■試合内容
媚薬マッチの経験を重ねる事により精神的な成長を果たしたアンナは、再び地下女子ボクシングのリングに足を踏み入れる。
復帰戦の相手は女子リーグの上位ランカーであるミサ。
自らの師匠であるマリナよりも格上の選手を相手に、アンナは幾度となくダウンを喫してしまい苦戦を強いられるのだが…………
挿絵は立ち絵や差分など含む全6枚、内2枚はFANBOX用の新規描き下ろしです!!
SSは約11000文字となっております。
■Content of the match
Anna, who has grown mentally through her experience in aphrodisiac matches, steps into the underground women's boxing ring once again.
Her opponent for her return match is Misa, a top ranker in the women's league.
Against a fighter of a higher rank than her mentor, Marina, Anna is forced to fight a difficult battle, going down time and again.............
There are a total of six illustrations including standing pictures and differences, two of which is newly drawn for this plan!
★最後にアンケートがあります。プラン内容の方針を決める要素になりますので、よければ皆さんのご意見を教えていただけると幸いです。
There is a questionnaire at the end. This will be a factor in deciding the content, so if you would like to give us your opinion, please do so. (Japanese)
★For non-Japanese users★
Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m
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▼アンナ登場の「JKボクサー凜香と復讐の地下リング」スピンオフSS
▼A spin-off SS of "High School Girl Boxer Rinka and the Underground Ring of Revenge" featuring Anna.
https://hate.fanbox.cc/posts/3896185
▼ミサ登場のプロレスゲームはPC/Android版両方あります!
▼The wrestling game featuring Misa is available for both PC and Android! (Includes scenario text for the translation purpose)
PC:https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ241463.html
Android:https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ246156.html
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High school girl boxer Anna and her first return match - Anna vs. Misa
※JK=Jyoshi Kousei=High school girl
「あっ……んあっ…………」
都内某所に存在するプライベートリング。
限られた地下女子ボクサーのみに使用を許されたその空間では、一人の少女がリング中央で無防備な姿を晒していた。
「あ~~~その顔、いつ見てもそそるわぁ…………」
恍惚の表情を浮かべながら、マリナは一度自分の上唇を舌で濡らしグロッキー状態のアンナのすぐそばへと近づいてく。
「それじゃ貴女のだ~い好きなアレ…………してあげるわね」
そう淫靡な笑顔で告げると、このスパーリングで呆れる程繰り返した口づけを再び交わしていった。
「んっ……んぷぅっ…………」
唇を重ねた瞬間アンナの脳内は瑞々しく柔らかい唇の感触で埋め尽くされてしまい、下腹部が再び疼き始める。
「じゅるる……じゅぼ…………じゅぷぷ…………
ふふっ、可愛いわよアンナちゃん」
唇の端から舌の奥深くまで、可愛い弟子の柔らかい所を丁寧に愛撫していくマリナ。
媚薬マッチで無敵を誇る彼女の舌技を前に、アンナはただ感じさせられてしまうだけであった。
「ちゅ……じゅる…………まりな……おねぇしゃま…………」
瞳の中に色欲しか浮かんでいないその少女は反撃する事もままならず、またマリナの振りかざした右腕に気付くこともなかった。
「ぼひゅぅぅぅっ……んっ、ぁ…………んんんんんんんん~~~~~//////」
緩みきった腹筋へと青い拳が突き立てられると同時、アンナは盛大に潮を噴き出して絶頂に至ってしまった。
「はいこれで13回目……と♪
…………流石にこれで打ち止めかしら?」
スパー中に何度も何度もイカされてしまい、未だ激しく痙攣を続けているアンナ。
年齢にそぐわない色気を振り撒いている少女の肉体から一度離れ、弟子のダウン姿を観察しようと考えていたマリナだったが、いつまで経っても彼女に倒れる様子が見られなかった。
「…………あら?」
それどころか、小刻みに身体を震わせながらも腕を持ち上げ、弱々しくファイティングポーズまで構えている。
「ま、まら……まらおわってないれす…………」
「へぇ、アレで倒れないなんて……やるじゃない」
今までのスパーリングの経験からこれで終わりかと考えていたマリナは自らの考えを改める。
健気にもまだ闘おうとする弟子に引導を渡してやろうと考えたその瞬間--------
カーン!!
