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2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2]

※※無料公開の前編はこちら※※

【無料公開】2021.11 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【前編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 1/2]

お試し用で無料公開の回になります!! 挿絵は立ち絵や過去絵の差分含む全6枚(内1枚はFANBOX用の新規描き下ろし)、SSは約10700文字です。 前編までなのですが、それなりにボリュームはありますので是非楽しんでいって下さいませ~。 ★For non-Japanese users★ Please take a moment to translate and read this short st...


挿絵は立ち絵や過去絵の差分含む全5枚、内2枚は新規描き下ろしです!!

SSは約9300文字となっております。


※今回は後編になりますので、未読の方は無料公開の前編からご覧になる事をおすすめします。


★For non-Japanese users★

Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m


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2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】

Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2]

※JK=Jyoshi Kousei=High school girl



「これは強烈なボディアッパーが炸裂してしまった~~~!!

 ミサ選手、動きが完全に止まってしまいました!!」


「っが……ご、ぁ…………」


大きく開けた口からはマウスピースがこぼれ落ちてしまい、身体中に脂汗を浮かべてしまっているミサ。


凛香が深くめり込んだ拳を引き抜くと同時に、ミサは糸の切れた人形の様にリングに崩れ落ちてしまっていった。





「ミサ選手ダウ~~~ン!!

 第2ラウンド、先にダウンを奪ったのは凛香選手です!!!」


「はぁ……はぁ……私だって、やられてばっかりじゃないんだからねっ!!」


大人のランカー相手にも一歩も引けを取らずに闘う、可憐なJKボクサーの姿がそこにはあった。




「ごぷっ、ん゙゙ぁ……っあ゙゙ぁ゙゙…………」


幾度となく打ち抜かれたボディのダメージによりもたらされた激痛がミサを襲う。

内臓に痛覚はない。だが臓器を覆う腹膜が過伸展する事により、彼女の体内では内臓痛が引き起こされていた。



(ぼでぃ、やばっ…………でも、立たないと…………)


だがそんな耐え難い痛みに悶えつつも、女はまだ試合を諦めてはいなかった。


「6…………7…………8……………………!!!」


「おお~っとミサ選手、カウント8で立ち上がりました!!」


立ち上がったミサは口元に付着している唾液を腕で拭いとった後に、落ち着いた素振りでファイティングポーズを構えていく。


「やるわね凛香ちゃん……でも、これくらいじゃおねーさんは倒せないわよ」


まだまだ闘志十分な様子のミサを見て、レフェリーが試合を再開させていった。


「ファイッ!!」




(ミサさんが立ち上がってこようと私のやる事は変わらない……

 カウンター対策のクロスレンジでボディを徹底的に叩いてやる!!)


依然作戦に変更はなく、凛香は何のためらいもなく一直線にミサへと踏み込んでいった。


「凛香選手、またしてもミサ選手の懐に潜り込んでいったぁ!!」


お互いの肌が触れ合いそうな程の超至近距離にまで詰め寄った後、凛香は再びミサの腹を叩くべくボディブローを繰り出していく!!


「お゙゙ぼえ゙っ……がっ……ぐふっ…………」


自身の得意技であるクロスカウンターを封じられてしまったミサは、その腹部に凛香の青いグローブを受け入れ続けてしまう。


「ぼひゅ……お゙゙あ゙゙っ…………ぶふっっ!!!」


ボディへの連打に留まらず、凛香の攻撃は次第にフックなど顔面への攻撃も混ざり始めていった。


「凛香選手の猛攻が止まらない~~~!!

 ミサ選手、為す術もなく防戦一方です!!!」


「っがっ、ぁっ……ぐぅっ…………」



全身汗まみれの身体で頬を上気させながら、凛香は年上の実力者を圧倒しているという確かな手応えを感じとっていた。


(いける!! このままミサさんを…………)


------その感情が一匙ほどの油断を生み出してしまっていたのを、対戦相手であるミサだけが気づいていた。


「まだまだ甘いわね、凛香ちゃん」


凛香の視線から攻撃のコースを完璧に読み取ったミサは、そのボディを肘で防御していく。


「っっ!! いたぁっ…………」


人体でも有数の硬い部位である肘に思いっきり拳を打ち付けてしまった凛香は、その痛みから一瞬動きが硬直してしまう。


「ここでミサ選手のブロック!!

