レンタルご主人様 その2
Added 2023-07-17 14:25:02 +0000 UTC■ マゾヒストのユーザーの希望通りのご主人様をレンタルすることが出来るサービス『レンタルご主人様』。成績優秀な大学生・九条優紀は、そのサービスを利用して自分の理想のご主人様にメス犬調教をしてもらっていた。レンタルのご主人様とはその時限りの付き合いというのが鉄則なのだが、ある日プライベートで『ご主人様』らしき人物と関わり合うことになってしまった優紀は……
■ ちょっとプレイシーンが駆け足になってしまいました。いや、この辺もじっくり描写していっていたら、書きたい部分がまたどんどん遠くなるなと思ったのでーw-;
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私の口に合わせられていたご主人様の口が離れていく。
唾液がご主人様の舌から糸を引いて私の口の中に落ちて来るのを、私は舌を伸ばして受け取った。
放っておいても受け取れるのに、自ら舌で迎えにいく私の浅ましい動きに、ご主人様がくすりと笑うのがわかった。
「全く……ゆきっちってば、ほんといやらしいんだから……♡」
ご主人様はそう呆れたように呟く。
ちょっと自分の行動が恥ずかしくなって来てしまった。
舌を引っ込めようとしたら――その舌が、ご主人様によって掴まれる。
「あぅ――んぁっ!?」
「舌、だしっぱにしててねー」
そう言いながら、ご主人様がもう片方の手を舌に近づけて来る。
これから何が起きるのか半ば予想しつつ、私は無抵抗に舌を突き出し続けた。
その舌が、ゴム製のクリップで挟まれた。
「んぃっ……!」
「んで、これを……っと」
そのクリップはかなり大きくて、それに挟まれたままだと舌を口の中に収納することが出来ない。
出しっぱなしにしなくてはいけないというわけだ。
そのクリップには短い紐で鈴が取り付けられていて、私が舌を動かす度にチリンチリンと音を立てる。
「はい、これでよし、と。いやらしいベロにはお仕置きしとかないとじゃんねぇ♡」
くすくすと笑いながら、ご主人様は私の頭を撫でてくれる。
ぴくりと舌が動く度に鈴がちりんと鳴り、弄ばれている感を強く感じた。
(はひぃ……!)
「ハッ……ハッ……ハッ……」
舌をクリップで無理矢理引き出された私は、自然と口で呼吸をして、犬のような呼吸音を響かせてしまう。
ご主人様はそんな私に起き上がるように命じた。
「んぁ……っ、ハッ……ハッ……ハッ……!」
ちりんちりんと鈴が鳴る。引き出された舌から唾液が伝って、鈴の方まで垂れて行く。
唾液が鈴に絡むと、鈴の音色は少し鈍いものに変わった。
「うん……いい感じじゃん♡ すっごい情けなくて、すっごいいやらしい、メスイヌらしさが増してるよっ」
ご主人様にいまの自分の姿を表現され、羞恥に身体が炙られる。
もぞもぞと腰が動いてしまっていた。
そんな私の様子を見てか、ご主人様がごめんごめん、と謝ってくれる。
「ゆきっちは早くちゃんとしたメスイヌになりたいんだよねぇ?」
そう私を煽りながらご主人様が翳して見せてくれたものは――アナルプラグだった。
アナルプラグには金具がついていて、その反対側にふさふさした犬の尻尾飾りがある。
それを付けると、金具のおかげで尻尾飾りが生えている位置が調整され、尾てい骨付近から尻尾が生えているような形になる。
とても自然な位置に、尻尾が生えているように見えるのだ。
それはメスイヌになるのであれば、必ず身に着けておきたい道具だった。
「四つん這いのまま背中を向けて、あたしに向かってお尻を突き出しなさい♡」
命令に即座に従う私。
四つん這いのまま背中を向け、上半身を床に着けるようにして、膝を伸ばしてお尻を高くつき上げる。
それは、おおよそ普通の人間がするような体勢ではなかった。
突き出したお尻をふるふると振って、ご主人様に示す。
私の真後ろに立ったご主人様は、そんな私のお尻を、平手で軽く叩く。
「こら、じっとしてないと入れらないっしょ?」
「んあぅ……っ!」
然程力は入っていなかったけれど、叩かれた衝撃は確実に私の身体に広がっていった。
動かしたくなる衝動を必死に堪えて、黙ってお尻をご主人様に向けて突き出し続ける。
傍から見たら、さぞ情けなくてみっともない姿だと思う。
だけどそんな姿を晒している私自身は――とても興奮して、あそこをますます濡らしてしまっているのだった。
