記者、ヒトイヌ拘束を施される 笛吹ちぐさside⑤
Added 2021-11-19 15:34:29 +0000 UTC■ あらすじ:知る人ぞ知るヒトイヌ拘束が気軽に楽しめる有料公園『ヒトイヌ公園』。資産家による惜しみのない投資で成り立つその公園に、後ろ暗い裏があると睨んだ女記者・笛吹ちぐさ。後輩カメラマン・田中照正を連れて公園を訪れた彼女だったが、高額な一般入場料に手が出なかった。そこで彼女は自らヒトイヌとなり、照正をパートナーとして、公園内に侵入し、特ダネを掴もうとするのだが……。
■ 『ヒトイヌ公園』シリーズです。単体で読んでも、一応問題はないように書いています。なし崩しにヒトイヌになった彼女を待ち受ける、数々の試練をお楽しみください^w^ 笛吹ちぐさは無事特ダネを掴めるのか。それともヒトイヌ公園に飲み込まれてしまうのか! きっと今回もハッピーエンドですーw-ウム
■ 笛吹ちぐさsideは支援者様向けに公開、田中照正sideは全体向けに公開します。片方だけ読んでも楽しめるようになっています。
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緊張した面持ちの田中が、職員から手渡された首輪を持って、私の前に膝を突く。
ごくり、と息を呑んでいるのが舌から見上げている形になる私からはよく見えた。
「そ、それじゃあ……着けますよ、先輩」
「……ウ」
私は覚悟を決め、こくりと頷く。
ちょっとごついチョーカーを巻くようなものだと自分を納得させつつ、田中が首輪を巻きやすいように顔を上げて首を曝け出す。
いまの私の首には、ラバースーツの生地と全頭マスクの生地が重なり合って存在している。
どちらも最初から重ねることを想定して作られているからか、必要以上に首が締まっている感覚はない。
ただその上に首輪を巻かれるということは、首輪を外さない限りはそれらの服も脱げなくなるということだ。
首輪は南京錠らしきものでロックする構造になっている。
(ここまで徹底しているのも……考えてみればおかしな話よね)
この公園に来ている者は全て自分の意思で、ヒトイヌ拘束を施されているという建前のはずだ。
なら、そこまで徹底して拘束することに意味があるとは思えない。脱ごうとする者がいるわけがないからだ。
つまり、そこまで徹底して鍵をかけて脱げないようにするのは、脱がれたら困るからだと考えるのは自然なことだろう。
そんな風に考えている私の首に、田中が首輪を巻き付ける。
その首輪は思ったよりも太く、そして厚く、私の首を完全に覆ってしまう。
金属のように完全に固定されはしないものの、首を動かすのが若干困難になる程度には存在感があった。
大人の男性に首を鷲掴みにされているような、そんな一種暴力的な『存在感』。
(し、締めすぎないでよ……?)
「ゥー……」
首に圧迫感を覚えるというのは、想像以上に精神的な圧力を感じることだった。
田中は私が心配しているのは通じたのか、慎重に手を動かしてくれている。
ゆっくり、少しずつ首輪の円が狭まり、私の首に軽く食い込んだ。
「う、うぅっ」
その瞬間の衝撃と来たら、どう表現するのが適切かわからない。
ただ、私はその首輪の圧力に呻き声をあげることしかできなかった。
「く、苦しくない、ですか?」
冷汗を流しながら、田中が聞いてくる。
苦しいか苦しくないかでいえば、当然苦しい。
けれど我慢できないほどではなかったし、ちゃんと呼吸も出来てそうだったので、私はこくりと頷いた。
ほっと息を吐く田中。
職員はずっとそんな私と田中の様子を、後ろから眺めていた。問題があればすぐ対応できるように控えてくれている。何も言わないところを見ると、ひとまず問題はなあさそうだ。
最後に田中が南京錠を使って、首輪を外せなくしてしまった。これで鍵をもらうまで、田中が外そうとしても私は拘束具の一式を脱げなくなったというわけだ。
ふぅと息を吐き、立ち上がる田中。
その姿が、四つん這いの私からはいつも以上に大きく感じて、ドキリとする。
ときめいたわけではなく、単純に大きさに怯んでしまった。
そんな田中に、職員がリードを手渡す。
じゃらじゃらと必要以上に大きな音を立てつつ、リードが田中の手に握られていた。
その先端部分の、ナスカン形状になっている部分を、首輪の金具に引っ掛けるようにして接続した。
――じゃらじゃら、ぐいっ……
リードが音を立てながら地面に達した瞬間、鎖の重さ自体で軽く首が引かれた。
「ンゥッ」
「あっ、す、すみません、苦しかったですか?」
私が小さく呻いたことに気付いた田中が、地面に垂れていたリードを持ち上げる。
その気遣いはありがたかったのだけど、田中がリードを持ち上げたことで、リードが空中にぶらぶらと揺れ、余計に首輪が引っ張られる感覚が強くなった。