 凛香選手のラッシュが止められてしまったぁ!!」


「あっ、まず…………」


そしてその一瞬はこの至近距離においては致命的な時間であり、ミサは無防備な凛香の顎を吹き飛ばすべく右アッパーを打ち込んでいった!!



グシャァァァッ!!


「がひゅっっ!!!!」


「凛香選手の頭がふっ飛ばされていく~~~!!

 このままダウン…………しないっ!!

 凛香選手、辛うじて踏みとどまりましたぁ!!!」


ダウンこそ逃れたものの、アッパーカットで激しく脳を揺らされてしまった凛香は朦朧とした意識のまま千鳥足でリング中央を彷徨っており、致命的な隙を対戦相手に晒してしまっていた。


「ふふっ……可愛い顔♪

 それじゃ……お楽しみといきましょうか、凛香ちゃん♡」


その姿を見て嗜虐的な笑みを浮かべたミサは、右腕を大きく振りかぶって真っ直ぐなストレートを打ち込んでいった!!


「ぶひゅっっっ!!!!」


「右ストレート一閃~~~~!!

 凛香選手の身体がド派手にふっ飛ばされていく~~~!!」


「んがっ……」


吹き飛ばされた衝撃で青コーナーまで後退してしまい、そのままコーナーポストに背中を打ち付けてしまった凛香。


ずるずると腰が落ちていき、またしてもダウンを喫してしまうかと思われたのだが------


「ぼひゅぅぅぅぅっっっ!!!」


みぞおちに突き刺さった強烈なボディアッパーがそれを許さなかった。


「ねぇ覚えてる? 凛香ちゃん貴女……この前妹さんに負けた時も確かこんな感じだったわよね」


その言葉を皮切りに、ミサはグロッキー状態でポストに背中を預けている女の肉体を次々に殴りつけていく。


「ぶげっ、ぐふぅっ……あびゅっ…………ぶはっっ!!!」


「ミサ選手の激しいラッシュが炸裂~~~~!!

 凛香選手、良いように遊ばれてしまっております!!」


凛香には及ばないが女子の中ではかなりの攻撃力を誇るミサの拳が乙女の肉体を殴りつける度、リングには無様な嬌声が響き渡っていく。


「ガードすら出来ずコーナーで蹂躙される一方的な展開!! 凛香選手、このまま前回由乃選手に敗北した試合の再現になってしまうのか~~!!?」


「ぼへぇっ…………ぶふぅぅっ!!」


(このままだと……まけちゃう……でも…………)


激しく顔面を打ち抜かれたお陰でダメージは深いものの、はっきりと意識を取り戻す事に成功した凛香。


(このシチュエーションは、何度も練習してきたから!!)


「ぶへぇっ…………やぁっっ!!」


凛香は顔面を強打されながらも強引にミサに抱きついていった。



「お~~~っとここでクリンチ!!

 凛香選手、窮地を脱する事に成功しました!!!」


前回妹相手に手痛い敗北を喫してしまった反省から、凛香はこの状況に対する訓練を積んでいた。

そのため辛うじてクリンチに持ち込む事が出来たのだった。


「流石りっちゃん!! 特訓の成果が出たわね!!!」





リングの端で抱きつきあう顔の良い女が2人。

激しい試合でその肉体は全身汗に塗れており、魅力的な2匹の雌が抱きつき合う様は蠱惑的な魅力を醸し出していた。


「へぇ、そうくるの……なら、さっきのお返しをしてあげようか、なっ!!」


クリンチされているが両手がフリーになっているミサは、先程の意趣返しをするべく凛香の腹を強引に打ち抜いていった!!


