SamSuka
夜空さくら
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触れてはならない村の守り神

■ 正月に書いた作品(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21316089)、そのアフターストーリー(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21507320)、のさらに未来のお話です0w0クワッ!

■ これ単体で読むよりは、前作二作も読んでくださるとありがたいです。ある意味よくある因習村みたいなものなので、別に読まなくても理解は出来ると思いますーw-ペコリ

■ このお話の続きは、支援者様向けで書こうかな……と検討中です^w^ニッコリ

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 うちの村には、お社様と呼ばれる守り神がいる。

 その存在は秘中の秘であり、そのことをうっかり村の外で漏らそうものなら、大変なことになると脅しつけられて育てられた。

 何百年も前からこの村に存在する神様らしいのだけど――私は正直、それを信じていなかった。

 令和にもなって、何をそんな時代遅れの信仰を続けているのか、と不満に思っていたくらいだ。

「うちが代々巫女の家系だからって……勝手に人の進路を決められたら溜まったものじゃないっての」

 自分の未来は、自分で選ぶ。

 そんな反抗心みたいなものもあって、私は信仰の正体を撮って拡散してやろうと、スマホ片手に滝の裏の洞窟にある社に向かった。

「滝の裏にある神社なんて、それだけで映えるんだし、もっと観光に力入れたらいいのにねぇ」

 村の者以外入れないという掟がそれを邪魔している。

 よその人が観光に入れるようにするだけで、そこそこの収益が見込めるのに、それをやらないのは間抜けのすることだ。

 私は閉塞した村に風穴を空けるつもりで、滝の裏の洞窟へと足を踏み入れる。

「……子供の頃に入ったことはあるらしいけど、正直あんまり覚えてないのよねぇ」

 物心つくくらいの年齢で、一度この社を訪れるのが村の風習なのだけど、私はその時の記憶がさっぱりなかった。

 薄暗くてなんとなく怖かった、くらいことしか覚えていない。

「うー……じめじめしてる……当たり前かぁ、滝の裏にあるわけだしね……」

 我慢して進んでいると、前方に立派な造りの社が見えて来た。

 こんな湿気だらけで最悪の環境にあるからか、割とボロいように見える。

 一応修繕自体は常にされているようなのだけど、さすがに環境が悪すぎた。

「観光客入れるなら、このへんはもうちょっと綺麗にしないとだねぇ……ん?」

 社の中心に、何かが吊るされている。

「なんだろ、あれ……」

 私が社の上に上がると、足元からギシギシと音が響く。かなり痛んでいるようだ。

「……っていうか、水に濡れているのかと思えば……なんか、全然違う?」

 てっきり外を滝になって流れている水が、洞窟の天井から染み出しているのかと思ったのだけど、その社の床を濡らしているそれは、自然の川に流れている水とは全く違うもののようだった。

(なにかしら……なんだかぬるっとしてる……? 普通の水ではないことは確かだけど……)

