あのテレビ番組を見た俺は翌日、テレビに出ていたラバードール販売店を訪れて驚いていた。 「本当にあるんだ!」 自然に飛び出した言葉。 俺の目の前にはテレビで見た店が実在し、店内にはテレビで見た光景と同じくラバードールがズラリと並んでいた。 緊張しながらも店内に入ると、テレビで見た店長が出迎えてくれた。 お金がないが、できるだけ高いラバードールを購入したい旨、そしてラバー製のスリーピングバッグで梱包したい旨を店長に伝えると、店長は本来なら15BR以上のラバードールを購入するのが条件だが、テレビを見てやって来てくれたので特別条件を提示してくれた。 それはラバードールの着ているラバースーツプラス店内で扱っているフェイクレザーの全身スーツ(2万円)やゼンタイ(1万円)を購入し15枚以上の重ね着ならばラバー製のスリーピングバッグに梱包するサービスをしてくれると言う。 15BRは完売となり、残っているのは14BRのラバードールが一番高価なのだが、俺の予算は30万円。 それでもなるべく重ね着をしたラバードールを購入して店長の配慮に応えたい。 俺は頭で必死に計算しながらラバードールを眺める。 ディスプレイされたラバードールたちは微妙に揺れながらも立っているのが凝視しているとよく分かる。 そして、俺はあるラバードールに目が止まった。 そのラバードールは俺の大好きなセクシー女優桜庭美麗ちゃんによく似た体型をしたラバードールだった。 7BRと表示されたラバードールの前で俺はしばし固まる。 俺は頭の中で計算を始めていた。 7BRのラバードールは3万円×7で21万円。 フェイクレザーの全身スーツが2万円、残りの予算は7万円で7枚のゼンタイを購入すれば、店長が提示してくれた条件を満たせることになる。 それに何より桜庭美麗ちゃんのような体型のラバードールが購入できるなら、願ったり叶ったりだ。 俺は7BRのラバードールの購入を即決した。 フェイクレザーの全身スーツは黒と赤の2色から色を選ぶ必要があったので、黒にした。 ゼンタイに関してはカラーバリエーションが豊富で選ぶのには苦労した。 かなり思案して選んだのは、黒、白、肌色、ピンク、蛍光ピンク、メタリックピンク、シルバーの7色。 ピンクが多いのは桜庭美麗ちゃんの桜からピンクを連想しての事。 肌色を入れたのはピンクのゼンタイを脱がせて肌色が出てくると人肌のようでドキッとするかも知れないと思ったから。 そして最後をシルバーにしたのはシルバーのスリーピングバッグで梱包され持ち帰った際も、中身がシルバーの方が見栄えが良くなりそうに思えたから。 ラバードールもフェイクレザーの色もゼンタイの色も選ぶと店長は7BRのラバードールを連れて準備のため店の奥へと消えて行った。 準備を待つ間、店内にディスプレイされたラバードールをじっくりと眺める。 ラバードールたちはパッと見だと身長やスタイル全てが同じに見えていたが、近くでよく見ると胸の大きさやお尻の形、腰の括れや顔の大きさや足の長さまで微妙な違いに気づく事ができた。 目の前に並ぶラバードールの中の女性たちはどんな思いでラバードールになっているのだろう。 人ではなくゴム人形として扱われることに快感を感じながら、今俺に見られている間もラバースーツの中では愛液を垂れ流しているのだろうか。 それともあの店長に弱みを握られて、仕方なく嫌々ラバードールとなっているのだろうか。 中にはラバードールにされて初めて自分の性癖に気づいたそんな女性もいるかも知れない。 そんな事を1人悶々と考え妄想していると興奮して勃起してきた。 いつ店長が戻って来るとも分からない状況なので、心を落ち着かせようと目を瞑ると、ラバードールたちの呼吸音が聞こえてくる。 その中にはかなり苦しそうに呼吸する音も聞こえてきて、それがまた俺の興奮を掻き立てるので、一向に勃起が収まらない。 耳を塞いでラバードールたちに背を向いた時、店の奥の方で音がして店長がシルバーのゼンタイを着た7BRのラバードールを連れて戻ってきた。 店長は7BRのラバードールの背中を俺の方に向けると、背中のファスナーは全開のままになっていた。 