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女性が食欲を増大させる薬を飲む話

「実験ですか?」 「ええ。ちょっと変わった実験なんだけどね…」 ここはある研究所。 その中の一室である。 医療器具や、薬品などが置かれている。 私はここで働いている科学者だ。 私はこの研究所を運営している博士と話している。 「実験って、どんな実験なんですか?」 「それはね……」 博士は一呼吸おいてから言った。 「人を太らせる実験だよ」 「人を…太らせる?」 「そう」 博士は続けた。 「痩せすぎの人を太らせるための実験。 あなたのような痩せすぎの人には、嬉しい話でしょ?」 確かに私は痩せすぎている。 35kg程度しかない。 世の女性なら羨ましがる太りにくい体質なのだ。 だがここまで痩せているとあまりもてない。 「でも、どうやって太らせるんですか?」 「これを飲んでもらうの」 博士は、瓶に入った液体を出した。 「……これなんですか?」 「これはね、栄養液なの。これを飲むだけで痩せすぎの子でも太れるようになるわ」 「へー……すごいですね!」 私は瓶を手に取った。 中には透明な液体が入っていた。 少し粘り気がありそうだ。 「まだ飲まないでね。実験なんだから。色々データを取らないといけないから」 「はい。わかりました」 私はその瓶を机の上に置いた。 「じゃあ、今から実験するから、体重計にのってね」 「はい」 私は体重計に乗った。 ピピッと音が鳴り、数値が表示された。 「32.5kg……か。まあ、痩せすぎよね……」 博士は言った。 「じゃあ、これを飲んでくれる?」 私は先ほどの瓶を手に取った。 「はい!」 私は瓶の蓋をとり、口に流し込んだ。 ドロッとした液体が口の中に入ってくる。 (うぇ……なんか気持ち悪い) だが我慢しなくては。 これを飲めば太れるのだから。 私はゴクゴクッと飲み干した。 「全部飲んだね。じゃあ別の機材を持ってくるから、少し待っててね」 博士はそう言って部屋を出ていった。 私はしばらく待っていたが、博士はなかなか戻ってこない。 (遅いな……) 私は立ち上がり部屋を出ようとする。 「あれ?」 私の足はおぼつかなかった。 (なんか変だな) 私は壁によりかかった。 「はぁ……はぁ……」 息が荒くなる。 体が熱い。 頭がボーッとする。 「なにこれぇ……」 その時だった。 「あ、来たのね」 博士が戻ってきた。 「ねぇ……博士……なんか体がおかしいです……」 私は博士に訴えた。 「あら?大丈夫?」 「なんかボーッとするし……体が熱いです……」 「それは副作用よ。すぐに収まるわ」 私は博士に肩を貸してもらいながら、 椅子に座った。 「はぁ……はぁ……」 呼吸が荒い。 体が熱い。 それになんだか頭も痛い。 「ねぇ……博士……これ本当に大丈夫なんですよね……?」 私は不安になり博士に聞く。 「危険な物は入ってないから大丈夫だと…思うわよ……」 「思うわよって……」 私は不安になった。 だが、そんな心配はすぐに消えた。 私の体が変化を始めたからだ。 「はぁ……はぁ……え!?」 ぐぅぅ~ お腹が鳴った。 そして空腹感が襲ってきた。 「お腹すいた……」 私はそう呟いた。 「うふふ。どうやら始まったみたいね」 博士は嬉しそうに言った。 「どういうことですか?」 「空腹感を増大させてるの。 あなたは今、猛烈にお腹が空いているはずよ」 「はぁ……はぁ……確かに……凄くお腹空いてます……」 私は自分のお腹をさする。 ぐぅぅ~ またお腹がなる。 「うふふ、じゃあ、これ食べなさい」 博士はそう言って私に何かを渡した。 それは小さなパンだった。 拳程度の大きさで、 どう考えても今の私には足りないのだが食べずにはいられなかった。 「ありがとうございます!」 私はパンを受け取り、それを口に運んだ。 パクッ!モグモグ!ゴクンッ! 「美味しい!」 私はパンをあっという間に食べてしまった。 「もっと食べたい!」 もう空腹感は抑えられない! 私は博士に言う。 「博士!もっとください!」 「す、すごいわね…とりあえず出前でもとるわ。待っててね」 「はい!」 博士が部屋を出ていった。 私は空腹に苦しんでいた。 「はぁ……はぁ……苦しい……」 私はお腹をさする。 ぐぅぅ~とお腹がなる。 (早く食べたいよぉ……) 30分ほどして、 博士が戻ってきた。 手には出前と思われる料理がある。 寿司やピザなど、 どれも高カロリーなものばかりである。 「は、博士!早くください!」 私は博士にすがりつくように言った。 そんな私に博士は優しく微笑んでくれた。 「ええ、わかったわ」 そして食事が始まった。 モグモグ!ムシャムシャ!パクッ!モグモグ!ゴクゴクッ!パクッ! モグモグ!ムシャムシャ!パクッ!モグモグ!ムシャムシャ!パクッ!!………… ……………………「はぁ~美味しかった!」 私はお腹をさすった。 パンパンだ。 もう服はキツく、 ボタンが弾けそうだ。 「うふふ、良かったわ」 博士は言った。 そして私に言った。 「まだ食べる?」 「……え?