 足を滑らないように注意しながら社の上に上った私は、その社の中心に吊るされているものと向かい合う。

 それは、人間サイズのミノムシのようなものだった。

「酒蔵とかの軒先に吊るす杉玉みたいなものかな……? それにしては、なんか……」

 妙に生々しいというか、本当に人間を吊るしているような、そんな不気味な形をしていた。

 私がさらに近づいていくと、それを吊るしている鎖がミシミシと動き、ゆっくりとそれが揺れる。

「……? なに、この臭い……」

 それのすぐ近くまで来た私の鼻腔を妙な臭いが突いた。

 どうもそれから漂ってきているみたいだ。どことなく、甘さを感じる匂い。

 それが一体何の臭いなのか理解できないまま、私はそれをスマホのライトで照らしてみる。

「…………え?」

 見えて来た『その正体』に、私は思わず固まった。

 それは、拘束具に囚われた人間だった。全身真っ黒なラバーで包まれているからわからなかったけれど、明らかに人の形をしている。

 鎖が接続されている拘束具は、その体を締め上げ、体のラインを強調している。

 頭部もラバーで覆われているから、顏も髪型も何もわからなかったけれど、明らかに分厚い目隠しと口枷がその人にはかけられていた。

 胸の膨らみがあるから、その人は恐らく女性で、その体は空中に吊るされ、決して逃げられないようにしてあった。

 生きているのか、死んでいるのか、それすらわからない。

 ただ私にわかるのは――人が吊るされて、そこに拘束されているという事実だった。

「ひっ……!」

 思わず後退りした私は、足を滑らせて尻もちを突いてしまう。

 床を濡らすぬるっとした液体が掌に付着し、気持ち悪さを感じた。

「……うわぁ、汚い……っ、て、あれ?」

 ぴちゃん、ぴちゃん、と水滴の落ちる音がする。

 音のする方を見れば、空中に吊るされたその謎の人の足先から、液体が垂れて落ちていた。

「うぇ? ってことは……これって、この人の、汗なの!?」

 慌てて手を拭くで擦って拭う。

 これだけ広範囲に広がることはまずないとは思いつつ、そうとしか思えなかった。

 ただの液体だと思っていたのが、そんなものだとわかると、気持ち悪さが先に立ってしまう。

 尻もちを突いた際に、お尻もその液体に濡れていた。

「うぅ……か、帰ろう……」

 それが本当に人間なのかどうか、もうどうでもよかった。

 ただただ気持ち悪い。早くこの場から離れて、家に帰ってシャワーを浴びたかった。

 けれども――踵を返しかけた私は、掌がじんじんと熱くなり始めたのを感じる。

 驚いて手を見ると、液体の付着した部分が少し赤くなっていた。

(……? かぶれた?)

 無事だった方の手で、赤くなった掌を突いてみる。

 ビリっと、電気が走ったのかと思った。

「ひゃっ……!?」

 慌てて離したからそう大したことはなかったけれど、明らかにおかしい。

 私は赤くなった手を握り――ゾクゾクとする感覚が背筋を駆け上がって来たのを感じる。

「はふっ!? な、に、これっ」

 掌がムズムズする。なんだかまるで、敏感な場所に触れて、気持ちよくなっているかのような、そんな強い快感を掌で覚えていた。

 指を曲げたり、広げたりするだけでも、無性に気持ちがいい。

(っ……っ! まさか、媚薬、みたいな? そんなの、ありえない……っ)

 そんな性質がある液体なんてあるわけがない。

 掌から広がった熱が、全身に広がって行く。心臓がどくんどくんと激しく高鳴り始める。

「ま、まずい、これ、は……っ!」

 私は早く洗い流さなければと思ったけれど、足が動かせなかった。

 さっき尻もちを突いて、水が染み込んで来たお尻が、妙に疼いていたからだ。

「はぁ……はぁ……はぁ……んんっ……!」

 どうにか足を動かして一歩動いたら、お尻から強い衝撃が突き上げて来た。

 長時間正座をした後、痺れた足で立ち上がった時みたいな感じで、動かせるのは動かせるけど、その度にじんじんと強烈な刺激が襲ってきて、まともに動けない。

「ふぎぃ……っ!」

(まずいまずいまずいまずい……! どうしよう……! どうすれば……!)

 私は思う通りに動かない体にパニックを起こしかけていた。

 反射的に手でお尻を抑えてしまい、凄い快感で頭が痺れる。

「んひゃあっ!」

 体が熱い。なんとか逃げ出そうと、ふらふらと前へと進み――私は足を縺れさせてしまった。

「あっ――きゃうんっ!」

 社の床に、うつ伏せに倒れてしまう。

 床そのものは、妙な液体で濡れているとはいえ、木のささくれとかそういったものは存在しなかったため、怪我はしないで済んだ。

 けれど、濡れている床で転んだせいで、その液体が体にかかってしまっている。

「ひっ……あっ……!」

 私は慌てて立ち上がろうと手を着いて、その手が物凄く敏感になっているのを忘れていた。

「ひゃあんっ!」

 強く手を着いたせいで、余計に強く快感を感じてしまい、私はその場で転がった。

 その結果、体の前も後ろもその液体に塗れてしまう。

「ひゃああああっ……!」

 全身が熱い。どんどん気持ちいいのが広がっていく。

 特にそれを強く感じたのは、胸だった。

 私はラフな格好で洞窟に入って来ていたので、Tシャツにその液体が染み込んで来て、下着にも浸透し始めていた。

 そこそこ大きな胸を持つ私は、それなりに立派なブラジャーを身に着けていたのだけど、その液体は一気に染み込んで来て、私の胸に影響を生じさせ始める。

「んひいいっ!?」

 ブラジャーの中で、乳首がビンビンに尖っているのが、見なくても体の感覚だけでわかった。

 濡れたブラジャーの内側とその尖がった乳首が擦れ合い、頭が痺れるほどに気持ちよくなってしまう。

「あふっ! はっ……あっ、あああっ……!」

 敏感になってしまった胸を刺激しないように仰向けになったけれど、背中側にもじわじわ液体が染み込んで来て、ろくに動くことが出来ない。

「はぅ……っ! あっ、ああんっ!」

 腰が勝手に震えて、持ち上がる。全身から生じる凄まじい快感に、体は弓なりに仰け反った。

 突き出す形になってしまった股間から、温かい感触が広がって行く。

(なに、これ……っ)

 私も年頃の女の子なので、オナニーくらいはしたことがあったけれど、実は絶頂には達したことがなかった。

 なんとなく気持ちよくなれた段階で怖くなって、やめてしまうからだ。

 だからそれほどオナニーの経験があるわけではない。

 なのに、いま、私は物凄い快感を覚えてしまっている。

(おまた……ッ、あついぃ……ッ、あたま、ふっとうして……っ、るぅ……っ!?)