ラウンド終了を告げるゴングが鳴り響いた。
「っと……ゴング鳴っちゃったわね。 それじゃキリが良いからここで終わりにしましょうか」
「ふぁ、ふぁい…………りょうかい、れす…………」
そして緊張の糸が切れた少女の身体は、力なくキャンバスへと崩れ落ちていった。
スパーリング終了から15分後。
リング脇のベンチにて弟子と師匠が談笑していたのだが、ふとマリナが真面目な顔で語りかけていった。
「それにしてもアンナちゃん、貴女昔に比べてかなり成長したわよね。……そろそろ本格的にJKリーグへと戻っても良いんじゃない?」
人気の地下格闘技団体UBCにおいてJKボクシングリーグの元王者であったアンナ。
そのベルトが奪われたエリザベスとの試合で自身の力量不足を痛感した彼女は、再び王者に返り咲くべく不慣れな媚薬マッチ・初めてのプロレス・年齢制限のない女子リーグ選手との試合など数々の修行を積んでいた。
「そうかもなんですけど、まだちょっと自信が……」
「師匠の私が太鼓判を押すんだから、大丈夫だと思うんだけどなぁ……」
苦笑いを浮かべる愛弟子を見て、少しばかり思考を巡らせるマリナ。
数秒程考えた後に、再びその艶やかな唇を動かしていく。
「そうだ!……それじゃ最終試験代わりに、今度試合を組んであげるわ!!」
ねっ、そうしましょ? と、笑顔で提案する師匠に対して反対する程の強い理由を特に持ち合わせていないアンナは、
「そうですね、マリナお姉さまが言うのであれば……」
と、いつも通り感情の見えづらい表情を浮かべて承諾していくのであった。
「それでは只今より、UBC女子ボクシング、本日のスペシャルマッチを行います!!」
この団体で1番の人気を誇るコンテンツである美しい女同士による白熱した拳闘試合。
前座の試合で十二分に暖められていた会場の熱気が更に一段回加速していくのをアンナは肌で感じ取っていた。
「青コーナーはJKリーグ元王者であるこの女…………エリザベス選手には無様な嘔吐KO負け、マリナ選手には絶頂KO負けの惨敗を喫して地の底まで堕ちてしまった彼女ですが、大きく成長して再びボクシングの舞台に帰って来ました!!
”鉄の女”……アン~~~ナ~~~~~~!!!」
この日の為に新調した衣装に身に纏った少女がリングに足を踏み入れる。
以前チャンピオンだった時と変わらない、少しやかましい位の声援が彼女を迎え入れていた。
「続きまして赤コーナー…………今まで幾多の逆境を乗り越え、気づけば女子ボクシングリーグ3位にまで登り詰めたこの女。
我がUBCが誇るカウンタークイーン……ミ~~~サ~~~~~~!!!!」」
アンナに勝るとも劣らない量の声援がミサを迎え入れ、銀髪の美女が闘いの舞台に足を踏み入れる。
年齢制限のあるJKリーグとは異なり、性別以外一切の制限がない女子リーグ。
試合歴の長さ等から選手の強さは女子リーグの方が上とされており、今回の試合も下馬評ではミサが有利とされていた。
そして今、二人の見目麗しい女がリングの上で向かい合っている。
「貴女がアンナちゃんね、マリナから聞いてるわ。
試合は手加減してあげられないけど、よろしくね!
