残した運転席に向き合う。


「え? ちょ、何を・・・っ」

ガラスがいつの間にか、バリバリに割れて中が見えているけど。

脱出する隙間が全くない運転席で、男と目が合った。


「・・・♪」

言葉は発さず、微笑みを投げ掛けるだけに留める。

勿論、それはあくまで表情だけの話。


「え。ちょ・・・っ」

私はガバァッと、長く逞しい剛腕を広げ。


「う、うそ! 何を・・・っ」

運転席に巻き付けたアームの、更に外側からガシッと抱き付いた。


メギャッ、ガゴンッ!


「マジで・・・や、やめっ」

アームごと、運転席目掛けて力を込めて行く。


『122cm』という特大の力瘤は、プロレスラーの胸板並みの太さ。

そこから生み出される純粋な腕力は、『6t』をリフトする。


ゴギョ、ギョギョッ!


そんな私の腕力で直に男に抱き付けば、一瞬で抱き潰してお終い。

それでは、“詰まらない”。


「や、やめ・・・っ」

男は恐怖に顔を歪めるも、とっくの昔に逃げ場なんて無い。


もし仮に、私をコロそうとするだけなら他にも手段はあっただろう。

なのに、わざわざ油圧ショベル車を持ち出したのは、甚振(いたぶ)る目的があったから。


だったら、これは因果応報。


「~~♪」

・・・なんてのは、建前で。

私は小声ながら、鼻歌を唄っていた。


人間なんて、簡単にコロせてしまえる大型機械に対して。

私の怪力が何処までヤレるか、試してみかったかっただけなのだ。


ゴギョギョギョッ、バゴンッ!!


「や・・・めっ、ぶぼ」

運転席の容積が、“男の体積”より小さくなったのを境目に。

男の声は消え、肉が潰れる音と赤い鮮血が“中”を埋め尽くした。


「て、てめぇっ! 何、しやがったっ」

ずっと、一部始終を目の前で見ていた筈なのに。

余りにも非現実的過ぎる状況に、男たちは理解が追い付いていないみたい。


「このぉっ!」

錯乱した男は、まさかの素手で殴り掛かって来た。


「・・・・・」

いつもながら、相手は私との上背の差を考えてなくて。

吸い寄せられるように、パンチは私の胸元辺りに向かう。


「ほい」

慣れた手付きで、胸タッチはさせまいと平手で払う。


バギャッ、ボギボギボギィッ!


「う、ぎゃあぁぁぁっ!!」

「あ、あれ?」

いつもの感覚で払っただけ、なのに。


軽ーく、手首ぐらいは折れるかなー、と思いきや。

男の腕は、肩の先から全体がボキボキに折れてしまっていた。


「こんの、クソアマァッ!」

今度は別の男が、その辺に転がっていた鉄パイプで殴り掛かる。


ガィン。


これまた、私の首より上を捉えるには至らず。

盛り上がる僧帽筋の斜面に打ち下ろされるに留まった。


「ちゃんと狙わないと、ダメじゃない」

私は、自分の右腕を鉄パイプに準(なそら)え。

握った右拳を、男の頭部に振り下ろした。


「・・・あ」

つい、手が出てしまった。


ドグチャッ。


「「ひ、ひぃっ!?」」

残り少なくなった外野が、言葉少なに悲鳴を上げる。


男の頭部は、消失していた。

正確には、頸部ごと胴体に埋没してしまったのだ。


「ば、ばけものっ!」

パンッ、パンパンッ!


「・・・?」

私は背中にチクッとした痛みを感じ、振り返る。


「あー。また、“それ”なのぉ・・・」

私が引き寄せてしまう【不逞の輩】の、必須装備なんだろうか。

そろそろ見慣れて来そうな、拳銃だった。


「な、何で・・・っ、効かねぇんだっ!?」

何で、って。そりゃあ、ねぇ。


「そんな豆鉄砲じゃ、私の筋肉は通らないのよね」

今の私の頑丈さだと、頭に喰らっても大丈夫な気さえして来る。

流石に至近距離で戦車砲、とかはダメかもだけど。


「・・・ん? あー!」

私は背中を擦(さす)って、大声を上げてしまう。


幾ら身体が何とも無くても、“着ていた服”は無事で済む訳もなく。

私の巨体を覆える数少ない超特大タンクトップが、穴だらけになっていた。


「んもぅ・・・」

ムカッと来た。


「ひぃっ!」

髭男は握った引き鉄をずっと、カチカチやっている。

アンタが全弾撃ち尽くしたから、私の一張羅に穴が開いちゃったんだけど?


「“同じ目”に遭わせてあげる」

私は、髭男の右肩を左手でガッチリと掴んで固定し。

『貫き手』にした右手を、胸元目掛けて突き刺した。


ドゴンッ!


