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ぬ!@一次創作限定
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カップルになったと思ったら

「ず、ずっと前から……すすすすっ、す、好きでした。私と付き合ってくださひっ!」


 憧れていた先輩がいよいよ卒業してしまうという日に、私は意を決して想いを告白した。

 卒業式が終わって去っていく先輩を呼び止めて、恥ずかしくても目を離さず、精一杯に気持ちを込めた私の告白。所々噛んでしまったけど……先輩は優しく微笑んで答えてくれた。


「君とはたくさん思い出を作ってきたよね。卒業式の間もずっと、君と過ごした時のことばかり思い返してた」


 喉から飛び出してしまいそうなほど激しく心臓が脈を打つ。


「できることならこれからもずっと君の存在を近くに感じていたい。私も君が好きだ。付き合おう」


 先輩に差し出された手をすぐ握り返す。人生で最高の日となった今日のことを私は永遠に忘れないだろう。



 愛の告白が終わってその日の午後、在校生の私も早めの放課後を迎えた時だった。先輩からメールで遊びにこないかとお誘いを頂いた。

 これまではつかず離れずの友達以上恋人未満な距離感で遊びのお誘いもたまにのことだったけど、こんなにも求められるようになったことで「ああ、恋人同士になったんだ」と改めて実感する。

 先輩の家には何度か遊びに来ているが、関係性が変わった今ではいつも以上に緊張感が走る。インターホンを押してから中に招かれるまでついそわそわしてしまった。


「お、お邪魔しますっ!」

「いらっしゃい。今日も親居ないからくつろいでいってよ」


 先輩のご両親は会社を経営していていつも仕事に打ち込んでいる。私を呼んでくれていたのはきっと大きな家に一人ぼっちで寂しいからだろうと思う。

 だけど私以外の子が先輩の家に来ている所を見たことがない。先輩の寂しさを埋められるのはこの世で私だけなんだ……ふふっ。

 そんなことを思いながらついニヤニヤしてしまう。もしかしたら今日中にでもファーストキスを達成できてしまうかもしれないという妄想も手伝って浮かれ放題になっていた。


 先輩の部屋に通されてすぐのこと。

 カチャリ──部屋の鍵を閉める音が聞こえた。

 違和感に気づいて先輩を振り返った時だった。すぐ近くに迫っていていた先輩に押し倒されて、ベッドの上で下敷きにされてしまう。


「ハァ……ハァ……ごめん。君のこと、ずっといやらしい目で見てた。最低だよね。私の気持ちは恋愛感情よりも性欲の方がずっと上回ってる。今もムラムラしてどうにかなってしまいそうなんだ」

「先輩……っ」


 驚いた。いつもは弱みなんて少しも見せない先輩が私に興奮してこんなにも乱れている……!

 正直に私の気持ちを言わせてもらうと、どんと来いだった。


「私、えっちな先輩も……好きです! 先輩になら何をされたって嬉しい。私だって性欲でいっぱいです。ムラムラしてますっ!!」


 気が動転して最早自分でも何を言っているのか分からない状態だったけど、先輩とずっと深く繋がれると思うと昂ってしまって仕方なかった。

 求められて嬉しい、私も先輩を求めてる──心が一つになっていくのを感じる瞬間だった。


「君は最高の彼女だ」

「えへへ……」

「ついでに言うと私はちょっとアブノーマルな性癖をしていて……SMが趣味なんだ。今から君を縄で縛りたいんだけど、いいかな」

「はい……………………はい?」


 予想外の言葉に思考が停止した瞬間から既に、先輩はベッドの壁際から取り出した縄を私の体に巻きつけ始めていた。


「ありがとう。愛してる……」

「はうっ」


 甘い言葉を囁かれながらあれよあれよと言う間に私の体は茶色の縄でぐるぐる巻きにされ、立ち上がることも難しい芋虫状態にされてしまった。


「ああ、可愛いよ。君は本当に素敵な子だ」


 ギュウっと肌を締め付ける縄に痛みはなく、全身を抱きしめられているような錯覚に陥るほど優しい縛りだった。だから全然問題は無いのだが、いきなりの高度なプレイにとても理解が追いつかない。