「ふ、ぅぅ……っ」
首輪についたリードが引かれると、改めて犬の立場になっている自分のことを自覚してしまう。
誰かに首を引っ張られることなんて、普通に生きていたらまず経験しない感覚だ。私はその異様な感覚に戸惑うばかりだった。
そんな私の反応をどう見たのか、田中は再度息を呑んでいた。
彼がいまどういう気持ちなのか、私から問いかけることはできない。
「少し試してみてください。力はさほど必要ではありませんから、優しく引いてあげてくださいね」
職員に促され、リードを牽かれる形で軽く歩いてみることになった。
「よ、よし……それじゃあ……先輩、行きますよ」
田中が私より前に立ち、軽くリードを牽いて自分の傍に私を誘導する。
ぐい、と首を引かれたものの、想像していたよりも苦しくはなかった。
もっとも、苦しくなかったのは田中に力を入れる気がなかったということと、真正面からまっすぐ前に向かって引かれたことも大きい。
首が締まる方向に引っ張られなかったからこそ、私は素直にその指示に従う余裕があった。
四つん這いの慣れない体勢で、私は田中の足元へと移動する。
田中の顔がずいぶん遠くに見えた。
「フゥ……フゥ……フゥ……」
少し動いただけなのに、息が上がりかけている。
私が俯いて呼吸を整えている姿は、田中にどう映っているのだろうか。
「頑張ったら褒めて差し上げてください。ヒトイヌになる方は、撫でられると喜ばれる方が多いですよ」
「そ、そうですね……」
田中もいっぱいいっぱいだったのだろう。
言われるままにその場に膝を突くと、職員に言われるまま、私の体を――背中を、撫でて来た。
俯いて自然と丸くなっていたから、撫でやすかったというのもあるのかもしれない。
それはいいとして、撫でられた私の方は、いきなりの柔らかしい刺激に、思わず体を仰け反らせて反応してしまった。
「フゥっ、ンフゥ……ッ!」
普段の関係性からすると、田中のことをそういう風に感じたことはないのだけど、やはり田中も一人の大人の男性だ。
掌は女の私と違って固くて大きく、力も強い。背中を撫でられた私は、ラバースーツ越しとはいえその掌の感触に身を震わせていた。
ゾクゾク、と言いようのない感触が背中から生じる。
最初はおっかなびっくりだった田中も、触れているうちに慣れてきたのか、しっかりと私の体に手を這わせて、撫でてくる。
「すご……なん、だろ……これ……なんというか……すごい、感触……」
ラバースーツによって覆われた私の体の感触がよほど気持ちよかったのか、田中は必要以上に私の体を撫で摩る。
さわさわと触れられるのが、くすぐったいやら、気持ちいいやら。
「フゥっ♡ ――ッ! ウゥっ!」
撫でられる感覚に流されかけた私は、妙な呻き声をあげてしまってから、正気に戻った。
隣に日ざまづいている田中の脇腹に頭突きをして、抗議した。
「うぐっ。……す、すみませんっ」
頭突きといっても、四つん這いの私にそう威力のある頭突きは出せない。
実際田中は呻きはしたものの、特に苦しくもなさそうに謝ってきた。
ふぅ、と息を吐きながら、私は流されかけた自分を叱咤する。
(場の空気に流されてどうするのよ……! 私は潜入取材に来てるんだから!)
そのことを忘れてはならない。巨悪が見え隠れする公園内の闇を必ず暴くのだ。
そんな風に考え、改めて意思を固めていると、職員が何か新しい道具を取り出していた。
「今回笛吹様は初めてのヒトイヌ拘束とのことなので……田中様が歩行をサポートする物が必要かと思いまして、こんなものをご用意させていただきました」
職員がそう言いながら見せてくれたのは、何やらベルトがいくつか組み合わさって出来ているものだった。
「それは、なんなんですか?」
田中がそう尋ねると、職員は特に溜めることなく、教えてくれる。
「こちらはボディハーネス、というものです。ヒトイヌの胴体にかけ、それをパートナーが持つことによって、歩行の際にかかる負担を軽減することができます」
そんなものがあるのなら、先に説明しておくべきじゃないのか。
批難の視線が伝わったのか、職員は申し訳なさそうに頭を下げた。
「当園でも最近導入したオプションですので、説明しそびれておりました。申し訳ありません」
そもそもこちらは、と職員は説明を続ける。
「ヒトイヌになり慣れていない方や、体力的に不安がある方向けのオプション品です。着けなくとも休憩を多めに取るなどの対処で問題はありません」
ならなぜそれが必要なのか。
職員の説明は非常に簡潔だった。
「ただ、休憩に多くの時間を割いてしまいますと、その分お楽しみの時間も減ってしまいますので……これを活用すれば、自由に動ける活動時間を大きく伸ばすことが可能なのです」
彼女はそこまで言わなかったが、恐らくそのことに対する不満は多いのだろう。
そこで作られた対応策というわけだ。