……それにしても今日は助かったわ」
「助かった、とは……?」
対戦相手に告げるには少しばかりおかしな発言を耳にして、アンナはその意味を問いただしていく。
「いやぁ、今って相場が暴落中じゃん? 最近はなるべく現物を触る様にしてるんだけど、それでもナンピン用の弾が底をついちゃってさぁ……丁度現金が欲しかったんだよね」
心底楽しそうな笑顔で株について語り出していくミサ。
ギャンブル中毒とも言えるレベルで株にのめり込んでいる彼女の話についていく事が出来ないアンナは、いつも通りの無表情で言葉を返す。
「へぇ、私には全く解らないけd」
「だから……」
そんなアンナの言葉を遮って、ミサが再び口を開く。
「今日は貴女で稼がせてもらうわね」
愉しげに株の話をしていた女の姿は鳴りを潜め、強者の雰囲気を漂わせた地下女子ボクサーとしてのミサが、アンナの瞳には映されていた。
「ッッ……ま、まぁ簡単には稼がせてあげないけどね。
よろしくミサさん、どうやら楽しい試合になりそう」
そして、アンナのボクシング復帰戦開始を告げるゴングが鳴らされていった。
カーン!!!
(簡単に負けないとは言ったものの、相手はマリナお姉さまよりも上位ランクの選手……私より明らかに格上だし、どうしたものかしら)
媚薬マッチでは無敗を誇るマリナであったが、通常の試合形式では敗北を喫してしまう事も少なくなく、それ故ランキング自体はミサより低い5位に留まっている。
(ま、ごちゃごちゃ考えても仕方ないか。マリナお姉さまから頂いた作戦の事もあるけど、とりあえず最初はいつも通りにやってみるしかないわね)
そんな事を考えながらリング中央へとアンナは足を進めていった。
「シッ!!」
お互いの射程距離に入った所でアンナはジャブを数発放ち、ミサのガードを顔の正面に釘付けにしていく。
そして自身のグローブで視界が塞がれている様に見えるミサの顔面へ向けて、ガードの脇から右フックを差し込んでいった!!
「悪いわねミサさん……先手は貰ったわ!!」
視界を塞いだ上での死角からの攻撃。
流石にこれは当たっただろうとアンナは思っていたのだが--------
「がびゅっっっ!!!」
「十八番のカウンターが決まったぁ~~~!!!
ファーストヒットを奪ったのはミサ選手です!!!」
アンナの拳よりも早くミサのカウンターが直撃し、少女の脳内を激しく揺らしていった。
「ぅが……んっ……ぁ…………」
その結果、アンナはたった一発で意識を混濁させられてしまい、千鳥足で数歩足を動かした後、力なくキャンバスに突っ伏してしまった。
「アンナ選手ダウ~~~~ンッ!!!!
試合開始から僅か15秒、余りにも早いダウンとなってしまったぁ!!」
「んがっ……っぁぁ…………」
身体中から力が抜け落ちてしまっているアンナの姿は、彼女の意識が既に失われている事を雄弁に物語っている。
ミサが観客にアピールしながらニュートラルコーナーへと戻っていった所でレフェリーのカウントが進められていった。
「ダウンッ!! 1…………2…………3…………」
「ぁ…………んぅ……………………」
鍛え上げられた肉体は柔らかく脱力しきっており、顔面以外に傷一つない白い肌と相まって実に健康的な色香を放っていた。
「ちょっとアンナちゃん、何ノビちゃってるの!!
とっとと立ちなさい!!!」
リング下ではセコンドについているマリナが激を飛ばす。
「アンナ選手完全に失神してしまっております!!
