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夜空さくら
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記者、ヒトイヌ運搬車に乗る 笛吹ちぐさside

■ あらすじ:知る人ぞ知るヒトイヌ拘束が気軽に楽しめる有料公園『ヒトイヌ公園』。資産家による惜しみのない投資で成り立つその公園に、後ろ暗い裏があると睨んだ女記者・笛吹ちぐさ。後輩カメラマン・田中照正を連れて公園を訪れた彼女だったが、高額な一般入場料に手が出なかった。そこで彼女は自らヒトイヌとなり、照正をパートナーとして、公園内に侵入し、特ダネを掴もうとするのだが……。

■ 『ヒトイヌ公園』シリーズです。単体で読んでも、一応問題はないように書いています。なし崩しにヒトイヌになった彼女を待ち受ける、数々の試練をお楽しみください^w^ 笛吹ちぐさは無事特ダネを掴めるのか。それともヒトイヌ公園に飲み込まれてしまうのか! きっと今回もハッピーエンドですーw-ウム


■ 笛吹ちぐさsideは支援者様向けに公開、田中照正sideは全体向けに公開します。片方だけ読んでも楽しめるようになっています。

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 考えてみれば、あれだけ水をがぶ飲みして催さないわけがなかった。

 いくらヒトイヌ拘束は動くだけで大量の汗を掻くといっても、それで全ての水分が汗として消費されるわけではない。

(く、ぅ……まだ、我慢は出来る、けど……)

 ヒトイヌ状態で排泄をするには、田中の手を借りなければならない。

 それはさすがに恥ずかしすぎる。

 というか、この取材が終わった後、田中の前でどうしたらいいのかわからなくなる。今更な気がしないでもなかったけれど、ヒトイヌ姿の排泄を見られてしまうのは、いよいよ最後の一線を超えてしまう感覚だ。

 とはいえ、生理現象は一時的に治っても、それで無くなるわけじゃない。いずれは絶対に出さなければならなくなる。

 入園時間の終わりまで果たして我慢できるのか――それは私にもわからないことだった。

(正確に、あとどれくらいあるんだっけ……! くぅ……! 口枷がなければ、田中にすぐ確認できるのに……!)

 そんな私の葛藤を知らない田中は「そうだ!」と思い出したように私から離れ、何かを引っ張って来た。

「先輩、これに乗ってください! さっきの人たちにヒトイヌが疲れないで移動できる方法を教えてもらったんです!」

 田中が引っ張って持ってきたもの――それは一見すると、とんでもない構造の代物だった。

 三角木馬、という有名な拷問器具がある。それはその器具の形状に限りなく近い物だった。

 もう少し柔らかく例えるなら、跳び箱に車輪と持ち手をつけ、そのまま移動できるようにした、という感じだろうか。

 側面にはベルトが垂れていて、それを使って台車の上に乗ったヒトイヌの体を固定することが出来るようだ。

 さっき田中が私を置いて遊戯場に戻ったのは、この台車を取りに行っていたらしい。

「『ヒトイヌ運搬用台車』っていうらしいです。疲れて動けなくなった時や、体力を温存したい時とかに誰でも使っていいらしくて」

 そんな便利なものがあったのか。

 私は感心しつつ、なんで職員は最初からこれがあることを教えてくれなかったのか、ふと疑問に思う。

(どう見てもハーネスよりこっちの方が楽じゃないの?)

 移動の補助をしてもらうのと、台車の上に乗っかって移動するのとなら、当然乗って移動する方が楽に決まっている。

 そんな風に疑問に思っている間に、田中はその台車を私の背後に移動させてきた。

「台車に上がれますか?」

 後ろ向きに乗らなければならないのは、押す用の取っ手が反対側についているからだ。

 別に頭の方から乗ることも出来なくはないけれど、その場合進行方向にお尻を向けなければならない。

 誰にも会わないのならそっちの方がむしろいいかもしれないけれど、誰かとすれ違ったら気まずいことこの上ない。

(仕方ない、わね……)

 そう考えた私は、何とか後ろ向きに台の上に乗ろうとしたけれど、思ったより台車は高かった。

 もう少しヒトイヌ拘束に慣れていたり、元々運動が得意だったりすれば難なく昇れるのかもしれない

 私もそれなりに体力には自信があったのだけど、かなり消耗したいまの状態ではかなり難しかった。

「クゥ……ウゥ……ッ」

「難しそうですね……それじゃあ、ちょっと失礼して……」

 田中が私のボディハーネスのベルトを掴み、ぐい、と軽く持ち上げた。

 私の体にボディハーネスが食い込み、体が少し軽くなる。

「フグゥ……ッ」

 その際、体中に張り巡らされているハーネスのベルトは私の股間にも食い込んで来て、私は思わず唸っていた。

 催している時に股間を抑えられるのは、かなり複雑な気持ちになる。

 気持ちいいような、恥ずかしいような。そんな気分だ。

 田中の補助もあって、なんとか台座の上に乗ることが出来た。台座を両手両足で挟み込むようにして固定すると、かなり手足は楽になった。

 体の真中線に台座が当たり、胴体が支えられたことによって、手足をつおっぱる必要がなくなったからだ。

「フゥ……」

 なんとか落ち着いた私がずり落ちないように、田中が台の側面から伸びていたベルトを使って、私の体を台座に固定する。

「それじゃあ行きましょうか。公園の一番端の東屋、でいいんですよね?」

「ウゥ」

 私が頷くと、田中は張り切った様子で台座を押して動かし始める。

 台車はとても上等なもので、台座に体を密着させているのに、ほとんど移動の際の振動が感じられなかった。

 地面を滑るように移動していく。

(道が徹底的に整えられているから……というのもあるんだろうけど)

