SS 俺いも 五更瑠璃、日向 節分
「節分をエロ行事に変えてしまう。ルリ姉って根っからのエロ姉だよね」
「日向は一体何をほざいているのかしら?」
2月2日日曜日。瑠璃京介高校生夫婦は松戸の五更の実家を訪れていた。受験本番を直近に控えた京介の気分転換の為のお出掛けであり、珠希の節分を楽しませるという家族サービスの為でもあった。
瑠璃は鬼娘のコスプレをした訳だが、その姿を見て日向は呆れていた。
「ほとんど下着と変わらないエロ鬼娘コスプレとか……ルリ姉は中二病がなおっても、根っからのオタク、だよねぇ」
瑠璃の鬼娘コスプレはうる星やつらのラムを強く想起させるものだった。
「…………そっ、そんなことは、ないわよ」
妹の指摘を受けて瑠璃の顔は赤く染まっていた。
桐乃や沙織とコスプレを楽しみ、京介の下心満載なリクエストに応えたコスプレをし続けたことで、コスプレとは性的な興味を惹いて当然という考え方になっていた。そんな偏りに気付かされてしまった。
「日向こそ、私と同じ格好をしているじゃないの」
日向もまた同じコスプレをしていた。だが、日向は堂々としていた。
「あたしは京介くんを誘惑して後妻に収まる為にわざと着ているんだよ♪」
日向鬼娘は両腕を頭の後ろに回してポーズを取ってみせた。
ノリノリな妹を見て姉は呆れた。
「何が誘惑よ。ブラ要らずの無乳が何をほざいているのかしらね」
「ルリ姉だってあたしと大して変わらないちっぱいじゃないのさ」
「高校生の人妻姉に向かって随分な言い様ねっ!」
ちっぱいを気にしている瑠璃は妹の指摘を無視できなかった。顔を真っ赤にしていた。
「大体、私の胸が慎ましやかだったのは中学時代までのことよ。人妻になったことで色香に溢れて胸も大きくなったのよ」
「科学的根拠に乏しいことを言わないでよ……」
「実際に大きくなっているでしょうがっ! ほらっ!」
瑠璃はブラの部分を強調して前屈みになってみせた。
「確かに大きく見える……ということは……」
日向は言葉を切った。
そして姉妹の会話が終了するタイミングを見計らったように京介と珠希が室内へと入ってきた。
今回の配役では、瑠璃と日向が鬼役。京介と珠希が豆を投げる役割分担だった。
「わぁ~♪ 姉さま、とってもせくしーで素敵ですぅ♪」
「日向ちゃんもよく似合ってるぞ」
2人はコスプレ鬼娘姉妹を見て目を丸くして驚き褒めていた。
珠希が瑠璃を褒めているので、京介は自然と日向を褒める側になった。
「京介くんに大人気で困っちゃうなあ~♪ これはあたしのお嫁入りも秒読みだね♪」
調子に乗る日向。瑠璃はそれがちょっぴり面白くなかった。
「京介は義妹よりもまずは妻を褒めるのが成すべきことでしょ」
瑠璃は前屈みになって胸を強調しながら京介に迫った。
だが、その姿勢は良くなかった。
ブラの中に忍ばせていた詰め物が斜めの体勢になったことで落ちてしまった。
更に、詰め物がなくなったことで胸と布地の間に隙間ができてしまい、背中のホックで止めていただけのブラはすとんと落ちてしまった。
「なあっ!?」
前屈みは失敗だったと瑠璃は後悔したが、もう遅すぎた。
「やっぱり、あたしと大して変わらないちっぱいじゃん」
妹は姉の胸を凝視しながら感想を呟いたのだった。