これはまさかの秒殺劇となってしまうのか~~~~!!?」
「ぅ…………ん……んぁっ……ここ、は……?」
師匠の必死の声援が届いたのか、カウント5でアンナが意識を取り戻していく。
(やばっ……私、オチちゃってたみたい……
急いで立たない、とっ…………)
そして若干ふらつきながらも立ち上がり、構えを取って試合が再開されていった。
「ボックスッ!!」
(カウンターが得意なのは知ってたけど、予想以上にキレてるわね……さっきの、全然見えなかった)
失神させられてしまったものの、ダメージはそこまで深くない。
相手の想定以上の技にどう対抗するか考えていたアンナに対して、ミサが声をかける。
「貴女、相手の得意技を一度は受けてみるスタイルなのよね? だったらさっきのもわざとなんでしょ?」
相手の攻撃をわざとその身に受け、鍛え上げられた肉体をもって真っ向から跳ね返す事からついた通り名が”鉄の女”。
だが先程のはわざとではなく、ただ単にカウンターを捉えきれずダウンを奪われてしまっていただけだった。
「……だったらなんなの?」
無論、馬鹿正直にそれを伝えた所で何の得にもならないため、アンナはその事実については伏せていく。
「次からは……ちゃんとガードして良いからね?」
だが先のダウンがわざとではない事を見抜いているミサは、見下す様な表情で、煽るような言葉と同時に拳を投げかけていった。
「くっ……」
何の工夫もなく放たれた、ただの右ストレート。
それを難なくガードしたアンナは反撃の拳を握りしめ、
「ナメんじゃ……ないわよ!!」
目の前の女をわからせるべく、ボディに拳を打ち込んでいった。
「ごぷぅっ……」
「アンナ選手のボディが突き刺さる~~!!
ミサ選手これは苦しい!!!」
「ごっ……がぁっ…………」
(やばっ……この娘、良いパンチ持ってるじゃん)
無防備な腹筋に重い拳を打ち込まれ、舌を突き出して悶絶しているミサ。
ここが攻めどころだと判断したアンナは腕を大きく引き絞り、対戦相手の女の顔面へと向けて強打を放っていく、が------------
「こひゅっっ……」
動けないと思われたミサのカウンターで横顎を貫かれたアンナは、その一撃で再びリングの床を舐める事になってしまった。
「再びミサ選手のカウンターが火を噴いたぁ!!!
アンナ選手の身体がキャンバスに沈んでいく~~~~!!!」
「が……ぁ…………」
小刻みに身体を痙攣させるも、まだ辛うじて意識が残っている状態のアンナ。
(気をつけてたのにまた貰っちゃった…………
また見えなかったし……これは本格的にマズいかも)
「ちゃんとガードしても良いって言ったのに……
油断しちゃ駄目じゃない」
心底愉しそうな表情を浮かべて、地べたに這いつくばる対戦相手へと言葉を投げかけるミサ。
(でも、今度は意識をトバされないで済んだ。
……なら、早く立たないと)
だがそんな煽りを一願だにせず、アンナは冷静な心持ちのまま立ち上がっていく。
二度に渡るダウンで膝がガクガクと震えてしまっているためか、すぐに構えを取ることはなくカウント9まで休んでからファイティングポーズを取っていった。
「ボックスッ!!」
「さっきのはかなり効いたんじゃない?
膝震えちゃってたけど大丈夫~?」
ゆったりとした足取りでアンナのいるリング中央へ向かうミサ。
「打たれ強さには自信があるから……あの程度じゃなんてことないわね」
「そっか……なら、どこまで持つか楽しみ、ねっ!!」
その言葉を皮切りに、ミサは鋭いワンツーを放っていった。
「がっ、ぶひゅっ……」
赤い拳が整った顔を弾き飛ばすも、アンナもただやられる訳ではなく、反撃のボディを打ち込んでいく。
「ごふっっ……やるわねアンナちゃん。
お次はこっちの番!!」
そうして、闘争本能を剥き出しにした二匹の雌による熾烈な殴り合いが幕を開けていった。
「んぐっ、ぶへっ、んがっ、おえぇぇぇぇっっ!!」
「またしてもラッシュに捕まってしまった~~~!!
アンナ選手、ロープ際で滅多打ちだぁ~~~!!!」
試合は現在4ラウンド目に突入している。
打ち合いでは互角以上に渡りあっていたものの、要所要所でカウンターによって流れを持っていかれてしまい、アンナにとって苦しい試合展開が続いていた。
「あべぇっ……ぼひゅっ……んぁ…………ぅぁぁ……………………」
女子リーグの中でも重い方であるミサの拳、その強打を受け続けてアンナの意識は朦朧としてしまっていた。
「ロープを背にしてグロッキ~~~~!!