「こぷっ……んんんっっ!!」


ゼロ距離の打撃であるため十分な威力とは言い難いものの、クリンチの為に両腕を使っている凛香に対してミサはいくらでも拳を打ち込む事が出来た。


「んっ……くぅっ……んぁっ……ぐっ、ぶぅっ…………」


瑞々しい柔肌に拳が突き刺さる度、凛香の口から唾液の飛沫が舞い飛び小さくうめき声が漏れる。


拳を打ち込まれるだけではなく、時折ぐりぐりと拳を腹筋に押し付けられていたのだが、それも凛香に深い苦しみを与えていた。


(苦しい……けどっ、ここで離しちゃだめっ……耐えない、とっ…………)



そしてねじ込まれた拳の数が二桁に届きそうになったタイミングでレフェリーから声がかかる。


「ブレイク、2人とも離れて!!」




(やばっ……お腹…………滅茶苦茶効かされちゃってるっ…………)


ボディ責めから解放されたものの、先に貰ったラッシュと合わせて凛香のダメージは大きい。

顔面は既に痛々しく腫れ上がっており読者モデルにスカウトされる程の美貌は見る影もなく、大きく呼吸を繰り返し、少しばかり膝を震わせていた。


「ふふっ、大分キツそうだけど……貴女、まだ闘えるのかしら?」


対するミサは表情に疲労の色が出てはいるものの、まだまだ十分闘えそうな状態である。


(でも…………攻めないと、この人には勝てないっ!!!)


このまま受けに回っても勝機はないと判断し、凛香は残された体力の全てを使い尽くすつもりで目の前の女に向けて猛ラッシュを繰り出していった!!


「ぐぶっ、ぼえ゙゙っ…………がふぁっっ!!!」


「凛香選手、ここで猛ラッ~~~シュ!!

 これはたまりません!! ミサ選手、手も足も出ずにフルボッコにされてしまっているぞ~~~~!!!」


(う、うそでしょ……アレだけ散々ボコったのにこのラッシュって……凛香ちゃん、どんだけタフなのよっ…………)


JKリーグのチャンプである凛香の本気のラッシュにミサは防御する事すら叶わず、年下の女に自分の身体を良いように弄ばれてしまっていた。


「ぶひゅっ! がうっ!! ぼべぇっ!!あびゅぅっっ!!!」


(ぁ……だめ……いしき……トんじゃいそぅ…………)


そして次第にミサの瞳の色が抜け落ち表情が蕩け始めているのを確認した凛香は、トドメの一撃を放つべく腕を引き絞り拳を強く握りしめた。


「これで…………沈めぇぇぇ!!!」



グッシャァァァ!!!!



凛香が試合を決めるつもりで放った右ストレート。

だが無情にもその拳は空を切り、逆にミサのカウンターアッパーが凛香の顎を綺麗に貫いていた。


「またしてもミサ選手のカウンターが炸裂~~~!!

 凛香選手、これは手痛い一撃を浴びてしまったぁ!!!」


「…………ぁ…………ぅぁ……………………」


意識の埒外から放たれたアッパーカットはカウンターの威力も相まって一撃で凛香の意識を断つ事に成功しており、力を失った肉体は数歩程後ろに下がるとそのまま仰向けに崩れ落ちようとしていた。


(正直さっきのはかなりヤバかった……けど、今日イチのカウンターが入ったわね…………流石にこれはもう立てないでしょ)


凛香の猛攻をその身に浴びて満身創痍といった状況のミサだが、その瞳は勝利を確信していた。


だが完全に失神してしまった凛香の身体がキャンバスに叩きつけられる直前--------



カーン!!


ラウンド終了を告げるゴングの音が鳴り響いた。


「お~~っとここで第2ラウンド終了です!!

