ふたりで過ごす、全裸の夏 ふたりで露出バレピンチと、そして――
Added 2023-09-19 15:13:44 +0000 UTC■ 再び、全裸の夏が始まる――。
■ 今回で今年の「全裸の夏」シリーズは終わりです! タイトル通り、ふたりの全裸で締められて満足ですーw-ウム 今後なっちゃんが「目覚めて」しまうのかは……また来年ということで0w0クワッ
■ 最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました!ーw-ペコリ
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鍾乳洞を抜けた先に存在する秘湯。
地元の者しか知らないスポットとはいえ、何かの拍子で外の人に知られる可能性は十分あり得る。
それでもまさか私となっちゃんが来ているそのタイミングと被るなんて、不運もいいところだった。
幸い岩陰に隠れた私たちに、観光客のカップルは気づいていない。
濡れた後が残っているはずだけど、自然の中にある温泉なのだし、野生動物か何かが入ったのだと勘違いしてくれるだろう。
まさか、裸の女の子が二人、隠れているなんて思わないはずだ。
ドキドキしながら、聞き耳を立てる。
「こんな場所にあるのに、全然水汚れてないね?」
「あー、木が近くにないし、定期的に掃除とかもしてるっぽいな」
「ねえねえ、入ってみてもいい?」
「もちろん。そのために来たんだからな。でも裸になるなよー。深さ的に足湯だぞこれ」
「わかってるわよ。そんな露出狂じゃないんだから」
流れ矢が飛んできた。
すみません、ここに露出狂がいます。
なっちゃんは野生児なだけだけど、私に関しては言い逃れできない。
ふとなっちゃんを見ると、健康的に焼けた褐色の肌が、若干赤みを増していた。
さすがに第三者に露出狂呼ばわりされて恥ずかしいのだろうか。
状況的にフォローすることも出来ず、私はカップルが去るのをじっと待つ。
「ふわああ……気持ちいい……このロケーションに、最高の足湯……これは癖になりそう……」
「どれ、俺も……おお、結構暖かいな。わずかな情報を頼りに来た甲斐があったぜ」
パシャパシャとカメラのシャッター音が何度も響く。
それが自分の方を向けられた時のことを想像して――私はぶるりと体を震わせた。
いくら露出が趣味とはいえ、見つかったり晒し物にされたりしたいわけじゃない。
話してる感じとかを聞く限りでは、そこまで無体なことを言うような人たちではなさそうな感じもするけれど、拡散しそうという意味では信用できない。
なっちゃんとふたり、裸でうろついているところをSNSにアップでもされたら。
私となっちゃんはそれぞれ特徴的な姿をしているし、よく一緒に行動していることを皆知っている。
結び付けて考えることはそう難しくないだろう。
そうなったら露出狂コンビとして見られて、今後の学校生活を針の筵の上で過ごさなければならなくなる。
(私だけならともかく……なっちゃんまで巻き込むのは、絶対に避けなきゃ……!)
私は自業自得だけど、なっちゃんは私に付き合ってくれているだけだ。
万が一の時は私がなっちゃんを隠して、自分だけ映るようにしないと――そんなことを考えていた。
カタカタと体が震える。
最初、それは恐怖によるものだと思った。
だけど、震える体が止まらない。
(あれ……? おかしい、な……ひゃっ!?)
自分の体を抱いて震えを抑えようとしたら、想像以上のひやっとした感触が返って来た。危うく声を出してしまうところだった。
想像以上に体が冷えている。慌てて温泉から出て、水気を払う余裕もなかったから、冷えるのは仕方ないと思っていたけれど、それにしても急激に冷えすぎな気がする。
私は隣にいるなっちゃんを見て――なっちゃんも寒そうに震えていることに気づいた。
(なっちゃんも……? ということは、もしかして……!)
私は恐る恐る、壁にしている岩に指先を触れさせてみた。
ひんやりとした冷たい感触が返ってくる。
どうやら、鍾乳洞から流れ出ている水の冷たさが、こんなところに影響しているようだ。考えてみればここは日陰で、日光で温められるわけでもないので、冷えるのは当たり前だった。
(これ……まずいよね……!?)