アンナ選手、これは大ピンチだぁ~~~!!!」
「これで……沈めぇっっ!!!」
そして虚ろな瞳を浮かべた女の顔へ、無慈悲にも強烈なアッパーカットが叩き込まれていった。
「ごひゅぅぅっ…………」
口から綺麗な放物線を描いて白いマウスピースが吹き飛ばされる。宙に浮くそれとは対称的に、傷だらけの少女の身体は力なくリングに崩れ落ちていった。
「アンナ選手またしてもダウ~~~~ン!!
これでこの試合9度目のダウンです!!!」
焦点の合わない瞳を浮かべてリングに尻もちをついているその少女は既に9回ものダウンを奪われており、失神させられてしまった回数も既に片手の指では足りない程である。
「ミサ選手強い!!
流石上位ランカーは伊達じゃなかった!!!」
「はぁっ…………はぁっっ……………………
もう……流石に立って来ないわよ…………ね?」
対して未だ2回のダウンで済んでいるミサ。
だがその身体には疲労の色が深く滲んでおり、全身から大量の汗を流し、呼吸は完全に乱れきってしまっていた。
「ぁぅ……ぁ…………んぁ?」
(ぁ……またトバされちゃってた…………
試合は……良かった、まだ終わってない…………早く……立たないと…………)
涎を垂れ流しにして口をパクパクさせているだけのアンナだったが、何とか意識を取り戻すとカウント内に再び立ち上がる事に成功する。
以前の彼女であれば既にKOされていただろうが、媚薬を用いたスパーリングにより限界状態での粘り強さや精神力が鍛えられ、それ故まだ闘う事が出来ていた。
「アンナ選手、またしても立ち上がっていく~~~!! なんという驚くべきタフネスでしょうか!!?」
「んくっ…………」
吹き飛ばされたマウスピースをレフェリーに咥えさせてもらい、試合が再開される。
「はぁ……はぁ……嘘でしょ、まだ立つの……?
ゾンビじゃないんだからいい加減KOされなさいよ」
「悪いわねミサさん…………まだまだ付き合ってもらうわ、よっ!!」
二桁に近い回数のダウンを奪われているとは思えない軽快な動きでミサに近づき、そのままボディを打ち込むアンナ。
疲れも相まってその予想外の動きに対応できず、ミサはその黒い弾丸をその身に受け入れてしまう。
「おぇぇっっ…………こ、のぉっ!!」
一瞬動きが硬直するもすぐさま切り返し、ミサは反撃の右フックを放っていく。
「ぶひゅっっ……」
「まだまだぁっ!!」
間髪入れずに返しの左フックが放たれ、既に腫れ上がったアンナの頬へと吸い込まれる様に直撃していった。
「あびゅぅぅっっっ!!!」
「左右のフックが炸裂~~~~!!
真っ向からの打ち合いはミサ選手に軍配が上がったか~~~!!?」
「ま、だ……負けないっ!!」
フックで顔面を弾き飛ばされて動きが止まっていたアンナだったが、何とか体勢を整えるとこの試合の序盤から徹底して狙っていたボディブローを懲りずにお見舞いしていった!!
ボシュゥゥゥゥ!!!
「んぶぅっ……ぼっ…………ぼぇぇぇっっ…………」
その一撃を受けた結果、瞳からは大粒の涙を流し、多量の唾液を唇の端から溢れさせながら、銀髪の美女ボクサーは完全に動きを止めてしまっていた。
「ミサ選手沈黙~~~~!! ついにアンナ選手の徹底したボディ攻めが功を奏したか!!?」
「ボディ効いてるよ!! もっと叩いて!!!」
この圧倒的なチャンスを見て、セコンドのマリナが激を飛ばしていくが--------
カーン!!!