 全身の熱が私の頭にまで周り、思考さえもままならない。

 いまにも意識を失いそうなほどに翻弄され、私は意識を失いかけていた。

 そんな状態で私は――自分の手が、自分の体を弄っていることに気付く。

「あ、え……っ、あっ、あふうぅっ!?」

 体を動かそうなんて思っていないはずなのに、蚊に刺されて痒い場所を無意識のうちに搔いてしまうように、私の両手は片方は胸を揉み、もう片方は股間を弄っていた。

 シャツとズボンの間に手を差し込んで、ブラジャーを押し上げ、ショーツをずり下げて、その場所を刺激する。

「――んひいいいっ!♡」

 触れた瞬間、快感が渦を巻くように駆け抜け、私の頭を狂わせていく。

(だ、ダメっ……ダメ、なのにぃ……っ!)

 私の手は全く止まらない。止めようとしても、止められるような状態になかった。

 私は社の床の上でのたうち回りながら、ひたすらオナニーを続けてしまうのだった。

「あっ……あっ……あああ……ッ!♡」

 何かが、来る。

 私は体の内側から湧き上がる何かの衝動をそう感じた。

 いままで経験したことのなかった絶頂が、来る予感がある。

 乳首が母乳でも絞り出そうとしているかのように勢いよく扱かれ、膣穴の中に指が入り込んで掻き混ぜる。

 固く存在感を増していたクリトリスを、親指の腹で押し潰し、ぐりぐりと擦って刺激を加えた。

「~~~~~っっっ!!!♡♡♡」

 高めに高め、膨らんだ快感が爆発する。

 どっ、と快感が弾けて雪崩のように全身に広がっていき、私を頂きに押し上げていく。

 頭の中が真っ白になって、色んなものを撒き散らしながら、私は生まれて初めて達したのだった。

 股間に触れている掌に、何かが勢いよく当たるのを感じる。

(漏らし……ちゃ……った……?)

 朧気になっていく頭で、そんなことを考えながら、私は意識を手放すのだった。

 静かになった洞窟内には、ぴちゃんぴちゃんと水滴が響く音だけが響いていた。





 滝裏に存在する龍神様の社に侵入者があったと聞き、慌てて駆けつけた。

 洞窟の中では、巫女たちが一人の女性を縛り、拘束しているところだった。

 私が村長の立場になって初めてのことに、冷や汗が滲むのがわかる。

 それでもなんとか冷静を保ち、ハンカチで額を拭いていると、巫女頭が近づいて来た。

「村長、お勤めご苦労様です」

「は、はい、これはどうも……ええと、この度は……」

 私が目線を泳がせながら挨拶を述べようとすると、その巫女頭は手をあげて挨拶を遮った。

「堅苦しい挨拶は無用です。こちらから確認するべきはひとつなのですから」

 そういうと、巫女頭は縛り上げた侵入者――村の若者のひとりだ。あれだけ口を酸っぱくして教えていたのに――を差し、告げる。

「彼女は我々で預かります。構いませんね?」

 勝手に社に入った者はそうなる定めだ。

 私からその若者の両親に説明しなければならないことを考えると気が滅入るが、仕方ない。

「はい……お願いします」

「それでは我々はこれで。次の儀式の日まで、ごきげんよう」

 巫女頭はそう事務的な言葉で告げると、縛り上げた若者を他の巫女たちに抱えさせ、洞窟の奥へと去っていった。

 洞窟の奥には、彼女たちが生活している隠れ里がある。

 そこでどんな暮らしをしているのかは、村長である私ですらよく知らない。

 巫女頭は、数百年前からここで巫女を勤め続けているという。

 俄かには信じがたい話だが、もういい歳の私が子供の時から当たり前のように彼女はいて、全く姿が変わっていないので、恐らくは本当なのだろう。

「くわばら、くわばら……」

 思わずそう呟いてしまった。

 恩恵は受けているものの、出来れば関わり合いにならない方がいい存在でもあるのだから。


 龍神様は拘束されるのが趣味で、少なくとも百年は拘束され続けているのだ。


 私が活きている間に、龍神様のお顔を見られるかどうかは、わからない。

 ただ、とりあえず私が村長である間に、大きな問題が起きないように願わざるを得なかった。

 これまでも――これからも。


 この村はそうやって存在し続けるのだ。


おわり


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