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軟体怪盗リィンツリーの受難 リィンツリーの軟体身体能力 おわり

■ 現代の義賊・黒猫怪盗リィンツリー(本名:鈴木志保)は、とある資産家・渡部亜希子の罠に嵌って捕らわれの身となってしまっていた。体が訛らないよう、ストレッチやトレーニングの時間が取られるが……?

■ というわけで、今回でリィンツリーの番外編的シリーズは終了です! 途中、ちょっとリアルがグダってしまい、色々変わってしまいましたが、少しでも楽しんで頂けていたら幸いですーw-ペコリ またいずれ、リィンツリーのお話は書く予定ですので、気長にお待ちくださいませ……!


■ この作品には極端な軟体の描写が含まれます。苦手な人は回避をお願いします。

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 リィンツリーの目の前には、自分をかたどった人形の股間がある。

 その股間を覆う貞操帯にある鍵穴に、手に持っていた鍵を挿入した。

 軽く捻って回すと、かちりという感触が伝わって来る。

 すると、その鍵穴全体が動き、それなりの太さの棒となって排出された。

(これは……こんなものが、内側に挿し込まれていたんですね……)

 棒の挿入されていた部分には、柔らかい男性器状の覆いがあった。

 それによってその棒が差し込まれていた膣内を、効率よく刺激出来るようになっている。

(悪趣味な仕掛けですね……しかし、これが抜けたからと言って、どうしろと……ん?)

 完全に棒を引き抜いたリィンツリーは、それをどうすればいいのかわからずに、悩む。

 しかし、その手に持つ棒から、カラカラと音がしていることに気づいた。

(これは……もしかして……?)

 男性器の形を作っている柔らかい部分に触れ、構造を確かめる。

 そうして暫く弄くっていると、その柔らかい覆いが取り外せることに気付いた。

 それを外してみると、ベースの細長い棒が露わになり、その棒は真っ二つに割れるような仕組みになっていた。

 そうしてそれを開けて見ると、中から細い金属の棒が転がり出てくる。

「ははぁ……なるほど」

 その細い棒を使い、他の鍵を開けろということらしい。

 そう考えたリィンツリーは、早速その細い金属の棒を手に持ち、他の鍵を開けにかかった。

(使い慣れ得る道具ではないですけれど……これくらいなら、対応可能ですね)

 そう思いながらリィンツリーは、まずは人形の体を戒めている高速具を順番に解き放ていくことにした。

 鍵はほとんどがリィンツリーが手に入れた細い棒で解錠できるような、単純な構造になっている。

 リィンツリーはまずそれを用いて、人形の股間に嵌められている貞操帯を外しにかかった。

 手早く鍵を開けると、その貞操帯を引っぺがす。貞操帯は下着を前後半分ずつに分けられるような構造になっており、その二つのパーツで股間を挟むようになっていた。

 前半分は簡単に外れたが、後ろ半分はなぜか中々抜けない。

 リィンツリーがよくよく構造を確認してみると、肛門に当たる部分に巨大な突起が飛び出しており、それが肛門に突き刺さっているようだ。

(これは……? 外す方法はあるはずですが……?)

 不思議に思いながらリィンツリーはその肛門に入り込んでいる突起をどうにかする方法を探る。

 すると、その突起が繋がっている貞操帯の、外側に当たる部分に、小さな穴があった。

(……いかにもこの棒が入りそうではありますが)

 ピッキングツールが入りそうに感じたリィンツリーだが、先ほどの棒に刺さったままになっている鍵を手に取る。

 鍵を引きぬこうとしても、自動的にロックされてしまったようで、びくともしなくなっていた。

「……さては順番を間違えてこの穴にピッキングツールを差し込むと、ピッキングツールが抜けなくなってクリア不可能になる……という罠ですか?」

 リィンツリーがじろりと渡部を睨みつけると、渡部は楽しそうに、しかし残念そうに頷いた。

「うん。さすがだねぇ。ちょっとした意地悪のつもりだったんだけど」

 見破られたのが嬉しい、けれど見破られたのは悔しい。

 いかにも渡部らしい、倒錯的な表情を浮かべて、彼女はリィンツリーの行動を楽しんでいた。

 リィンツリーは深々と溜息を吐きつつ――黙々と拘束を外していく。

 貞操帯が半分に割れたことで、その貞操帯に固定されていた針金のような金属ワイヤーで構成された足枷が外せるようになっていた。

 上から順番に外して行き、足の輪郭を作っていたそれをバラバラにしていく。

 人形の足が自由になった。リィンツリーの衣装を見に着けた人形の足は、関節や筋肉も限りなくその通りに再現されているのか、金属フレームという支えが無くなっても、その形やポーズを保っている。

