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夜空さくら
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ラバーシスター学園(仮)⑧

■ 淫魔に対抗するために作られた、シスターを育成するための学園でのお話です。

■ エロくない奉仕活動はありますが、エロい奉仕活動も当然ありますーw-ウム 次回、今シリーズは一端おしまいです0w0クワッ

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 アリシアは奉仕活動をどうにか終え、メリッサとメリーベルと一緒に帰路についていた。

 青年とのやりとり以降、アリシアは羞恥のためにすっかり浮き足だってしまい、色々なミスをしでかして、かなり落ち込んでいた。

(うぅ……恥ずかしい……次からあそこ行くの、やだなぁ……っ)

 自分のふがいなさや情けなさも相成って、アリシアは非常に落ち込んでいた。

 そんなアリシアの様子をしばらく観察していたメリッサとメリーベルは、お互いに視線を交わし合い、意思を確認した上でアリシアに向かって口を開く。

「まあ、色々ありましたけれど、そう落ち込まなくていいですよ、アリシアさん」

「そうそう! あたしたちも最初の頃は結構やらかしたし!」

 ひとまず励ますことにしたらしい二人は、口々にそうアリシアを慰める。

 アリシアはそんな二人の優しさに感謝はしつつ、やはりいたたまれない気持ちで俯き続けていた。

(そうはいっても……あんなに、恥ずかしい失敗なかったでしょう……?)

 アリシアの脳裏には、いまだに青年の足を胸の間に挟んだ時の感触が残っていた。

 男性があれだけ顔を赤くするくらい、自分の姿が恥ずかしいものだということを、アリシアは改めて理解してしまったのだ。

 恥じらいを捨てきれないアリシアは、どうしてもその強烈な恥ずかしさに悶えてしまう。

「んー。でもまあ、アリシアの気持ちもわかるから……」

「……いっそ、荒療治と行きますか?」

(荒療治……?)

 突然のメリッサとメリーベルの提案に、アリシアは首を傾げることしか出来なかった。

 一体二人は何を示そうとしているのか、アリシアにはさっぱり理解が出来なかったのだ。

 そんなアリシアを連れ、二人は寮ではなく教会の方へと向かった。



 教会は、神父ならぬ神婦が管理している。

 悪魔を腹に宿したラバーシスターの一人だ。寮の食堂で働いていたボテ腹シスターたちより、一回り大きな腹を抱えている。

 それはそれだけ大きな悪魔を封印浄化している証拠であり、それが教会の管理という大きな仕事を任される条件でもあった。

 神婦の口にも、アリシアたちが身につけているのと同じハーフマスクが噛まされている。

 声は出せないはずだったが、神婦は教会にやって来たアリシアたちを見ると、その脳内に直接『声』を響かせた。

『おや、メリッサ、メリーベル、アリシア。どうしました?』

 神への信仰心を持つ者にのみ届く声である。

 それが聞こえないということは、神を信じていないということであり、簡単に不信心者をあぶり出すことが出来る仕組みになっていた。

 優しく、穏やかに問いかける神婦の前に、三人は跪いて崇拝の姿勢を取る。

「神婦さま。実は――」

 アリシア周りの事情を説明するメリッサ。

 それを受けて神婦は、なるほど、と頷いた。

『つまり、アリシアに恥ずかしさに慣れさせ、シスターとしての業務に集中できるようにして欲しいと……そういうことですね』

 話はわかりましたと神婦は請け負う。

『ではアリシア。就寝時間になったら教会においでなさい。特別な奉仕活動に参加していただきます』

(と、特別な奉仕活動……?)

 アリシアはその神婦の言い方に不安を覚えたが、断るという選択肢はなかった。

 素直に頷き、それを了承したのである。



 そして。

 アリシアは夜、教会へと向かっていた。

 その体は相変わらずラバースーツに包まれており、その髪の毛は若干濡れていた。

 ラバースーツには自動的に着用者の体を洗浄する効果があり、ラバーシスターに入浴は必要ない。ただ、頭部に関しては全頭マスクを身に着ければ綺麗にはなるものの、清潔になっている感が足りないという者に関しては頭を洗うことができるようになっている。

 大抵は新人の時にそういう者が多く、アリシアも例に漏れず頭だけはきちんと洗うようにしていた。

(メリッサ先輩とメリーベル先輩はマスクを被るだけの方が楽っていうけれど……やっぱり、何となく気になるし……)

