思い出残す、全裸の夏 ~全裸ケージはふたり一緒に~
Added 2024-08-19 14:55:33 +0000 UTC■ なんだかんだ仲の良い二人ですが、恋人ではありません。まだ0w0クワッ
■ 一昨年書いた『キミと過ごした、全裸の夏』、去年書いた『二人で過ごす、全裸の夏』の続編シリーズです!
■ なっちゃんが手に入れたデジカメを使って、最高の露出写真を撮りに色んな場所に訪れるお話です。卒業を来年に控えた、青春の思い出作りも含んでいます。……青春が全裸撮影っていうのもどうなんでしょうねーw-; この二人らしいといえばらしいかもですけれど。
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卒業後、私は今の家から通える距離にある大学に進学する予定だ。
まだ特にこれと言ってやりたいことはなかったけれど、大卒の方が就職に何かと有利なのは事実だからだ。
これという特徴のない私らしい、無難な進路というか、選択だと思う。
なっちゃんは卒業後の進路についてどう考えているのか、まだ聞いたことはなかった。
彼女は色々突拍子もないことをするときもあるけれど、別に頭が悪いわけではない。
コミュ力は私に比べて段違いで、学校でも日常生活でも友人知人の数は計り知れない。
家でやっている農業を継ぐのかと思っていたけれど、手伝いはともかく生業にするつもりはないみたいだった。
「おばあも、別に継がんでもええって言っとったし」
「そうなんだ……」
私は今、なっちゃんの家に遊びに来ている。
なっちゃんが一人暮らしになってから、私は頻繁になっちゃんの家に泊まりに来ていた。
なんだかんだ着替えや日用品もかなり増えてしまっていた。
人の家に入り浸るのもどうかと思わなくはなかったのだけど、私も家で一人でいることが結構多いので、なっちゃんちにいる方がかえって安心安全だったりするのだ。
そんなわけで私は夕ご飯を済ませた後、なっちゃんと進路について雑談している。
ただし、私は大きなケージの中で、裸に首輪を巻いただけの姿で、だったけれど。
なっちゃんちには、かつてこの家で飼われていた、大型犬タローのものがいくつか残っている。
このケージもそのうちの一つで、一昨年には色々あってこの中になっちゃんと一緒に入れられたこともあった。
そのなっちゃんは、今はケージの外にいて、こちらに向けてカメラを構えている。
ちなみになっちゃんは私のような露出癖はないけれど、根本的に裸族なので家の中では裸である。
初めて会った時は未発達の少女、という感じの体つきをしていたなっちゃんも、この二年で結構成長していた。
髪の毛は短いままだけど、体つきは全体的に丸みを帯びていて、昔のなっちゃんならともかく、今のなっちゃんを男の子に間違える人はそういないだろう。
屈託のない表情も相成って、なっちゃんは素敵な女性に成長しつつあった。
「れい、もうちょい体を捻れる?」
「えっと……こう? あいたっ」
なっちゃんの指示に従ってケージの中で横たえた体を捻ったら、肘をケージの柵にぶつけてしまった。
ガチャン、と金属が鳴る音が響き、耳が痛くなる。
「あ、今の良かでぇ」
体を竦めて、縮こませたのが良かったのか、なっちゃんがカメラのシャッターを連続で切る。
ケージに入れられて、首輪をつけている姿を撮影されているかと思うと、結構恥ずかしかったけれど、これも思い出のアルバム作りの一環だ。
私たちの思い出を思い返す上で、このケージの存在は外せない。
それに付随して、ちょっと気になることが思い浮かんだので、私はなっちゃんに尋ねる。
「……仮になっちゃんが進学でも就職でも、この家を出ることになったら……この家はどうするの?」
「まだ具体的には考えてないんじゃけど、まあ普通に維持じゃなー。どっちゃにしてもここからそう遠く離れるつもりはにゃーし、おばあに維持管理を頼まれとるしのぉ」
しみじみと呟くなっちゃん。
私はなんとも言えない気分で呟く。
「まさか……おばあさんの方がなっちゃんより先に家出るとはねぇ……」
