カゴノヒト 第9話② 「ルナールとシャーティ」
Added 2020-12-07 14:33:58 +0000 UTC■ あらすじ:拘束プレイ愛好者の十和野カゴメは、ある日自縛プレイのミスにより死んでしまう。その寸前、異世界の神によって加護を経て異世界転移を果たした。異世界で冒険しながらも、貰った加護で拘束プレイの追及に余念がないカゴメ。その周りには徐々にその意思に賛同する仲間が集まって行って――ありがちというにはあまりに異質な異世界冒険奇譚。
■ 本編は全体公開で連載していく予定ですが、それ以外で書きたくなった「おまけ」シーンは支援者様向けに公開予定です。そちらも合わせてお楽しみいただければ幸いです。
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シャーティとルナールはライバルであり、幼馴染である。
いまは無き故郷の町にいた時から、彼女たちは互いに互いを意識していた。
それは決して悪い意味ではなく、切磋琢磨して互いを高めていく、文字通り好敵手としての関係だった。
それはシャーティが情報屋に、ルナールが行商人として身を立ててからも変わらなかった。
互いに互いのことを熟知し、競い合っても嫌い合っているわけではないことは二人とも自覚していたため、仕事のために手を取って協力することには全く支障はなかった。
かなり特殊な冒険者パーティ・カゴノヒトにシャーティが所属し、その後を追うようにしてルナールも外部協力員となることを決めたのは、仕事をする上で互いに互いがよきパートナーであるという認識があったからだ。
「けれどまあ……あの時はこんなことをする間柄になるとは思っていなかったけれど」
しみじみと呟きつつも、シャーティは手の動きを緩めない。
シャーティの手は、ベッドに仰向けに横たわり、自分で自分の膝を抱えて大股開きになったルナールの股間を刺激していた。
ルナールの着ているラバードレスのインナーは、同じくラバー素材で出来ている全身を薄く覆うタイプのものだ。ルナールのスレンダーな胴体を強調し、その僅かな凹凸も露わにしていた。
カゴメの力で作り出されたそのラバー衣装は、一切の弛みなく彼女の肌に張り付いているため、臍の窪みや僅かな凹凸も正確に浮かび上がらせていた。
無論それは股間も同様で、シャーティはそのラバー越しにルナールの股間に触れていた。
指先から伝わってくる感覚は間違いなくラバーのものなのだが、その薄さゆえにラバーの向こう側にあるルナールの体温も正確に感じ取ることが出来る。
「うふふ……あなたのここ、すごく熱いわね……これだけラバーが薄いと、溶けちゃうんじゃないか心配になるわ」
実際にはラバーが人の体温で溶けることなどまずないが、カゴメの力による生成特有の、破れそうなほど薄い状態であるため、熱い体温で溶けてしまうのではないかと思えてしまう。
シャーティの指先にはラバー特有の感触だけではなく、その奥でルナールの股間が濡れていることまで伝わって来ていた。
「好き勝手に弄られているのに、もうこんなに濡れてるのねぇ。そんなに気持ちいいのかしら?」
「……っ、だ、だれの……せい、……よっ――あっ♡」
クリトリスをシャーティの親指の腹が擦ると、ラバーと皮が覆っているにも関わらず、ルナールの腰がびくんと跳ねた。
彼女の手足の先や胸の辺りは、分厚いラバードレスが覆っているため、ルナールが力を込めても動かせない。
しかし胴体や股間部分を覆っている部分は、インナーというべきラバーの薄さであるため、ルナールの身体の動きを完全に抑制することはできなかった。
シャーティの指が股間を刺激するたびに、ルナールの腰が跳ね、その割れ目からさらに熱いものが迸っていた。
だが、どれだけ愛液を滲ませようとも、ラバーで覆われているためにシャーティの手は全く汚れずに済む。
暫くそうして股間を刺激してルナールに嬌声をあげさせていたシャーティは、指先の感覚でルナールのそこが十分に準備が出来たことを知る。
「さて……そろそろ良さそうね」
シャーティはそう呟くと、人差し指と中指を揃え、ルナールの割れ目をゆっくりと上下になぞり始める。
そこを覆っているラバーはシャーティの指先の動きに従って変形し、ルナールの股間に張り付いてそのシルエットをさらにくっきりと浮かび上がらせていた。
「ん……ぅ、っ……!」
ルナールの腰が跳ね、彼女の身体の下敷きになっていた尻尾が股間を覆うように丸まろうとする。
「あ、こら。邪魔しないでよ」
それをシャーティの空いた手が掴んで抑え付ける。
「――んひゃっ!」
その刺激が強かったのか、ルナールは全身をびくんと跳ねさせてしまう。
獣人の尻尾というものは、種族によっては敵への攻撃に使われるほど強靭なものもあるほどに、作りとして軟なものではない。
ルナールの種族は狐であるため、積極的に攻撃に使えるほど強靭なものではないが、それでも獣の尻尾としての頑強さはあるため、人の手に強く握られて問題があるわけではない。
