記者、ヒトイヌ拘束を施される 笛吹ちぐさside④
Added 2021-11-15 14:02:23 +0000 UTC■ あらすじ:知る人ぞ知るヒトイヌ拘束が気軽に楽しめる有料公園『ヒトイヌ公園』。資産家による惜しみのない投資で成り立つその公園に、後ろ暗い裏があると睨んだ女記者・笛吹ちぐさ。後輩カメラマン・田中照正を連れて公園を訪れた彼女だったが、高額な一般入場料に手が出なかった。そこで彼女は自らヒトイヌとなり、照正をパートナーとして、公園内に侵入し、特ダネを掴もうとするのだが……。
■ 『ヒトイヌ公園』シリーズです。単体で読んでも、一応問題はないように書いています。なし崩しにヒトイヌになった彼女を待ち受ける、数々の試練をお楽しみください^w^ 笛吹ちぐさは無事特ダネを掴めるのか。それともヒトイヌ公園に飲み込まれてしまうのか! きっと今回もハッピーエンドですーw-ウム
■ 笛吹ちぐさsideは支援者様向けに公開、田中照正sideは全体向けに公開します。片方だけ読んでも楽しめるようになっています。
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私を四つん這いで暫く歩かせた職員は、問題がないことを確認したのか、傍に戻ってくるように手招きしてきた。それに従って職員の傍に戻る。
「大丈夫そうですか? どこか、我慢できないほど痛む部分などはありませんか?」
「……平気、だと思います」
とはいえ、流石に全く平気かというと、そうではない。
特に感じるのは、肩の関節への負担だ。装着された拘束具の重さもあって、四つん這いでの行動をこのまま続けていたら最初に限界が来そうだ。
肘と膝の高さを調節するクッションのおかげで、まだマシな負荷になっているけれど、もしこれが肘の方が短くて、前に傾く姿勢のままだったら、もっと負担は増していたはずだ。
(まだ暫くは動けそうだけど……休むときは、両腕は地面に着かないようにした方がいいのかも……)
その私の反応をみて、職員は満足そうに頷く。
「それでは次の道具の装着に移りましょう。お次は全頭マスクです」
犬の頭部を模している全頭マスクを職員は手に取った。
てっきりそれを頭に被せるだけかと思いきや、その全頭マスクはいくつかのパーツに分かれるようになっていた。
「まずはこちらから着けていただきますね」
職員がそう言いながら私の耳に被せてきたのは、耳を覆うヘッドホンのような道具だった。
バンド部分には犬の耳のような飾りがある。三角形にピンと尖った耳だ。
ヘッドホンが耳を覆うだけで、周りの音がかなり遮断される。もちろん耳というのは外から入ってくる音だけじゃなく、体を伝わってくる音も聞いているので、完全に無音にはならなかったけど、十分な遮音性だ。
(……それに、よく耳を澄ませてみたら、微かにノイズみたいな音が流れてる……徹底してるわね)
どうしても聞こえてしまう音を、その音を流すことである程度掻き消すことができる訳だ。
(でもこれ、必要かしら……? 何も聞こえなかったら、危ないんじゃ……)
そんな風に私が考えていると、唐突に周りの音が聞こえ始めた。
「聞こえますか?」
「ひゃわっ!?」
私が驚いたのは、声をかけられたこと自体にじゃない。その音の聞こえ方がおかしかったからだ。
その声は、頭の上の方――つまり犬耳がある方から聞こえていた。
仕組みとしては立体音響というものが近いかもしれない。