「おばあはそういう人じゃけえ」
なっちゃんのおばあさんは、一昨年犬のタローの死をきっかけに、一時期危ない状況に陥ってしまった。裸の私やなっちゃんを犬に間違えるほど認知が歪み、一種の錯乱状態に陥っていた。
けれど、色々あって立ち直った後、去年の冬に日本各地を巡る旅に出ると言い、旅立ってしまったのだ。
その話を聞いた私が驚いている間に、あれよあれよと話が進んだかと思えば、おばあさんは家をなっちゃんに任せて行ってしまった。
元気になったのはいいけれど、元気になりすぎなんじゃないかとも思う。
ちなみに、おばあさんが管理していた畑とかは、色々な人に譲ったり預けたりして、なっちゃんが土地に縛られる理由はなくなっている。
家自体も最悪手放してもいいように手続きは済んでいるらしく、なっちゃんのご両親といい、彼女の一族は放浪癖があるのかもしれない。
「……なっちゃんも旅に出たいとかはないの?」
「んんー。特に考えたことないのー。知らない土地に行くのは面白そうじゃと思うけんど」
なっちゃんには風来坊というか、それこそ旅人に適した自由人の印象があるけれど、意外と土地に居着くタイプなのかもしれない。わからないけれど。
(なっちゃんのおばあさんだって、私の印象では旅に出るとは思わなかったもんなぁ……)
なのに今は色々なところを飛び回っている。時々なっちゃんに送られてくる写真を私も見せてもらっているから、エネルギッシュに生きているのは間違いない。
(なっちゃんも、性格とかコミュ力考えると普通に旅人に向いてそうだしなぁ……ん?)
私がつらつらとそんなことを考えていると、なっちゃんはカメラを三脚に固定して、ケージの前に置いていた。
「……なっちゃん?」
「れいはそのまま。動かんでなー」
そう言われてしまうと、私は動けない。
カメラのレンズがこちらを向いていて、じっと見られているような感覚に陥る。
なんとなく居心地の悪さを感じていると、なっちゃんがケージの入り口を開いて、中に入ってきた。
狭い空間なので、なっちゃんの肌がすぐ目の前に迫る。
「な、なっちゃん?」
「そのまま、そのまま」
なっちゃんは横たわる私の体と交錯するように、その体を重ねてきた。
ただ、そこに性的な意図はない。狭いケージの中に二人で入れば、多少肌が触れ合うのは当たり前だ。
「よし、来るでー」
「え? 何が? え? えあ?」
なっちゃんと体を擦り付け合うことに、私が気恥ずかしい思いをしていると、なっちゃんがそう号令をかけ――ケージの外に置かれたカメラがシャッターを切る音が聞こえてきた。
「定期的に撮る設定にしたから、自由に動いてもええよ」
「ええよ、って言われても……!」
どうしろというのか。
私はすぐ側にあるなっちゃんのお腹を見つめてしまう。
なっちゃんは狭いケージの中で器用に体を動かし、うずくまる私の背中にのし掛かってきた。
「ひゃっ! なっちゃん、くすぐった……! んひゃっ!」
「れいの肌はスベスベで触っとって気持ちええんよなぁ」
背中になっちゃんのふくらみ始めている胸が密着している。掴めるほどではないけれど、確かに女の子の胸だ。柔らかいものが私の肩甲骨あたりに当たっている。
「ちょ、っと、なっちゃ……っ、んっ!」
恥ずかしくなった私は、どうにかなっちゃんから逃れようとして――うまく体が動かせずに、ケージの壁に体をぶつけてしまった。それでもなお体を捻っている間に、私は仰向けの体勢になってしまっていた。
ガシャン、と大きな音がして、ケージの扉が閉まる。
閉じ込めの恐怖が一瞬頭をよぎったけれど、鍵はつけていないはずなので閉じ込められる心配はない。
「今地震来てケージが歪んだら一環の終わりじゃなー」
「縁起でもないこと言わないで……」
なっちゃんがくすくす笑いながら、そんな洒落にならないことを言う。
仰向けにひっくり返った私に覆い被さるように、なっちゃんが体を擦り寄せてくる。
狭いケージの中、一塊になった私たち。
部屋の中はエアコンで快適な気温に保たれているから、密着してもそう不快にはならなかった。