獣人によっては尻尾を握られると、妙な感覚が全身に走って動けなくなるというような場合もあるが、ルナールはそういうタイプの獣人ではなかった。
ただ、触れられて問題ないのということは、触れられて何も感じないということと同様ではない。
彼女にとって毛づくろいは重要なことでもあり、毛並みを整える必要もあるため、積極的に人に触らせるものではない。髪を伸ばし、髪型や色艶に気を配る人間と似たようなものだ。
そして人の髪と違う点は、尻尾自体に紛れもなく神経が通っていて、触れられる感覚は人間の髪より遙かに強いということだった。
「はぅ……っ! に、握るんじゃないわひょ……!」
思わず口が回らなくなるほど、ルナールは尻尾を握られる感覚を覚えていた。
尻尾の力はそれなりにあるが、シャーティの手を跳ね除けるほどの力はなかった。特にいまは直前まで性器を弄られて感じていた――違う言い方をするなら蕩けていた――から余計に力が入り辛い。
シャーティはルナールが痛がらないよう、必要以上に強く握らないようにはしつつ、手を離しはしなかった。
「ふふっ、悪いわね。でも、邪魔されたくないから、我慢してちょうだい♡」
柔らかくそう告げたシャーティは、ルナールの性器を擦っていた人差し指と中指を、割れ目の中央に、性器の中へと向けて押し込み始めた。
――ぎゅむむ、ずぷり……
性器を覆っているラバーが引き伸ばされながら、シャーティの揃えた人差し指と中指を覆いながらルナールの身体の中へと入っていく。
引き伸ばされ、薄くなったラバースーツが破れてしまいかねない行為だったが、普通のスーツと違ってカゴメの加護が宿るそれは滅多なことでは破れない。
シャーティの指が押し込まれる分、引き伸ばされてルナールの内壁を擦りあげた。
「んきゅぅ……っ!」
身体の中に何かが入ってくる感覚に、思わず声が上がりそうになったルナールだが、なんとか堪えた。そんな彼女の様子を、シャーティは可笑しそうに、同時に愛おしそうに眺めている。
「ふふふ……便利よねぇカゴメさんのスーツ……娼館にも提供してるけど、全身タイツタイプは避妊具を使う必要がなくて、気兼ねせずに突き入れられるから結構人気だそうよ」
「……っ。そもそもっ、避妊の、加護が、ついてるんじゃ……?」
「普通のラバースーツは生で入れられるけど、加護は目に見えないからねぇ……安心感が違うんだとかなんとか」
カゴメが娼館に提供しているラバースーツには、大きく分けて二種類ある。
一つがある程度かっちりして厚みもある通常のラバースーツ。
こちらも胸などの形や全体のシルエットは強調されるものの、ライダースーツやダイビングスーツに近いところもあって、目立ちはするが比較的マシな見た目であると言える。
このタイプのスーツには脱ぐためのジッパーとは別に股間部にジッパーがあり、男性器などを挿入する際はそこを開く。
もう一つの提供しているタイプのラバースーツは、伸縮性が高く、全身タイツのような見た目になる。現在ルナールが着ているラバードレスの内側に展開されているインナーのような見た目だ。
こちらはいままさにルナールが晒している股間のように、ラバーがぴったり張り付いており、本来の肌の上に黒い肌がもう一枚増えたかのような見た目になっている。これ単体ではほとんど裸と変わらないといってもいい姿で、この街以外では街中をうろつくこともできないだろう。どの街でも丸裸で歩き回ることは許されていないため、この街が特殊すぎるのである。
こちらのタイプで挿入しようとした場合は、ラバーの薄さと伸縮性を活かして、そのまま押し込むようにして入れる。ラバーが性器を覆うため、実質避妊具を使うのと変わらない状態にはなるが、ラバーの薄さもあって挿入の感覚を損なわないとされていた。
いずれにせよ、カゴメはどちらのタイプのラバースーツにも避妊の加護を付与しているため、生で挿入してもラバー越しでも避妊は成されるようになっている。
避妊の加護があるとわかっていてもやはり物理的に生で挿入するのには抵抗がある者もいて、物理的に精液などが遮られている全身タイツタイプのラバースーツを選ぶ者が多いと、シャーティは聞いていた。
「私たちは女同士だし、どっちのタイプでも問題はないけれど……ラバーが体内を擦れる感触は、癖になるでしょう?」
そう言いながら、シャーティがルナールの中に突き入れた指を軽く回転させる。
「んひゅ、うひぁっ♡」
体内を刺激されたルナールは、思わず声をあげて悶えてしまった。
そんなルナールの反応を楽しみつつ、シャーティはさらに彼女を攻めて行く。
「はっ、はぅっ♡ は、ぁっ♡ ま、まるでっ、自分も、経験した、みたい、じゃない……っ」
悶えさせられながらも、ルナールがそうシャーティに尋ねる。
「そりゃあ……まあ、カゴメさんと『こういうこと』をすることもあるし……いわゆる疑似性交もやったことあるから……ねぇ」
少し気まずげにシャーティは目線を泳がせる。
シャーティとルナールは『そういったこと』をする関係でもあるが、基本的には好敵手であり、競い合う間柄だ。恋人関係ではない。
