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夜空さくら
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箱詰倶楽部の社長詰め②

■ 箱詰倶楽部社長ファンの方、お待たせしました!0w0クワッ!(いるのか?) いつもは管理側に回る箱詰倶楽部の社長が、箱詰めされる話です! ちょっと時期外れ? むしろ時期通り?なお話です!0w0クワッ!


■ この作品には箱詰め、呼吸制御、完全拘束などの描写が含まれます。苦手な人は回避をお願いします。

■ なお、箱詰倶楽部でのプレイは謎の技術で安全に配慮が成されています。真似をすると死ぬので真似しないでくださいーw-ペコリ

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 蓋を開けて現れた人間を見て、社長は一瞬目を見開いた。

 箱詰め倶楽部の福箱期間はすでに終わっている。

 今年幸運にも福箱に選ばれた会員はとっくに解放されているはずで、実際その解放の時は社長もその場に同席していた。

 だから、その箱の中に誰かがいる、というのは本来ならおかしなことなのだ。

「まさか……『これ』って……!」

 『この人』ではなく、『これ』と社長は言った。

 社長がそのことを問うように技技名やしずなに目を向けると、技技名は得意げに胸を張って言った。

「ふっふっふっ……まさに然りさっ! これこそが、あたしの作った箱詰め遠隔体験用人型センサー集積装置……俗称『ハコビト』ッ!」

「そのネーミングはもう少し考えましょうね」

 しずなはそう冷静に突っ込んだが、後にそれは普通に定着することになる。

 先ほど説明のあったばかりの人形が、こんな形で早速見られるとは予想していなかった。

「空の箱を見せるのは一回やってるからね! 同じことをするのも芸がないと思って!」

 実際、今年の『福箱』に選ばれた者を詰める時や出される時に、空の状態の箱は見ている。

 だからといって、わざわざ人形を詰めて来る必要はないのだが。

 しずなは深々と溜息を吐く。

「見せた後、出さなきゃいけなくなるんですから、止めた方がいいとは言ったんですけど」

 二度手間になるからだ。

 それは事実だったが、技技名は面白いことをとにかくやりたがる人間なので、止めたところで止まらなかったのである。

「社長も驚いてくれたみたいだからいいじゃないか! さあ、まずは『ハコビト』を外に出そうか!」

 そう告げると、技技名はてきぱきと行動し始める。

 人形は箱の中に体を折りたたむ形で固定されていた。

 正座をした状態で、胸が膝に着くまで体を前に倒し、両腕は体の後ろでコの字型になるように固められている。

 まず人形の体を箱の底に固定している太い一本のベルトを取り外す。

 それは結構な力で人形を押さえつけていたのか、それを外すだけで人形の背中が少し浮きあがった。

 次に、技技名は箱の左右――人形の頭とお尻が面している方向の壁に取り付けられた拘束具を外していく。

 最初に技技名が外し始めたのは、その人形の股間部分に後ろから挿し込まれていたバイブだった。

 お尻に突くほどギリギリの距離にある箱の側面からまっすぐ伸びているそれらのバイブは、人形の股間を貫いてその位置に固定していた。

 それを壁に固定する金具ごと外から取り外すと、ずるずると長大な長さのバイブが人形の体の中から抜け出ていく。

 子供の腕ほどもありそうな太いバイブが抜けると、人形の腰の位置が少し下がった。

 それはバイブによって少し高めの位置に持ち上げられていた証拠である。

 続いて、その股間から伸びていたもう一つの管も引き抜かれる。

 尿道用のカテーテルと思わしきそれは、先端部分が膨らむように出来ており、いまはその部分を萎めて穴から引っ張り出したのだとわかった。

 さすがに尿の生成までは際限されていないのか、カテーテル自体は綺麗なままだった。

「……その辺の感覚の際限って、どうなってるの?」

 社長が尋ねると、技技名はこともなげに応える。

「それも簡単には解決できない問題なんだよねぇ。本体の排泄管理はする必要があるから、感覚同期スーツにカテーテルも標準装備する予定だよ! いまのところは!」

 いずれはそれもないようにしたいと技技名は語っていた。それがどういう方法で実現されるかはわからないが、技技名ならいつかはそれを成してしまうのだろう。