 凛香選手、完全にゴングに救われました!!!」






「……ちゃん……りっちゃん……起きなさいりっちゃん!!」


スツールに座らされている凛香はセコンドを務める親友の必死の呼び声で意識を覚醒させていった。そして今がインターバル中であると現状を把握した後にあきらに向かって声を返していく。


「ぁぇ……私……またゴングに救われた、の…………?」


「えぇそうよ。 流石りっちゃん、悪運の強さも一流ね」


「そっか……よかった、のかな…………?」


「それにしてもさっきのラウンドの中盤、良くあの状況からクリンチに持ち込んだわね、偉いわよりっちゃん!! 特訓の成果が出たわね!!」


努めて明るく声をかけるあきらだったが、凛香の様子がおかしい事に気付く。


「うん。 でも…………ミサさん、正直予想してたよりもかなり強い」


この試合、初めて不安げな表情を浮かべた凛香はあきらが見守る中、俯きながら言葉を続けていく。


「こっちはまだ一度しかダウンを奪えてないのに、私はもう何回も失神させられちゃってる…………」


「ッッ……でも、りっちゃんはこうしてちゃんと戻って来た訳だし、それに貴女の攻撃もミサさんにちゃんと効いてるはずよ!!」


落ち込んだ友人を励ますべく言葉をかけるあきらだったが、それを受けても凛香の表情は晴れない。


「そうかもしれない…………でも、たまたま運良くKOされてないだけで……最後のだって、あそこでゴングが鳴ってなきゃKO負けしちゃってただろうし…………」


そうして顔をあげてあきらと目線を合わせた凛香は、目尻に涙を浮かべながら哀願する様な声で言葉を発していった。


「私が勝てる可能性って……あるのかな…………?」




親友の心底不安そうな言葉を前にあきらは目を瞑り、数秒ほど思考する。


そして自分の心を整理した後、再び凛香へと向き合った。


「確かに……ミサさんは強いわ。 正直、貴女が勝てる確率は限りなく低いかもしれない」


彼女の目元に浮かんだ涙を指で拭いながら、あきらは優しく言葉をかける。


「でも、貴女はまだ負けてない……なら可能性は少なくともゼロじゃないわ、でしょ?」


「確かに……そうかもだけど、でもっ……」


何かを言いかけた凛香の言葉を遮ってあきらは再び言葉を発していく。


「勝率は千に一つか万に一つか、それよりも更に低いかもしれない…………でもね、貴女にはそれで充分」


「へ…………?」


きょとんとしている親友の頭をやさしく両手で抑えて至近距離で目を合わせると、あきらは力強く語りかけていく。


「少なくとも、あのエリザベスと闘ったタイトルマッチよりは遥かにマシな状況よ……だったら、貴女が負けるはずないわ!!」


「あー……ちゃん…………」


あきらからの言葉を噛みしめるかの様に瞳を閉じて数秒ほど動きを止めた凛香。



そして再び目を開いた時には、自信を失っていた少女の心に再び火が灯されていた。


「そうね……私どうかしてた。

 ありがとうあーちゃん、あの時に比べればどうって事無いわよね」


「えぇ、その通りよりっちゃん、ようやく調子が戻って来たわね」


いつもの凛香が戻ってきた事に安堵していたあきらだったが、次の凛香の発言で一気にパニックに陥ってしまう。


「貴女のお陰で助かったわ。

 お礼に今度デートさせてね♪」


悪戯な笑みを浮かべながら気軽に発せられたその言葉。

だがそれが本心からの言葉である事を親友であるあきらは正確に理解してしまっていた。


「ふぇっ!?……で、デートって…………

 バカな事言ってないで、サクッと勝ってきて由乃ちゃんにカッコいい姿を見せてあげなさい!!」


「ふふっ、そうさせてもらうわね…………」


あきらの可愛い姿を拝んで満足した凛香は、リングの対角線上にいるミサへと目を向ける。


向こうもこちらと同様に疲労の色が濃い様子ではあったが、ミサも自分の視線に気付いたらしく、その表情には実に愉しげで好戦的な笑みを浮かべていた。






カーン!!


「さぁ始まりました第3ラウンド!!

