ムトゥ王国では、処女を守るという貞操観念は一般的なものだ。
比較的寛容な国が多い中でムトゥ王国では、恋人同士でも婚約して夫婦になるまでは性交渉はしないべきだという考えが根強い。
これは、かつて性に奔放だった王族が多くの側室を抱え、王位継承権が乱れに乱れたため、正式な契約を交わすまでは性交渉をしないという法が示されたことによる。
長い時が経つ内に法は形骸化し、数代前の王が撤廃を決定したため、いまでこそ婚前の性交渉は行っても違法ではなくなったが、規範意識として「婚前の性交渉は裂けるべき」というものがあるのだ。
王族ともなればその意識は特に高く、シェラ姫とて例外ではない。むしろ国が乱れるまでは理想的な淑女として育てられていた彼女は、性交渉は夫となるべき存在とのみするものであるという意識が特に強い。
奴隷となり、雌犬のルルとなることを誓っても、なお処女を守りたいと思うのは、そういう意識があるためだった。
だが、彼女は処女を守ることを選んだ代わりに、ある意味ではより厳しい『躾け』をされてしまうことを知らなかった。
奴隷商人リルドはヒトイヌ拘束を施しているルルを、仰向けから俯せへと体勢を変更させた。
両手両足を折り畳んだ状態で固定されているルルは、地面にへばりつくカエルのように体を開かざるを得ない。普通の状態の彼女なら絶対にしないであろう姿勢を取らされ、彼女の頬が羞恥に染まる。
全頭マスクを被せられているために朱に染まった頬は見えないが。もぞもぞと腰を動かす様子などから、リルドには彼女が恥ずかしがっていることが手に取るようにわかった。
そんな彼女の背中を抑え、動けないように地面に固定したリルドは、ルルが着ているラバースーツの股間を走るジッパーに手をかけた。その限界、尾てい骨のあたりまで、ジッパーを開き切る。
そうするとラバースーツは彼女の股間を覆うという役目を果たさず、ラバースーツ自体の伸縮性もあって、彼女の股間を堂々と外気に晒した。
「ひぅ……っ、ウ、くッ……!」
肛門に直接外気が当たり、ルルがその異様な感覚に身を竦ませる。
先ほど管を差し込まれ、大量の浣腸液を注がれた彼女の穴は、いまはしっかりと閉じていた。菊とも称される肛門周りのシワもハッキリしており、健常な形をしている。
ルルの肛門が細かくひくつき、まるで男の棒をそこに差し込んで欲しいと誘っているかのようだった。そんな彼女の穴の様子を見て、リルドは思わず自分の物に血が集中するのを感じたが、一息吐いて気持ちを落ちつかせる。
冷静になってから、ひとつの器具を取り出した。
それはとても不可思議な形状をした器具であった。
全体的には、男性器のような形の無骨な太い張り子である。不可思議な形状というのは、ある一点。
女体に挿入する側とは反対側の先に、毛並みのいい犬の尻尾がついているということだった。
それは俗にアナル尻尾と呼ばれる類いの責め具である。
肛門に張り子側を突き刺し、跳びだした部分の尻尾飾りによって、彼女をより犬らしく見せる。
リルドはあえてそのアナル尻尾をルルには見せず、後方に回り込んだ。抵抗するであろうことは想像に難くなかったため、片脚で彼女の腰あたりを踏みつける。
「ングッ」
お腹が圧迫され、苦しげな声を出したが、リルドが足をかけたところは骨盤の上であり、相応に丈夫なところであったため、過度な苦しみは生じなかった。
だが、それによって完全に腰の位置が固定され、ルルが体を動かそうとしても、動かすことはできない。
リルドは潤滑油をアナル尻尾の張り子に垂らし、全体に良く馴染ませるついでに、その潤滑油まみれになった指を、ルルの肛門に突き入れた。彼女のそこはキツく閉められていたが、潤滑油によって抵抗なく入り込んでいく。
「ひッ、いぁっ」
肛門に人の指が入ってくるというおぞましい感覚に、ルルが悲鳴をあげる。リルドはその反応を無視して、彼女の肛門を解すように潤滑油を塗していった。
程よく全体に潤滑油が塗されたところで、アナル尻尾の先端を肛門にあてがう。
「肛門から力を抜け。出す時のように軽く息んでみろ」
指示されたルルは躊躇う素振りを見せたが、リルドが踏み付けている足に力を込めると、観念したように肛門から力を抜いていった。
緩んだその場所に、アナル尻尾の先端が潜り込む。