ゴングの鐘がアンナの追撃を許さなかった。
「ここで第4ラウンド終了~~~!!
ミサ選手ゴングに救われたか!!?」
「お疲れ様、今までよく耐えたわよアンナちゃん!
作戦成功ね!!」
既に全身ズタボロにされてしまっており、その整った顔立ちは見る影もないアンナであったのだが、彼女を迎え入れたセコンドの声は明るかった。
「えぇ……ミサさん大分キツそうだったし、これからはこっちのターンね。 これもマリナお姉さまの作戦のお陰よ、ありがとう」
「まぁ可愛い弟子を導くのが師匠の役目だし、これ位はね?」
(そう、ミサの弱点はちょっとばかりスタミナが少ないこと。 今回はそこに付け入らせてもらったわ)
ミサの得意とする精密なカウンターは見た目以上に精神と体力を摩耗させる。故に通常のファイトスタイルの選手よりもスタミナの消耗が激しい。
また彼女は半ば自身のセンスだけで試合に勝てていた事も相まって、練習不足もその弱点に拍車をかけていた。
(今回の経験はミサにはいい薬になるかもね)
「今頃あっちのコーナーは大慌てなんじゃないかしら?」
「ミサさん、大丈夫ですか?」
セコンドについている凛香がロープを伝ってコーナーへと戻ってきたミサに駆け寄っていく。
「み……みず…………」
得意のカウンターで相手の意識を刈り取るスタイルのミサは、大抵3ラウンドまでに試合を終わらせていた。
今回は既に4ラウンドも闘っている上、その大部分で攻めさせられてしまっている。アンナの徹底したボディ狙いも相まって、彼女の体力は完全に底をついていた。
「ミサさん、水です!! ゆっくり飲んで下さい」
「あ、ありがと凛香ちゃん…………おぇぇっ!!!」
凛香にボトルを持ってもらいドリンクを口に含んだミサだったが、飲み込もうとした瞬間強烈な吐き気が襲って来たため、そのまま液体をバケツに吐き出してしまった。
「がっ……あっ…………も、もう一回お願い…………
んくっ、んくっっ……うぶぅぅぅぅっっっ!!!」
失われた水分を必死に補給しようとするミサだったが、散々痛めつけられた内蔵がそれを受け付けなかった。
(ミサさん……全く水分補給出来てない!!
このままだと…………)
「あ、ありがと凛香ちゃん……もう良いわ……
少し……休むわね…………」
(身体に力が入らないし、頭もぼーっとしてきた…………完全にスタミナ切れちゃってるわ)
体力切れに加えて脱水症状も出てきているミサ。
回らない頭では現状の打開策を考える事も出来ず、ただひたすら目を閉じて体力の回復に努めていた。
カーン!!
「さぁ始まりました第5ラウンド!!
先程ピンチに追い込まれたミサ選手ですが、果たしてどこまで体力が回復しているのでしょうか!!?」
(これっぽっちも回復なんて出来てないんだけど……アタシのやる事は変わらない)
状況が悪かろうが、自身の得意とするカウンターに全てを賭けるつもりでいるミサ。
「大分苦しそうねミサさん……それじゃ、ここからは私が攻めさせて貰うわ!!」
そんな中、お誂え向きのロングフックがミサの眼前に迫ってきていた。
「甘いわよアンナちゃんっ!!」
「そ、そんな…………」
「アンナ選手、カウンターを真正面から受け止めた~~~~!! 遂に鉄の女の本領発揮か~~~!!?」
「んんっ……甘いのはミサさん、貴女よ。
なにこのカウンター……全然キレがないじゃない」
完全にスタミナが尽きて精度もパワーもガタ落ちになってしまったミサのカウンター。
それはアンナがその顔面で受け止めても問題ない威力にまで落ちてしまっていた。
「それじゃ今度は私の番……ねっ!!」
腫れ上がった顔でなお笑顔を浮かべ、アンナはこれまでの鬱憤を晴らすべく全力のラッシュを繰り出していった。
「ほらほらミサさん、動きが止まっちゃってるよ!!」
「がふっ、んべぇっ……あびゅっ……ごはぁっっ!!」
ロープ際、強く握りしめられた黒い弾丸が絶え間なく女の肉体を打ち抜いていく。
既に全身汗まみれになってしまった”それ”にグローブが突き刺さる度、地下ボクシング上位ランカーの口からは無様な嬌声が吐き出されていった。
「もうかれこれ1分以上もアンナ選手のラッシュが止まらない~~~~!!!
