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レナス・スケイム
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【れなすふれんずノベル #01】EINS und ZWEI

私のお迎えしてきたアバターたち・・・私は"ふれんず"と表現させていただいてますが、そのふれんずたちの物語を書いてみました。 拙い文章ですが、興味がありましたら読んでいただけるとうれしいです。 登場人物(ふれんず) ・Skyhigh Guild / アインちゃん https://jotaro13.booth.pm/items/1376322 ・Skyhigh Guild / Zwei-ツヴァイ- https://jotaro13.booth.pm/items/1636534 ※各3Dモデルの公式設定ではなく、独自解釈のもとに構成した二次創作となります。 ================================================= 薄暗い部屋の中、何かを操作する電子音が響き渡る。 高度に最適化された生活品、虚空に現れるモニター、壁を伝うレイライン。いかにもSF(サイエンスフィクション)風という表現がよく似合う部屋。しかし、ここの住人にとって、この風景は“フィクション”などではない。 この部屋は紛れもなく、ここに住まう者が生まれ育った場所の“リアル”だ。 SFチックなこの部屋の一画で、モニターを睨みつける一人の少女がいた。短く整えられた金髪、そしてオオカミの耳と尻尾を持つ、いわゆる獣人だ。 「・・・よし、こんなもんか」 タンクトップにハーフパンツというラフな格好の少女-ツヴァイ-は、慣れた手つきで画面を畳み、おもむろに立ち上がった。 (ふれんず、ね・・・) 数多の平行世界が混ざり合い、ひとつの世界として繋がった大事件。もっぱら「大融合」と呼ばれるその出来事から早数年。この混沌の世界で暮らすツヴァイには、最近【仲間たち】ができた。容姿も性格も出身もてんでバラバラな彼女たちとの生活はとても刺激的で、今人生で一番充実しているのを感じている。 「ちょっと小腹がすいたな」 何か食べるものはないだろうか。お気に入りのジャケットを羽織り、【仲間たち】の拠点となる一室に繋がる扉(ポータル)へと向かう。 「ん?」 「あっ・・・」 扉(ポータル)の外から、ちょうどこちら側に入ろうとしていた小さな影と目が合った。 「すみません、お邪魔してしまって」 「アンタは確か・・・」 ばつが悪そうな顔をする少女。ツヴァイと同じく、オオカミの耳と尻尾を持っている。 一見軍服のようにも見える装束に身を包む彼女は、ツヴァイが【仲間たち】に加わる前からいた、いわゆる先輩だ。先輩といっても、この集まりには特に明確な上下関係といったものはないのだが。 「私は、アインといいます。魔法連合国家マギカ、王城近衛部隊魔道兵分隊所属の・・・」 「へぇ、あのマギカの出身なのか。」 「マギカを知ってるんですか?もしかして同じ世界の」 「いや、アタシは別の出だよ」 アインと名乗った少女は、ツヴァイとは異なる世界の出身のようだ。数年前の大融合により多くの世界が繋がり混じりあったが、獣人がいる世界というのはそこまで珍しいものでもなかった。 「仮想工廠って知ってるだろ?アタシはそこのエンジニア。こっちの世界でマギカっていえば、旧世紀のおとぎ話の世界だ」 「マギカはおとぎ話じゃありませんよ。私が生きていた世界そのものです」 「ああ、わかってるよ」 あの大融合で、多くの世界が混じり合いひとつになった。その中には、ツヴァイもよく知るおとぎ話とほとんど変わらない世界ともあった。初めてその存在を知った時は、かなり驚いたものだ。 話しながら、アインを室内に招き入れ、手近な椅子に座らせる。 「で、アタシに何の用?」 「・・・用といいますか、ツヴァイさんにちょっと聞きたいことがあって」 「聞きたいこと?」 少しうつむきがちに、アインは続けた。 「ツヴァイさんって、ご姉妹はいますか?」 「姉妹?」 想像もしていなかった質問に、思わず首をかしげる。 「アタシには姉も妹もいないよ。血の繋がった家族と言えば父さんくらいだ」 「そうですか・・・。すみません、突然変なこと聞いて」 「い、いや、別にいいけど・・・何でまた急にそんなことを?」 「・・・」 少しの思慮の後、アインは続けた。 「私の妹のことなんですが」 「へぇ、アンタ妹がいるのか」 「ええ、1つ下の妹がいました」 「・・・」 「妹も私と同じく、マギカの王城を守る魔道兵でした。それが数年前、魔道の実験中に事故で・・・」 ツヴァイの世界には魔道というものはなかったので、おとぎ話の世界を想像しながら耳を傾ける。魔道の事故といわれてもピンとくるものではないが、口ぶりから察するにかなり悲惨なものだったのだろう。それこそ、人の命が失われるほどに。 「それは、大融合よりも前の話か?」 「ええ、そうです。それで・・・」 「それで?」 「なんとなく、なんですけど・・・あなたに妹の面影が見えるような気がして」 「・・・おっと、そうきたか」 「茶化さないでください」 「いや、そんなつもりはないけどさ」 小さくため息をついて、頭をかくツヴァイ。 確かに、目の前にいる少女と自分はいずれも狼の獣人であり、身体的共通点はある。 もし初対面の人物に、自分たちは姉妹であると説明されたら、自然と受け入れる者もいるかもしれない。 「つまり、事故で死んだというアンタの妹が、実は世界の壁を越えて生きていて、それがアタシなんじゃないかって、そういうことか」 「・・・そう、なりますね、つまり」 そういいながら、どこか違和感を隠せない様子のアイン。 「・・・すみません、忘れてください。近くであなたの魔力を感じてみたら、やはり妹のとは全然違いました。他人の空似だったようです」 頭を下げるアイン。マギカの出ではない自分にも魔力があるのかと、ツヴァイは少しだけ驚いたが、この時はそれ以上は考えなかった。 「ん。まぁいくつもの世界がごちゃごちゃになって繋がっている今、たまたま顔が似てる奴が別の世界に居たって何の不思議もないだろな」 「変な話をしてすみませんでした。改めて、これからよろしくお願いします。ツヴァイさん」 「ああ、よろしく頼むよー、アイン」 小さくお辞儀をしてポータルへと戻ってゆく小さな背中を、ツヴァイは手をあげて見送った。彼女の言葉を、その胸の内で反芻しながら。 「姉妹、かぁ」 実のところ、ツヴァイは母親の顔を知らない。物心ついたころから父親とふたりで過ごしてきた。昔、父に母親のことを尋ねたことはあったが、はぐらかされてしまった。きっと触れられたくない過去なのだろうと思い深追いはせず、次第に母親に対する興味は失っていた。 そんな身の内なので、ツヴァイ自身も、己の生まれについて全く疑問がないというわけでもなかった。 「もし、この話を父さんにしたら、なにかわかったのかな~」 新しい仲間たちの待つ一室へのポータルをくぐりながら、ツヴァイは父の背中を思い出していた。 宇宙軍所属の一流パイロットとして、戦火に散った父の背中を。 =================================================

【れなすふれんずノベル #01】EINS und ZWEI

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