状態変化スーツ歴史館 未来の状態変化スーツ 後編
Added 2021-08-09 13:51:25 +0000 UTC■ その世界のあらゆるところで活用されている「状態変化スーツ」。人体を圧縮し、コンパクトなサイズになることで、この時代の人間たちはあらゆる恩恵を受けていた。そんな状態変化スーツがすっかり一般にも浸透した時代。とある五人の少女たちは、学びの一環でスーツを取り扱う歴史館を訪れ、そのスーツの歴史を学んでいく。
■ これにて、『状態変化スーツ歴史館』は終わりです! 皆様、最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました!0w0クワッ
■ 次回からはまた別の作品の更新か、途中になってる作品の続きを書く予定です。
■ この作品には状態変化・圧縮などの描写が含まれます。苦手な人は回避をお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
裸にさせられたひかるの肩に、未来の状態変化スーツを着た小河が手を触れると、そのひかるの肩がぐにゃりと変形した。
状態変化スーツを着ている時ならともかく、そのスーツは解除されたはずなのに自分の体が変化させられたひかるは、目を丸くして動揺していた。
「あ、あたしの体っ、ど、どど、どうなって……っ」
根本が変形してしまったためか、ひかるの両腕はだらんと脱力し、垂れ下がっていた。
本来であれば、腕をまっすぐ降ろせば太腿あたりに掌が来るものだが、ひかるの両腕の先は膝より下まで下がっていた。
局所を隠していた手が動かなくなってしまったことで、現在のひかるはその体を余すことなく晒してしまっているのだが、そのことを気にしている余裕は彼女にはなかった。
他の四人もそれは同様で、ありえない光景に目を見開いて注目している。
「ぴかっちの肩が伸びちゃった……」
「スーツは先ほど解除されたはずですが……いえ、まさか透明なスーツに一瞬で変わった……?」
「ち、違うよ。スーツ着てない、もん……」
『痛くはないでしょ?』
平然とした様子でそう言われ、ひかるは震えながら頷く。確かに痛くはなかったのだが、理解の出来ない現象に恐れは生まれていた。
「ちょっと、失礼……」
そう断ったゆかりが、ひかるの伸ばされてしまった肩に手を触れさせた。
「ひゃんっ!」
触れられた瞬間、ひかるは悲鳴をあげたが、それはどちらかといえば急にくすぐられた時の反応だった。彼女が飛び上がった拍子に、その豊かな胸がぶるんと揺れる。
ゆかりはそんなひかるの腕に触れた自分の指をじっと見つめている。
「どうだったんだ? ゆかり」
「……なんといいますか、すごくもちもちとした感触でした。べたつかない水飴の感触ですね」
その柔らかさ、柔軟さを示すように、いまゆかりが指で触れたひかるの肩は、その指の形に凹んでいた。
「触られた側はどんな感じだったの? ぴかっち」
「ん、んぅ……っ、自分の、形が、ぐにゃって……変形したまま、戻らなくて……っ、いまも……じわじわ伸びてるみたいな……ふわぁぁっ」
なんとか言葉にしようとひかるが苦戦している間に、小河は垂れ下がったひかるの腕を掴んでいた。
そして、先端から粘土細工を潰すように、こねくりまわしながらひかるの腕の形を失わせていく。
『これが未来の状態変化スーツが持つ、最大にして最高の機能よ。状態変化スーツを着ていない他者にも、一時的に変化させた状態を付与することが出来るわ。圧縮ももちろん可能♡』
「どういう理屈なんだ……」
唖然とするしかない四人の前で、小河はくるくると丸めてしまったひかるの腕を、ぎゅっとおにぎりでも握るように圧縮する。
「ふにゃああああっっ!」
『状態変化と圧縮を組み合わせると、こんなこともできちゃうのよ』
そういって小河が手を離した時には、ひかるの腕は付け根あたりに溶け込むように圧縮されており、彼女の腕がなくなってしまったような状態になっていた。
