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夜空さくら
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遺された『もの』を継ぐ者 ~継がれるヒトイヌ視点 その4~

■ 『叔父からヒトイヌ編』のヒトイヌ視点のお話です。時間軸は本編からかなり前となります。

■ 次回、最終話ですーw-ペコリ

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 ご主人様が出発された後、残された私はただひたすら、不自由な拘束を施されたヒトイヌとして生活します。

 この部屋には見守りカメラがいくつも設置されており、出張先でご主人様が時折その映像を確認してくれています。

 私はご主人様にいつ見られてもいい様に、ヒトイヌとして部屋を歩き回ります。

 ただ、私の体はかなり不自由な状態にされていますので、歩き回るだけでも一苦労でした。

「……フッ、ウゥ、ウ……ッ」

 まずは普通に部屋の中を歩こうとしますが、いまの私には目の部分の穴も開いていない全頭マスクが被せられています。

 また口には口を開いた状態のまま固定する開口具が嵌め込められており、声を発することはほとんどできません。

 唸り声をあげることが精々で、口から呼吸することが出来ませんから、鼻呼吸でなんとかしなければなりませんでした。

――フー、シューッ、フーっ、シューッ……

 鼻に突き通された管から、空気が出入りする音が大きく響きます。

 私の耳はイヤホン付きの耳栓と一体化した耳当てで塞がれていますから、周りの音は一切聞こえず、自分の立てる音がやけに大きく聞こえるようになってしまっています。

「ンぅ……ッ、ンッ、ンンッ……」

 私は半分に折り畳まれた両手と両足を動かし、肘と膝を使った四つん這いで部屋の中を移動します。

 ちゃんと肘や膝にはクッションがあり、床に直接突いても痛くないようになっています。

 肘の方が少し高くなっていて、胴体がなるべく水平を保つような工夫もされていました。

 ですから、普通に肘と膝を突いて動くよりは圧倒的に動けるようになっています。

 それでも負担のかかる動き方には違いありません。

 私は少し動くだけで、全身から汗が滲み出しているのを感じました。

「フゥ……フゥ……フゥ……」

 息を荒げつつも動き続けます。

 目隠しをされていますが、私は壁にぶつかることはありません。

 なぜなら、壁にぶつかりそうになると、それを察知して、クリトリスに接しているローターが振動し、警告を発するためです。

「フゥ……ンッ、ンゥッ!」

 いまもかなり壁に近付いてしまっていたのか、クリトリスにピリピリとした刺激が与えられます。

 それを感じた私は、方向を逸らし、また動き始めるのです。そうすることで、壁にぶつかることもなく、延々と歩き続けることが出来るのでした。

 暫くそうやって動き回っていると、両手両足の疲労が限界に達します。

 そうしたら私は一度歩くのを中断し、胸を地面に着け、両手両足を投げ出して休みます。

「フーッ……フーッ……フーッ……」

 負荷のかかっていた両手両足が自由になり、じわじわとした疲労と、新鮮な血が通っていく感覚が私を夢心地にさせてくれます。

 床は柔らかい素材で出来ていますから、直接寝てもそれほど気になりません。

 このまま少し昼寝でもしようかと私は思いましたが、首に強い刺激が走りました。

「ンギッ……!」

 その電気ショックは懲罰用のものではなく、気つけの意味合いが強いものです。

 実際そのショックのおかげで、夢心地だった私の意識はハッキリとしたものに戻りました。

「ンぅ……」

 耳の奥で、機械的なアナウンスの声が響きます。

『水分補給を行ってください』

 私の体を拘束している拘束具には、各種センサーが仕込まれており、私の状態をリアルタイムで観察しています。

 それによって、必要な時に必要な好意をするよう、指示が来るようになっていました。

 先程動き回った時に、かなり水分を消耗していたのでしょう。

 私は両手両足を投げ出したうつ伏せの姿勢から、再び四つん這いの体勢に立ち上がります。

 そして、とりあえず真っ直ぐ前に進もうとすると、すぐに乳首のところに仕込まれていたローターが、びびび、と動きました。

「ンゥ……っ!」

 思わず体を硬直させて動きを止めてしまいますが、その乳首ローターの役割は乳首を責めることではありませんでした。

 右側のローターが反応したことを受け、私は少し右斜め前に向かって進んでみます。

 そうすると、また右側のローターが震動しました。

(もっと右……ですか……)

 私がさらに右斜めに向かって歩を進めていると、ある角度で乳首に取り付けられたローターが同時に振動するのを感じることが出来ました。

 まっすぐ前に進んでいきます。

 乳首の振動は徐々に早くなっており、私はさらに強く感じてしまうのを自覚しながら、一歩ずつ慎重に前へと進みます。

――ヴヴッ……ヴヴヴッ……ヴヴヴヴヴッ……ヴヴヴヴヴヴヴヴッ……!