 益々気味が悪く感じるほどのリアルな人形の構造に、リィンツリーは顔を顰めた。

(……とりあえず、次……)

 アームバインダーを取り外しにかかる。

 アームバインダーは人形の両腕をギリギリまで後ろに引っ張った状態で固定しており、両腕を一本の棒のような形に固めてしまっていた。

 並みの人間の柔軟性であれば、肩の関節を外してようやく受け入れることが出来るレベルの拘束度合いだが、リィンツリーならば難なく取れるポーズではある。

 アームバインダーの鍵を外し、その両腕を締め上げている編み込みを一つずつ解いていく。

 そうして、人形の手足が自由になり、その場から動かせるようになる。

 全体的に見れば、まだまだ拘束は残っているが、いままでの手足を動かせない状態に比べれば、雲泥の差の自由がある。

 リィンツリーはその流れで、胴体に食い込んでいるボディハーネスを外しにかかった。

 彼女のスタイルを模して造られているだけに、人形のスタイルは非常に良い。特に胸の膨らみはボディハーネスによって縊り出されていることもあり、本物のリィンツリーより大きく見えてしまっているほどだ。

(む、ぅ……人形だってわかってはいますけど……やっぱり、恥ずかしいですね……)

 柔らかさなども的確に再現されているため、リィンツリーはまるで自分の胸に触れているかのような、いやにリアルな感触を感じ取ってしまっていた。

 それがなんとも恥ずかしいというか、奇妙な感覚を生み出しており、リィンツリーはなんとも言えない気持ちで唸る。

(あまり気にしないようにしましょう……)

 微妙に羞恥を感じつつ、リィンツリーはボディハーネスの拘束を解いていく。

 そうしてようやく、人形の胴体の拘束を解くことが出来た。正確には肛門に突き刺さったままの、貞操帯の後ろ半分があるが、それでもほぼほぼ完全に胴体の拘束は解けたということになる。

(改めてこうしてみると、我ながら結構……際どい格好をしているんですよね……)

 リィンツリーは目の前にある人形の胴体部分を見ながら、そうぼやいた。

 彼女の言う通り、ボディスーツに覆われた胴体は、非常にエロティックな格好となっている。

 乳房の膨らみといい、股間の密着具合といい、とても官能的だ。

 そんな官能的な姿を晒しているのが自分を似せて作られたものだという事実に、リィンツリーは形容しがたい感情を抱く。

(普段、こんなにエッチじゃないと思うんですけどね……)

 そう思うリィンツリーであったが、実際に彼女の姿を見る者たちの中には、リィンツリーの姿はとても煽情的で、興奮するものだという認識でいる者も多かったりする。

 そうとは知らないリィンツリーは、次の拘束具――頭部の拘束を外しにかかる。

 頭部には目隠しと口枷が校則として施されている。

 どちらも鍵は容易く外すことの出来るものだった。目隠しを外したリィンツリーは、その下から目を瞑った自分の顔が出て来るのを見た。

「……ほんと、悪趣味ですねぇ……」

 リィンツリーが思わずそう言ったのも無理はない。

 リアル過ぎて、まるでリィンツリーと瓜二つの顏をした人間が寝ているように見えてしまうからだ。

 よくよく触れてみれば質感の違いなどに気付けるかもしれないが、それがなければ本物と思っても仕方ないレベルだろう。

『拘ったからね! 君を捕まえる前は、君を思いながらその人形を抱いて寝たものさ……』

「あんまり聞きたくない話、ありがとうございます」

 溜息を吐きながら、リィンツリーは最後の拘束具である口枷を取り外しにかかる。

(……いよいよここが最後なわけですけど……あまりに、簡単すぎませんか?)

 罠はあったものの、それが最後のギミックとは思えない。

 リィンツリーは違和感を覚えながらも、その最後の拘束を外しにかかる。

 かちり、と音がして、口枷の拘束が緩んだ。

 それと同時に、部屋中に白い煙が噴き出し始める。

(……やっぱり……!)

 最後の最後で仕掛けに来たと、リィンツリーは息を止めながら考える。

 狭い部屋はあっという間に白い煙に覆われて、何も見えなくなってしまった。

「く……っ」

 目に刺激を感じたリィンツリーは、即座に目を閉じた。

 くらりと頭が揺れるのを感じたリィンツリーは、それが睡眠ガスの類であることを悟る。

(眠らせようとしている……? いえ、まだゲームは続行中のはず……なら!)

