感覚共有魔法 カゴノヒト side ③
Added 2021-10-16 13:40:35 +0000 UTC■ 感覚共有魔法という、本来は味方同士の連携を高めるための魔法。それを悪用し、冒険者を狩るサキュバス――の話に出てきた冒険者パーティ・カゴノヒトsideのお話です。
■ もっとも、正確にいうなら、その中の『ヒトウマ』拘束の話です。カゴノヒトでは感覚共有魔法を正しく?活用していますーw-ウム
■ カゴノヒトシリーズの番外編的な位置づけです。カゴノヒトシリーズを知っていなくても読めると思いますが、読んでいるとよりいっそう楽しめます。
■ 『サキュバス side』は全体公開しています。『カゴノヒト side』(①以降)は支援者様限定公開となります。ご了承ください。
■ この作品には拘束・連結・ヒトウマ描写などが含まれます。苦手な人は回避をお願いします。
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貞操帯自体は、ファリンとファレンの生家である商家でも、たまに取り扱いがあった程度には一般的な道具だった。
貴族が配偶者やご令嬢に装着させるために欲することもあれば、女性の冒険者が購入することもある。
貴族の場合は純潔を維持させるためで、冒険者の場合は冒険中にゴブリンやオークといった、人間の女を孕ませるタイプの魔族に捕まった際の対策として購入されていた。
魔族を孕まされて人類の敵を増やしてしまうことを防ぐために着けるわけだが、冒険者などに義務として課せられているわけではない。
なぜなら、貞操帯が普通には外せなくとも、着用者の体をある程度破壊することで外してしまうことが出来るからだ。
魔族にとって重要なのは生殖機能が使えるか使えないかなので、その後の生活のことなんて考えてはくれないし、そもそも数匹生み落とせばそれが原因で命を落とす。
彼らにとって、人間の女性は消耗品の使い捨てなのだ。
だから本気で繁殖を防ごうと思えば、貞操帯を無理に外せばその時点で生殖器が破壊される構造にするしかない。
だが、いくらそれが有効だとわかっていても、自ら貞操帯にそういう機能を仕込むほど覚悟の決まっている者はそうはいない。
それに繁殖に使われたとしても、力尽きるまで耐えていれば、救助が間に合えば助かることもあった。
出産前や直後に救助が来れば敵を増やすこともなくなるので、可能性は低くともわずかでも生き残る可能性があるなら、そういう道を選ぶことを誰も責められない。
さらに加えて、そもそも一般的に流通している貞操帯は、丈夫さと身軽さを両立させることが難しい。
そのため、前線に出る戦士などはそれを着けることで動きが阻害されてしまう。それが負ける原因になれば本末転倒だ。
ゆえに貞操帯の装着に関しては、それぞれの主義主張が優先されることになっていた。
そんな中で、カゴノヒトという冒険者パーティの中では、ほぼ必須の装備品となっている。
それはカゴノヒトの装備品が、全て『加護を持つ破格の性能を持った特別な装備品』ということもあるのだが。
貞操帯が『身体の動きを基本的には邪魔しないのに、極めて拘束感の高い装備品』だからでもあった。
カゴメさんがあたしとファレンのために用意してくれた貞操帯は、いままで見たことがある貞操帯とはかなり違いがあった。
金属で出来た下着、という大まかな見た目は変わらないのだけど、一般的な貞操帯がいかにも重そうで頑丈そうなのに対し、この貞操帯は非常に薄くて軽かった。
前後半分に分割されるようになっていて、股を挟み込むように固定するようだ。
こんなに薄いものでは、ゴブリンはともかくオークのような怪力自慢ならあっさりへし曲げられて剥ぎ取られてしまいそうだ。
だけどカゴノヒトで渡される装備品は、カゴメさんの加護で作られた加護の宿った装備品。
恐らくだけど、貫こうと思って本気で剣や槍で突いても、この薄いように見える貞操帯はびくともしないだろう。
それは急所を護るという意味でも、非常に大事なことだった。
