SamSuka
ねぼしかぼちゃ
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タールミミックの餌食

「あのゴミ箱、すごく汚れてる」

 少女の目線の先には、ゴミ箱と思しきコンテナが置かれていた。

 ゴミ箱には黒い汚れがこびりつき、ドロドロに汚れていた。

 少女はコンテナ式の大きなゴミ箱に近づいていった。

「きれいに掃除してあげなきゃ」

 少女はゴミ箱の蓋を開いた。

「いやあああああ!」

 少女の悲鳴が響き渡った。

 ゴミ箱の中から黒いタールが飛び出し、少女の身体を絡め取ったのだ。

「あっ!いやっ!」

 タールはゴミ箱の中から伸びており、触手のように蠢いていた。

 少女はタールを剥がそうとしたが、身体中に纏わりついたタールは剥がれる気配などなかった。

「いぎっ!」

 少女の身体がゴミ箱の中に引き込まれた。

「いやっ!いやああああああっ!」

 少女はゴミ箱の縁にしがみつき、抜け出そうともがいていた。

 足をばたつかせながら、必死に身悶えていた。

 しかし、身体が中に入ってしまったせいで、ゴミ箱の中にたまったタールが少女の身体にどんどん纏わりついていった。

「いやああああああっ!」

 ピンクの長靴がバタバタと音を立てていた。

 少女がもがいている間にもタールが手足に纏わりついていった。

 べっとりとしたタールがゴム手袋に纏わり付き、縁を掴んでいた手がぬるぬると滑り始めた。

「あっ!いやっ!いやああああああっ!」

 ゴミ箱の縁で踏ん張っていた手やバタバタと激しくもがいていた脚がタールに引っ張られ、ゴミ箱の中に引きずり込まれていった。

「いやああああああっ!たすけてええええっ!」

 全身がゴミ箱に引きずり込まれた少女は悲鳴を上げることしかできなくなった。

「いやああああああっ!」

 そしてゴミ箱の蓋が閉まり始めた。

「いやあああああああああっ!出してええええええっ!」

 タールに塗れた手を伸ばしたが、ゴミ箱の縁を掴むことすらできなかった。

「出してっ!いやあああああああああ」

 バタン!

 ゴミ箱が閉じた。

(開けてっ!出してっ!いやあああああああああっ!)

 少女は泣き叫ぶが、タールに覆われたゴミ箱の壁は音を完全に遮断し、悲鳴が外に漏れることはなかった。



















【口塞ぎ差分】








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