 生理的嫌悪は神聖力を用いた魔法でもどうにもならないのである。

 そんなことを考えながら、アリシアは教会の扉を叩き、中へと入った。

 中では、神婦が待っていた。

『来ましたか、アリシア。早速ですが、こちらにいらっしゃい』

「はい、神婦さま」

 教会の奥へと歩き出す神婦の後にアリシアはついていく。

 黙ってついていった方がいいのだろうと思いつつ、アリシアは口を開かざるを得ない。

「あの、神婦さま……特別な奉仕活動って……その……どういったものなのでしょうか」

『ふふふ、懲罰的な性的奉仕活動ではありませんから安心しなさい』

 アリシアが密かにそうではないかと思っていたことを、ピンポイントで否定され、アリシアは顔を赤くしてしまう。

 そんなアリシアの反応を感じてか、神婦はくすくすと微笑ましく笑う。

『あなたが思ったような奉仕活動もないわけではないのですけどね。それは主に不真面目で更生が必要なシスター見習いがやることであって、アリシアのような単なる新人には行いません』

「そ、そうなんですか…………でも、それならどういう……?」

『これから説明します』

 そう言いつつ、神婦がたどり着いたのは、ある小さな部屋だった。

 部屋には普通のベッドが用意されており、部屋全体にどこか甘い空気が漂っていた。

『あなたにはこれから、敬虔な信者と寝ていただきます』

「……はい!?」

 思わず目を剥いて驚いてしまうアリシアに対し、神婦は告げる。

『安心なさい。性的行為をするという意味の寝るではなく、睡眠を取る方の意味での寝るです。要は、添い寝ということですね』

「は、はぁ……え……?」

『羞恥に慣れたいのでしょう? 荒療治といわれることもありますが、一番早いのがこの方法なのです』

 一対一で注目されたり、触れられたりすることに慣れる。

 それならば確かに、恥ずかしさを克服するのにはよい方法と呼べるのかもしれなかった。

『相手の信者は、人格的に穏やかかどうかを調査し、選んでいます。また、場合によっては睡眠障害を持つ者であることもあります。神聖力を蓄えているシスターと触れ合いながら寝ることでそれが改善することもあるのです。奉仕活動といったのはこれが理由です』

「な、なるほど……」

『理解できましたか? それでは早速準備に取り掛かってください』

 そう神婦はいうと、机の上に置かれた物を身に着けるようにアリシアに命じた。

 アリシアはその机の上に置かれた道具を見て、目を瞬かせる。

「神婦さま、これって……」

『本来の目的に照らし合わせるのであれば、顔は晒した方がいいのですが、信者と恋仲になってしまっては困りますからね。その対策です。相手はあなたが誰かもわかりません』

 アリシアが手にした道具、それは頭全体を覆うラバーの全頭マスクであった。

 それをアリシアが身に着けると、口も目も鼻もすべて覆い隠された状態になる。

(……あ、ちゃんと呼吸はできるし、周りも見える……不思議……)

 つるっとした卵のような頭部になってしまったが、本人に問題はなかった。

 その全頭マスクとラバースーツの繋ぎ目を、首輪を覆うように被せて脱げなくしてしまう。

 傍から見ると、全身ラバーに覆われた人型の人形に見える。

(……こんなのに添い寝されて、安眠できるのかな……?)

『私の声は聞こえるでしょうが、信者の声は聞こえませんから、意思疎通は身振り手振りでのみ行えます。基本的には寝るだけですから、意思疎通をする必要もほぼありませんけどね』

 神婦はそう言って部屋から出ていこうとする。

『それでは信者を呼んできます。いうまでもありませんが、筆談やその他の方法で、個人的に交流をすることは禁止ですからね。くれぐれも羞恥に慣れる訓練であり、奉仕活動であることを忘れぬように』

 最後に釘を刺した神婦は、部屋から出て行った。

 ラバー人形となっているアリシアは、どう待っているのが正解なのかわからず、部屋の中を意味もなくうろついてしまう。

(あー、どんな人が来るんだろ……いや、誰が相手であってもそんな関係ないか……この姿を見られることに変わりはないし……)

 アリシアは自分の姿を鏡で確認する。髪型も何もかも隠れてしまっているので、胸の大きさや身長くらいしか個人を識別する方法はない。

(ほんとにこんなのが添い寝して大丈夫かな……悪夢見そうだけど……)