 それ以上に凄いのは恐らくこの台車だ。可能な限りのテクノロジーを費やしていることがなんとなくわかる。

 恐らく普通は台車如きに使うような技術の粋が集めて作られている。

 改めて、公園の裏が気になって来てしまう。

(ここまでの投資をして、割りに合ってるとはとても思えないわ……確かに思ったよりは利用者も多いみたいだけど……)

 もっと閑散としているのを想像していたけれど、これまでの道のりの中でもすでに何人ものヒトイヌや利用者に遭遇している。

 とはいえそれで疑念が晴れたとはとても言えず、かえって何かしらの裏を感じてしまうのだった。

 そんなことを考えていたはずなのだけど、私は徐々に眠気が訪れて来た。

 いままで酷使した体が、脱力して休めることを知って、急激に休む状態になってしまったのだ。

 想定以上に静かな台車の音と、田中の規則正しい歩く音もそれを助長していた。

(う……まずい……目を開けて……られな……)

 なんとか抗おうと頑張ったものの、私の意識は程なく眠りに落ちていった。



 私は、ご主人様の前でおすわりをして待っていた。

 目の前には大好きなお肉を箸で持ったご主人様がいる。

 良い匂いのそれを鼻先に見せつけられ、私の口からは涎が零れていた。

「はっ……はっ……はっ……」

 口を開き、舌を出して激しい息をする姿は、ご主人様の目にどう映っているのだろうか。

 あまりにはしたないことだと思いながらも、期待の眼差しをご主人様に向けるのをやめられない。

「待て、待てだぞ……もう少し……」

「ハッ、ハッ、ハッ……ッ、クゥン……」

 切なくなって喉の奥からそんな情けない声が零れてしまう。

 その声はご主人様にも聞こえてしまったようで、苦笑しながら翳していた手を降ろしてくれた。

「よし」

「わぅっ!」

 許可を得て、躊躇いなく目の前のお肉に食いつく私。勢いがつき過ぎて箸まで噛んでしまい、ご主人様は箸を取り落とさないように苦労していた。

「おっとと! ……全く、元気だなぁ――ちーちゃんは」

 もぐもぐと肉を咀嚼する私の頭を、ご主人様の大きな手がワシワシと撫でてくれる。

 その優しい手の暖かさに、私はまた「クゥン」と啼いてしまっていた。

 ご主人様が頭を撫でていた手を、体の方にずらしてくる。

――なでなで、なでなで、さすさす、なでなで、もみもみ……

 その手はいつしか、私の胸にも伸びていた。二つの膨らみをご主人様の手が撫でるようにして揉んでくる。

「はっ……んぅっ……あっ……♡」

 素肌と素肌が擦れ合う気持ちいい感触は、何度経験しても慣れるものじゃない。

 ましてやここは屋外――広い綺麗な芝生の広場だ。解放感も相成って、物凄く気持ちがいい。

「ちーちゃん。『降参』」

 気分が盛り上がって来たのだろう。ご主人様にそう命令された。

 私はすぐに体を地面に横たえさせる。ころん、とひっくり返るようにして、仰向けに芝生の広場に寝転がった。

 何も身に着けていない、裸の肌に柔らかい芝生の先端が突き刺さってくる。少しチクチクしたけれど、私にとってその刺激はむしろご褒美だった。

 体を捩り、余計に芝生に擦りつけながらも、私は両手を曲げて前に構え、両足はM字に開いてあそこを堂々と晒す。

 いわゆる犬が良く取る『降参』のポーズだ。

 人間の時に取れと言われたら、舌を噛んで自殺した方がまだマシ、というような恥ずかしい姿勢。

 しかしヒトイヌになるときは、こういうポーズを堂々と取った方が楽しいとわかっていた。

 尻尾に入れたアナルプラグ付きの尻尾飾りを、左右に振って見せる。ばさばさと大きな音を立てて芝生と擦れ合い、その存在のアピールが激しかった。

「ははは。遊んでもらえるのが、そんなに嬉しいかい? ちーちゃん」

 嬉しいに決まっているじゃないか。

 私がそう思ってご主人様の顔を見上げると、ご主人様はいつの間にか大きな道具を両手に持っていた。

 こけし状のマッサージ機が、二台。

 それを扱うことに長けているご主人様は、それらを使って私の開けっぴろげに晒した体を弄ってくる。

 まずは乳首が狙われた。

 マッサージ機の振動が伝わってくるか来ないか、ギリギリのところまで近づいてくる。

 ビリっとした振動が乳首に走り、私は思わず体を仰け反らせてそれに少しでも近づけようとしてしまった。

 しかしご主人様もさすがで、マッサージ機を引いてギリギリの距離を保ち続ける。

 こちらの動きを完璧に読み切っていないととても不可能な芸当だった。