 それはさておき、社長はバイブが抜けた後の人形の穴の様子を見ていた。

 見た目は完全に女性の身体――つまりは性器の形だった。

「すごいわね……リアルな造形のオナホールはよくあるけれど……これはもう、小さく震えてたり、反応があったりしたら、普通の人間にしか思えないかも……」

 そう社長がしみじみと呟く。無論本物の人間と違って、匂いなどが一切しないので、違和感は覚えるが本当に覚えるだけだった。

 事前知識なしでいたら、うっかり騙されてしまいかねない。それくらい、その人形の造形はリアルだった。

「……本当に、人形よね?」

「誓って法律や倫理に反することはしてないよ!」

 技技名はいい笑顔でそう応じるのだった。

 なお、その後ろで「本当に倫理に反していない……のでしょうか」としずなが何とも言えない微妙な顔をしていたのはご愛敬である。

 続けて、技技名は人形の口側の拘束具を外していく。

 口側にも、お尻側と同じように、箱の側面に繋がっている管のようなものがあった。

 それにより人形の首はまっすぐ前を向くようにされていて、かなり苦しい体勢を取らざるを得なくなっている。

 口に大きな管が通っているが、その管は顔の下半分を覆う口枷に固定されていた。

 口枷は本来フェラチオを強制するための、中央に排水溝のような穴の空いたものだ。それによって人形の口は顎が外れそうなほど開いた状態で固定している。

 技技名はまず、その口枷と刺さっている管の接続を解除した。それと同時に、箱の側面部に空いた穴に固定している金具も外し、ゆっくりとそれを人形の口から引き抜いていく。

 ずるずる、と音がしそうなほど長いものが人形の口から引き摺り出される。それは明らかに喉の奥まで届いていただろう長さで、太さも相当なものだった。

 ハードSMプレイでもそうなさそうな長さと太さの責め具だが、その場にいる三人のうち誰もそれに対して反応することはなかった。箱詰倶楽部においては流動食や水分などを直接胃に流し込むためによく使われている類の道具だったからだ。

 三人の中では比較的常識人側であるしずなも、それが普通に考えるとおかしなものだということに気付けない。朱に交われば朱くなるとはよくいったものだった。

 人形の喉から引き抜かれたその責め具は、テカテカと滑っている。それはローションか何かの効能であるらしく、潤滑油として機能しているようだった。

 その責め具をわくわくした目で眺めていた社長だったが、ふと不思議そうな顔になる。

「ちょっと待って? 喉の奥までしっかり作り込まれてるってことは、喉の奥にも感覚センサーみたいなものがあるの?」

「もちろんだとも! 体内の感覚も再現可能さ!」

 胸を張って威張る技技名だったが、社長は不思議そうに首を傾げる。

「それって、遠隔で再現出来るものなの?」

 体表面の感覚ならまだわかるが、体内の感覚はそこまでの再現か可能なのかどうか。

 社長のもっともな疑問に、技技名はしみじみとした様子で応える。

「そうだね! その辺、どうやって再現するか、本当に苦労したよ!」

 結論から言って、と技技名は続ける。

「いずれにせよ、本人の方に栄養補給や水分補給をする管を挿入する必要はあるからね! ひとまずは再現ではなく、本人に直接感じてもらうことになるよ!」

「つまり、本人に同じ装備を取りつける、ということね」

「出来ればそれは避けたかったんだけどねっ! 技術の限界ということさ!」

 本当はSFや近未来ファンタジーのように、頭にバイザーのようなものを被るだけでハコビトの感覚を体験できるようにしたかったらしい。

「仮想現実……いえ、拡張現実っていうのかしら? いずれは実現して欲しいわねぇ」

「任せてよ! ああ、でもまあ納得はしていないけれど、いまの体感方法も悪くはないと思うよ!」

 実際に箱詰めにされるよりは、遥かに楽な体勢で道具の挿入を受け入れることが出来るためだ。

 箱詰めプレイにおける大きな問題の一つに、エコノミー症候群を始めとした、体を窮屈な場所に押し込めることによる健康的な害があげられる。

 その点、ハコビトを用いた遠隔体感装置を使えば、そういった心配はなく箱詰めを体験することが出来る。

「生身の体の手入れも簡単になるしね!」

 言いながら、技技名は人形の鼻に突き刺さっていた管を慎重に抜いていく。それは気道を確保するためのもので、通常はこれがあるおかげで、喉を例の太い管が占領していても呼吸が出来るのだ。