そんな私の真後ろに回り込んだご主人様は、私の股間にあるチャックを開いていく。
ラバースーツはそうやってチャックを引くことで、股間が露わに出来るような仕組みがあった。
タックは後ろからも前からも開けるようになっているのだけど、今回は後ろから開いているようだった。
ようだった、というのは、私の体勢では自分の股間を見られないからだ。
体の感覚からなんとなくそうだろうなということはわかるけれど、確証とまではいかない。
お尻の方から微かに空気を感じたから、そうなんじゃないかと思った。
「可愛らしいアナルだけど……ちゃんと中まで綺麗に出来てるのかなぁ?」
ご主人様はそう言いながら、アナルプラグの先端を私のお尻の穴に宛がった。
つんつんと突かれているような感触があって、思わず肛門に力が入ってしまう。
そんな私の肛門に、アナルプラグの先端がゆっくりと押し込まれてくる。
「ふぐっ……!」
「んー、もうちょっと解した方がいいかな?」
ぐりぐりとアナルプラグの先端が私の肛門を刺激してくる。
「んあうぅう……っ」
「ゆきっち、もっと力抜いてくれる? 軽く息むくらいの感覚でいいと思うんだけど」
そう言われた私は、どうしても締め付けてしまう肛門を緩めようと、苦心した。
脱力して完全に力を抜いてみたり、逆に少しだけ息むようにして、肛門が広がるようにしてみる。
するとその試みは上手くいった。
ご主人様がアナルプラグを押し込むのとタイミングがあって、肛門の中にアナルプラグがすぽっと入り込んで来る。
「んひぃっ!♡」
気持ちよくて思わず声が出てしまった。
普通は肛門の中に何かを捻じ込まれるなんて、気持ち悪く感じるのかもしれないけれど、何度かその経験がある私は、普通に気持ちよく感じてしまった。
「あふっ、はふっ!」
アナルプラグは先端が細く、そこから徐々に太くなっていって、また細くなる。
それはつまり、一端太いところを抜けてしまうと、中々抜けなくなることを示していた。
「ふっ……くっ、うっ……っ♡」
アナルプラグの感触に思わずお尻に力が入ると、アナルプラグを締め付けてしまう。
そうすると、それに連動している尻尾飾りが、ふるふると震えるのがわかった。
「わ~。めっちゃしめつけちゃってるじゃん♡ へへっ、そんなに気持ちいいのかなぁ? ゆきっち?」
ご主人様の手が尻尾飾りを扱くのがわかる。
わずかな振動が尻尾飾りを伝わってくる。
(はぅぅ……っ!♡ やっ、だめっ♡ こんなの……ッ、いっちゃうっ♡)
アナルプラグを締め付ける力が強くなり、また伝わってくる刺激をより鮮明に感じる。
私はお尻の穴に加えられた刺激によって、軽くイってしまった。
体が強張り、少しして脱力する。
そのことに気付いたご主人様は、おかしそうに笑っていた。
「ゆきっちってば、お尻の穴を弄られるだけでイっちゃったのぉ? しょーがないなぁ♡」
ぺちぺち、とご主人様の手が私のお尻を叩く。
余計に肛門が引き締められ、アナルプラグの形がはっきりわかるほど、強く締め付けてしまった。
「まだ時間はあるんだから……もっともっと乱れて貰おうかなぁ♡」
ご主人様が私の耳元で囁く。
その言葉の通り、ご主人様は時間一杯、私を責めて虐めてくれた。
両手両足を縛って自由を奪い、前の穴も露出させ、クリトリスを吸い出し、胸を叩いて揺らし、引っ張り出された舌を弄ばれた。
普通の人がされたなら、泣き叫んで悶え苦しむようなことも、私の浅ましい体は、とても気持ちいいのいいことだと認識して――安堵も絶頂してしまったのだった。
そんなご主人様との楽しい時間も、過ぎてしまえばあっという間だ。
ピピピ、というタイマーの電子音が鳴り響いて、その時が来たのを無情に告げてくる。
「今日はここまでね」
ご主人様が立ち上がり、タイマーを止めに離れていってしまった。
途端になんだか酷く寂しく感じてしまい、情けない声で呻いてしまう。
「んぅう……っ」
もっと時間制限も何もなく、永遠にペットになってしまいたいところだけど、そういうわけにもいかない。
ご主人様が私の四肢の拘束を解いて、自由にしてくれる。
「あとは出来るわね? ……それじゃまたね、ゆきっち」
最後のお別れのキスが額に落とされる。
口じゃなくて額ってところが、なんというか、恋人ではなくペットに対するキスっぽくて、ちょっと興奮してしまった。
我ながらちょっとちょろすぎるかもしれない。