ここから動くことが出来ないのに、この体の冷え方はまずい。低体温症で意識を失ってしまったら、それこそ命に関わる。
先ほどまでとは違う意味で、心臓が激しく高鳴っていた。
なっちゃんはカタカタと体を震わせていた。
実のところ、なっちゃんは寒さに強くない。冬の間はかなりの厚着をしていたくらいだ。
裸族気味の気質とはいえ、あくまでそれは春夏の暖かい時期に限定される。
(冬に露出プレイに協力して貰った時、なっちゃん信じられないって顔で見て来てたもんね……)
なっちゃんの引き締まった体は、動き回ることで裸でいても平気なのだ。こうやってじっとしていることには慣れていない。
皮下脂肪が――胸だけの話ではなく――少ないことも影響しているのだろう。
私に比べるとなっちゃんの耐寒能力はかなり低い。
(なっちゃん……っ。まだ、動かないの……?)
カップルの様子窺ってみるけれど、まだ動きそうな様子がない。
そろそろ足湯も十分堪能しただろうし、早く動いて欲しいのだけど。
焦る私の体に、なっちゃんの体がピタリと引っ付いて来た。
「……ッ!」
危ない。危うく声が出そうになった。
なっちゃんの体はすっかり冷えてしまっていて、凄く寒そうだ。
いつも元気ななっちゃんが弱っていると、普段とのギャップもあって余計に弱っているように感じる。
(まずい……! もうこうなったら、私は見つかる覚悟で、なんとかカップルの注意を惹いて……)
その覚悟を決めかけた時――なっちゃんが私の手を引いた。
相変わらずその手は冷え切っていたけれど、その目が私を制止している。
最終手段はまだ早いということだろうか。
(……いや、もう一つ方法があるじゃない……!)
私はなっちゃんの肩に手を置く。驚かせないためだ。
氷のように冷たい。私はそんななっちゃんと視線を合わせ――なっちゃんと正面から抱き合った。
「――っ!」
冷え切った体同士が擦れ合って、お互いに声を上げそうになった。
でも、なんとか堪えて、体を密着させ続ける。
寒さに対する原始的ながらも、効果的な対策方法――お互いの体温でお互いを温める。
最初は体の表面の冷たさが感じられていたけれど、暫く密着していると段々温かく感じられるようになっていく。
なっちゃんの手が、私の背中にぴったり貼り付けられ、抱き締めてくる。
指先は特に冷えているのでちょっと声が出かかったけど、なんとか耐えた。
私もなっちゃんの体を抱き締めるように腕を回し、密着し続ける。
(……こうしてみっちゃくすると、なっちゃんってちっちゃいわね……)
私は平均的な身長だけど、なっちゃんはかなり小柄な方だ。
体が小さいのも、なっちゃんの体が早く冷えた理由の内だろう。
なっちゃんの顏は、私の胸の間に埋もれている。
なるべく温めようとしたらたまたまそういう形になっただけなのだけど、なっちゃんはその頬をますます赤く染めていた。
(は、恥ずかしい……っ)
一緒に裸で行動したり、全裸の私に付き合って貰ったりはしていたけれど、ここまでぴったりと、それも裸で密着したことはなかった。
なっちゃんの柔らかくてすべすべした触り心地のいい身体が、凄くいい感触を生み出している。
ただでさえ温もりが心地よく感じるというのに。
(……ん……っ、んん……っ)
僅かでもなっちゃんが体を動かすと、裸の胸やらお腹やらになっちゃんの体が擦れて物凄く気持ちいい。
私はますます変な気分になって声をあげそうになるのを、必死に堪えなければならなかった。
ただ、私が変態だからというわけでもないようで、なっちゃんもまた微かに小さく呻いていた。
「ぅ……ん、ぅ……っ」
いつもの快活な声と違う、悩まし気ななっちゃんの声に、私はなんだか変な気分になってしまう。
(うぅ……ただでさえ、裸でいるだけでも興奮する性質なのに……っ)
足を擦り合わせ、疼いている場所に少しでも刺激を与えたくなる。
それをなっちゃんは足が寒いのだと勘違いしたのか、太腿を太腿に擦りつけて来た。
(わっ、あ……ッ!)