 アリシアはそんな不安に襲われていた。

 彼女は知らされていなかった。

 小部屋には特殊な香が焚かれていることを。

 その香りにはいくつか作用があり、そのうちの一つは、幻覚を見せる作用だったのだ。

 アリシアが意味もなくうろついていると、部屋の扉が音もなく開かれる。

 そちらを見たアリシアは、思いがけないことにさらに驚くことになった。

 神婦に連れられてやって来た添い寝をする信者というのは――昼間、アリシアがふくらはぎの傷を治療した、名も知らぬ青年だったのだ。



 彼はその部屋に入ったとき、想像以上の甘い香りに鼻孔を擽られた。

 一瞬意識が遠ざかるほどの、強い甘い匂い。

 すぐに鼻が慣れたのか、少しずつ気にならなくなっていったが――頭が少しぼんやりするのを感じていた。

『今日の担当は彼女です。初めてこの奉仕活動を行うので、それなりに気を使ってあげてください』

 神婦にそう紹介されたシスターを彼は認識する。

 本来は全身をラバースーツに覆われたシスターとして認識するはずだった。

 しかし、彼の目には傷一つない綺麗な裸身の女性が映っているように見えている。

 彼の目にはシスターの顔もきちんと見えていたが、その顔立ちがどういったものかは認識できない。

 何度も見たような気もするし、初めて見る気もする。

 まるで認知機能が働いていないかのような感覚に陥り、頭が混乱していた。

 実際、部屋に焚かれたお香の作用によって、彼は目の前の彼女を『誰でもない女性』として認識してしまっているのだが、それは知る由もないことであった。

 神婦は部屋から早々に出て行ってしまい、二人だけが取り残される。

 ごくりと喉を鳴らしながら、彼はとりあえず挨拶をした。

「こ、こんばんは。今日はよろしくお願いします……」

 そう言いながら、彼は目にした女性の裸身に、自分のものが反応するのを止められなかった。



 アリシアの前で、昼間治療した青年が何かを喋っている。

 もちろんアリシアはその言葉が何かを認識できない。それは向こうもわかっているはずだった。

(挨拶してくれてる……ってことよね)

 アリシアはそう解釈し、頭を下げる。

 とんだ偶然だったが、相手が誰であっても本来は関係がないのだ。

 あくまでもアリシアは自分の羞恥心を克服するための訓練として、この特別奉仕活動に挑んでいるのである。

 そういう意味では、都合がよすぎるくらいに都合がいい相手である。

(私がいま一番恥ずかしく感じる相手が選ばれてるみたい……っ、……って、そんなのはどうでもよくて……っ)

 アリシアは青年の眼差しを体で感じる。

 青年はジロジロと嘗め回すようにアリシアの体を見つめていた。

 そのあまりに強い視線の動きに、アリシアは燃え上がるような羞恥を覚えてしまう。

(うぅぅ……っ! あ、あんまり、見ないで……ください……っ)

 隠せば余計に恥ずかしいと思いつつ、もじもじと体をくねらせてしまうアリシア。

 そんな恥じらいの姿を見せてしまい、ますます彼を興奮させてしまったのか、向けられる視線はさらに強くなった。

 しかし、相手も相応に真面目な信者なだけあってか、ふるふると首を横に振って気持ちを切り替えた。

 ベッドの方へと移動した青年が、アリシアに向かって手を差し伸べる。

 寝ようと言っているのはアリシアにも理解できたので、大人しく近づいた。

 ベッドにあがる青年の隣に、アリシアも上がる。

(ひゃぅっ……! うう……っ、ドキドキする……っ)

 青年の手を握るアリシア。男らしいごつごつした手が、アリシアの手を包み込んでいた。

 アリシアは緊張しながら、彼の隣に体を横たえる。

 すると、彼は腕をアリシアの体に回して来た。

(うええええっ!? あっ、えっ、あっ……!)

 優しく抱きしめられ、アリシアは激しく心臓を跳ねさせる。

 ゆっくりと彼の手はアリシアの体に触れ、その肌触りを確かめるように、手のひらを動かしてくる。

 その手のひらから感じる人の体温、撫で摩られる感触、目の前に感じる息遣い。

 ありとあらゆる感覚がアリシアに羞恥を感じさせ、高揚させ、精神を乱してくる。

(あああ……っ、どうしよう、どうしよう……! こ、こんな状態で、寝れるわけ……っ!)

 心臓が激しく高鳴り、今にも張り裂けそうだった。

 アリシアは思わず、もぞもぞと体を動かしてしまい、その手が柔らかく、硬いものに触れる。

(え……これっ、て…………っ)


 それが青年の股間のものが膨張した感触であるということを、アリシアは察したのだった。


つづく


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