さらに小河はもう片方のひかるの腕も手に取り、短冊を丸めるときのように、指先から順にくるくると巻いていってしまう。
「んひいぃぃいいいっ!」
平たくなった体を丸められたり、形を変えられたりするのはひかるも慣れていることではあるが、今回に関してはその刺激がより強いのか、いままで他の四人が見たよりも遥かに大きな反応をしながら、ひかるの体が変化していく。
その腕も根本に同化するように圧縮され、ひかるの両腕は最初から存在していなかったかのように、肩の丸みの中に溶け込んでしまった。
「ふぁ……あ……んぃ……っ」
あまりに強い快感に翻弄されてしまったのか、ひかるは腰が抜けてその場にへたり込んでしまった。
腕で抑えることも出来なくなったひかるの大きな胸が、彼女が体を震わせる度に、連動して震える。乳首はぴんと尖り、彼女が相当気持ちよくなっていることは明らかだった。
『ふふふ……♡ まだまだ、こんなものじゃないわよ~』
小河はそう言いながら、ひかるの頭を両手で掴む。
まさか、と他の四人が思っている前で、ひかるの頭がぐにゃりと歪んだ。
「んにゅょっ!? んぁぁあああああぅおぉうぅっ!?」
こねくりまわされ、ひかるの顔が縦横無尽に歪む。こねられていくうちに髪の毛が頭の中に巻き込まれ、どんどん元の光るの形を失っていく。
息を呑んで見守る中、とうとうひかるの頭はその形を完全に失い、腕と同じように根本に当たる首の中に埋め込まれるように圧縮されていった。
腕と頭を失った形になったひかるの体は、びくんびくんと激しく痙攣し、その開かれた足の間から透明な液体を激しく噴き出し始めていた。
「~~~~っ♡♡♡ ~~っ♡♡♡」
頭がなくなって発声する手段がなくなったため、明確な言葉は形になっていなかったが、埋め込まれた首の中から、激しく感じた時にあげる喘ぎ声らしき呻き声が響いていた。
現代の状態変化スーツに慣れた彼女たちでも――あるいはだからこそ――いまのひかるのように体の一部分だけを変化する形はあまり馴染みのない変化だった。
その上、その変化が全裸で行われているものだから、さすがの彼女たちもその光景に羞恥を覚え、顔を赤くしていた。ただ、その好奇心は抑えられるものではなく、興味津々といった様子で、変化の快楽に悶えているひかるの体を眺めていた。
小河はそんな彼女たちの様子を見て、体の一部を変化させるという行為に対する嫌悪などを抱いていないことを確認していた。
『ふふっ。大丈夫そうね……それなら、まだまだやっちゃいましょ♡』
「やりすぎないように気を付けてくださいね」
『はいはい、わかってるわ』
案内の職員に釘を刺された小河は、軽く了承を示しつつ、さらにひかるの体を変化させていった。
投げ出されていた足を腕と同様に丸めて胴体と一体化し、ひかるを胴体だけの姿にしたかと思えば、その胴体を器用に圧縮し始める。
『……よし! 完成! 未来の状態変化スーツは、こんなことができちゃうのよ!』
変化させられたひかるの姿を見て、他の四人は言葉を失っていた。
ひかるは、おっぱいとおしりとおまんこだけの形に成っていた。
大きな乳房と、安産型のヒップが、ぷるぷると震えている。
その間にちょこんと存在するひかるの秘部からは、とめどなく愛液が溢れ、横たえられた床に水たまりを作るほどになっていた。
「す、すごい出ちゃってるけど……だ、大丈夫なのかな?」
さすがに心配になったらしい葵がそう呟くのを聞いていた小河が、安心させるようにニコリと微笑んだ。
『その心配は大丈夫よ。というか、実のところ普段の状態変化の際にも、私たち女性はこれくらい愛液を分泌しているものなの。普段はスーツが吸収しちゃってるだけで、スーツに覆われていなければこんな風になってしまっているのよ』
「……あそこが熱くなる感触は、身に覚えがある感覚ではありますが……そうだったんですね」
「だが……スーツが吸収しているということは、垂れ流しになっているわけではないはずだ。いまの状態は問題なのでは?」
