7暁闇 家に帰ったら弟のミナトがまっしぐらに飛んで来た。 「で? 行って見てどうだった? 兄ちゃん」 俺は弟を思い切りハグした。 「最高~! 最高だった! 教えてくれてありがとうな! ミナト!」 「ちょ、ちょっと! そんなにキツくしたら痛いって!」 「おっと、悪い悪い。つい嬉しくてさ」 「……良かった。ここんとこ微妙に表情が曇ってたから気になってたんだ。すげぇスッキリしてるよ兄ちゃん。あそこを紹介して良かった……」 「だな! マジで助かった! でもさ、お前があそこであんな事をやってるかと思うと兄ちゃん、ちょっと複雑だ」 「それは、だってしょうがないよ、俺も溜まる時くらいあるんだし……」 「だよなぁ~。でも、たまには兄ちゃんにぶつけてくれたって構わないんだぞ? 兄弟なんだし、助け合わないとな!」 「うわ~、えっとぉ、何言ってるか分かってんの? エッチな事まではいくら兄弟でもフォロー出来ないから」 「そっか、ミナトは兄ちゃんとじゃセックスは無理か……。ショックだ。兄ちゃんにそこまでの魅力は無いか……」 「ち、違っ! 勘違いすんなよ! 俺はずっと兄ちゃんとしたい! セックスしたいって思ってた! でも、俺たち実の兄弟だし、家族だし、そんなの無理だって……」 「無理なんかじゃない。ミナトはもっと自分の心の声に素直になればいい。兄ちゃんとシたいんならシたいと言ってくれ。 兄ちゃんはミナトの期待に応えてやりたい」 ミナトが俺の手を自分の股間に持って行って堅くなっている部分に押し当てた。 「じゃぁ、兄ちゃん……。俺、ずっとずっと残してた宿題があるんだけど、それ、終わらせたいんだ。一緒に手伝ってくれる?」 甘え顔のミナトに俺はドキドキした。 「あ、ああ。もちろんだ。でもさ、その宿題って今日だけで終われるのか?」 「無理。ぜってー無理」 「じゃぁ少しずつ片付けてやろうな」 俺にもたれて来たミナトの頭をふわりと撫でた。 くすぐったそうにミナトが笑った。 「あ、そうだ。母さんには兄ちゃんはショウさんの家で勉強会してて遅くなるって言っといた。後で聞かれたら話を合わせておいてね」 できる弟を持って、本当に俺って幸せ者だ。 ◇ 翌朝、目が覚めると隣で寝ているミナトが俺の顔をじっと見つめていた。 「どした? ミナト」 「あ、おはよう兄ちゃん。いや、あの、起きたらさ、昨日の事は全部俺の夢だったりしないかな、と思って、このまま兄ちゃんが消えたらどうしようって気になっちゃって、それで、見てた……」 俺はミナトの不安を解消してやるため額にキスをした。 「消えたりしねーって。むしろ俺は昨夜のミナトの男ぶりに驚いちゃったな。すげぇ腰づかいで俺のアナルをめちゃくちゃかき混ぜて善がらせてたろ? お前も男なんだなーってつくづく思った。それにさ、お前のチンポが絶妙に俺のイイトコを突いて来るもんだから俺、10回以上はイカされてたぞ?」 「い、いやだ、兄ちゃん……、恥ずかしぃってば」 毛布を頭まで引っ張り上げて顔を隠すミナト。 「待て待て、恥ずかしいのは兄ちゃんのほうなんだが? 普段は偉そうにミナトに接してるのに昨夜はお前に組み敷かれてアンアン鳴かされてたんだぞ? もっとチンポ欲しい! もっと奥までぶち込んで欲しいって、おねだりまでしてさぁ。 兄貴の威厳もなにも木っ端微塵じゃんか」 いきなり被ってた毛布を胸まで戻して顔を出したミナト。真っ赤なまま俺にこう言った。 「もう! 兄ちゃんのせいでチンポ勃起した! 責任とって! とってくんなきゃ今から兄ちゃんを犯す!」 「しょうがないな。責任はとってやるよ。でも、その前にっ――」 ミナトから毛布を剥ぎ取った俺は、股間でギンギンに勃起しているミナトのチンポを口で咥えた。 「やっ!? ひああっ! に、兄ちゃぁんんっっ! く、口もいいけど、んああぁ゛! いいけどぉぉっ!」 遅目の朝食ミナトと一緒に食べる。 父さんも母さんもとっくに職場へ出発していてすでに居なかった。 「土曜日なのに二人とも仕事か。なんか年々休日が減ってるよな?」 食べ終えた食器をシンクに運びながら呟くと、「二人とも今年の春から会社内での階級が上がった、みたいなの話してたもんね。 そのせいもあるんだろうなぁ」 確かにな、と返事をしていたらスマホに着信。タケルからだ。 「早いじゃん、タケル。ショウの家に行くのは昼メシ食ってからだろ?」 『ああ。その予定なんだが、気になる事があってな』 「気になる事?」 『俺の気のせいかも知れないんだが……。なぁ、トキオ。お前の方は何ともないか?』 まさか、タケルのカラダのどこかに童貞膜が消えずに残っていたのだろうか? 「何ともない。家に帰ってからも確かめたが、どこにも童貞膜は残ってなかった」 『ああ、童貞膜だったら俺も、トキオと同じで家でも確かめたさ。で、まったく残っていなかった』 「ならいいじゃん。安心してこれからも過ごせるじゃん」 『……だと、……いいんだが』 ここでタケルからの通話が切れた。やけに中途半端な締め方だったせいもあって俺まで不安になってきた。 そんな俺の様子を気にしたミナトが「兄ちゃん? 友達の人となんかあったの?」と聞いてきた。 「いや、何でもない。昼過ぎからショウの家に集まる予定を確認し合っただけだから。大丈夫、心配いらねぇって」 我ながら嫌なフラグを立てちまったな。口に出してから後悔した。 しかし、覆水盆に返らず。 童貞膜は確実に消えているのだし、むしろ今の俺はタケルと二人がかりでショウの童貞膜をぶっ壊してショウを救うんだ! 的なテンションである訳で。 出来そうな気がする。 イケそうな気がする。 こう言う前向きな直感をこそ俺は信じるべきだと思う。 盆に返らない覆水を気にするんなら新しい水を用意して盆に注ぐまでだ。そうだろ? しかし、万が一俺らの体液でショウの童貞膜が消滅しなかった場合に備えておくのがベターか。 タケルが何だか弱気になってんのもその辺りを意識して、の事じゃなかろうか。 考えた結果、俺は昨日知り合った「あの人」に連絡を入れてみる事にした。 「帰り間際、『この後は夜通しセックスだ!』、なんて言ってたから起きてるかは分からないけど……」