 人形には関係のないものだったが、そこまで取り付けてある辺り、技技名の拘りようが窺える。

 その管も取り外せば、人形の前後、頭と尻を固定していたものは全て取り外された。

 人形を箱から解放する作業はまだ続いている。

 技技名がその人形の体を起こさせ、背中を箱の側面にもたれかけさせた。

 そして、正座した足を箱の底に固定しているU字型の金具を、一つずつ取り外していく。

 足の拘束具が取り外せれば、人形はようやく箱の中から取り出せるようになった。

 技技名は一呼吸おいて、呼吸をしっかり整えてから、人形を持ち上げ始めた。

 体格のいい技技名の膂力は、ほとんどの女性を軽々と持ち上げることが出来るのだが、その人形に関してはかなり苦しそうに顔を歪めつつ、持ち上げていた。

 その様子を見た社長が、技技名に尋ねる。

「もしかして、その人形って、物凄く重いのかしら」

「んっ……ざっ、と……百キロって、ところ、かなっ!」

 想像以上の重さに、社長は驚きつつ、そんな重さでも持ち上げることは出来ている技技名に感心した。

「やっぱり、機械が詰まってるから……重くならざるを……得ないん、だよ、ねっ……と!」

 技技名はそう言いながらも、ゆっくりとその人形を床に仰向けに横たえさせた。

 まだ腕は背中側でコの字型に拘束されているため、普通の人間が取れば少し窮屈そうな寝姿であったが、人形だから特に何の反応もせず、静かに横たわったままであった。

「電源は外部から引っ張ってくる形にしてるけど、センサーをこれでもかっていうくらいに積んでるからねぇ。どうしても中身がぎゅうぎゅうになっちゃって……」

 技技名は悔しそうに呟く。

「中身が重くなるってことは、箱全体で見た時のトータルの重さも増すってことだから、極力軽くしたいんだけどねぇ」

 運ぶ労力も増えるため、歓迎できることではない。

「技技名ならいつか、人形が自力で動けるようにもできちゃいそうだけどねぇ」

 技技名の技術力を知る社長は、冗談交じりに呟いた。

 半分は冗談だが、半分は本気である。技技名ならそれくらいのことはいまでも出来るのではないかという想いすらあった。

 そんな社長の全幅の信頼を向けられ、技技名は照れくさそうに頭を掻く。

「さすがにそれは無理かなぁ……あたしの専門はロボットじゃないからねぇ」

「……十分、それが専門でも通用しそうなものを作ってませんか?」

 全自動箱詰め機、というものを作ったのも記憶に新しい。

 彼女のいう『専門ではない』というセリフほど、当てにならない言葉はなかった。

 そもそも持っている技術力がおかしすぎて、普通の基準に当てはめて考えていいのかわからないからだ。

 箱詰倶楽部専属の技術屋として存在しているのが、これほど勿体ない人材はいないだろうとしずなは思っている。口には出さないが。

 箱から取り出された人形は、自ら動いていないところを除けば、限りなく人間に近づけて作られている。

「はぁ……本当によく出来てるわねぇ……なんというか、ほんとに一から構築したのよね? 死体とか流用してないわよね?」

「失敬な! 誓って法律に触れるようなことはしてないよ!」

 社長は技技名の許可を得て、その人形に触れてみる。

「あ、さすがに体温とかは再現されてない……のよね? 妙に暖かい気がするけど……それに、肌触りもなんだか……人間っぽいような」

 軽く握ってみると、少し指がめり込んだあとで何やら固い部分に触れる。

 ちょうど人間でいう骨の周りを肉が覆っているような、そんな感触だった。

「暖かいのは、機械が詰まってるから、それの熱だね! 可能な限り人体を忠実に再現しているから、骨格とか関節とかはほぼ人間だよ。自力で動かすわけじゃなくて構造だけ模してればいいわけだからね! 簡単なものさ!」

 そう技技名はこともなげに言うが、もちろんそんな軽く流していいことではない。

 だが残念ながらこの場にそのことについて突っ込んでいく者はいなかった。

「箱の方は一旦置いといて、人形に着けてる道具を全部外しちゃおっか!」

 技技名はそう言って人形に取り付けていた拘束具を一つずつ外し始める。

 まずは人形をうつ伏せにさせ、その腕を固定している拘束具を取り外した。

 両手をコの字型にして固定していた拘束具は、あっさりと外れた。人形の両手が自由になる。

 その腕をまっすぐ伸ばして体の脇に沿わせると、技技名はその人形を再度仰向けにひっくり返した。

 次に技技名が取り外したのは、その人形の首に巻かれていた首輪だ。

 首輪はその人形の首にピッタリなサイズで、中心に走る切れ目が開いて外れる仕組みだった。

 首輪の下には、全頭マスクとボディスーツの繋ぎ目が隠されていた。

 そこから全頭マスクを外していくと、目隠しや耳当てなどが着けられて完全に触覚以外の五感を奪われていた。

 下半分を覆う口枷もそのままだったため、まだ地肌が見えている部分の方が少なかったが、見える範囲だけでもそれが普通の人間ではないことはよくわかった。

 忠実に人間の形を再現してはいるが、着色される前の人形のように、肌色一色だったのだ。

 逆に言えばそれがなければ本物の人間のようにしか思えなかっただろう。それくらい精密に作られていた。

「ほんと、凄いわねぇ……ほとんど人間じゃないの……」

 そう社長が呟くのを、技技名は得意げに胸を張って受け入れる。

「ふっふっ。なるべく人間に近づけるのが目的だったからね! ただ、やっぱりあまりにも似せすぎると、不気味だからね……色を抜いてあえて着色していないのはそれが原因なんだよ!」

 明らかな人間との違いを作ることで、似すぎないようにしているわけだ。

 そんな技技名の考えに、社長は納得してしまう。

 技技名はさらにその人形の拘束具を取り外していった。


つづく



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