いいんですか?」 「ええ、いいわよ。まだまだたくさんあるからね」 博士はそう言って出前をまた持ってきた。 またピザや寿司だった。 さっき注文したときのクーポンをまだ使ったようだ。 「ありがとうございます!」 私は博士にお礼を言い、また食べ始めた。 バクバクモグモグ!ムシャムシャ!パクッ!ゴクンッ!! …… …… 「ふぅ~満足です!」 私はパンパンに膨らんだお腹をポンッと叩く。 私のお腹はまるでバランスボールのようになっていた。 「それにしても…なんでお腹大丈夫なんだろう…」 普通こんなに食べたらお腹が破裂してもおかしくはないはずだ。 「さっきの薬にね、お腹とかを伸びやすくする効果があるの。あと消化促進作用もあるのよ。 だからいくら食べても大丈夫なのよ」 博士は言った。 「へー……そんな薬があるなんて……」 私は感心した。 確かにすごい効果である。 流石は博士だ。 「ところでこの食事代は…」 「大丈夫よ!実験なんだし経費 で落とすから」 「そうですか……ありがとうございます!」 私は博士にお礼を言った。 私はしばらくして寮に帰った。 寮は研究所の敷地内にある。 私は自分の部屋の鍵を開けて中に入った。 「ただいまー」 誰もいないが、そう言ってしまうのだ。 ぐぅぅぅ~…… ……すると私のお腹がまた鳴った。 「はぁ……お腹すいた……」 私はすぐに服を脱いだ。 そして裸になり鏡の前に立つ。 貧相な胸と対照的にお腹はパンパンに膨れ上がっている。 「これだけ食べたんだから一気に太れそうね」 私はそう呟いた。 そして風呂を済ませる。 「さてと……寝ようかな」 私はすぐ裸でベッドで眠った。 翌朝… 「…もう朝か」 私は起き上がろうとする。 いつもより体が重い…だが壁に手をついて体を起こすことが出来た。 鏡の前に立つ。 胸は昨日までと比べものにならなかった。 真っ平らだったのがまるでサッカーボールほどのサイズになっていた。 お尻も同じく膨らんでいた。 触れるとどこまでも手が沈んでいきそうでクッションのように感じられた。 顔はまだ変化はない。 お腹は妊婦のように大きくなっている。 足は、ムチッとしていた。 太る前の年倍ほどの太さになっていた。 腕もかなり太くなって袖のような脂肪がついていた。 「…流石に太りすぎね…どうしよう…」 私はとりあえず博士に連絡を取ることにした。 携帯電話を取り出す。 『プルルルル』 電話が鳴る。 「もしもし」 「あ、あの私ですけど……」 「何だ?言いたいことがあるならはっきり言ってくれ」 「はい……実は私太りすぎて外に出られないんです……助けてください」 「なるほどね。分かったよ。今行くから待っててくれ」 「後…着られる服もないので用意してもらっていいですか?」 「ああ。もちろんだよ」 それからしばらくして博士が来た。 「うわぁ…ずいぶん太ったね」 「えぇ本当に」 「それで?君の要望通り準備してきたんだけどこれで良いかな?」 博士は私に服を渡してきた。 「ありがとうございます。助かります」 私はその服を着た。 膨れ上がった私に身体にも合うサイズだ。 そして白衣を纏った。 「じゃあ行こうか」 「はい」 博士と私は直ぐに研究所に向かった。 研究所に着くと早速体重計に乗ることになった。 「はい乗ってみて」 「……」 「乗らないのかい?」 「乗ります……」 私が体重計に乗るとかなりの重量が掛かったのか大きな音を立てて壊れてしまった。 「うわぁ凄いなぁ……100kgオーバーなんて初めて見たよ」 「そ、そうですか……」 「じゃあ別の体重計を持ってくるから少し待っていてくれ」 「分かりました」 しばらくすると博士はまたやってきた。 「はいどうぞ」 私は新しい体重計に乗った。 それでも少し軋む音がした。 「今度は大丈夫みたいだね…えっと217kg…」 「…本当ですか…?そんなに?」 私からは膨れ上がったお腹と胸が邪魔をして体重計を確認できなかった。 しかし博士の言葉は嘘ではないようだ。 「うん……間違いないよ」 「すごいですね……」 私は自分の身体を見下ろした。 視界が狭くて見づらいがかなりの大きさになった事が分かった。 「ところで…お腹すいてるんじゃない?」 そういえば朝食を食べてから何も食べていない事を思い出した。 私は空腹で胃が締め付けられるような感覚に襲われた。 「……はい」 「そう言うと思って菓子パンたくさん用意 しておいたんだ。良かったら食べてくれ」 「ありがとうございます……」 私は大量の菓子パンを渡されたので両手いっぱいに抱えながら食べはじめる。 「ふぅ……美味しいです」 「それはよかった。ゆっくり食べてくれ」 私は食べながら思った。 いくら元が痩せすぎだったとはいえ今の私は明らかに太りすぎている。 だが不思議と悪い気分ではなかった。 この体になってから食欲が湧くようになったのだ。 元のような体ではおいしい物を好きなだけ食べることなどできないだろう 私の身体は食べ物を求めて止まることがなかった…。


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