私は上がりそうになった声を、なんとか押し殺しつつ、なっちゃんに抱きつく力を強めた。
お互いずりずりと体を擦りつけ合わせ、私はますます変な気分になってしまう。
それは決して私だけの事ではない様子で、なっちゃんも同じような、悩まし気な声を上げていた。
「んん……っ」
(そういえば……なっちゃんとそういう話ってあんまりしたことなかったな……)
私の性的嗜好が露出であることはもちろん知られている。
けれど、なっちゃんがどんなことで興奮するのか、そういったことは一切話題になっていなかった。
なっちゃんが小柄でスレンダーな体つきをしているとか、性格的にあまりそういうことを気にしていなさそうだとかいう理由はあったけれど。
本人も私を見てあまりそういう興奮を見せたりはしてる様子もなかったし、どういう時に気持ちよくなったり興奮したりするのか、私は知らない。
けれどいま、凍えるような寒さから、私という湯たんぽを手に入れられたという安堵もあるのかもしれないけれど、なっちゃんはとても心地よさそうにしていた。
「ふ、ぅ……っ、ん……っ……」
ともすれば私より大きな声で喘ぎそうになっている。眉を寄せて困り顔をし、瞼をきゅっと閉じて耐えている。
そんななっちゃんの姿は私にとって予想外で――なんだかとても、いじらしく、可愛らしく感じてしまった。
(なっちゃん……可愛い……♡)
いままで普通に元気一杯の小動物を見た時のような可愛らしさではなく。
なっちゃんを『愛おしく』感じる気持ちが、胸の奥底から溢れて来る。
私は思わず、なっちゃんの頭に手をやり、撫でてしまっていた。
なっちゃんが少し驚き、照れているのが伝わってくる。
この状況ではさすがのなっちゃんも恥ずかしさが先に立つみたいだった。
そんな彼女と体を擦り合わせている内に、私は思わずなっちゃんのお尻にも手を伸ばしていた。
「……!?」
ぷりっとした張りのある柔らかいお尻。
運動選手ほどではないけれど、無駄なお肉の一切付いていない、凄く触り買いのあるお尻だった。
それと同時に抱き締め合っている体を改めて擦り合わせ、特に胸をなっちゃんに押し付けてぐにゃぐにゃと柔らかさを実感してもらう。
「ンッ」
なっちゃんの胸は私と違って薄く、僅かな膨らみが存在しているだけだ。
だからこそ、感度は高いのかもしれない。胸同士を擦りつけているだけで、なっちゃんはかなり気持ちいい感触を覚えているようだった。
こうなってくると、ついさっきまで凍えていたのが嘘に感じるほど、私となっちゃんは熱くなっていた。
興奮が熱を呼び覚まし、擦りつけらう体の影響でその熱が増していく。
私が体をすり寄せれば、なっちゃんもぐりぐりと頭を私の肩口に押し当ててくれる。
とても気持ちいい。思いがけず、互いに溶け合うような、満たされた感触を覚えていた。
このまま行けるところまで行きたい――そんなことを考えていると、カップルの声が妙に大きく響いて来た。
「そろそろ行こっか」
「そーだな。もう十分写真も取ったし、足湯も堪能したしな」
二人の声が響いて来た時、私もなっちゃんも思わず息を呑んで止まってしまった。
幸い、カップルは私たちのことには気付かないまま、足湯から出て行く。
わいわいと話をしながら、二人はその場から去っていった。
二人の声が聞こえなくなった直後。
お互いの体をしかと抱き締めていた二人は、心の底から安堵の息を吐き出した。
「なんとか……なった……?」
「なった、みたいだねぇ。ほんと、危なかったぁ」
「ごめんね、なっちゃん。巻き込んで……」
「別に、れいのせいじゃないから……」
私となっちゃんは、お互いに声を掛け合いつつ、岩陰からそっと顔を覗かせて様子を窺った。
カップルが戻ってくる様子はない。
なっちゃんは急いで足湯に近付き、その体の先端を温めていた。いきなり飛び込んだりしないのは、体のことを考えれば当たり前だ。
私もなっちゃんと同じように手足を温める。気持ちいい感触が全身を突き抜けて行った。
こうして私たちは、なんとか冷え切った体を温め、無事に家路につくことが出来た。
帰り道のバスの中、少し気まずい空気が流れもしたけれど、最終的にいつも通りの私たちに戻れた。
なっちゃんと分かれ道で別れ、一人になって歩きながら、私はほっとして息を吐いていた。
「はぁ……今回はなんとかなったからいいけれど……もっと色々、万が一を考えて気を付けないとなぁ……」
それにしても、と私はなっちゃんと抱き合った時の感触を思い出す。
凍える寸前ということもあったけれど、本当に気持ちよかった。
なっちゃんのすべすべした肌の感触が頭から離れない。
「……露出プレイに協力してもらっているだけでも十分なのに……何考えてるんだか」
私はそう自嘲して、その考えを胸の奥に押し込む。
もしもなっちゃんも露出プレイに目覚めてくれたら。
そしたら、お互いの体を弄り合って、気持ち良くなることが出来るのにな、と思ってしまったのだ。
こうして私たちの夏は、今年も終わった――ほんの少しの、しこりのような思い出を残して。
To be continued.