「ふぅッ、ウウウウ……ッ」
浣腸をされたとき差し込まれた物は管であり、完全に中に入ってから膨らまされた。そのため、肛門を割り裂くような感覚はなかった。
だがいま差し込まれようとしている張り子は、太さこそ排泄物と大差ないものの、硬さは排泄物よりも遙かに固い。男性器を模した形状もあって、先端が最も太く、彼女の肛門は無理矢理に割り裂かれていく。
それでも容赦なく、リルドはさらに力を込めて張り子を押し込んでいった。
「ンッ――アァッ!」
そしてついに、限界を突破し、張り子の先端が彼女の体内に入った。すると張り子は少し細くなるため、かなり深いところまで張り子が一気に入り込んでいった。
尻尾飾りがついた反対側のギリギリまで押し込むと、リルドはいったん手を離す。アナル尻尾はルルの肛門の収縮度合いに応じて、微かに動いていた。
「ふむ……やはりこのままだと、抜けてしまいそうだな。まあいいか。しっかり肛門を締めておけ。落としたらお仕置きだ」
尻尾飾りは相応に毛量があり、重量はなかなかのものだ。長さとしては30センチにも及ばないため、動く際に踏み付けにする心配はなかったが、普通にしていれば重みで抜け落ちてしまうことだろう。
ゆえにルルは必死になって肛門を締め続けるしかない。それが彼女の肛門を開発することに繋がり、よい性処理用の穴となってしまうのだが、彼女が推測することはできなかった。
リルドはルルの体の下に手を差し込み、胴体を持ち上げて再び四つん這いの状態で立たせた。
「そのまま少し動く練習をするぞ。まずは普通に歩く。今回はリードを持たないから、転ばないように気をつけろ。痛い思いをするのはお前だ」
そう言いながら、リルドはルルのお尻を平手でぴしゃりと叩いた。びくん、と体を震わせ、ぎくしゃくとした動きでルルが歩き始める。
部屋の床に引かれたレーンを、ルルは歩き出す。
「そうだ。そのレーンに従って歩け。まずは二周くらいか」
ヒトイヌとして拘束されたルルが、ゆっくりと部屋の中をぐるぐると歩き出す。
挿し込まれたアナル尻尾を落とさないように肛門に気を払っているからか、その足取りはかなり遅かった。歩く度に尻尾飾りが揺れ、彼女の体はぶるぶると震える。
「ほれ、遅すぎるぞ。もう少し足取りを軽く!」
傍に立って歩きながら、リルドはルルを追い立てるように声をかける。
ルルはリルドの命令に従って歩く速度をあげたが、その結果、アナル尻尾が少し抜けてきてしまった。
「尻尾が抜け駆けてるぞ! ケツの穴にしっかり力を込めろ!」
しゃがみ込み、目の前でぷるぷると揺れるお尻を、リルドが平手で軽く叩く。
「ンギッ! ンッ、アゥッ」
その刺激によってか、本人の意思によってか、ルルが肛門を強く締めると、それに伴ってアナル尻尾が彼女の体内へと深く入り込んでいった。
それがまた異様な感覚になったのか、その場で立ち止まってしまう。そんな彼女を、リルドはさらに追い立てる。一本鞭を取り出して、それで床を鋭く叩いたのだ。
ぱしん、と鋭い音がして、ルルは身を竦ませた。
「何を止まっているんだ? きりきり歩け!」
鞭への恐怖か、慌ててルルが短くなった四肢を動かしてレーンを歩き始める。
人間、どのようなことにも慣れはするもので、彼女の動きも徐々にまともになって来ていた。
数周レーンを回ったところで、リルドは次の指示を加える。
「だいぶ慣れて来たようだな。よし、次は尻をなるべく振りながら歩け。お前の肛門に刺さっているものには、犬の尻尾を模した飾りがついている。それを左右に振るつもりで、なるべく尻を左右に振りながら歩くんだ」
リルドに言われるまま、ルルは必死に行動した。
尻を左右に振りながら、それも四つん這いで歩く、などということをルルがしたことがあるわけもなく、その動きは非常にぎこちないものだった。
その上、いまは肛門に刺さっているアナル尻尾がある状態。彼女がぎこちなく左右にお尻を振るのに合わせて尻尾飾りが左右に振られ、その結果、体内に差し込まれた張り子部分も動く。
「フゥ……ッ、フゥ……ッ、ウゥッ……ッ、アゥウッ!」
それがどのような感覚を生んでいるかは、リルドには想像することしか出来ないが、相当におぞましく奇妙な感覚であろうことは簡単に想像できた。
