スメールをクリアしました(遅い)
わりと自分が原神に求めていたものが全て投入されてたような気がします
考えをまとめたい
あくまで個人的な感想です
自分で撮ったスクショ、あと自分が描いた絵、(もう見れないイベントの)Youtubeにアップされているプレイ動画のスクショ、とかが混在しています、、すいません、、
スメールは全体的に、「旅人の来訪を起点とする、神に関係する壮大な物語」に対して、それらとは別軸に存在する「その国の人々の生活」を描き、その2つが密接に関係しあった物語を描こうとしたのかな、、というような魔神任務だったように思います(個人的意見)
原神は以前から、そういった神話と生活の対比みたいなことをしたいのかな…と思っていたんですが、やっぱりそうだったのかな~~~…と思いました
という話です
魔神任務(メインストーリー)の中で、アルハイゼン、ティナリ、ディシア、セノ、キャンディス、ニィロウ、といったそれぞれ各メインキャラ達は、旅人と一緒にクラクサナビデリを救い、スメールの生活様式を一変させました
その壮大な物語の中で彼らは一定の距離感を持って互いに関わり合います
スメールの物語には、「クラクサナビデリを救う」という目的のために集まったチームがそのプロジェクト達成のために親交を深めつつ情報を共有しそれぞれの役割を遂行して目的を達成する、みたいな、一つの「仕事」のような側面を強く感じました
アルハイゼンが特にわかりやすいんですが、「みんなで一緒にクラクサナビデリを助けるぞ!!おおお!!」みたいな空気の時に「定時なので帰ります」みたいなノリで家に帰ろうとする彼を見て、特にそう思ったというか、、
クラクサナビデリを救うぞウオオオ❗→救ったぞオオオオ❗❗❗みたいなテンポと勢いだけではクラクサナビデリは救えないので、彼らは定期的に集合しては作戦を練って、地道に情報を集め共有します
仕事の関係である彼らは互いのプライベートについてべらべらと喋ったりせず
時々、気が緩んだ瞬間や何かで打ち解けた際に「ていうか一応、私はこの辺の◯◯をしてて、普段は◯◯なんだよね~」みたいな感じで情報をちょこっと漏らします
終盤になんか、このままいけばクラクサナビデリ救出はうまく行きそうだね~って感じの空気になってそれぞれがかなり仲良くなってきたあたりでアルハイゼンが「家」にちょこっと言及するシーンなどは、特にそういう趣を感じました
ようするに彼らにとっての「クラクサナビデリ救出」は仕事のプロジェクトであり、彼らのプライベートは、プロジェクトとはまた別の軸に存在するわけです
仕事の関係なのでドライ というわけでもないあたりが妙にリアルというか
アルハイゼンはクラクサナビデリ救出を通してそれぞれのキャラに友情を感じているし(街で出会ったら会釈しているらしい)
ディシアとか終盤になるとだいぶ打ち解けてきて、対価はお前の笑顔さ♥みたいなこと言い出しましたしほんとびっくりした
そういうのが余計になんか仕事っぽいな~…って思った次第です
あくまで私がそう感じたというだけですが
巨大な目的のために複数人で集まりチームワークを形成しているわけですから
各キャラクターは精神的に自立した一端の大人たちで、それぞれ情緒が安定していてプライベートに大きな問題を抱えていません
それぞれに悩みはあったりしますが、それでもチーム運営をするにあたって問題になる人間性のキャラクターは1人もいません
少し余談になりますが、
ソーシャルゲーム(に限らないけど…)のキャラは、「精神に問題や悩みを抱えている人間が、物語を通してそれを克服する」といった展開をしづらいと思っていて
問題を克服して内面が成長してしまうと、キャラクターが大きく変化してしまい、売り物にならなくなってしまうからです(なんか言い方わるい感じごめん)
「精神が未熟であるため人と喋ることができない」というコミュ障売りのキャラが、全部克服して人とべらべら喋る人間になってしまったら、色々破綻してしまう
スメールのキャラはそれを逆手に取ったような、つまり、精神的にある程度自立した
大人たちが的確な方法で目的を達成する様子をプレイヤーに見せることで、キャラクターの一貫性というものをリアルに感じさせている、というか、、、
スメールの物語を通して精神に大きな変化があったのは、モブキャラクターであるドニアザードや、本編に深く関与しないコレイであり、それらは魔鱗病の完治という物理的なわかりやすい変化を伴って描かれます
キャラの精神的な成長を描けないので、専用の成長用モブキャラクターを用意する というのは原神においてよく見られる光景です(なんかまじ言い方わるいごめんドニアザードすき)