「お客さま、ご確認お願いします」 そう言われて、俺の立ち会いの下、ファスナーが閉められていく。 まずは黒のフェイクレザーの全身スーツのファスナーが閉められた。 ダブルファスナーになったフェイクレザーの全身スーツのファスナーはロックが可能になっており、ファスナーを閉めた後、店長はファスナーのスライダーの2つともに鍵を掛けた。 「フェイクレザーの全身スーツは値段もお高くなっていますので、ファスナーはロックが可能になっています」 と説明をしてくれる。 「鍵は如何致しましょう」 店長の言葉に俺は少し迷って、無くすといけないので、フェイクレザーの全身スーツのファスナーに取り付けておいてもらうことにした。 次は、黒のゼンタイのファスナーを閉めていく。 店長の話ではゼンタイのファスナーは全てダブルファスナーとのこと。 フェイクレザーの全身スーツは下に下ろす形で閉められ、黒のゼンタイは上に上げて閉めていく。 続いて白のゼンタイは黒のゼンタイが少し透ける形となったが、肌色のゼンタイには白のゼンタイのお陰で黒の影響はあまり見られずに済んだ。 その後、ピンク、蛍光ピンク、メタリックピンクのゼンタイのファスナーが閉められ、最後にシルバーのファスナーが閉じられた。 「確かに、オーダーした通りです」 俺が笑顔で頷くと、店長も笑顔で頷いてくれた。 「お会計ですが、ちょうど30万円になります」 俺はラバードール購入資金30万円を支払った。 店長は代金を受け取ると梱包の準備に入る。 俺の前に運ばれてきたシルバーのラバー製のスリーピングバッグ、それにシルバーのラバーマスク。 店長はシルバーのゼンタイを着た7BRのラバードールをスリーピングバッグへと詰めていく。 スリーピングバッグにラバードールを詰め終わると、シルバーのラバーマスクを被せた。 シルバーのゼンタイを着せておいたので、見た目はかなりいい感じでラバードールはスリーピングバッグに収まっている。 「ところで、どうやって持って帰られますか?配送も出来ますよ!」 店長の質問に俺は質問で返してみた。 「すみません、このリュックサックに詰めて持って帰る事は可能ですか?」 俺はラバードールを持ち帰るためのエコバッグならぬエコリュックを持って来ていた。 「うーん、どうかなぁ?一度やっみようか」 店長の見立てでは入るかどうか微妙だったみたいだった。 店長はラバードールを真空パックにする前に、正座をさせて体を前屈させる事でリュックサックに収まりそうなサイズにはなったが、リュックサックを並べて入るかどうか確認している。 「一応やってみるよ、入りそうには思うんだけど」 そういうとスリーピングバッグに詰めたラバードールの真空パックが始まった。 正座をさせたラバードールの足裏の吸引口から空気を抜いていく。 店長は何度もスリーピングバッグの空気が溜まった箇所付近を持ち上げて、細かく丁寧にラバードールを真空パックしていった。 結果、リュックサックにはギリギリ収まるサイズにまでラバードールを真空パックして小さくする事ができた。 俺と店長の二人掛かりでラバードールをリュックサックに詰めていく。 俺は真空パックした上、リュックサックに詰めたラバードールを持ち帰れる事となった。 意気揚々と駅へと向かう俺の足取りは軽い。 背負ったリュックサックからラバードールの体温が伝わってくる。 見た目にはラバードールだが、ラバードールの中には血の通った人が入っている、それも女性が。 そんな女性をラバーで拘束した上、リュックサックに詰めて持ち歩いているのだから、背徳感が半端ない。 そんなリュックサックに詰められたラバードールは動けないのか動かないのか分からないがジッとしていた。 移動中は誰からも自分そしてリュックサックに視線が注がれているような気がしてドキドキが止まらない。 もちろん、そんな事はないのだが背徳感がそんな気にさせるのだろう。 家に近づくと足早になり、部屋に入るとすぐに施錠した。 ラバードール販売店は職場よりも近いにも関わらず、かなり家までの道のりが長く感じた。