『大丈夫よ。もちろんこのまま何日も放置する……とかだと問題が出てくるかもしれないけれど、一時的に変化させられるだけだから、問題が起きる前に元に戻るわ』
その説明を受け、ほっとする四人。安堵すると、改めて好奇心が疼くのは、若い彼女たちには当たり前のことだった。
「……こうしてみると、ぴかっちのおっぱいって、やっぱりおっきいよねぇ」
ぷるぷると震えるひかるの体の傍にしゃがみ込んだ葵は、指先でひかるの乳房を突っつく。弾力のある乳房は葵の指先に押されて揺れ、さらに大きく震えるのだった。
「あまり弄ったら、ひかるさんが可哀想ですよ」
真面目な奈那はそういって葵を窘めたものの、彼女も興味はあるのか、葵と同じようにひかるの乳房に、恐る恐る指先を触れさせる。
ひかるの乳房は元々大きく柔らかいので、触れれば指先が埋まるほどのであったが、いまはいつもにも増して、触れた指先を深く受け入れた。
垂直方向に押し込んだ奈那の人差し指が、根本までずっぽりと埋まるほど深く入ってしまったのだ。
柔らかい粘土に指を突き入れるような感触で、奈那が慌てて指を引っ込めると、その指の形にひかるの乳房は陥没していた。
「変化は私が触っても有効なんですか?」
『いいえ。そうではないわ。大きく形を変えるのは私じゃないと出来ないわね。ただ、いまの彼女は粘土くらいの柔らかい物体になっているから、その柔軟性の範疇であればこのスーツを着ていない人でも変えることが出来るの。でも形自体を変えることはできないから……ほら、見てみて』
そう小河が示したのは、いま奈那が指先で凹ませたひかるの乳房に生じた凹みだ。
その凹みは、時間を追うごとに徐々に元の形に戻っていこうとしていた。
「わー、ほんとだぁ……」
葵はその変化に夢中になっていた。変わり果てたひかるの傍にしゃがみ込み、至近距離でまじまじとひかるの様子を眺めていた。
ゆえに、小河が後ろに回り込んだことに、気付くのが遅れた。
『せっかくですから、貴女にも体験してもらいましょうか♡』
両手の指を使って大きい円を作った小河は、その円を被せるように、葵の頭頂部に乗せた。それと同時に、葵の体を覆っていた状態変化スーツが解除される。
「ふへ? ふひああああああ!?」
その小河の作った円の太さに合わせて、葵の体が変形していく。
茶筒のような太さの、円筒形へと変わっていく葵。
スーツを着た状態で変形するよりも遥かに生々しく、彼女の頭が歪み、細長く伸び、どんどん形を変えていく。
「んきゅぅぅぅ……っっ!!」
あげていた呻き声までもが合わせて引き延ばされ、奇妙な音に変わる。
しゃがんでいた葵の体は電流を流されているかのようにびくびくを痙攣し、露わになった股間から大量の潮を噴き出した。
『あら。この子はさっきの子より状態変化に対する快感が強いみたいね。元々変化が好きなのかした?』
「そ、そうですね……確かに、そうですけど……」
葵を円筒形の棒状に変えてしまいながらも、落ち着いた口調で呟く小河に、辛うじて奈那が答えた。
そうしている間にも、葵の変化はさらに進んでいく。
「むにゅ~~~っ!!♡♡♡」
気持ちよさそうな呻き声をあげながらも、葵の平坦な胸や細い腕、お腹に腰、そして足、と変化は進んだ。
しゃがみ込んだ葵の高さとほぼ同等の、丸い棒がそこに立っていた。
小河はその頂点に掌を当てて棒を傾け、底辺の部分をもう片方の手ですくいあげるようにして持ち上げた。
『これだとちょっと長すぎるから……っと』
上下から挟み込むようにした掌に力を加え、棒となった葵の長さを調節していく。
最初一メートル弱はありそうだった棒の葵は、三十センチほどに圧縮された。
一見ただの棒だがその側面には、葵の顔や体の形が模様のように浮かんでいる。
小さく痙攣することしか出来なくなっている棒の葵を、小河はさらに変化させていった。
『さらにこうして……中心から曲げて……っと』
まっすぐな棒だった葵は、U字型に変えられた。