色んな方向から音が聞こえてきているように感じるのと同じで、上から音が入ってきているように錯覚させているのだろうけど、急にくるとびっくりする。
これを感じさせたいために、わざわざ一度耳を覆ったのだとすると、犬らしい聞こえ方に無駄なまでにこだわっているものだ。
私がそう感じていると、今度は全頭マスクのうち、犬の鼻先部分が取り外されて私にあてがわれる。
そのマスクの内側には、横向きに棒が走っていた。
「この棒を咥えてください」
指示通りに、口を開いてその横向きの棒を咥える。その棒は材質こそ柔らかい素材で出来ていたけれど、太さは徒競走で使うバントくらいあり、結構大きく口を開かなければならなかった。
ゴムのように弾力はありつつも、柔らかい素材で、それを強く噛むと、ぐにゃっと少しだけ形を変える。
猿轡を咬まされたみたいで、口の端にその棒が食い込んでくるのを感じる。
「ウー……っ」
思わず唸ると、本当に犬みたいだった。
犬の鼻先を模した部分が顔に密着し、私の顔の下半分を隠してしまう。左右から伸びるベルトが頭の後ろで接続され、ハーフマスクは顔に固定された。
「クゥ……ッ、ンゥ?」
我知らず顎に力が入り、咥えていた棒を強く噛み締めると、それに応じて犬の口がパカりと開いた。
どうやら咬まされた棒を強く噛めば噛むほど、犬の顎の飾りが開くようになっているようだ。顎の力を緩めると犬の口は閉じる。
「ご理解いただけましたか? その機構を使うことによって、ボール遊びなどの犬としての遊びができるようになっています。また水分補給の際には、強く噛み締めることで棒の中央に空いた穴が開き、そこからパートナーの方に水を注いでもらうことが可能になりますので、ご利用ください。水飲み場は園内の至る所に設置されています」
私の思った以上に複雑なギミックがこのマスクには搭載されているようだ。
そんな複雑なことをしなくても、普通に水分補給をするときには外せばいいだけなんじゃないかと思ったけれど、その辺もヒトイヌ公園の拘り、といったところなのだろうか。
(絶対に園内でヒトイヌをヒトイヌの状態から解放しない、っていう強い意思を感じるわ……)
そしてそれは実に怪しいことだった。
ヒトイヌプレイに対する拘りがすごい、ということなのかもしれないけれど、私からすれば怪しさしかない。
やはりヒトイヌとして行動している人の中には、不本意でヒトイヌにならされている人がいるのではないか。
その人が来園者に助けを求められないよう、徹底して言葉を奪っているとしか思えない。
そう考えると、この犬耳の機能だって怪しいものだ。
その気になれば聴力を剥奪することもできるわけだし。
もしかすると機械を通す過程で、そこを通した音声は全部録音・監視されており、万が一利用者がヒトイヌを助けようとしても、すぐわかるようになっているのではないだろうか。
少なくとも会話を盗聴されている可能性は十二分に考えられる。
私は思わず田中の方を見た。もしも公園内で私たちがここに潜入取材するために来たことを喋ったら、それが運営側に伝わってしまうかもしれない。
田中はその可能性があることを理解しているのだろうか。
(頼むわよ……!? 気づいてるわよね……!)
見上げた田中の顔をじっと見つめる。訴えかける目をしていたはずだ。
田中はその私の目線に対して――ひたすらシャッターを切っていた。
(撮れって意味じゃないわよばか!)