ゆえにシャーティが誰と『そういうこと』で楽しもうと彼女の自由であり、それはルナールにも言える。
ルナールの場合、獣人としての発情期があるため、この街から遠く離れた場所でその時期を迎えた時などは、トラブルを起こさないよう、事情を良く知る獣人が運営する『発情期対策屋』などで、発散させてもらうこともあった。
だから、相手が誰とどのように結ばれようと遊ぼうと、互いに文句をいうような間柄ではないのである。
そのことは二人とも良く理解しているが、それはそれ、これはこれ。
なんとなく自分以外の誰かと相手が『そういうこと』をした、という情報はあまり気分の良いものではなかったりするのだ。
話を振った側ではあるが、ルナールはなんとなく面白くない思いで、膣に力を込めた。突き入れられていたシャーティの指を、必要以上に強く締め付ける。
「い、たたっ……痛いんだけど」
「……しら、ないわよ……いいから、もっと気持ちよくしなさいよ」
つん、と澄ました顔でそっぽを向くルナール。シャーティは仕方ないな、という実感の籠った溜息を吐きつつ、指を突き入れた手の親指で、ルナールのクリトリスを改めて刺激する。
「ん、ひゃっ、ふっ……!」
少し気分は滅入ったものの、身体の中まで刺激されたことで、ルナールの身体はすっかり昂った状態にあった。
きゅっ、きゅっ、と差し入れられたシャーティの指を締め付けつつ、その身体を波打たせて感じている。
そんな彼女の様子を見ながら、シャーティはさらに薬指を、すでに中指と人差し指を受け入れているルナールの膣へと押し込んでいった。
三本分の指が入ってくる感触に、ルナールは身体を震わせて耐える。女性の細い指とはいえ、三本分ともなれば普通の男性器の同等近い太さになる。男性器より長さはないものの、三本の指に分かれているため、動く感覚や与えてくる刺激はかなり違うものだ。
「くぅ……ぁっ♡」
ルナールは処女ではないし、なんなら子宮の手前まで物を挿入された経験もあるが、シャーティの指はそれらとは全く違う感覚でルナールを攻めてくる。
三本の指がそれぞれ独立した動きで膣壁を刺激し、一番感じるであろう場所を弄って刺激を与えてくる。
快感にもがくルナールに覆い被さったシャーティは、蕩けた表情を見せたルナールの口に、自分の口を重ねるのだった。
「んぅっ!♡ んんん……っ」
「んぅ……♡ ふふっ……今日はしっかり、楽しませてもらうわね……♡」
シャーティがそうルナールの耳元で囁き、もう一度キスをしながら挿入した指を動かして刺激を加える。
ルナールの身体がひと際大きく震えて、彼女は絶頂に達した。
意地っ張りな二人の夜は、まだまだ続くのだ。
一方、シャーティとルナールの二人を送り出したカゴノヒトのリーダー・カゴメは、箱詰め状態のまま、マリエッタに運ばれて、自分の部屋に戻っていた。
とはいえ、彼女の部屋はほとんど使う必要もない。
前まではベッドで寝転ぶ程度のことはしていたが、箱詰め拘束の状態になってからは使われていない。朝まで箱を安置するための部屋としてしか活用されていない。
「それじゃあ、おやすみなさい。カゴメちゃん」
『はい。マリエッタさん、おやすみなさい』
就寝の挨拶を交わして、マリエッタが退出すると、カゴメは静かな部屋でひとりになる。
ただ、彼女が拘束されることで得る加護には、周囲の様子を感じ取れるものがあるため、拠点内に他のメンバーがいることは間違いなく伝わって来ていた。
だから孤独という感覚は、あまりなかった。特に今日は、シャーティとルナールが激しく昂っている気配が伝わってきて、その気配だけでも幸せな気分になれていた。
(ふぅ……さて、と……そういえば、ルナールさんに確認するのを忘れていましたが、今回の行商で新しい情報は得られたんでしょうか)
カゴノヒトの大目標のひとつ。
『忘れられた拘束姫の捜索』は、ある意味順調に進んでいた。
カゴノヒトにメンバーが増え、様々な職業の者が増えたことで、多角的な情報を得られるようになったためだ。
その結果、『忘れられた拘束姫』は、完全な創作のお話ではなく、事実として確かに存在していたことがわかって来ていた。
いまだ細かな地域までは特定出来ていないものの、少なくとも探していけばいつか見つかることは確かになってきていた。
(いまでも結構かなりの拘束になって来ましたし……今度もし何かあったら、さらに拘束度が増すことも考えられますからね……早めに見つけ出さないと……)
非常事態などが発生し、より強力な加護が必要になった場合、それはカゴメがさらに厳重に拘束されるということになる。
いまのところカゴメが拘束度を増してまで対処しなければならない事態は発生していないが、突発的な事態というものはいつ起きてもおかしくない。
いつ起きてもおかしくないということは、明日起きる可能性もあるのだから。
そしてまさに、ルナールが街に戻って来たその翌日に――その事件は起きたのである。
第10話につづく