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夜空さくら
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はじめてのヒトイヌ公園 ~ヒトイヌ小屋にて 2~


 ヒトイヌ小屋のベッドの上で俯せになり、半分に折り畳まれた四肢を投げ出しているあかり。

 呑気に脱力している彼女の後ろからひっそり迫ると、あかりが這ったり転がったりできないように、背中を片手で優しく抑えつける。

「ン、ぅ?」

 脱力して寛いでいたあかりは、いきなり背中を押さえられ、不思議そうに声をあげた。体重をかけているわけじゃないから、苦しくはないはずだ。

 あかりは肩越しに振り返ろうと首を後ろに回しかけたけど、いまは犬の形を模したマスクのせいで顔が前方に飛び出しているのと、折り畳まれた手の先の拳が邪魔になって、一定以上は振り向けなかった。

 背中を軽く抑えただけで、あかりはもうその場から動けなくなる。そのとても無力な状態が、かわいらしく感じられた。

 まずは、その無防備に晒された内股に手を這わせる。

「ンひゅっ!」

 内股に触れられてくすぐったかったのだろう。ぴくん、と身体を震わせて反応したあかりは、手から逃れようと大きく足を開く。

 そこですかさず、あかりの足の間に立てた膝を割り込ませ、九十度以上に足が開かれた状態で固定することに成功した。

「ンゥっ? んんぅ?」

 あかりが戸惑っているのがわかる。身体を持ち上げようと四肢に力を込めた。少し身体が浮いたけど、背中においた手に軽く体重をかけると、あっさり潰れた。

「グゥ……ッ、ウゥ……?」

 戸惑うあかりの様子を眺めつつ、手に持ったピンクローターのスイッチを入れる。びいいいいん、とローターが唸る音が響いた。それはもちろんあかりにも聞こえているはずだ。

「んぅ……? ぅ?」

 あかりが困惑し、動揺しているのが気配で伝わってくる。

(でも、本気で嫌なら、もっと暴れるはずよね)

 彼女が本気で嫌がっているわけではないと判断した私は、ローターでの責めを始める。

 反応を慎重に確認していくために、まずは内股や脇腹などに細かく振動するローターを触れさせた。

「ンッ!」

 それだけのことなのに、あかりはすごくいい反応を返してくれた。ぴくぴく、と身体が震えている。

(これはマッサージみたいなもんだから……まだ平気よね、うん)

 誰に対しての言い訳なのか、内心でそう呟きつつ、あかりの身体にローターを当てていく。

 今度は、脇の下。一番くすぐったいところだ。

 さっき涎を拭き取ったばかりのあかりの口から、呼吸と同時に涎が吹き出す。

「ンふっ、ゥ……っ、んぅぅ……!」

 あかりは振動に対するくすぐったさからか、しきりに身体を捩らせる。腕を動かし、脇の下を締めて来たので、挟まれる前にするりと逃れた。

 脇を締めたことでただでさえ小さなあかりが、きゅっと小さく纏まっている。

(……ふふっ)

 とてもいい反応をするあかりに、なぜだかおかしみを感じてしまう。もっと弄ってあげたくなる。

 次は背中の背骨に沿わせるように、ローターを滑らせた。

「んっ、ひゅ……んふ、ぅ……!」

 背中を抑えている手に、あかりの身体が震える感覚が伝わってくる。

 背骨に沿ってまっすぐ下ろしていくと、腰を超えて尾てい骨のあたりまで達する。

 ローターと尾てい骨が、こつんとぶつかった。

「はフッ! ンギュぅ……っ!」

 ローターの細かな振動が直接骨に響いたのか、一際大きくあかりの腰が跳ねた。

 わたしが手で抑えているのは背中のため、腰は比較的大きく動く。ラバースーツに包まれたあかりの下半身がぶるぶると震えた。

 わたしはその動きに合わせて指先を動かし、尾てい骨にローターの刺激を与え続ける。

「ンギッ、ンンっ! ンムゥ!」

 刺激から逃れようとあかりの腰が上下左右に蠢く。まるで彼女の下半身だけ別の生き物になってしまったかのように、くねりながらもがいていた。

(ふふっ……本当に、いい反応ね)

 あまりの腰の動きの激しさに、手が離れてしまった。

 尾てい骨への刺激からようやく逃れることが出来たあかりは、息も絶え絶えになって、うるさく鼻呼吸を繰り返す。

「フシュー、フシュー、フシュー……ッ」

 さっき口を拭くついでに拭いたのに、早くも額に汗が滲んでいる。不自由な姿勢でもがいたのだから当然だけど。

 あかりは妙に艶っぽい気配を滲ませていた。

「シュー……シュー……シュー……」

 彼女の呼吸音に混じって、自分の呼吸音も響いていることに気付く。少し盛りあがりすぎたようだ。

(焦らない、焦らない……とりあえず、まだ嫌がっている様子はないわよね……?)