 お互いにダメージが溜まっている様に見受けられますが、そろそろ決着の時となるかぁ!!?」


ラウンド開始と共に2人はリング中央に詰め寄り、勢いに任せてストレートを放っていく。


「「やぁぁぁっっ!!!」」


お互いに避けるとわかりきった攻撃。お互いの気持ちを確かめあう様な攻撃。


挨拶のような攻撃を躱しあい、リング中央で本格的な打ち合いが幕を開けた。




「がひゅっ……シッ!!」


ミサの右フックが凛香の頬肉を押しつぶすも、次の瞬間には凛香のリバーブローがミサの腹を貫いていた。


「んあ゙゙ぁっ…………やぁっ!!」


そして口の端から涎を垂れ流しにしながらも、マウスピースを噛みしめ反撃の拳を振るうミサ。


リング中央では防御を度外視した、ボクシングと言うよりまさしく”殴り合い”と称する方が相応しい乱打戦が繰り広げられていた。


「闘争心をむき出しにした美女同士の殴り合い!!

 これですこれっ!! 我々は”これ”を求めてこの地下リングに足を運んでいると言っても過言ではありませんッ!!」


美しい女同士がお互いの身体を拳で犯し合う官能的な姿に、会場がこの日一番の盛り上がりを見せる。


「ぼひゅっ……あべぇ゙゙っっ…………まだまだぁっ!!!」


「あびゅっ……ぐぶぅっ…………負ける、もんかぁっ!!!」


拳がお互いの身体を犯す度、情けない嬌声が観客の耳に届き、汗や涙や涎といった乙女の体液がリングに飛散する。



この見る者全てを虜にする様な美しくも激しい打ち合いを制したのは--------





--------ミサだった。






「がひゅっっ…………」


乱打戦の最中綺麗に合わせられたカウンターで顎先を貫かれた凛香。激しく脳を揺さぶられてしまった彼女は、そのまま力なくリングに倒れ伏してしまう。


「凛香選手、ここで再びダウンを喫してしまったぁ!!!

 流石と言うべきはミサ選手、この極限の打ち合いの中でも器用にカウンターを合わせて来ました!!

 カウンタークイーンの名は伊達ではありませんっ!!!」


「ダウンッッ!! ……1…………2…………3………………」


「ぁ……んぅっ……んぁ………………」


うつ伏せにダウンしているせいで、黒い布地に包まれた白い乳房がキャンバスに押しつけられひしゃげている。


「ん……ぁ…………こぽぉっ…………」


そしてダウンカウントが進む中、凛香の口元からマウスピースが唾液の糸を紡ぎながら溢れ落ちていく。



「ぜぇ……はぁ……はぁっ…………」


ニュートラルコーナーに寄りかかり必死に酸素を体内に取り入れるミサ。打ち合いに勝ったものの、彼女の体力も既に限界を迎えてしまっていた。


(アタシも、もう限界っ…………これでKOされてくれると良いんだけど…………)


だがミサのその願いは、虚しくも裏切られる事になる。




「なんと!! 凛香選手、カウント9で立ち上がったぁ!!」


よろめきながらも自力で立ち上がり、ファイティングポーズを構えていく凛香。

顔は腫れ上がり身体はボロ雑巾の様になっていても、その瞳はまだ死んではいなかった。


「まだまだっ……しあいはっ……これから、よっ…………」


そしてレフェリーにキャンバスに転がっていたマウスピースを咥えさせて貰い、試合が再開されていく。




「くっ……貴女、もうボロボロじゃない…………いい加減諦めなさいよ」


苦い顔をしたミサの言葉に対して、凛香は堂々と返事を返していく。


「悪いけど……由乃の前では私はかっこいいお姉ちゃんじゃないといけないから…………絶対に負ける訳にはいかないのよ!!」


その言葉と同時に一気に踏み込んでいった凛香は、動きの鈍っているミサへと向けて渾身のラッシュを放っていった!!!



「ぶへっ、がひゅっ……んあっっ!!!」


「ここで凛香選手再びの猛ラッ~~~シュ!!