一人でも装着できそうなくらい装着は簡単そうだったけれど、まずはあたしがファレンに取り付けてあげることにする。
ファレンの前で膝を突き、彼女の腰の高さに目線を合わせた。
あたしたちは自分たちの――正確には相手の――体の形も愛しているので、可愛らしくも愛しいその場所を貞操帯で覆ってしまうのは少し残念なような気もした。
貞操帯の前面部をあたしが構え、ファレンが後面部分を自分のお尻に被せるように嵌める。
貞操帯をつけやすいように、ファレンは少し足を開いているので、股の様子がよく窺えた。
ラバースーツはぴったりと体に張り付いているので、その場所の輪郭がはっきり浮かび上がっている。
お互いの指以外、何の侵入も許していない筋の形が、そこに浮かび上がっていた。
つい悪戯心が芽生えて、指先でその筋をなぞってしまう。
すると思ったよりラバースーツに包まれたことによる変化は大きく、直接触るのとはまた違う感触が走った。
摩擦力の強いラバーがあそこに擦れてくすぐったくも心地いい。
その感覚はファレンが感じているなものだったが、感覚を共有するあたしにもハッキリと感じられた。
「ん……っ、ファリンってば……」
小さく喘ぐファレンが、あたしを責めるような目を向けて来る。
もっとも、本心ではその感覚を楽しんでいることが、あたしにはわかった。
触れたことを責めているのではなく、カゴメさんやマリエッタさんの視線がある中で喘がせたことを責めているのだ。ファレンの顔が少し赤くなっていた。
確かに、ファレン相手だけならともかく、他の人の目もあるところで喘ぐのは、あたしも恥ずかしい。
あたしは目で謝りつつ、ファレンの貞操帯の前半分を被せた。
肉を挟んでいないか、ちゃんと確かめつつピッタリ合わせると、一瞬つなぎ目が光り、ぴたりと固定される。
繋ぎ目がどこにあるかもわからないくらいにピッタリ合わさっていて、かなり見た目が良かった。
ファレンが体を曲げたり足を閉じたり開いたりして、動きに支障がないかどうかを確かめる。
感覚でわかっていたけれど、全く問題なさそうだ。
「「……すごい、隙間が全然ない……」」
どれほど貞操帯に拘っても、僅かに合わないことはままあることだ。
厳密に採寸して作っても、出来上がるまでに体型が変化してしまうこともある。
しかしこの貞操帯は、一ミリの隙間もなかった。
どれほど頑張って指をこじ入れようとしても、決して侵入を許さないという固い意志を感じる。
「「……でもこれ、穴も何もないですよね?」」
普通貞操帯には用を足すときなどのために、それを目的とした穴や仕掛けがある。
この貞操帯にはそれが全くなかった。
一度嵌めてしまうと、完全に性器というか、股間を封印してしまっている。
『ああ、そのあたりの心配は要りませんよ。必要とあればそれだけは通すようにも出来ますから』
さらりと理想の貞操帯であることを明かすカゴメさん。
もしこの貞操帯が一般にも流通出来るものであれば、きっと注文が途切れることのない一品になることだろう。
後から知った話、カゴメさんの作った装備の一部は一般人にも提供されることがあるので、実際に定期的に購入している者もいるらしい。
あたしたちは、拘束具の装着を先に進める。
今度はあたしがファレンに貞操帯を着けてもらう番だ。
ファレンの前で足を肩幅以上に開いて立ち、貞操帯の後ろ半分を同じようにお尻に被せる。
そしてあたしの前に跪いたファレンが、貞操帯の前半分を後ろ半分と合わせるように被せてくれた。
「……んっ」
合わさった貞操帯はきっちりあたしの体に食い込んで、外れなくなった。
ファレンと同じように、体を軽く動かしてみる。足を大きく上げても、しゃがみこんでも、全く動きの支障になることはなく、ちゃんと動けた。
ラバースーツの上から貞操帯のつけたので、金属の感触を肌で感じることはなかったけれど、硬い金属がそこの周りを覆ってくれているというのは、少し安心感があった。
拘束され、自由を剥奪されつつあるはずなのに、かえって守られている感覚なのだ。