「ウーっ!」
あまりに田中が撮影に夢中になるものだから、本気で怒って唸った。
そうすると流石に怒りの感情は伝わったのか、慌てて田中がファインダーから目を離す。
「す、すみません! つい!」
何がつい、だ。
カメラマン魂を燃やすことはいいことだけど、発揮する時と場合を考えて欲しい。
私と田中がそういうやりとりを頻繁にする間柄だと理解したのか、単に慣れてきたのか、職員はマイペースに装着を進めていた。
「最後に、全体を覆うマスクを被せます」
先に取り付けられた犬耳付きヘッドホンや、犬の鼻先を象ったハーフマスクと合わせられるようになっているマスクが、私の頭部全体を覆う。
頭頂部付近からうなじに向けて脱着用のジッパーがあるようで、ジジジ、と音を立てながらジッパーが閉まっていった。
それに合わせて頭全体が締め付けられ、マスクとヘッドホンが体に完全に固定される。
目の部分は透明なレンズになっていて、ちゃんと見えることは見える。
ただ、かなり視界は狭まっていた。足元を確認するのにも、首全体を傾けないといけない。
「ウゥ……」
でも顔が隠れたことで、かなり気持ち的には楽になった。恥ずかしいことに変わりはないけれど、仮面があるのとないのとでは感じ方が全然違う。
(それにしても……これ、結構涎垂れてるんじゃないかしら……外までは……垂れてないみたいだけど)
口に噛まされたもののせいで、ちゃんと口を閉じることが出来ない。
しっかり噛んでいる時はまだいいけれど、口が疲れて来て顎の力を緩めると、隙間から多少なりとも唾液が零れてしまっている感覚があった。
唾が溜まりそうになったら上を向いてなるべく飲むようにはしたけれど、四つん這いで顔を上に向けるのは結構大変だ。
(ずっと上を向けているわけにもいかないし……首が疲れそうね)
私がそんなことを考えている間に、職員は次の道具を手に取っていた。
「次の道具はアナルプラグ付きの尻尾飾りですが……こちらの装着は、どうされますか?」
田中に問いかける職員。
そういえばその装着があるのを忘れていた。
田中にお尻の穴を見られる――挙句、弄られるのは恥ずかしすぎる。
しかし恋人設定である以上、下手に嫌がるのも不自然だろうか。
私がそんな風に思考をぐるぐると回しているのをどう感じたのだろう。
「こちらの装着は慣れていない方も多いですし、恋人だからこそ、そこは弄られたくないという方も多いですから……お二人のお気持ち次第となりますが……」
その職員の提案に、田中が飛びついた。
「あ、じゃあそれで! 職員さんにお願いしていいですか!」
慌てた様子でいう田中の姿に、私は苛立ちを感じる。気持ちはわかるけど、怪しまれる可能性が高まるような反応をするなと言いたい。
職員は何も言わずに田中の要請に従い、その尻尾飾りを持って私の背後へと回り込んだ。
「それでは失礼して……まずはスーツのジッパーを下げますね」
そういう彼女の手が伸びてくるのを、私はごくりと息を呑みつつも、受け入れた。
股間のあたりで人の手が動くというのは、あまり歓迎出来るものではない。忌避感を堪える必要があった。
ジッパーが引き下げられる時の感触が、伝わって来て思わず目を瞑った。
「ウゥ……」
お尻の穴に外気が触れる感覚があった。
そこだけに空気が触れる感触は、正直かなり奇妙に感じる。
眼を瞑っていると余計にそこに感覚が集中してしまうので、目を開けて何か気を散らせないかと、視線を動かす。
職員がぴちぴちと音を立てながら、ゴム手袋をその手に嵌めていた。
「軽くローションを塗りますね」
逐一次に何をするかを言ってくれるおかげで、心構えが出来るのはありがたいのだけど、同時に意識も必然的にそこに向いてしまうので良し悪しだった。
ひんやりとした感触が、お尻の穴に触れる。
「ひぎゅぅ……ッ」
お尻の穴の縁をなぞるように、職員の指が動く。
――ヌプっ……
「ウ、ウウゥゥーッ!」
指先が、穴の中に入ってくる。背筋を異様な感触が這い上っていき、私は涙を堪えながらそれを堪えた。
自分の体の中で、人の指が動いている。腸に感覚はないはずだから、体の中で動いているような感触は気のせいなのだろう。
けれど錯覚というにはあまりにも鮮明に、その感触を感じ取ってしまっていた。