「ンウウゥゥ……ッ!」

 いよいよ激しくなる振動に堪えながら前に進むと、目の前に圧迫感を感じました。

 クリトリスのローターが作動し、壁が近くなったことを知らせて来ます。

「んぃっ!」

 乳首に意識が集中していたところに、クリトリスへの刺激は強烈でした。

 びくんと体全体が跳ねてしまいます。手足がガクガクと震え、崩れ落ちそうになってしまいましたが、なんとか耐えました。

 私は顔を上げ、首を仰け反らせるようにして、封じられた口を壁に向かって突き出します。

 恐る恐る壁に近付けていくと、額辺りにこつんと何かが当たる感触がします。

 どうやら十分顔をあげていたつもりでしたが、まだまだ低かったようです。

 私はさらに胸を張り、頭をなるべくあげるようにして、最後チャレンジしました。

 すると口枷の辺りにまたこつんと当たる音がして、かちん、と何かが接続される感触が口に伝わってきました。

 私が待ち構えていると、口の中に液体が流れ込んで来るのがわかりました。

「んっ……んくっ……んっ……!」

 水分補給用のノズルと口枷が接続され、水を飲ませてくれているのです。

 喉の渇きを覚えていた私は、一心不乱にその水を飲み干して行き――汗を掻いて乾いた体が潤うのを感じていました。

 体勢はかなりしんどい状態でしたが、なんとか飲み干しました。

 水の供給が止まり、ノズルの接続が解除されます。

「はふぅ……っ」

 喉が渇いて満足した私は、反転して部屋の中央辺りに戻ります。

 壁に近付いている間、ずっとクリトリスに接しているローターが起動していたので、いまにも腰から崩れ落ちてしまいそうでした。

 私はごろりと地面に横になり、手足を休めると共に、昂らされていた性感を落ち着かせていました。

 ご主人様がいない間、よほど昂った時や見守りカメラ越しのご主人様が許可を出してくれた時以外は、基本的に絶頂が出来ないように調整されています。

 ですから例えば壁際に近づいて、クリトリスローターを動かし続けて絶頂しようとしても、絶頂する寸前で刺激は止まってしまい、決して絶頂することはできません。

 こちらの衝動が収まった段階でまた動き出すという、地獄の状態になってしまうわけです。

 ですからこの状態の時休むには、壁から出来る限り離れ、あれこれ動かないのが大事なのでした。

 私は暫くその状態のまま、体を休めていましたが、水分を補給したためか、急に尿意を催してしまいました。

「んぅぅ……っ」

 もぞもぞと体を捻り、一端俯せの姿勢になって、起き上がれる体勢を取ります。

 両手両足に力を入れ、立ち上がった私は、もじもじと膝を擦り合わせ、股を気にしてしまいました

 その催している事実も、センサーが何かで読み取られているらしく、耳栓内でアナウンスが流れて来ます。

「トイレの時間です。指示される指定の場所に向かってください」

 私にはトイレで自由に排尿や排泄する資格がありません。

 銀色の貞操帯が、私の股間を覆っていて、その内側にある突起物が私の穴を塞いでしまっているためです。

 全ては機械の制御下にあり、それに認められなければ、勝手に用も足せないようになっているのです。

 だから私は、その指示を早く機械が出してくれることを待っていました。

 一刻一刻と、尿意は強くなっていきます。

「……ッ! ふ、ぅ……ッ!」

 何度経験しても、この尿意だけは馴染めません。

 ぶるぶる震えながらアナウンスがかかるのを待っていると、ようやく、耳の奥でアナウンスが鳴り響きました。

『尿意の上昇を検知しました。トイレに向かい、用を足してください』

 そのアナウンスが、私にとっては福音のようにすら聞こえました。

 私は必死にその追い詰められた体を動かし、水分補給の時と同じ流れで部屋の一角へと移動します。

 そこには、地面から生えた三日月状の装置があります。ちょうどゆりかごのように、曲がった方向を上に向けています。長さは私の銅ほどもありましたが、幅はかなり細く、歪曲した平均台というイメージの装置です。