「……どうしましょう? 先輩。着けますか?」
田中がそう判断を仰いでくる。
いまの田中は私のパートナー、言ってしまえばご主人様としてリードする立場にあるのだから、こちらの意思を確認しすぎるのもどうなのか、と思わなくもない。
そこまで考えてしまってから、私は何を考えているんだと溜息を吐いた。
(私たちはフリなんだから……私は何を期待してしまってるのよ)
そもそも別に期待するようなことでもない。
私は場の雰囲気に流されやすいタイプではないはずなのだけど。
全身を拘束され、普段の感覚とは全く違う状況に置かれると、さすがに冷静ではいられないようだ。
意識して正常な思考を心掛けつつ、私は田中に向けて頷いて見せる。
潜入取材を成功させるには、少しでも長い時間園内を動き回る必要がある。
そういう意味で、四つん這い拘束というのはかなり厳しい状況にあった。
それを少しでも軽減させることが出来るなら、ボディハーネスとやらは装着してもらった方がいい。
頷いただけでどこまで意図が伝わったかわからないけれど、とりあえず装着する方向で話は進んだ。
「では失礼して、ボディハーネスを装着させていただきますね」
そう言った職員が私のすぐ傍に膝を突き、その手にあったボディハーネスを――ベルトを、私の体に巻きつけていった。
てっきり普通の安全帯のように、腰辺りにそのベルトを巻いて持ち上げる、みたいな形を想像していたのだけど、ベルトが巻かれたのは私の胸だった。
ベルトが私の乳房を絞り出すように、私の胸部を縛り上げる。
「ンゥッ!?」
幸い、締め付け、というほど強くは締められなかったけれど、それでも私の胸の大きさを強調するような形になっていて、かなり恥ずかしい。
「うぉ……っ」
私の体の状態を見て、田中が驚いたような、奇妙な唸り声をあげる。
そういう反応されると余計に恥ずかしくなってしまう。
私が恥ずかしがっている間も、職員は淡々と事務的に作業を進めていた。
胸が終わると、今度は股間にベルトが通される。
二つのベルトが左右に引っ張りながら食い込むような形で、股間を縦断していた。
(はぅ……っ! こ、これ本当に必要なの!?)
体の自由には全く影響がないけれど、絞り出される刺激はかなり強烈だ。
私がその言いようのない感覚に耐えていると、胸や股間に通されたベルトに、さらに太いベルトが接続される。
「田中様、笛吹様に疲れが見え始めましたら、こちらの手綱を引いて、体を持ち上げて差し上げてください」
「ああ……なるほど、補助ってそういう……わかりました」
田中が試しに、とばかりにボディハーネスに接続されたベルトを持ち上げる。
すると、体全体に通されたベルトに力が分散されつつも、そこに込められた田中の力が私の体を持ち上げる方向に働く。
ただでさえ体に食い込んでいたベルトがさらに食い込み、恥ずかしさは感じつつも、そのおかげで地面に着いている手足はかなり楽になった。
(……いや、これ、恥ずかしいっ! 持ち上げてる田中からは見えてないから、いいけれど……良くないけれど……っ!)
絞り出されたおっぱいがかなり存在を主張している。
ラバースーツに抑え込まれているから痛くはないけれど、恥ずかしさは倍増だ。
田中に見られたら、暫く顔を見合わせることが出来なくなるかもしれない。
そんな私の内心の想いなど知らない田中は、ベルトの持ち方を変えて、しっくりくる持ち方を探している。
「んん……こんな感じか……」
ギシギシと音を立てて、体にベルトが食い込むので止めて欲しいのだけれど。
私たちの様子を見て、大丈夫だと判断したらしい職員は、更衣室の扉を開いて、私たちを外に誘った。
「それではこれで全てのオプション品の装着は終了です。お疲れさまでした。そして――改めまして、ヒトイヌ公園へようこそ」
こうして私たちは――ヒトイヌとそのパートナーとして、『ヒトイヌ公園』へと足を踏み入れた。
つづく
Comments
ミイラ取りがミイラになるを地で行っちゃってますからねーw-ニヤニヤ 本人も自覚しているところがありますが、体力も気力も使う体勢で動き続ければどんどんリードされるがままになっちゃいます(ΦωΦ)フフフ… 田中が立派なご主人様に成長できるのか!そこも合わせて楽しんでいただければ幸いですーw-ペコリ
夜空さくら
2021-11-21 02:46:31 +0000 UTCまだ何かがあると疑っている笛吹さんだけど、少しずつ、本当に少しずつ染まってきてますね。ご主人様にリードされたいという雌犬、もといヒトイヌの思考にw 田中君は今の所カメラを構える以外はもう純粋な青年って感じで、第三者の目線で見てるとなんとなく初々しいなとか若いな~って感想が出てきますね。ガンバレご主人様♪
ミズチェチェ
2021-11-20 00:09:55 +0000 UTC