「もう君は何も抵抗できない。縄を受け入れたら最後、頭の天辺から足の爪先まで全部私のおもちゃだ。存分に弄らせてもらうよ」

「は、はひ……あ、あの、これから何を……」

「少し服を脱がすから、肌を見せてほしいな。ほら、こっち向いて」

「恥ずかしいです……」

「嫌なら抵抗してごらん。抗えるものならね」


 それからというもの先輩の進撃は留まることを知らなかった。服のボタンを外され、僅かに露出した部分に冷たい手を入れられて、半分くすぐるかのように愛撫を繰り返される。その手は胸元や顔、脚に至るまで私を弄び続けた。


「せ、せんぱい……あんっ」


 心地いい縄の締め付けも手伝ってか、私は愛撫だけて限界近くまで感じさせられてしまう。もしかしたらこのまま達してしまうのではと思ったが、やはり愛撫だけではあと一歩の所で絶頂に辿り着くことはできなかった。


「はぁはぁ……先輩、もう限界です……そろそろ、最高に気持ちよくしてください……」


 それは心からの願いだった。これ以上焦らされては気が狂ってしまいそうなほど体が疼いてしまって仕方がなかった。

 これから先輩の手が私の秘所に……きっと絶対に気持ちいい……心の準備をしておかなくちゃ……。

 期待と興奮が混ざり合って爆発しそうな時に。


「ああ、その時を待ってたよ」


 それだけ言い放つと、先輩はさっきまで執拗に私を責めていた手を離して一人立ち上がった。


「せ、先輩……?」


 彼女はニヤニヤと愉快そうに笑みを浮かべて、近くの椅子に座って私を見つめている。


「あの私、い、イきたいんですけどっ」


 辛抱堪らず、私は恥をしのんでストレートに欲求をぶつけた。

 この時初めて、先輩の笑顔が嗜虐心に満ちていることに気づく。


「私はね、イきたくてもイかせてもらえない可哀想な君が見たいんだ」

「は……い……?」


 言っている意味を理解するのに時間が掛かった。

 全身の疼きが「イかせろ」と騒いでいる。だけど縛られている私にはこの昂りをどうすることもできなくて、どうにも耐え難い劣情に堕ちてしまっている。そんな私を、助ける気もなく! ただ見ているだけ……!?


「そ、そんなのひどいです! そんなの……縄を解いてください。自分でやりますから!」

「やだ」

「……ッ!」


 ダメだ。先輩はもう、私を虐めることしか考えていない。


「ああもうっ! くっ! ああああッ!!」


 縄抜けなんてできるはずもない。分かってはいるけど必死に身を捩ってみるが、縄がギチギチと音を立てるだけで私の力なんて簡単に抑え込んでしまう。


「先輩のばかぁ! んううぅぅぅぅっ!!」

「ふふっ……あぁ、最高にゾクゾクする。そうだ、この様子は動画に撮っておかないとな」


 スマホのカメラを向け始める先輩への怒りが溢れる性欲と混ざり合い、どういうわけだかますますえっちな気持ちに飲み込まれていくようだった。

 ムカついてるのに感じてしまう。これじゃ先輩の思う壺かもしれないけど……私は理不尽で非道な目に遭わされているこの状況を、どこか嫌いにはなれずにいた。

 付き合い始めて最初の日にこれだから、今後もずっとこんな風に責められてしまうのだろうか。ひょっとするともっとひどい目に……そう思うと秘所の辺りでキュッと締まるような感覚が走り、思わず甘い声を上げてしまった。


 しばらくして縄を解いてもらったが、自由になった途端に私は自分の秘所に手を向かわせて一心不乱に慰め始めた。

 先輩の家で、先輩にえっちなことされて、最後は自慰に夢中になって、先輩は今もなお私を面白がって見つめているだけ。

 こんな屈辱は生まれて初めてだった。だけどこの屈辱が私の性感をより高めているらしいことは、悔しいけど認めざるをえないのかもしれない……。

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