 いまの私には見えませんが、目隠しがない状態でご主人様に説明を受けていたため、想像は出来ました。

 大体の位置さえわかれば、あとは肘や膝で細かく位置を確認しつつ、その棒を跨ぎ、その装置の上に体を寝かせるように下ろします。

 すると、ちょうど持ち上がっている端の部分に、顎がおけるようになっています。

 そこに顎を置き、棒に沿うように体を預けます。股間に取り付けられている貞操帯が、その装置とぶつかってかちんと音を立てました。

 その状態でじっとしていると、私の後ろの方で装置に動きがあり、貞操帯に何かが接続され、腰が動かせなくなりました。

 貞操帯にはそれぞれの穴に通された突起があり、それらが装置と繋がったのです。

 尿道に繋がる突起が小さく振動したかと思うと、あれだけ張りつめていた尿意が、波が引いていくようにすっと収まって行きます。

 貞操帯に接続された装置が、膀胱内に溜まった尿を吸い出してくれているのでした。

 私は排尿したという感覚もほとんどないまま、尿意だけを解消することが出来たのです。

「んぅ……っ」

 十分に排尿されたかと思うと、私の膣の中に入り込んでいる突起が細かく振動し始めます。

 まるでトイレをしたことを褒めて来ているかのようです。ご褒美、といったところでしょうか。

 でも、文字通り機械的に褒められても、あまり嬉しくはありません。

(やっぱり褒められるなら……ご主人様の手で撫でてもらいながら、優しく囁いてもらいたいです……)

 飼われている身としてはあまりに分不相応な願いです。

 そんなことを考えてしまったことに、少し恥じ入ってしまいましたが――そんな私の耳元で、声が聞こえました。

『やあ、ラッキー。元気に留守番出来ているかな?』

「んぅっ!?」

 反射的に体が動いてしまいましたが、股間の接続はしっかりされているため、その場から動けませんでした。

 貞操帯と接続されたジョイントのおかげでほとんど体が動くことはなく、痛い思いをすることはありませんでした。

 ただ、ショックは十分伝わって来て、私はご主人様の声に反応することも出来ず、固まってしまっていました。

 そんな私の様子を、カメラを見て確認したのでしょう。

 ご主人様が苦笑するのが伝わってきました。

『……おや、用を足しているところだったのかな? ごめんよ。邪魔したね』

「んぅうっ、んぅ……っ」

 そんなことはない、と伝えたいところでしたが、声は出せませんし、体も股間で固定されてしまっています。

 私はもどかしい思いをしながら、攻めて首を横に振ることで、その意志を伝えようとしました。

 それが伝わったのかどうかはわかりませんが、ご主人様は特に気にしていない様子で、言葉を続けます。

『お詫びに、ちょっと強めのご褒美をあげよう。そのまま、体をトイレに預けておきなさい』

 ご主人様がそう告げると同時に、私をその場に固定しているトイレを通し、動きがありました。

 膣の中に入り込んでいる突起が、激しく動き始めたのです。

「ンぅウウッ……!」

 激しく突起が出入りし、私の性器を責め立てて来ます。

 クリトリスや乳首に宛がわれたローターも、激しく振動し始めました。

 一気に責め立てられた私は、激しい快感の渦の中に放り込まれたような心地で、その『ご褒美』を受け止めることしか出来ませんでした。

 ご主人様は遠い地にいても私を気にかけてくださっているのだと、確かな満足を感じていました。


 そんな風にして、ヒトイヌとしての生活が、いつまでも続くと――少なくともこの先何十年かは――私は思っていました。

 ですがその終わりは、不意に訪れてしまいました。


 ご主人様を――病が襲ったのです。


つづく

Comments

イヤホンがあるのだから普通に自動音声でアナウンスすればいいのに、あえてローターで誘導するところが叔父さんの拘りポイントです(笑)

夜空さくら

ローターナビ…叔父さん天才じゃね?

はやて


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