 リィンツリーは、息を止め、目も瞑ったまま――行動する。



 最後の部屋の中に充満した睡眠ガスは、たっぷり五分ほど部屋の中を満たした後、排出されていった。

 渡部はワクワクしている様子で、部屋の中がハッキリ見えるようになるのを待つ。

「ふふふ……さあ、リィンツリーはどうなった?」

 リィンツリーならば、五分くらい息を止めることは可能かもしれない。 

 だがそのガスは粘膜に触れることで吸収される性質を持つ。

 仮に息を止めてじっと耐えたとしても、鼻の粘膜などから吸収されればそれでおしまいだ。

 それを防ぐ手段は、ちゃんと用意しておいたが、果たして。

 ガスが晴れ、完全に視界が通った時――リィンツリーは、そこに立っていた。

「お、おお……っ!?」

 渡部が座っていた椅子から立ち上がり、前のめりにリィンツリーの様子を見つめる。

 リィンツリーは、その身体を人形から剥ぎ取った衣装に包み、そして――口枷を身に着けていた。

 鼻まで覆う構造の口枷は、見事に彼女の鼻と口をガスから守っていた。

「フシュー……フーシュー……ンゥッ……」

 小さな呼吸音を響かせながら、リィンツリーは小さく呻く。

 その目を開き――渡部を見上げた。

 リィンツリーのすぐ傍には、完全に拘束も衣装も無くなっている人形が転がされている。

 リィンツリーは一瞬の間に、その人形から衣装と口枷を剥ぎ取り――ガスから身を守るために、それを身に着けたのだ。



 ガスが充満し、全く何も見えない中、リィンツリーは手探りで人形が身に着けていた口枷を取り外す。

 その内側に巨大な突起があるのは予想していた。

(背に腹は代えられません……!)

 口枷の内側に伸びている突起は相当長く、一瞬でリィンツリーの口内を埋めつくしたが、それを我慢してさらに奥にその突起を押し込む。

 喉奥を突起の先端が擦り上げるのを感じつつ、しっかりと口枷を咥え込んだ。

 すると、鼻の穴に細いチューブが突起となったものが入り込んで来るのがわかった。

 鼻の穴まで塞がれながら、リィンツリーはなんとかその口枷を装着する。

「ぐぅ……!」

 自ら口枷を身に着けなければならないという屈辱を感じつつ、リィンツリーはさらに人形が来ている衣装を脱がしていく。

 途中、肛門に刺さったままになっていた貞操帯の片割れを外したりもしつつ、リィンツリーは人形から剥ぎ取った衣装を見に着けたのだった。



 渡部はリィンツリーが完璧に対処して見せたことに、感動を隠せない。

『確かに……そう出来れば最高の結果になるだろうとは思っていたが……さすがはリィンツリーだ。今回は私の完敗といっていい。見事過ぎるよ』

 負けを認めながらも、そう悔しそうには見えない。

 その理由は、リィンツリーが貞操帯も身に着けていることにあった。

 口枷と衣装を見に着けたとしても、その股間に空いている穴があれば、そこから膣や肛門にガスは触れ、リィンツリーを眠らせていたはずだ。

 それを理解していたリィンツリーは、貞操帯も完全に身に着けることによって、ガスの影響を最小限に抑えたのである。

「素晴らしい! いいものを見せて貰った! 完全クリアの報酬として、その衣装を着る権利を、君に与えようじゃないか!」

 そう渡部は告げたが、リィンツリーはあまり喜べなかった。

 なぜならば、その衣装は彼女が本来身に着けていた衣装とは違い――良く出来たコスプレ衣装でしかなかったからだ。

(ほんと、趣味が悪いというか意地が悪いというか……)

 本物を返すわけにはいかなかったのだろうと、リィンツリーも理解はしているが、それはそれとして腹立たしいことではあった。

 結局、パイプ迷宮で弄ばれただけに等しいのだから。

『ふふふ……本当に今回は楽しませてもらったよ。今後、こういったレクリエーションを定期的に開催するのはありかもしれないな』

 パチン、と渡部が指を鳴らすと、リィンツリーが咥え込んでいた口枷の、突起の先端から勢いよく液体が飛び出した。

「ングッ……!」

 いきなり喉奥に射精されたかのような刺激を覚え、悶えたリィンツリーだが――その体が力なく崩れ落ちる。

(結局、こうなるんですね……っ。覚えていなさい……渡部……!!)

 いずれ必ずその手の内から逃げおおせて見せると、改めて心に誓うリィンツリー。

 その意識が闇の中に沈み、消えていく。


 彼女の受難は、まだまだ続くのであった。



リィンツリーの軟体身体能力 おわり


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