あれだけ滅多打ちにされていたのに、一体どこにそんな体力が残っていたのかと言うのか!!?」
「いい調子よアンナちゃん!!
でもカウンターの警戒だけは忘れないでね!!」
「ぁ……ばびゅっ……おぼぇぇっ…………んぁ……ぁ………………」
赤いグローブに包まれた両の拳は既に力なくダラリと下がりきってしまっており、それ故ミサは相手の拳をただその身に受け続けるしか選択肢が残されていなかった。
「ミサ選手、手も足も出ません!!
このまま無様にKOされてしまうのか~~~!!?」
(せ……せめて……がーど、あげない……と…………)
母親譲りの紅い瞳は既に光を失ってしまっており意識が朦朧としているミサであったが、それでもなお試合を捨ててはおらず弱々しく腕をあげようとしていた。
だがその動きを察知したアンナは、ミサのガードが上がり切る前に腕の隙間を縫って強引なアッパーカットを放っていった。
「がひゅぅぅっ………………」
顎が突き上げられ頭が後ろに弾き飛ばされる程の強烈な一撃。
「アッパーカットで頭を吹き飛ばしていく~~~!!
ミサ選手、目の焦点が合っていませんが果たして意識は残されているのか~~~~!!?」
「ぁ…………ぁぅ……………………」
そのダメージで完全に意識を断ち切られてしまったミサの肉体は、脳からの司令を失った事により力なくキャンバスに叩きつけられようとしていた。
--------が、
「おぶぅぅぅぅっっ!!!!」
アンナが追撃で放ったボディアッパーがそれを許さない。
「アンナ選手ダメ押しのボディ!! これはえげつない!!!」
「ぁ……ご…………あぁ……………………」
失った意識が瞬時に覚醒するも、耐え難い痛みで目を見開く事しか出来ないでいるミサ。
だがアンナが腹に突き刺さっている拳を引き抜く事で、彼女はダウンという救済を得ることになった。
「ミサ選手ダウ~~~~~ンッ!!!
辛うじて耐えていたが遂にダウンしてしまったぁ!! 流石に万事休すかぁ!!?」
「ダウンッ!!! 1…………2………………」
「ぉ……ぼっ…………ぼぇぇ………………」
腕をピンと伸ばしてうつ伏せに倒れ伏しているミサ。
口の周りには大量の唾液の湖が形成されており、身体は小刻みに震えてしまっている。
このままミサのKO負けかと思われたのだが、意外にも彼女の身体は動き始めていた。
(ま……負けたくない……アタシは……まだやれる…………)
身体を弱々しく震わせながらも、必死にリングに拳を突き立てて自らの身体を持ち上げようとするミサ。
「7…………8……………9………………ッッ!!!」
地下ボクシング特有の長いカウントに助けられた事もあり、そのままカウント9で立ち上がる事に成功していた。
「ミサ選手、あの状態から立ち上がりました~~~!! これはまだ試合は分からないか~~~!!?」
「ま……まさかあの程度で勝った気になってるんじゃないわよね? 大人の底力をわからせてあげるわ……」
満身創痍ではあるがその瞳はまだ死んではおらず、ミサは震える腕でファイティングポーズを構えていた。
「へぇ……流石に上位ランカーは伊達じゃないのね。
それじゃ、是非ともわからせて貰おうじゃない」
それに対してダメージも疲労も深いが未だ余力を残しているアンナは、微笑を浮かべながらいつも通りの構えを取っていった。
「ボックスッッ!!!」
(アタシには、カウンターがある……アンナちゃんも流石に限界だろうし、これさえ決まれば…………)
自身の状況から、せいぜい後一回しか放てないであろう自身の得意技に全てを託す覚悟を決めたミサ。
「行くわよミサさん!! これで沈みなさい!!!」
こちらに詰め寄りながら大振りのストレートを繰り出そうとしているアンナの拳に合わせて、残り全ての体力を振り絞ってカウンターを放っていった!!!