そして他の三人が止める間もなく、小河はそのU字型になった葵を、オナホールのような形になっているひかるの膣と肛門に突き刺した。
ひかるの膣には葵の頭側の先端が入り、肛門には葵の下半身側が入っている。
「「ふぎゅああああッッ!?♡♡♡」」
声帯も含め、人の体の形を失ったん二人は、大きな悲鳴など上げられないはずだったが、それでもなお響くほどに激しく声をあげた。
そして、両方の穴から大量の愛液を噴き出した。
ひかるの膣から噴き出したのは当然ひかる自身の、肛門から噴き出したのは挿入された葵が噴き出した愛液である。
性器だけにしたひかるの穴に、棒状に変化させた葵の全身を挿し込む――実のところ、そういう行為自体は、この時代においてそう特殊な行為というわけではない。
恋人同士などでは、ごく普通に行われる愛情表現の一種だ。
ただその場合、変化していない側が変化した側を受け入れる、というのが一般的で、両方が変化した状態で行われるのは珍しい部類に入る。
二人が共に非常に気持ちよくなっていることは、噴き出す愛液を見るまでもなく、その場にいる全員に伝わっていたが、ただの友達同士にやらせるには、少々過激な行為ではあった。
周りがしばし呆然とするのも無理はない。
「はぁん……♡ あんな風に幸世ちゃんの体内に埋め込まれる想像をしたら……滾ってしまいますね……♡」
約一名は特殊な受け入れ方をしていたが。
「……あんなこと言ってますけど、幸世さん」
「さ、さすがに両方の穴同時はちょっと……難しいんじゃないか?」
自分のそこにゆかりが挿し込まれてくる想像をしてしまったのか、少し内股気味になりながら幸世がいう。
そんな幸世に、ゆかりはいい笑顔を向けるのだった。
「幸世ちゃんが私の中に入って来てくださっても、私は一向に構いませんよ? うふふ♡」
「そ、その話は二人の時に話そうじゃないか!」
いくら性に寛容な時代だと言っても、羞恥心が全くなくなるわけではない。
ゆかりに振り回される幸世を見て、奈那は少し気の毒に感じていた。
そんな彼女の傍に、小河が立つ。
『そちらのお二人は恋人同士なわけね?』
「そう、ですね。とても、仲睦まじいことです」
『じゃあ、二人を絡めるのはやめておきましょうか』
小河の言葉に、奈那は嫌な予感を覚えた。
「二人は……って、まさか……」
そう奈那が口に出した時には、小河の巨大な平手が振りかぶられていた。
小河は掌だけを状態変化させ、一メートル四方の巨大な張り手を作り出していたのだ。
そしてその振りかぶった手を、奈那に向けて振り下ろす。
「ぷぎゅっ!?」
ハエ叩きでぺしゃんこにされるハエのように、というと例えが少々汚らしいが、叩き潰される側の奈那としては、まさにその気分だった。
小河の掌が奈那の鼻先に触れた瞬間、彼女の体を覆っていたスーツは解除されていた。
しかし裸にされた実感や羞恥を奈那が覚えるよりも先に、彼女の体は小河の掌の一撃によってぺちゃんこになっていた。
まるでギャグ漫画の一コマで、上から落ちてきた金盥に潰されたキャラクターのように、奈那の体の線は残したまま、五十センチ四方の鍋敷きのような厚みの物体に成り果てていた。
さらにその状態から圧がかけられ、奈那の体はどんどん薄く引き伸ばされていく。
「ぐぎゅ、ううぅ……っ!!」
『うん、ちょうどいい感じになったわね♡』
ご機嫌そうに呟いた小河は、円形に平たくなった奈那を両手で持ち上げる。
平たくなる変化自体は、一般的な変化でもよく行われることなので、そう驚くことではないのだが、縦方向の圧縮はあまり見られない形式だ。
丸い座布団状になった奈那。その表面には真正面から潰された彼女の顔が模様として浮かび上がっており、普段見えない圧縮された時の彼女の表情がそこには見えた。
「あらまあ……」
「……私たちも、こういう顔をしているのだろうな」
ゆかりと幸世が奈那の様子を見て、それぞれの思いを呟く。
奈那の表情は普段生真面目でクールな奈那とは思えないほどに、とろけて緩んだものになっていた。
