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箱詰倶楽部の裏話 ~格安箱詰めコースについて~ 前編

■ 箱詰倶楽部のコースの一つ、「格安箱詰めコース」の裏話です! いつもの箱詰倶楽部の面々が、「格安箱詰めコース」について話し合い、改善点などを出す話となっております!0w0クワッ!

■ 後編は支援者様向けに公開予定です! 良ければご支援のほどよろしくお願いいたしますーw-ペコリ

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 箱詰倶楽部の社長は、彼女自身も箱詰めを好むユーザーでもある。

 だから本人は普段箱詰め状態で過ごしていることも多く――なぜか受付嬢に過ぎない私が箱詰めから社長を解放することもある。

 社長室にはやたらと大型の金庫があり、そこから巨大なスーツケースを引っ張り出す。

 一般成人女性と同程度の力しかない私がそれを苦もなく出来るのは、スーツケースに装着されている車輪がやたらと高性能だからだ。

「……前々から思っていたんですけれど」

 横向きに倒す時でさえアシスト機能があるため、楽に横倒しにすることが出来、鍵を開けて蓋を開くことが出来た。

 中に詰め込まれていた社長がその恵まれたポロポーションの体を曝け出しながら、起き上がる。

「なにかしら? しずなちゃん」

「わざわざ私が起こさなくても、ここには自動で箱詰めにする機械だってありますし、そうでなくても技技名さんにお願いした方が力の面とかでいいんじゃないですか?」

「それはだめよぉ。だって、しずなちゃんに起こしてもらうのが一番気持ちいいんだもん♡」

 だもん、じゃないが。

 少なくとも私よりは明らかに年上である人間の言動とは思えないが、案外それがしっくり来てしまうのだから困りものだ。

 というか、この人ほど年齢不詳な人を私は他に知らない。全く違う意味で技技名さんやテスターのチカちゃんとかも年齢が分かりづらくはあるけれど。

 この人の場合、少なくとも成人はしているけれど、年齢を重ねている感じがしない。

 実は不老の吸血鬼なんですと言われても、うっかり信じてしまいそうな感じなのだ。

(結構ここで働いて長いけど、いまだに本名も知らないしなぁ)

 そんな人外めいた社長は、手早くシャワーを浴びて来て、身支度を綺麗に整えていた。

 パリッとしたスーツに身を包んだその姿は、まさに出来る社長といった姿で、いつもこの姿であれば憧れる者も多いだろう。

「さて、と……今日は会議の日だったわね」

「ええ。なぜか私も参加させられている、会議ですね……」

 そんなことを言っていたら、会議のメンバーが集まって来た。

「社長! しずな! おはよう!」

 大柄な体らしいやたら大きな声で挨拶してきたのは、技術部の技技名さん。

 日本人離れした長身をボディビルダー並みの筋肉に包んでいるため、ちょっとした山のような存在感がある。

 その方には小さな箱が担がれていた。

 何となくそれが何か察した私の前で、技技名さんはその箱を床に降ろして、何やら表面を軽く撫でまわし始める。

 するとその四角形の箱の壁面が半透明になり、箱の中身が透過して見えるようになった。

 中には小さな体をさらに小さく丸めている人間の姿がある。

「チカも連れて来たよ! ちゃんと声も聞こえているはずだから大丈夫さ! ね! チカ!」

 そう技技名さんがチカちゃんに呼びかけると、半透明な箱の壁面の正面に映像が映し出される。

 チカちゃんのバストアップ映像が映し出され、若干困った顔をしたチカちゃんが頷いた。

『聞こえては、いますけど……』

「おー。すごい。話せるようにもなったんだ」

 パチパチと社長が拍手をする。

 技技名さんがその胸を反らして、自慢げに説明を始めた。

「ふふふ……脳波を読み取って、リアルタイムで表情を動かし、発声が行えるようになったのさ! だからこうすると……」

 説明しながら、技技名さんがリモコンのようなものを取り出す。

 それをチカちゃんに向けた。

『えっ、ちょっ、技技名さっ、やめっ――あっ♡ んあっ♡』

 焦ったチカちゃんが急に喘ぎだす。映像が浮かべている表情もとても蕩けたものになり、感じていることは明白だった。

 リモコンは千佳ちゃんの体の中に仕込んだバイブか何かを動かすものなのだろう。

 感じていることや考えていることがダイレクトに表現されてしまうというわけで、これは中々に恥ずかしい機能だった。

「これで箱詰めされたままでも、外部とコミュニケーションが取れるというわけさ! 天才の所業だね!」

「さすが技技名ね!」

 一層強く拍手をする社長。確かに天才であるとは思うけど。

 私は感じまくっているチカちゃんの姿からそっと視線を外すのだった。

『とめっ♡ てっ♡ くださっ♡ んひぃいっ♡』

 ビクビクと体を痙攣させ、悶えるチカちゃん。

 技技名さんも社長もにこやかにそんな彼女の様子を眺めていたけれど、二人の後頭部を鋭く叩く人がいた。

「はい、そこまでにしましょうね。社長、技技名」

 音もなく現れたのは、箱詰倶楽部の専属医、雷麗寺ひなだった。

 倶楽部での活動内におけるありとあらゆる医学的な分野を担当しているスーパードクターであり、この人のおかげでいままで倶楽部では何も起きていないといっても過言ではない。