「あ、れ?」

てっきり、バトル漫画みたいに突き刺さるとばかり思ったんだけど。


私の『貫き手』は、パワーはあるけどスピードはなかった模様で。

髭男の胸元に、大きなクレーターを作るに留めた。


髭男は悲鳴を上げる間もなく、大量の血を吐いて斃れた。


「残る、は・・・」

ドクン。


「・・・っ!?」

私は突然、お腹辺りに迸る熱いモノを感じた。


「あ、れ」

残った男は、二人。


右腕を破壊されただけで、生命としてはまだ無事な男。

それと、コイツらに詰められていた男。


てっきり、そのどちらかが私に何かしたのか、と思った。


「これって、ひょっとして・・・」

既視感のある、熱い胎動。そして、鈍痛。


「何で、今・・・」

いや、正確には“もう”と表現すべきだろうか。


そうだった。


すっかり、忘れていた。

【魔人】が消えた日も、確かにこんな感じだった。


【魔人】に向かう筈だった分の【魂】が全て、私へ。

余計な経由先のない直行、私への直通。


タイムラグなんて無い。

頭では、理解したつもりだったんだけど・・・。


「“今”は、ヤバい・・・」

男三人を屠ったとはいえ、まだ“二人残っている”。

ここでもし、着ている服が弾け飛んだりしたら・・・。


何を思ったか、残る二人の頭をそれぞれ右手と左手で掴み上げ。

タンクトップの上から、『173cm(K137)』な爆乳バストに圧し付けた。


ズブ、ズブゥ。


「うぷ!?」「ぶあ!?」

我が『Kカップ』は、片方の乳房だけでボウリング球ぐらい大きくて。

人間の頭程度なら、簡単に埋まってしまう。


後から考えると、この時の私こそ、錯乱していたのかも知れない。

人前で、【魂】を吸収する様を見せるのは初めてだったせいもある。


男たちの顔を塞ぐだけなら、幾らでも手段はあったのに。


アイアンクローでも良いし、何処か遠くに放り投げるでも良かった。

もしくは、私自身が何処か物陰に隠れる、でも良かった。


ただ、男たちとの身長差のせいか。

ちょうど、男たちの顔面の高さに私のおっぱいが在った。


クッションとかで顔を塞ぐ感覚、とでも言えば良いだろうか。


ドク・・・。


「・・・ぅ」

そうこうしている内に、徐々に。

全身へと広がって行く、快感。


丹田から解放されて行く力の奔流を、実感する。

おっぱいに宛がった頭二つの感触は、その為の捌け口・・・なのかも。


ドッ・・・ク。


「うぁ・・・あ、んっ♪」

つい、嬌声が漏れてしまう。


ゴリッ。


「~~っ!!」

既に、右腕一本で男二人の頭を抑え付けていて。

右手で持っている方の男の頭に、指が食い込んで行く。


「ん、ぐ・・・んぅっ」

力む度に、身体がモコッと一回り大きくなる。


バギギィッ!


「~~~っ!?」

左腕は、いつしか男たちの腰をガッチリと固定していて。

力瘤の隆起で、二人の背骨は一瞬で圧迫骨折。


ドック、ン。


「うぅ、あぁ・・・ぁっ」

嬌声の間隔が徐々に、狭くなって行って。

タイミングを計るように、私の両腿は男たちの下半身を挟み込む。


おっぱいプレスなんて、男たちにとっては過ぎたサービスかとも思ったけど。


やはり、私の締め付けは生易しいモノではなく。

大蛇のように、男たちの身体を覆い隠して行った。


「もうっ、だ・・・めぇぇんっ!!」

モリモリ、モリリッ! モゴゴゴォォッ!!

私の筋肉が肥大化するメインメロディーに。


メギョッ、バギャッ! バギバギ、バギギッ!!

圧し潰される男たちが奏でる、バックコーラス。


ビリビリビリッ、ビリリィッッ!!

そして、それを追い掛けるように服破りの、アンコール。


―――。


「はぁ、はぁ・・・っ」

抱き締めた男二人が、完全に赤い染みだけになった頃。

ようやく、私は落ち着きを取り戻した。

Comments

感想、ありがとうございます。 今のご時世、この手の描写は色々と制限があるんですが、何とか需要には応えて行きたいと思っています。

デアカルテ

今回もとても癖に刺さる作品でした(°▽°) 圧倒的な肉体で男達を蹂躙していく様、対象を破壊するまでのやりとりなどめちゃ好きです!特に『圧壊ショウ』、最高でした!またこういったショウがあれば見てみたいですね(^^)

Nogi_(°Д°)

感想、ありがとうございます。 お待たせしてしまいましたが、更なる成長にご期待下さい。

デアカルテ

投稿お疲れ様です ついに来た成長シーンで興奮しました! しかも今回は成長中に更に男2人もヤッてるので望ちゃんがどこまでデカくのかが楽しみです!

NL


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