「んー……れいのおっぱいは、ほんまおっきくてええなぁ。柔らかいし……」
私に抱きつくようにして、その柔らかい胸の大きさを堪能するなっちゃん。
なっちゃんが体を動かす旅に、お互いの肌が擦れあって、変な気分になってしまいそうだった。
ちなみに、なっちゃんと私は恋人同士というわけじゃない。
お互いに好き合ってはいると思うけれど、それはあくまで友人か仲間、それこそ家族に対して抱くような好意であって、恋愛対象あるいは性欲の対象としての恋人として、好きなわけじゃない。たぶん。
少なくとも私はその認識だった。学校ではなぜか私となっちゃんはニコイチの関係で、相当深い関係にあると認識されているみたいだけど、断じて恋愛関係ではない。
なっちゃんからも、私たちの関係について何か言ってきたことはなかった。
大事な存在だと思ってくれてはいると思うけれど、私となっちゃんの関係を一言で言い表すのは、非常に難しいのだ。
ただの友人とは口が裂けても言えないけれど、改めて表現しようとすると困ってしまう。
そんな、なんとも奇妙な間柄なのである。
すりすり、と体を摺り寄せて来るなっちゃん。
私となっちゃんはくんずほぐれつしながら、ケージの中でもみくちゃになっていた。
「んっ……! なっちゃん、そろ、そろ……っ!」
「んー……そやね。もうええかな。たくさん撮れたやろ」
ニコニコ笑顔で言いながら、なっちゃんが私の上から退こうとする――その足が私の足に引っかかって、その体が大きくよろめいた。その際、なっちゃんは咄嗟に体を支えようと両手でケージの柵を掴む。
足を動かした拍子に、その膝が私の股間に押し当てられていた。
「んひゃっ!?」
「わっ、ごめんっ!」
幸い、それほど強い力で膝を叩き付けられたわけじゃなかった。
だから多少股間を押された程度のことだったのだけど――この状況に少なからず興奮していた私は、盛大に体をビクつかせてしまう。
その際、思わず立てた私の膝が、なっちゃんの股間を下から掬い上げるようにして、押してしまった。
「んひゃっ!?」
いくら裸族のなっちゃんと言えど、股間にダイレクトで刺激を与えられるのには慣れていない。
なっちゃんは思わず私の膝から逃げようと体を前にずらし――腕で突っ張り損ねて、私に再び覆いかぶさってくる。
「「――んぅっ!?」」
私となっちゃんは、同時にそんな呻き声を挙げる。
私が見開いた視線の先で、なっちゃんもまた大きく目を見開いている。
本当に近い。その目に写る映像すら見えてしまいそうだ。
唇に柔らかいものの感触が当たっている。
私は頭の中が真っ白になってしまい、動けなかった。
そもそもなっちゃんが私の体の上に乗っかっているから、動けないんだけど、その時の私は動けたとしても、体を動かせなかっただろう。
私は、なっちゃんと、キスしてしまっていた。
(なっちゃんの唇……柔らか……ッ)
誰かとキスすること自体、私は初めてだった。ファーストキスだ。
人生で初めての機会がなっちゃんになってしまったのだけれど、私は思ったより冷静にその事実を受け止められていた。
(な、なっちゃんと……キス、しちゃった……!)
その事実を私が心の中で反芻していると、なっちゃんがゆっくりとその口を、体を離していく。
唇が触れ合っていた時間は、僅か数秒ほどのことだったと思う。
なっちゃんはその口にゆっくり手をやると、その顏を驚くほど真っ赤に染め上げてしまう。
「き、ききき、キス、してもーた……!」
裸で体を擦りつけ合っても特に何も反応していなかったのに、キスには反応している。
そんな、どこかズレているなっちゃんが、なんだか可愛らしく思えて来た。
普段割と振り回されているので、ちょっと仕返し……というわけじゃないけれど、翻弄したくなる。
「……なっちゃん」
私は顔を真っ赤にして恥じらうなっちゃんの首に腕を回し、その体を引き寄せる。
その時だ。
なっちゃんちの玄関から、音がしたのは。
私となっちゃんは思わず、互いの体を抱き締めて、身を寄せ合うのだった。
誰かが――なっちゃんの家に入って来た。
つづく