ご主人様が部屋から出て行くのを見送った後、一人になった私は立ち上がる。
プレイの倦怠感もあるけれど、それ以上に気落ちする感覚が酷かった。
ご主人様ロスとでもいうべきか。満たされた時間を過ごしたがために、よりその虚無感を強く感じる。
私は順番に自分に施された拘束を解き、ある程度まとめて部屋に置いておく。
そうしておけば、勝手に回収して処理してくれるのだ。
自分で責め具や衣装などの手入れや管理をしなくていいのは、正直とても助かっている。
もし仮に、道具に何か仕掛けを施して来たら、私にはどうすることも出来ないけれど、こんなサービスを利用している時点で、その辺を心配しても大した意味はない。
(いっそ、そういう組織に性奴隷として管理された方が……って、妄想が過ぎるかな)
そんな都合のいい組織があるとは思えないし、私みたいに大して可愛いわけでもない人間がまともな扱いを受けられるとは思えない。
生まれたままの姿になった私は、シャワールームに移動して軽くシャワーを浴びた。
シャワーを浴びている私の姿は、限りなく私自身の姿に近いのだけど、なんだか違和感があった。
さっきまでの満たされていた時の感覚に比べると、いまの自分の体は自由すぎて困る。
一通り汗や汚れを流した後、全身を軽く拭き、ドライヤーで髪の毛を乾かす。
その間、私はずっと裸だった。
プレイのあとはいつもこうで、すぐに服を着る気になれないのだから仕方ない。
しっかり髪の毛を乾かした後、メイクをする。毎日やっていることではあるけれど、いまはただひたすらに面倒くさい。外を問題なく歩ける程度に軽くにしておいた。
そうしていよいよ、服を身につけていく。
どんどんご主人様のメスイヌの自分から離れていくようで物悲しさを感じる。
(はぁ……人間って面倒くさい……)
そんなちょっと頭のおかしなことを考えてしまいつつ、私は下着を身につける。
ご主人様に散々可愛がってもらった股間と胸を、下着で覆ってしまう。
出来れば貞操帯とか貞操ブラとか身につけて、ご主人様に管理して欲しいけれど、レンタルご主人様にそこまで求められない。
(生きてかなきゃいけないし……仕方ないけどね……)
いっそ、生活の心配をする必要のない大富豪であったなら。
ご主人様を専属で雇って、仕事中以外はご主人様に躾けられるペットとして暮らすことが出来るのに。
あるいはそういうご主人様に飼ってもらうか。
(……ありえないなぁ)
私の希望通りのことをしてくれるご主人様が、そう都合良くいるとは思えない。
いたとしても、私みたいな地味で不細工なペットなんて飼いたがらないだろう。
レンタルでも理想通りのご主人様と出会えたことに感謝しなければならない。
「はぁ……憂鬱……」
私は身支度を調えながら何度も溜息を吐いていた。
そして最後に、首にチョーカーを巻く。
チョーカーはあくまで普通のファッションレベルで、首輪というわけじゃない。
でも首に巻き付いている感触には違いないし、プレイ後の虚無感を少しは埋めてくれる。
鏡の前に立って、自分の姿を改めて確認する。
鏡の中には、ちょっと人より胸が大きいことだけが特徴の、冴えない女が映っていた。
さっきまで同じ部屋の中で、ご主人様によって喘ぎまくっていたエロいメスイヌと同一人物だとは、誰も思わないだろう。
私は現実に引き戻されたような、なんとも言えない気持ちで、ホテルを後にした。
普段の日常へと戻っていく。
街を歩いていた私はふと、ご主人様のことに思いを馳せた。
(ご主人様は、いま何をしてるんだろう……)
レンタルご主人様のご主人様がどう用意されているのかはわからないけれど、普通に考えればご主人様も普段は普通に暮らしているはずだ。
だとすると、案外街中で知らず知らずのうちにすれ違っているのかもしれない。
ギャルっぽいことを設定しているので、ご主人様はいつもバッチリ濃い目の化粧をしてくれていた。
その化粧をしていないだろうことを考えると、私の方からは気付けないのも無理はない。
向こうからは、プレイ中の私が全頭マスクをかぶっているので、余計にわからないことだろう。
ご主人様と運命の再会をするには、この街にはは人が多すぎる。
私は再度チョーカーに指をかけ、軽く引っ張ってその感触を確かめつつ、家へと向かった。
また次に『レンタルご主人様』を利用する時を心の支えにして、私は日常へと戻るのだ。
そして――大学のゼミで、『ご主人様』としか思えないギャルと、席が隣合わせになった。
つづく