こういう感覚でいられるところが、カゴメさんの指摘した『拘束を楽しんでくれそうな素質』なのだろうか。
あたしたちはそんなことを考えつつ、次の拘束に移る。
差し出されたものは、踵の異様に高いブーツだった。
本当に高い。つま先立ちというか、ほぼつま先しか地面に着かないんじゃないかというくらい高い。
『編み込みになってますから、しっかり締め上げてくださいね。一人ずつ、交代交代でしっかり締めてあげてください』
そう言われたので、今度はあたしからファレンに装着させてあげた。
膝を突いたあたしの肩に手を置かせて、バランスを保たせつつ、そのブーツに足を片方ずつ通させる。
つま先立ちでかなり辛いのか、ぶるぶる、とファレンは体を震わせていた。
あたしはそんな不安定な状態から一刻も早くファレンを解放してあげようと、せっせとブーツの編み込みを締めていった。
ぎゅうぎゅう、と足が締め付けられていくのがわかる。
こんなに強く締め付けたら、血が止まってしまうんじゃないかというくらい、きっちり締め上げた。
両足にブーツに通させて立ち上がると、予想以上にファレンの身長が高くなっていた。
爪先で立っていることもあるけど、ブーツの底が馬の蹄みたいに厚底になっていたからだ。
そのせいでかなり身長差が生まれていた。
あたしも同様にブーツを身に着けて立ち上がる。
その瞬間、自分の身体じゃないと思えるくらいに視線が高くなったことに驚いた。
目の前のファレンの目と高さが揃って、思わず微笑んでしまう。
あたしはちょっと歩いてみようかと思って、その場で足踏みをしてみた。
思った以上にブーツと足の一体感は強く、踏みしめた場所の感触がしっかりと伝わって来た。
しかし常に爪先立ちのようなものなので、体のバランスはとりにくい。
「……とっ!」
「ッ! ……大丈夫?」
実際、その場で足踏みしたくらいのものなのに、体がふらついて危うくファレンを巻き込んで倒れてしまうところだった。
幸い、ファレンの方がしっかり踏ん張ってくれたので、倒れずには済んだ。
こんな不安定な足元で、ヒトウマとして行動できるのだろうか――そう思ったけれど、その心配は無用なことだった。
不安定なのは、二本の足で立とうとしているからだ。
ヒトウマは、四本の足で体を支えることが出来るのだから。
それを可能とするための装備が、次に身に着ける装備品だった。
『それでは、ヒトウマの後ろになる側……ファレンさんに着けてもらう装備品を出しましょうか』
カゴメさんの言葉に従い、マリエッタさんがその装備品を箱から取り出す。
それは、一見すると口枷のように見えた。
顔の下半分を覆ってしまうマスクタイプの口枷。中央に円形の仕組みが見える以外はシンプルな構造をしているように見える。
マリエッタさんが裏返して内側を見せてくれた。そこにはやはり小さな突起物が飛び出していた。
「これを咥えるようにして、装着してくれる?」
そういいながらマリエッタさんが渡してくれた口枷を、あたしは躊躇いなく咥える。
「んあ……ん、ぅ…………」
飛び出している突起を咥え込む形になるので、口は開きっぱなしだ。ただ、それと同時に周囲をマスクが覆ってしまうので、涎などがこぼれ出ることはなかった。
咥え込んだ突起もそんなに大きなものじゃなかったので、口の中で納まっていて喉奥を刺激されることもない。
そんなに拘束感はないかも――などと考えたあたしの考えは甘かった。
後頭部に回された左右のベルト部分が連結されると、わずかに余裕のあった長さのベルトが縮まって、口枷が完全に口に密着する。
それと同時に、咥え込んでいた突起が風船のように広がって、まるで口内の型を取ろうとしているかのように、ぴったりと張り付いてきたからだ。
「ンゥッ!? フーッ!」
口は塞がれていたものの、鼻の部分に穴が空いていたので、そこから呼吸は出来る。
膨らむものを咄嗟で舌で押し返そうとしたら、その舌までがその膨らんだ突起物によって覆われてしまった。
しかも覆われた状態にも関わらず、舌は動かせた。
(こ、これは……! なんだかすごく、変な感じ……!)