乱暴に俗に言ってしまえばアヘ顔、というものである。
普段は黒色のスーツが完全に覆っているため、どんな表情を浮かべているかまでは意識されないことが多い。
だが、いざ見えるようになると、普段自分たちもそういう顔をしているのだということを自覚してしまい、居たたまれない気持ちになった。
そんな若い彼女たちの思いは置いて、小河は持ち上げた奈那の体をくるくると両手の上で回し始める。
『もう少し大きさが欲しいのよね♡』
それは例えるなら、ピザの生地を伸ばすときの動きだった。
くるくると回しながら奈那の体を伸ばしていく。ただでさえ薄かった奈那の体はどんどん薄くなり、その代わりに大きく広がっていく。
紙のような薄さで、一メートル四方もの大きさに広がったところで、小河は手を止めた。
『そして、これを、こうするの』
楽し気に言いながら、小河は引き延ばした奈那を裏返して床に置き、その上にビクビク痙攣し続けている性器だけになったひかると、その性器を埋めているU字型の棒になっている葵の接合物を置いた。
ひらべったくなった奈那の体を使って二人の体を包み、上部で纏めた奈那の体を縛れば――
ひかると葵と奈那の『巾着包み』が完成する。
二人を包んでいる奈那の体はとても薄い状態なので、凹凸がはっきりと表面に浮かび上がっていた。
ひかるの乳房の丸みや乳首の尖り、性器の膨らみはもちろん、そこに突き刺さっている葵の丸みまで。
全てがはっきりと浮かび上がっており、卑猥で異様なオブジェが完成していた。
そのオブジェは細かく痙攣し、それがまた互いに刺激を与えあう結果となり、際限なく震え続けるのだった。
「それでは当歴史館の案内ツアーはこれにて終了となります。皆さん、お疲れさまでした」
歴史館のドローン発着場へと再び戻ってきた五人。
五人の姿は、歴史館に入場した時と同じく、ラバーセーラー服を身に着けた極普通の格好に戻っていた。
しかし五人のうち奈那、ひかる、葵の三人は、フルマラソンでも終えた時のようなグロッキー加減で、小休憩の取れるベンチでぐったりしていた。
「最後の……すごかったねぇ……」
ぽつりとひかるが呟く。
普段背筋をしっかり伸ばして凛としている奈那が、ベンチの背もたれに完全に体を預けただらしのない姿勢のまま、答えた。
「……二人が暴れるから、私は破れるかと思いましたよ……」
「それを言うなら、アタシたちは奈那っちの出した愛液で溺れるかと思ったんだからね?」
床に水たまりを作るほど、変化状態での愛液の分泌量は多い。平べったく引き伸ばされた奈那の巾着の中に、その愛液が溜まって、ひかると葵は愛液に着けられたような状態になっていたものだった。
そのことを指摘され、奈那は少しばつが悪そうに視線を泳がせる。
「あれは……私だけが分泌した結果じゃなかった、と思いますが」
「それは……そうだけどねー……」
普段通りの掛け合いも、いまはどこか勢いがない。
それだけ三人が精神的に疲れ果てているのだと悟った幸世とゆかりは、しみじみと頷き合っている。
「あれが未来の状態変化スーツで出来ること……か。いまの世界でも十分完成しているように思っていたが、まだまだ未来は広がっているようだな」
「まあ、幸世ちゃんってば……その未来を創っていくのが、若人であるわたしたちの仕事ですよ♡」
達観した老人のような物言いをした幸世に、ゆかりが甘い声を投げかける。
この二人はどんなときも相変わらずだなぁ、と他の三人は感じたのだった。
そうしてしばらく案内の職員も交えて雑談を続けていると、迎えのドローンがやってきた。
「それでは、お世話になりました」
「はい。またいつでもいらしてくださいね」
定型の挨拶を交わし、五人は再び板状の圧縮状態へと変化していく。
奈那もスーツを使って板状化しようとしたが――ふと、聞き忘れていたことに気付いて手を止めた。
「そういえば……実演のスタッフさんの数がかなり多かったようですが……あれは皆、記念館の職員さんだったんですか?」
その問いに対し、案内の職員は端的に答える。