 自分の心臓が激しく高鳴っているのを感じる。

 わたし自身は激しい運動をしたわけでもないのに、こんなに呼吸が乱れることがあるなんて、思っても見なかった。

 興奮、しているのだ。

(……落ち着いていきましょう)

 わたしは務めて冷静になりながら、次の刺激を与えることにした。

 狙いは足を開かせている股間。

 そこはラバースーツに覆われているけど、尻尾飾りはそこを通るジッパーの隙間から飛びだしている。

 その尻尾飾りはさっきまでは腰の動きの激しさに合わせ、パタパタと左右に動いたり上下に動いたりと忙しなかった。

 いまは脱力しているのか、だらりと寝ているけれど。

 いまさらながらその尻尾飾りのことが気になったわたしは、それを軽く握ってみた。ふわふわと柔らかな尻尾の毛の奥に、程よく硬い芯がある。

(なるほど……根元のギミックでこれを動かしてるわけね……)

 軽く尻尾を握ったまま、何気なく右に倒した。

 その瞬間、脱力していたあかりが飛び上がった。

「ンンッ! ンヴェ!」

 いままでで一番大きな力だった。危うくわたしが跳ね飛ばされかねないほどに。

(やば……っ!)

 あかりが本気で嫌がっている。どうやら尻尾を弄ると肛門に刺さっているギミック部分が動いてしまうようだ。それは肛門を弄られることと変わらない。

 浣腸まで施したのに今さらな気もするけど、肛門を弄られるのを嫌がる気持ちはわからないわけではない。

(……そこをじっくり弄った時の反応も見てみたかった気もするけど……いまはやめておきましょう)

 まだ愛撫は始まったばかりだ。彼女の方から弄って欲しいと求めてくるならともかく、あまりそこに執着するのはよくない。

「ごめんなさい。ここはやめとくわね」

 わたしは素直に謝って、あかりの尻尾から手を離した。ほっとした気配が伝わってくる。

 代わりに、その尻尾飾りが刺さっているところより更に下――秘部に手を這わせた。

 びくん、とあかりの身体が跳ねる。指先からは、ラバースーツの内側が湿っている感覚が伝わって来ていた。

「……やっぱり、感じてるのね」

 あえてそう口に出す。あかりは耳の先まで赤くして恥じらっていた。ヒトイヌとして散々痴態をみせてきた彼女でも、やはり直接それを指摘されると恥ずかしいようだ。

 わたしはそんな彼女の恥じらう様子を眺めつつ、一番弱い振動にしたローターをそっとそこに宛がった。

「んぶっ! ん~~~ッ!」

 刺激としては弱いものだったのに、あかりは激しく身体を震わせる。

 それだけ彼女の気分が昂ぶっているということでもあるだろうし、気持ちよくなっているという証拠でもあった。

(それにしてもいい反応……こっちまでなんだか変な気分になっちゃうわね)

 わたしはさっきからずっと激しく高鳴っている心臓の鼓動を感じつつ、ごくりと唾を飲み込んだ。一端ローターを離し、一呼吸挟んでからもう一度触れさせる。

「んぐっ、んんぅ、んあぁっ」

 あかりの内股に力が入った。彼女の足を閉じられないようにしているわたしの足に、ぎゅっと力が伝わって来た。

 いよいよ限界そうだ。

「イキそうなのね。……いいよ」

 待てと命じた犬に「よし」と許可を出すように、囁いてあげた。

 それは彼女にも通じて、犬扱いを――ヒトイヌ扱いを望んでいた彼女には最後の後押しになったようだった。

「~~~~ッ♡」

 ビクビクッ、と腰が跳ね、爪先がピン、と伸びきる。そして全身がぶるぶると震えた後、あかりの身体から力が抜けた。

 ぐったりとして精根尽き果てたという顔をしていたけど、同時にとても気持ちよさそうだった。蕩けた目を虚空に向けている。


 あかりはいま、確実に絶頂したのだ。


 恋人もいないわたしは、当然ながら人のそういうところを見たことはなかった。生まれて初めて、性的絶頂を迎えた人を生で見たかもしれない。

 遊技場であかりの胸を弄った時にも、似たような顔はしていたけれど、ここまで明確なものではなかった。

 いまのあかりの顔は、犬のマスクをしているのにも関わらず――紛れもなく『女』の、あるいは『雌』の顔をしている。

「フシュー……フシュー……フシュー……ッ」

 荒い呼吸音は、どちらの音なのか。

 そんなことはどうでもいいくらいに、わたしとあかりはお互いすっかり興奮してしまっていた。

 ヒトイヌ小屋は遊技場と違い、邪魔も入らない。

 わたしはあかりの上から一端退いて、彼女を横向きにごろんと転がした。

 俯せから仰向けの体勢になったあかりに覆い被さり、真正面から彼女と向き合う。

「フー……フー……」

 マスク越しに荒い呼吸をしているあかり。真正面から向き合ったことで、改めて恥ずかしくなったのか、その頰が朱に染まるのがわかった。

(まあ、わたしも同じように赤くなってるんでしょうけど……)