--------だが、
「えっ……ふぇいん……と…………?」
アンナのフェイントに乗せられてしまった結果、ミサの全てを込めた拳は空を切り、相手に盛大な隙を晒してしまう事になっていた。
「流石にみえみえのカウンターを貰ってあげる程私も馬鹿じゃないんでね……悪いけどこれで本当に終わりよ、ミサさん!!!」
「ぼっ……ごっ…………おぼぇっっっっ…………」
「アンナ選手のボディアッパーがミサ選手の身体を突き上げていく~~~~!!!
これは強~~~烈な一撃が決まってしまったぁ!!」
完全に力の抜けた腹筋に深く突き刺さったボディアッパー。
内蔵をかき乱されるかの様な痛みに打ち震えるミサは、拳を引き抜かれた直後にまたしてもダウンを喫してしまう。
「うぇっ……おっ……ぼぇっ………………」
「ミサ選手、試合再開後僅か10秒で再びダウンを喫してしまった~~~~~!!!
意識はある様ですが果たしてまだ動けるのかぁ!?」
腕でお腹を抑え大きく痙攣を繰り返す銀髪の美女。
その大きな瞳からは絶え間なく涙が流されており、汗や涎と混ざって淫靡な液溜まりをキャンバスに形作っている。
「4…………5…………6……………………」
(ぎ、ぎもちわるい……も、もうむりぃっ…………)
そんな中、試合序盤からひたすらに叩かれ抜いた腹部が極限の痛みを訴えかけており、彼女の喉元に大量の何かがせり上がってくる感覚があった。
「あ゙っ……お゙っ゙…………お゙え゙え゙え゙え゙え゙っっっ!!!」
神聖なリングの上に大量に撒き散らされた吐瀉物。
それはミサの敗北を証明する何よりも分かりやすい証であった。
「マリナお姉さまの親友だって話だから期待してたんだけど、もう少しトレーニングした方が良いんじゃない?」
親友の弟子からそんな事を言われるも、ミサは嗚咽を漏らすのみで何も言い返す事が出来ない。
そして、そのまま試合終了を告げるゴングの鐘が鳴らされていく。
カンカンカーン!!
「試合終了~~~~~!! アンナ選手、驚異の逆転勝利で大人相手に見事大金星をあげました!!!」
(私……こんなにも強くなってたなんて…………)
アンナが自身の成長を噛み締めている一方で、凛香は不安を隠せないでいた。
「私が辛うじて勝ったミサさんを相手に終盤は一方的に…………
あの人が、次の私の対戦相手…………」
「なお来月には、本日見事勝利したアンナ選手とJKリーグ現王者である凛香選手とのタイトルマッチが予定されております!!」
「凛香選手にとって初の防衛戦となる訳ですが、見事白星を飾る事が出来るのか、それともアンナ選手が再び王座に返り咲くのか!? 注目の一戦です!!」
「JKボクサー凛香とはじめての防衛戦~凛香VSアンナ~Part1」に続く
細氷
2023-01-09 10:56:21 +0000 UTCナッツが主食
2022-06-27 02:02:57 +0000 UTCgosen
2022-06-20 17:46:39 +0000 UTCナッツが主食
2022-06-19 12:21:19 +0000 UTCナッツが主食
2022-06-19 12:19:16 +0000 UTCMaster-TuT
2022-06-19 03:46:38 +0000 UTCwsd
2022-06-19 02:25:11 +0000 UTC