体内で何かが蠢くという感覚がそもそも未知のものだろう。先ほどの浣腸の際に、直腸内でバルーンを膨らませたが、それは排泄物が直腸に溜まる感覚の延長にあるものだった。
いまの張り子が動く感覚とは根本的に違うのだ。
そんな未知の感覚を、四つん這いで歩きながら味わう。普通の女性でもそうそう経験しないことを、ルルは強制的に体験させられていた。
「ンぁッ……! ンッ……ッ!」
歩く度に直腸が抉られ、刺激を与えられて、呻き声が真一文字に引き結んだ口から零れる。それでも必死に尻尾を振って歩く姿は、なんとも滑稽で、無様で、傍から見ている者の嗜虐心を大いに刺激する。
根は善良な方であるリルドも、その例に漏れず、このまま彼女を無茶苦茶に犯してしまいたい衝動に駆られた。それを正当な騎士時代に培った鋼の精神力で抑えながら、深く息を吐く。
(ふぅ……さて、そろそろだろう)
人間が四つん這いで歩くということは想像以上に体力を消耗する。ましてや、異物を入れられた肛門に力を込めながら手足を動かす、というのは非常に難しい。腰の動きも意識しなければならない、となれば本人にかかる負担は計り知れないものになる。
そうなれば必然、彼女の体力は急速に削られることになるのだ。
「ウゥ……ウァ……アッ!」
体力が削られ、余裕がなくなって言ったとき、最初にどこが緩むか。
不自由な体勢とはいえ、まだ動かし慣れている体ではなく、肛門から意識が逸れるのは仕方の無いことだろう。
彼女が愚直に腰を振った拍子に、尻尾飾りに引っ張られた張り子が抜け落ちてしまった。
ゴトン、と音を立てて張り子が床を転がる。ルルの顔が青ざめるのが、見なくてもリルドにはわかった。
「あーあ。肛門を締めてろと言っただろうが……」
リルドはわざとらしい溜息を吐きながら、アナル尻尾を拾い上げる。潤滑油と腸液によってドロドロになったそれは、イヤラシく光っていた。
「ご、ごめんなさ……ッ、ゥ、うウッ……」
思わず言葉で謝りかけたルルだったが、言葉を禁じられたのを思い出したのか、途中で声を押し殺す。
リルドは何も言わず、新しい器具をアナル尻尾に追加した。
「だらしのない奴だ。仕方ないから補助を追加してやる」
張り子と尻尾飾りの接点に、金属製のフックを追加で装着する。その上で、再びルルの肛門に張り子をさし込んだ。
二度目だからか、あるいは歩いている内に多少解れてしまったのか、最初に挿したときより遙かに抵抗なく、張り子がルルの肛門に吸い込まれていった。
根元までさし込んだあと、追加したフックに鎖を繋ぎ、その鎖の逆側はルルの後頭部に走るベルトに繋げられた。テンションがかかると、ルルは強制的に首を限界まで上にあげ、顔を真正面に向けた状態を維持しなければならなくなった。
「ンギッ!」
顔を下に向けようとすると、肛門に刺さったアナル尻尾が引っ張られ、張り子を奥へと誘導するのだ。それを避けるためには頭を上げた状態を維持しなければならず、彼女の姿勢はより厳しいものを要求される。
「抜けそうになったら、頭を下げればいいからな。これで抜けることはないぞ」
残酷な仕打ちである。
アナル尻尾と後頭部が接続されたということは、腰を動かせば動かすほど、さらに深くアナルを抉られ、場合によっては肛門を広げる方向に動くかもしれない。
それを避けるためには、なるべく頭を上げなければならず、顔を伏せて恥ずかしさを堪えることも許されない。
ただ普通にその場に立ち続けるだけでも辛い状態のルルを、リルドは鞭を持って追い立てる。
「ほらほら、まだまだ練習が必要なんだ。肛門ががばがばになる前に覚えないと、本当にそうなるぞ? 今度ずっと肛門に栓をして生きたいなら、広げるのに協力してやるが?」
「ウ、ゥウッ……!」
ボロボロと涙を流しつつも、ルルは再び歩き出した。
その場に留まっていたところで、さらに激しく責められるだけだと理解しているのだ。
彼女が歩き出すと、それに伴って引っ張られるアナル尻尾が彼女の肛門を責め立てる。
それを防ぐためにはなるべく頭を上げるのだが、頭をあげながら四つん這いで歩くのは相当にキツく、ルルは大粒の涙を流しながら、よろよろと歩くのだった。
ルルのそんな様子を見ながら、リルドはそろそろ彼女を休ませることを考える。
もっとも――ただ休ませるつもりはないのだが。
つづく