「ひゃゥッ……ンンゥッ……!」

「おっ、乳首が立ってきたよ、ちーちゃん。わかるかな? 早くマッサージ機に触れたくて触れたくて仕方ないんだねぇ」

 くすくす、と楽しそうにご主人様が私を揶揄してくる。

 私自身、乳首が硬くなっていることは半ば自覚出来ていた。じりじりとした刺激がより強く伝わってくるのだから、当然ではある。

 さすがにその指摘は恥ずかしすぎて、私は顔を横に向けてしまった。

「うぅ……ばかぁ……あっ!」

 私は思わず人間の言葉を口走ってしまったことにすぐ気づいた。

 慌てて丸めた拳を口元に持っていって隠したけれど、もちろんそれを聞き逃すご主人様ではない。

「プレイ中、人間の言葉を話しちゃダメじゃないですか――ちぐささん」

 ニコニコと、笑いながらご主人様が――田中がそう告げてくる。

 一気に現実に引き戻されたような、そんな感覚だった。

 さっきまで私はヒトイヌの「ちーちゃん」だったのに、いまは人間の「笛吹ちぐさ」に戻ってしまっていた。

 そうなると当然、自分の取っている格好や姿勢が無性に恥ずかしいものに感じてしまう。

「や、やあっ、みないでっ!」

 咄嗟に体を反転させて逃げようとしたのを、田中の力強い手が封じる。両膝を押さえつけられて、無理矢理体を開かされる。

「ダメですよ、ちぐささん。勝手に人間に戻った貴女には――しっかりお仕置きしないとね?」

「やっ、ダメッ」

 マッサージ機が次に狙ったのは、私の乳房ではなく、股間だった。

 そこはすでに愛液がドロドロに溢れるほど濡れている。そんなところを直接刺激されたらどうなってしまうのか。

 ゆっくりと、確実に近づいてくるマッサージ機が、私の股間に接する。

 電流が流されたみたいに、私の体は跳ねた。

 その時、田中の――ご主人様の顔は、とても優しい笑みを浮かべていた。



「――ッ、ンヒイイイイイッッ!」

 ビクンビクンと体が跳ね、それに伴って台座が体に食い込んで来た。

「!? !? !?」

 私は自分の状況を把握しかねて、プチパニックに陥る。

 幸いだったのは、私の体は四肢も胴体もしっかり拘束されていたから、暴れようとしても満足に暴れられなかったということだろうか。

 固定されている台座の上で、浜に打ち上げられた魚の如くビクンビクンと蠢くことしか出来なかった。

「うわっ、先輩!? だ、大丈夫ですか!?」

 私の尋常でない様子に気付いた田中が、そう声をかけてくる。

 台座の前に回り込んで来て、私の顔を覗き込んで来た。

 不安げな――ご主人様として見るなら――とても情けない顔をしている。

 その田中の顔を見て、私はようやくさっきのが微睡みの中で見た夢だったことを知った。

 死にたくなるほど恥ずかしい。

 全頭マスクに覆われた顔に燃え上がりそうなほどの熱が集中するのがわかった。

「ハゥッ……ううぅっ!」

(なんでもない! なんでもないったら!)

 私はそういう気持ちを込めて首を左右に振る。寝ぼけただけだ、ということを唸り声でなんとか伝えようとした。

 田中は心配そうな顔はしつつも、私の意思は伝わったのか、私の後ろに戻っていく。

「悪い夢でもみたんですね。もう少しで着くので、もうちょっとだけ我慢してください」

 そう気を利かせて言ってくれる田中。今ほど彼の気遣いに感謝したことはないかもしれない。

 私はまだ羞恥の熱が冷めず、ブルブルと震えていた。

(な、なんて夢を見るのよ……!)

 夢の中の私は、田中のことを何の躊躇もなくご主人様として捉えていた。

 現実のような拘束具など一切なく、自分の意思で犬の振る舞いをするほどに。

(私はあくまで、潜入取材でここに来てるんだから……! あんなの、ありえないじゃないの!)

 あまりにインパクトのありすぎる経験をしているせいで、あんな夢を見てしまったのだ。

 私はあくまで潜入取材のためにヒトイヌになっているだけ。

 改めて、そのことを心に刻む。


 自分の股間が、尿とは違う粘性のある液体で濡れていることを――私はあえて無視した。


つづく

Comments

もはや無意識にヒトイヌであることを受け入れてしまっているちーちゃんでしたーw-ウム これがミイラ取りがミイラになるという奴ですな0w0クワッ

夜空さくら

これはもう引き返せないですねw ようこそちーちゃんヒトイヌの世界へ

ミズチェチェ


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