 わたしは目や口のところだけ穴の空いた全頭マスクの上からガスマスクを被っているから、まだわかりにくいはずだ。あかりからすればずるいと感じているかもしれない。

 ともかく、あかりが正面を向いたことで、弄りやすくなった。

 わたしはまず手始めに、あかりの胸に手を伸ばした。

「んぅ……っ」

 咄嗟の反応か、あかりが手で自分の胸を庇おうとしたけど、折り畳まれ半分の状態になったヒトイヌの手ではどうすることもできない。両肘でわたしの腕を挟むくらいはできるけど、それで止められるわけじゃない。

 わたしは気にせず、あかりのおっぱいをまずは片手で掴む。レザーグローブ越し、ラバースーツ越しでなお、その部分特有の柔らかさは伝わってくる。

 胸を揉まれたあかりは身悶えしながら、覆い被さっているわたしの胴体を両膝で挟み込んできた。脇腹をぎゅっと締め付けてくる。密着度が増して体温がよりはっきり伝わってくるようになった。

 のしかかるように彼女の腰に体重をかけると、わたしが身につけている貞操帯が、彼女の股間に当たる。

「んにゅ……ッ」

 手やローターと言ったいままでとは違う、硬い金属の感触にあかりは珍妙な声をあげた。

(痛がってる……わけじゃない、わよね)

 あかりの反応を見ながらわたしは慎重に動く。あかりの負担にならない程度に体重を預けつつ、両手を使ってあかりの乳房を刺激する。

「んぅ……んん……ッ」

 ちゃんと気持ちよくなれてはいるようで、あかりはしきりに唸り声をあげていた。苦しんだり痛がったりしている様子はいまのところない。

 あかりが気持ちよさそうに身体を捩るのを楽しみながら、わたしは彼女に刺激を与え続ける。

 一度絶頂したためか、あるいはここまでの行動で胸に対する刺激に弱くなっているのか、まだそれほど長く愛撫していないのに、あかりは早くも身体を震わせて絶頂に達した。

 わたしの手によって簡単に翻弄されるあかり。そんな彼女が可愛らしく思えた。

「もっと気持ちよくしてあげるわね、あかり」

 わたしはそう彼女に囁いて、彼女の身体をさらに弄り始める。

 ローターを摘まんだ指先で、彼女の胸の頂点を突く。

 ラバースーツに覆われていて判りづらかったけど、彼女のそこはすっかり硬く敏感になっていたようで、ローターを当てた瞬間から明らかな反応を示した。

「んぶっ、んぅぁっ」

 あかりは身を捩ってローターを避けようとするけど、そんなささやかな動きでわたしの指先から逃れられるわけがない。

 押し当て、突き、撫でて、挟み込む。

 刺激を変えるごとにあかりは激しい反応を見せ、わたしを楽しませてくれた。

 とろとろになった顔で悶える姿は、見ているこっちまで恥ずかしくなるくらいに気持ちよさそうに見えた。そこまで悦んでくれたなら、こっちも弄りがいがあるというものだ。

 胸だけで何度絶頂させただろうか。ふとわたしが我に返ったとき、あかりは身体に力が入らないのか、手足を投げ出して脱力しきっていた。

 涎や涙を垂れ流し、白目を剥いて痙攣する姿は、とても無様なものではある。

 人様に見せられるような姿でないことは確かだ。

 けれど、とても無様で滑稽な姿ではあったけれど同時に――あかりはとても幸せそうだった。

 そんな姿を無防備に晒してくれているという事実が、なによりの信頼の証のように思え、わたしは胸に来るものを感じていた。

 きゅんと身体の奥が締め付けられるような感覚。

 あかりの痴態に刺激されたわたしは、いよいよその場所に手を出すことにした。

 力を失った足が左右に開かれ、無防備に晒されたその場所。

 ラバースーツに覆われ、隠されたジッパーが横断しているその場所。

 わたしは彼女の股間を弄り、閉じて股間を隠しているジッパーを、開く方向に引いた。


――ジジジ……


 ほんの些細な、小さな音でしかないはずの音が、緊張しているせいか、妙に大きく感じた。

 ジッパーが開かれると、ラバースーツの伸縮性が働いて、その隙間をわたしが広げなくとも大きく開いていった。

 ガスマスクをつけているわたしは、はっきりと匂いなどを感じられるわけではないはずなんだけれど。

 股間が露わになった瞬間、むわっと濃い女の香りが立ち上ったような気がした。

 それでなくとも、公園内の移動や遊技場での運動で相当な汗を搔き、ラバースーツの中には熱が篭もっていた。

 それに加え、ここでの性的接触を受け、彼女のそこが濡れていないわけがない。


 とろとろに濡れたあかりのそこは、まるでわたしを誘うように、ひくひくと別の生き物の如く蠢いていた。


つづく


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