「いいえ。実演のスタッフの大半は臨時職員……短期のアルバイトの方が多いですね。私のように、案内も行える職員は持ち回りですが」
「だとすると……募集なんかもしていたり……しますよね?」
「倍率はとても高いですけどね」
その答えを聞き、奈那は頷いた。
「わかりました。ありがとうございます。――また来ます」
それがどういう意味での言葉かは、いうまでもないだろう。
その言葉を言い残した奈那も、他の四人と同じく三十センチ四方の薄い板状へと変化する。
案内の職員は五人分の――うち二名は来た時と同様に二人で一枚の板に変化していた――板を拾いあげ、ドローンが持ってきた空の箱の中に詰める。
蓋を閉じてドローンの傍に持っていくと、ドローンがその箱を掴み、すぐさま空中へと舞い上がっていった。
遠く離れていくドローンを見送りながら、案内の職員は楽し気に呟く。
「またのお越しをお待ちしています」
きっとその時は『そっち』の立場で来るだろうと彼女は考えていた。
同じ働くのであれば、彼女たちのような素直で可愛らしい女の子たちにこそ来て欲しいものだったのだ。
変化してしまえば皆同じ、という考え方をする者もいないわけではなかったが、変化が当たり前になったいまの世界だからこそ、誰と変化するか、誰を変化させるかが重要視されるときもある。
(実際あの三人があれだけ気持ちよくなっていたのは、触れ合っていたのが、気心の知れた相手だったから――というのもあるでしょうし)
五人で来るか、三人で来るか、それとも独りでもやってくるか。
職員はいまからあの五人に再開するときが楽しみだった。
そんな職員の前に、別のドローンが降りてくる。
次の歴史館の見学者がやって来たのだ。
職員はドローンから箱を受け取り、箱から手際よく取り出して並べ、見学者たちを迎える。
そして、いつも通りの笑顔で見学者たちに告げるのだった。
「ようこそ、状態変化スーツ歴史館へ!」
状態変化スーツ歴史館 おわり
Comments
Thank you for reading! I think I will write a new series again. looking forward to.
夜空さくら
2021-08-10 09:33:31 +0000 UTCthe end. I like this novel series.Looking forward to next novel:)
2021-08-09 23:59:50 +0000 UTCスーツとは何か、という概念にまで到達するスーツの歴史……途中から私は何を書いているのかと思考が迷子になりました(笑) 実際どんな世界のどんな技術にも悪用を考える者はいるはずですし、状態変化スーツも悪用されてはいると思います。 ただ仰る通り刑罰も相応に進化していますので、状態変化スーツを悪用しようものなら、死んだ方が遥かにマシってレベルの刑罰に晒されることでしょう……ーw-ウム 最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!0w0
夜空さくら
2021-08-09 14:55:36 +0000 UTC凄い…(;゚Д゚) なんていうか最後は特殊能力者といっても過言ではないレベルでの状態変化だった。 自分は元より、触れた相手を一時的に状態変化させられるって… 使われ方が愛し合うことを前提に使われているから良いですけど、犯罪とかに使われたら空恐ろしいことになりそう。 でも、そもそもこの世界線で犯罪をしたらそれもそれでかなりリスキーな気がする。 それこそ犯罪者用の状態変化による反省とかありそう。 状態変化禁固3年とかいって、文字通り金庫の中に保管されたりしても驚かないぞ。 とりあえず、完結お疲れ様でした! まだまだ状態変化に新たな可能性を感じさせる良いお話でした♪それに最後はめっちゃエッチでした♪
ミズチェチェ
2021-08-09 14:05:45 +0000 UTC