いまだかつて経験したことのない感覚だった。気持ち悪く感じるべきなのかどうかもよくわからない。
舌で自分の上顎を擦ってみるけれど、覆っているものが邪魔になって感覚が薄ぼやけている。
その覆っているものが口内で擦れる感覚は妙に心地よくもあった。
ただ、その感触をのんびりと味わえていたのは、短い間だけだった。
膨らみ続ける突起が、喉の奥まで覆い始めたからだ。
「……ぐっ、ウゥッ!?」
鼻の穴が空いていても、喉が塞がれれば呼吸は出来なくなる。
まさか窒息するような構造ではないと思いたかったけれど、実際に呼吸が出来なくなってしまっていた。
思わず咳き込んだものの、覆ってくる力はあたしの咳き込む力よりも遥かに強く、咳き込むことさえ出来ない。
「ファレン!?」
ファリンが慌てた様子でそう声をかけてくるものの、あたしはそれに応えることが出来なかった。
本格的に息が止まって、まずい――そう思いかけた時、マリエッタさんがあたしの顎を優しく取って、円形の部分を弄った。
すると、急に口から空気が通るようになって、呼吸が出来るようになった。
「フーッ……フーッ……フーッ……」
「ファレンちゃん、大丈夫?」
マリエッタさんが優しくそう呼びかけながら、アタシの頭を撫でてくれる。
本当のお母さまのような温かさに、少し懐かしさを感じてしまった。
『ああ、すみません。先にお話ししておくべきでしたね……大丈夫ですか?』
窒息しかけて驚いたけど、いまは呼吸が普通に出来るので問題はない。
あたしが頷くのを見て、カゴメさんは話を次に進めた。
『あとはどんどん行きましょうか。マリエッタさん』
「はいはい任せて。ファレンちゃん、行くわね?」
そう言ってマリエッタさんが取り出したのは、耳栓と、小さな袋のような道具だった。
まず耳栓があたしの耳に取り付けられる。普通は耳栓を着けただけでは聴覚を完全に遮断することは出来ないのだけど、この耳栓には完全にあたしの聴覚を無効化する力があるようだった。
何も聞こえなくなる。あたしの場合はファリンと感覚を共有しているので、ファリンが聞いている音は聞こえていたけれど。
その上で、小さな袋のようなものを頭に被せられる。それは、目隠しを兼ねた全頭マスクだった。
穴は首を通す部分以外には口のところにしか空いておらず、あたしの頭部はその機能のほとんどを奪われる。
しかし、それを被ると同時に、いままでもそれなりに強く感じていたファリンとの繋がりがより一層強くなり――真っ暗なあたしの視界にファリンから見た光景が浮かび上がった。
真っ黒なラバースーツに全身を覆われ、頭も全頭マスクに覆われているあたしは、黒い人型でしかなく、個性を失った状態にあった。
口枷に空いている穴の中もラバーによって覆われているため、本当に全身真っ黒だ。
『それでは……ファリンさんは背中を向けて、ファレンさんは後ろからファリンさんの腰にしがみついてください』
ついにヒトウマの基本の体勢を取るときが来たようだ。
あたしたちはドキドキと心臓を高鳴らせながら、ちょうどいい位置に並ぶ。
位置が定まれば、あたしはゆっくりと上半身を倒していき、ファリンの腰に腕を回しながら、顔を押し付けた。
ファリンの貞操帯の感触を腕で探りながら抱き締めると、急に口枷が引っ張られ、がちん、とファリンの貞操帯とあたしの口枷がくっつき合う。
「「……ッ!?」」
それと同時に、あたしたちの全身の感覚が変化した。
二人が、完全に一つになった感覚。
感覚の共有がさらに強力なものになり、二人が本当に一つになったようだった。
意識は二つちゃんとあるのだけど、体の感覚が限りなく一致して、ファレンとしてのあたしもファリンの体の部分を動かしているような感覚になっていた。
おそらくファリンも全く同じ感覚だろう。
「これは……すごい……!」
いままでは二人の口から同時に言葉を発していたけれど、いまは二人の意思でひとつの口から声を出せる。
軽く体を動かしてみようと思ったら、完璧に足が、四足が連動して動かせる。
その動作の滑らかさは、例えぴったり息のあったあたしたちであっても、まず無理であろう域だった。
間違いなくカゴメさんの装備品の効果が表れている。
あたしたちは――いや、アタシは。
『ヒトウマ』に成れたのだ。
つづく
Comments
カゴメの作った拘束具でなければ、体のどこかを壊してしまいますねぇ……ーw-; 少なくとも長時間に渡っては後方部分になる子の負担が大きすぎて無理です0w0; この双子の場合は、ヒトウマとしての能力がかなり高いはずです。元々一つに成りたがっていたので、衝突する要素がありませんからね~。 そんなエロいお馬さんが、トワノの街では普通にその辺の道を闊歩してるわけですw 性癖の歪む人が確実に増えているでしょうな……ーw-;
夜空さくら
2021-10-17 04:22:14 +0000 UTCこういう拘束もドキドキしますね~ カゴメの特殊な拘束具だからこそできる芸当だから、文字通り唯一無二の拘束具ですね~ 使用者に合わせて自在に動いて、連結して、重要な命に係わる機構は確保して、とやっぱり万能感が半端ないw おまけに今回の場合はヒトウマとしての感覚や身体の強化に連携も強化された感じかな? 女性同士のラバースーツ姿でのヒトウマ拘束だからメッチャエロいお馬さんが想像できますね♪
ミズチェチェ
2021-10-16 21:58:35 +0000 UTC