 彼女のどこにこんな力が残されていたというのかぁっ!!」


(うそ……まだこんな力が……この娘っ……ヤバ過ぎるっ!!)


凛香の拳で身体を踊らされながらも意識は鮮明に残っているミサ。

だが、圧倒的な”圧”の前に防御も反撃も回避すらも叶わない。


(カウンターの隙を与える様な大振りはしない!! ひたすらコンパクトに打ち抜くっ!!)


「ぶぎゃっ、ごびゅぅっ…………ぶひゅぅぅっっっ!!!」


今までの反省点を踏まえた隙の無いラッシュでミサの身体は蹂躙されてしまい、カウンターの糸口すらも見つけられないでいる。


「これで…………沈めぇぇぇ!!!」


「んがぁぁぁぁっ………………」


そしてこの凛香の全てを振り絞るかの様なラッシュは、ミサがド派手に吹き飛ばされてダウンを喫する事で終焉を迎えていった。


「ミサ選手、遂にダウ~~~ンッ!! これはかなりのダメージが予想されますが、果たして立ち上がる事は出来るのかぁ!!?」


「んぁ…………く……ぅ…………」


凛香の拳で散々痛めつけられてしまったミサの身体。

受けたダメージからか、魅惑的な色香を醸し出しているその肉体はビクビクと小刻みに痙攣してしまっていた。


「ぜぇっ……はぁ…………はぁっ………………」


対する凛香も満身創痍でロープに捕まって何とか立っている状態であり、ぼやけた視界で浅く速い呼吸を繰り返し、必死に回復を図っていた。





カウントが進みこのまま試合が終わるかと思われたものの、ミサは辛うじてカウント9で立ち上がる事に成功していった。


「ぜぇ……はぁ……や、やるわね凛香ちゃん…………

 でも、おねーさんも……負ける訳にはいかないのよ…………」


「はぁ……はぁ……どうやらそうみたいですね…………

 でも、お互いもう限界みたいですし……そろそろ決着をつけましょうか、ミサさん!!」




体力はとうの昔に底を付き、気力だけで動くのも限界で身体は休息を求めている。


そんな状況で2人が選択したのは、このラウンド開始の時と同じ、思いっきり踏み込んでのストレートだった。


「「やぁぁぁぁぁっっ!!」」


先程よりも更に鋭さを増したかの様な2人の拳。

だがそれよりも前回と異なるのは、お互いの拳がそれぞれの頬を貫いている事だった。


「「ぶふぅぅぅっっっ!!!」」



「あ、相打ちぃ~~~~!!

 クロスカウンターで2人の頬が醜くひしゃげていくぅ!!!」


限界の状態でお互いに強打を浴びてしまった2人は、それぞれグロッキーになってしまい、虚ろな瞳でリング中央を揺蕩っていた。


「んぁ……ぅ…………」

「ぁ…………ぇ…………」


「お~~~っと、失神してしまっているのか両者とも動けない~~~!! これは、先に意識を取り戻した方がこの試合の勝者となるのかぁ!!?」


時間にして10秒にも満たない僅かな時間、まるで永遠の様に長く感じられる時間、先に復帰したのは-----------




-----------ミサの方だった。


「……ふぇっ?…………」


一瞬訳もわからずに左右を見回したミサだったが、状況を把握するやいなや、未だ呆けている凛香へ向けてフィニッシュブローを叩き込むべく拳に力を込めていく。


「楽しかったけど……これで終わりよ、凛香ちゃん!!」


そして、凛香を敗北の底へと突き落とす強烈な右ストレートを放っていった。


「お~~っと凛香選手危ない!!

 これは流石に万事休すかぁ!!?」


「ふぁ……ぁ…………」


自らの身に迫る危機に全く反応出来ていない凛香だったが、その耳に聞き慣れた声が届く。



「おねぇ、負けないで!!」


愛しい妹の声援、何よりも自身に力を与えてくれるそれが、凛香の意識を覚醒させていった。


「ょし……ッッ!!」


そして目の前に迫っていた脅威を瞬時に認識すると、皮一枚の所でヘッドスリップで躱していく。


「なんと凛香選手、あの状態から見事意識を取り戻し攻撃を躱す事に成功したぁ!!!」



「えっ……うそ…………」


そして凛香は大ぶりの攻撃を躱されて無防備になってしまったミサへと向けてアッパーカットを叩き込んでいった!!