ぶるぶると体が震え、崩れ落ちそうになるのを必死に堪えなければならなかった。
やがて十分ローションを塗りつけたと判断したのか、職員の指があっさり抜かれる。
その際には、まるで排便してしまったかのような感触に、咄嗟に体を固くしてしまう。
もちろんそれはそういう感覚というだけで本当に出てしまったわけではない。
私が荒い呼吸を繰り返して息を整えていると、私の穴に柔らかくも細長いものが押し付けられる。
「力を抜いてくださいね。では、いきますよー……」
押し付けられたものは、当然尻尾飾り付きのアナルプラグだ。
その先端が私の体の中へと潜り込んでくる。
「ひふっ……!」
力を抜けと言われても、そう簡単に抜けるものじゃない。きゅっと力を入れて狭めてしまっていたはずだ。
それでも、丹念にローションが塗された私のそこは、アナルプラグをあっさり受け入れてしまった。
にゅるっと体の中に異物が入ってくる感覚に、背中を仰け反らせて耐える。
「ンゥッ……! フゥーッ……!」
異物感が肛門に常に生じ続けている。ふさふさとした尻尾の飾り部分が、お尻や足の付け根あたりを撫でている。
「抜けないように、膨らませます」
職員がそういうや否や、その異物感が膨れ上がった。
「フギュゥゥゥッ!!」
体の中と外、括約筋を挟み込むように挿し込まれた棒が膨らんでいる。
もっとも、一番異様だったのは、括約筋自体は押し広げられる感触がなかったということだ。
どうやら自分の意思で締め付けることが出来て、一番狭くなる部分は膨らまないようになっているみたいだった。
ただしその前後で膨らむことによって、がっちりと嵌り込んでどれほど息んでも抜けないようになっているらしい。
「……ッ、ハッ、ハッ、ハッ……!」
私は俯いて、必死に呼吸を整えた。無意識に肛門に入っていた力を緩めると、お尻の方で妙な感覚が生じる。
衝撃でガクガクと震える足の位置を、安定させようとして変えた際、また肛門に力が入ってしまった。
その際、お尻に挿し込まれた尻尾飾りが、びくんと動いた。
「……っ? ンッ……ッ?」
肛門に力を入れたり抜いたりすると、尻尾飾りがそれに連動して動く。
どうやら、締め付けに応じて尻尾が動くようになっているようだ。
「ヒトイヌは不明瞭な声しか発することが出来なくなりますから、この尻尾飾りを使って意思を表すことが推奨されています。動かし方は、感覚で掴んでいただく方がいいかと」
本当に、ヒトイヌの意思の表現方法を限られたものにしている。
私はそのあまりの徹底ぶりに、これで何の裏もなかったら拘りが変態的に過ぎると、半ば呆れ果てていた。
(絶対、闇を暴いてやるんだから……!)
開かれていたジッパーが閉められると、お尻から尻尾飾りの部分だけが露出して、実に犬らしい姿になった。
やってる方は、溜まったものではないけれど。
そしていよいよ――最後の装飾品が取り付けられる。
太く、大きい、犬の首輪。
職員はそれを私のパートナーということになっている田中へと手渡す。
「これはぜひパートナーの方が首に巻いてあげてください。こちらはリードです」
じゃらじゃら、と大きな音を立てる鎖のリードも手渡される。
田中は再びカメラを職員に渡し、首輪とリードを受け取った。
いよいよ私は――形式的なこととはいえ――田中をパートナーとして、ヒトイヌになる。
どくん、と心臓が不自然に高鳴ったことに、その時の私は気付いていなかった。
つづく
Comments
今回の話で一番得しているのは間違いなく田中です(笑) ヒトイヌプレイの深淵に飲み込まれてしまうのか! 普段バリバリ主導権を主張する人ほど、素養があると思っていますーw-フフフ……
夜空さくら
2021-11-15 15:17:45 +0000 UTC一匹のヒトイヌが出来上がりましたね~ 笛吹さんの体を張った突撃取材はどうなるのか! カメラマン田中はどんな写真を撮るのか! たぶん、ヒトイヌプレイにドはまりしちゃうんだろうな~ 来てる人たちと交流したとしても、興味を持ってやってきていた人とガチでヒトイヌプレイが好きな人しかいないから、恐らくネタにならないかな。
ミズチェチェ
2021-11-15 14:37:46 +0000 UTC