 長期間の箱詰めで血栓が生じても、この人にかかれば難なく回復させることが出来るというほどで、なんでこんな倶楽部の専属医をしているのかわからないくらいの傑物だ。

 ノリと勢いが凄まじく常人には止められない社長と技技名さんを叱って止められる存在でもある。

 体格だけでいえば倍は違う技技名さんに対しても、的確な打撃でダメージを与えられる辺り、武術か何かの心得があると言われても驚かない。

「はーい……もうちょっとチカの可愛い姿を見てたかったけど」

 技技名さんはそうぼやきながら、リモコンを操作してチカちゃんに装着している道具を停止する。

 アヘ顔に近い、感じている顔を晒してしまっていたチカちゃんだったけど、その表情が和らぐ。

『ふぅ……ありがとうございます、雷麗寺さん……』

 後頭部を抑えていた社長は、気を取り直して声を上げる。

「それじゃあ皆揃ったところだし、改めて会議に入りましょう!」

 社長に視線を向けられ、私はひとつ咳ばらいをする。

「今日の議題は、『格安箱詰めコース』についてですね」

 そう私は今日の議題を切り出すのだった。



 格安箱詰めコースは、金銭面で他の箱詰めコースを選びにくい会員のために用意されたコースだった。

 箱に詰められるところまでは同じだけど、その後『責め側』として登録されている会員によって悪戯されることがある。

 その責め方はその会員によってさまざまだけど、あらかじめセットしておいた責め具を遠隔操作で動かす方法だったり、直接箱に触れて箱に空いた穴に手やペニスを挿入して楽しむ方法だったりする。

「結構、悪くない稼働率だと思うのだけど、どうかしら?」

「受付の立場から言わせていただくと……他のコースを利用する方との調整が面倒ではありますね」

 というのも、責め側で登録している会員は男性が多く、箱詰められる側には興味がないという場合が多いのだ。

 箱詰められる側には自分が倶楽部に通っているという事実を知られたくない者も多い。

 だから出来る限り鉢合わせしないよう、予約の時間や呼び出しの場所などを変えたりするのだけど、その調整がかなり面倒で仕方ない。

「出入口が表か裏の二種類しかないのは改善するべきかもしれないねぇ」

 技技名さんもそう言ってくれた。単に新しい入り口を作ってみたいだけかもしれないけど。

「うーんそうねえ。その問題も考えないとだけど……満足度はどんな感じ?」

「基本的には満足してくださっている方が多いですね。ただ、実際にこの倶楽部に来て責めを行うパターンの場合は、もっと責め方にバリエーションが欲しいという人も多いです」

「んー。それもわかるけど……難しいわよねぇ」

「現状は、事前に責められる側が挿入した突起物にペニスを入れるのがすべて、という感じですからね……」

「あれも結構な自信作ではあるんだけどねぇ!」

 技技名さんが言っているのは、コンドームにもなる突起物のことだろう。

 現状では、事前に箱の穴に装着された突起物を責められる側、つまり箱詰められる側が挿入しておく必要がある。

 その突起物は中が空洞になっていて、その中にペニスを挿入すると、その突起物は柔らかく薄くなってペニスを包み込むコンドームのような仕様になる。

 『張り子コンドーム』という技技名さんの発明品だ。

 普段はディルドやバイブみたいな程よい固さの突起物でありながら、その中にペニスを挿入するとペニスに吸い付いてコンドームになる。

 技技名さん曰く「薄いものを固くするだけなら簡単なんだけどね! この程よい柔らかさと弾力を生み出すのは大変だったよ!」とのこと。

 実際どんな材質でどんな仕組みなのか気になるけれど、技技名さんの技術力はハッキリいっておかしいので説明されてもわかる気がしない。

 わざわざそんな面倒な仕組みの物を作らなくてもいいような気がするけれど、箱詰められている側になるべくストレスを与えたくないという理由で、事前に挿入した突起物を被るように本物ペニスが挿入される仕組みにしたかったのだという。

 それでストレスが軽減されているのかは甚だ疑問ではあったけれど、苦情の類は一切来ていないので、社長や技技名さんの判断は正しいのだろう。

「もっと色んな責めが出来るように出来ないかな?」

『……素人考え、ですけど』

 社長の呟きに対し、チカちゃんがおずおずと手を挙げる。

『こう、手の形をした突起にしておいて、箱詰め状態の中を探れる形にするのは……どうでしょう?』

「箱の中を手探りで触れるようにするってこと?」

 雷麗寺さんがそういうと、チカちゃんは頷く。

『箱の中に入っているものを見ずに触って当てるゲーム、みたいな感じで……閉じられた箱の中って普通は触ること出来ないですし、それに触れられるってなったら、責める側の人は楽しいんじゃないかなーって……』

「……いい! いいわ! 箱詰められている側も、ぎゅうぎゅう詰め込まれている体を弄られるなんてめったに出来ない体験でしょうし……これは需要あるかもしれないわよ、技技名!」

「うーん、実にいい発想だね! でも箱詰められる側がそれを受け入れられるようにしないとだよね! と、なると……腕っぽい責め具としての機能も必要になるね!」

 技技名さんは早速導入に向けて技術的な問題を考え始めているらしい。

「『張り子コンドーム』に最低でも揉むする動きを付けないといけないわけか……ふむふむ……となると信号に応じて形状を変える必要が出て来て……」

 コンドームにもなりうるほど薄いものにそんな機能がつけられるのか。

 普通なら絶対無理となるところだけど――技技名さんならその不可能を可能にしてしまうのだろうと、私は確信していた。

「――というわけで、試作品が完成したよ!」

 会議から僅か数日後。

 私を開発室に呼び出した技技名さんは、得意気にそう告げたのだった。


後編につづく

Comments

天才&オーバーテクノロジーですね いずれ政府公認の発明とかしそうですね

hinata_eva

チカちゃん箱詰め状態なのに体の中に道具を仕込んでいるの面白いですね

まい

技技名の技術は明らかにおかしいくらいすごいですからねw 後編も頑張って執筆いたします!0w0クワッ!

夜空さくら

いつもながらすごい技術だなぁー 後編が楽しみです!

hinata_eva


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