「ぶっへぇぇぇぇっっっ!!!」


ミサの柔らかな身体が海老の様に仰け反り、マウスピースは宙へと舞い上がる。

上ずっているその瞳は既に意思の色が抜け落ちており、彼女が失神してしまっている事を如実に物語っていた。


そして重力に抗う事が出来なくなったその肉体は、糸の切れた人形の如くキャンバスへと崩れ落ちていってしまう。





「ぁ…………ぅぁ………………」


「ミサ選手ダウ~~~~ンッ!!

 これは……どうみても失神してしまっているぞ~~!!!」


意識が完全に抜け落ちてしまった肉体はカウントが進んでも小刻みに震えるのみで立ち上がる素振りを一切見せない。



そして10カウントが数え上げられ、激しい試合の決着を告げるゴングの鐘が鳴り響いていった。



カンカンカーン!!



「試合終了~~~~!! カウンタークイーンここに堕つ!!!

 凛香選手、大人の上位ランカーを相手に見事勝利を掴み取りました!!」






あきらと勝利の喜びを分かち合っていた凛香の元へ、由乃が近づいてきて声をかけていく。


「おめでと、おねぇ!!」


それを見て笑みを浮かべた凛香は、激しい試合を経てボコボコに腫れ上がってしまった顔で愛しの妹に問いかける。


「ありがと由乃。 お姉ちゃんの試合……どうだった?」


その問いかけに対して、満面の笑みを浮かべた由乃の答えは--------


「もちろん……さいっこうにカッコ良かったよ!!」


言葉では表現出来ない程の喜びの感情を伴って、凛香の心へと染み渡っていった。



---fin.



○原作ゲーム紹介/Games

▼凜香が主役の「JKボクサー凜香と復讐の地下リング」、絶賛発売中です!

▼The game featuring Rinka, ”High School Girl Boxer Rinka and the Underground Ring of Revenge” is now on sale! (English version is also available)

https://www.dlsite.com/maniax/announce/=/product_id/RJ325990.html


▼ミサさんが主役のゲームはPC/Android版両方あります!

▼The wrestling game featuring Misa is available for both PC and Android! (Includes scenario text for the translation purpose)

PC版:https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ241463.html

Android版:https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ246156.html

○あとがき

無事後編もアップできました~。

2021年はサクサクゲーム制作とはいきませんでしたが、手塩にかけた分だけ皆様に喜んでもらえる作品ができあがったかな…そうだったらいいな…と思っております。

2022年もサークル「ナッツが主食」をどうぞよろしくお願いいたたします!!


後編のご意見ご感想等ありましたら、アンケートやコメントなどで気軽にお声掛け下さいませ~。



The second part of the game has been successfully uploaded.

In 2021, we were not able to create games quickly and easily, but we hope we were able to create games that will please you as much as we put our hearts into them. We hope so...

We look forward to your continued support of our circle ”Nuts are the staple food” in 2022!


If you have any comments or suggestions for the second part, please feel free to contact me via questionnaire or comments~.



2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2] 2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2] 2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2] 2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2] 2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2] 2021.12 ヒロインマッチ~ミサVS凛香~【後編】/Heroine Match - Misa VS Rinka - [Part 2/2]

Comments

コメントありがとうございます! (完全に見逃していたせいでご返信が遅くなり申し訳ありません) そう言って頂けて何よりです^^ ミサさんの敗北姿がこの回の見所の一つでもありますので、そういった意味では真の勝者はミサさんである可能性も!??

ナッツが主食

主人公対決を制したのはミサかぁ(え?) 凛香を打ちのめす姿も素晴らしいですけど、リングに沈んだ姿は美しいの一言でした。

モジャール


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