ナヒーダも大きな過程を乗り越えましたが、そういったものもキャラクターの印象を大きく変えるほどのものではありません
というか一連の記憶はマッハルーカデヴァータの存在が無くなったことにより改ざんされてしまいました
しかし
俺がしたいのはこいつの話です
カーヴェ
彼は前述したスメールのメイン人物とは異なり、国における重要人物であるにも関わらずメインストーリーに一切関与しません
なのでキービジュアルに彼の姿はありません
全てが終わり、アーカーシャ端末が封印され教令院が転覆されクラクサナビデリが正式に神となった後に突然現れます
彼はこの一連の事件の最中ずっと別件の仕事で砂漠に行っており、この時なにが起こったのかを何もしらないというのです
上記の画像のイベントは全ての問題が解決した後の、ある種の後日談の中での会話なのですが
ここのイベントでプレイヤーは初めて「なんか苛々してるアルハイゼン」を見ることができます。一緒にクラクサナビデリを救うまでの過程で一切見せたことのない彼のプライベートな側面がここで開示されます
スメールにおける仕事っぽさを代表するのがアルハイゼンであり、そして、彼のプライベートを象徴するのがカーヴェです
このようなキャラクターが、メインストーリーに登場しない… ということに私はめちゃくちゃウオオとなってしまいました
JRPG的な、ある種古典的な物語の中においては、キャラクターの内面の情報というのはストーリーの中で全て開示されるべきものでした
しかしスメールの魔神任務は一見そのような壮大な物語であるにも関わらず、登場人物たちはプライベートと仕事をしっかりと区別できる大人であったわけで
だからこそカーヴェというアルハイゼンの家に住んでいる人、つまりアルハイゼンの最もプライベートな領域にある情報は、アルハイゼンの口からほとんど出ることがなかったわけです
まあ、匂わせみたいなのはあったんですけど…
カーヴェがスメールの魔神任務に登場しない、という事実が既に自分の中ではかなり面白いものだったわけですが
その後カーヴェは「アルハイゼンの伝説任務(キャラストーリー)」、「原神3.6の期間限定イベント」、そして「カーヴェとのデートイベント」においてある程度の掘り下げがなされます
彼は精神に深刻な問題を抱えた複雑なキャラクターである ということがここらへんで描かれており、そしてここで描かれていることこそがスメールの物語の本質であると感じました
カーヴェは本当に緻密に描かれたキャラクターです
カーヴェの本当に面白いところ
1.彼は建築家
建築家!
私はこの設定に度肝を抜かされました
原神はオープンワールドのゲームなわけで、建築家という設定のキャラクターを登場させるということはつまり、キャラクターが設計に携わった建築物をゲーム内で直に観察することができるというわけです
こんな面白いことがありますか!
キャラクターが「仕事ができる」「仕事において拘りがある」という情報を、情報設定として受け取るだけでなく、実際にそれを体感できるんです
カーヴェが「オルモス港を2階構造にすることで遠くからでも視認しやすいようにしたかった」と言い出した時はマジでウオオオおお!!!ってなりました
本当になっているんですよ 特徴的なこの建築物は遠くからでも視認しやすいんです!!
こういう語り口がゲームでなされていると興奮します
2.精神に問題を抱えている
これは、スメールの魔神任務に私が感じた「仕事」の感覚に通ずる話ですが
彼がクラクサナビデリ救出の物語に関与できなかったメタな理由としてこれを考えるとすごく面白いです
彼は問題を抱えており、そしてその彼をスメールの物語に登場させようとすると、脚本の都合上、彼の問題を取り上げないわけにはいかない(んじゃないかななんか脚本のアレ的に)
原神運営はそれを避ける目的で彼を登場させなかったのだろうか、などと考えてしまいました
スメールにおいて、マッハルーカデヴァータとクラクサナビデリに関わるこの一大事件は、カーヴェの精神に抱えている問題とはあまりにも無関係すぎるからです
そして更に
3.抱えている問題があまりにも複雑すぎる
彼は、明らかに問題のある人物です(断定口調になりますが、改めてこれは個人的な今の私の解釈です、)
彼の問題は複雑であり、その複雑性というのは問題そのものではなく「どうしてそのような問題を抱えることになってしまったのか」という原因が複数あり限定できないというところにあります
全ての問題の原因を「父親に関する罪悪感」に限定することはできず、彼は親から譲り受けた気質として過剰な優しさや共感性を根底に持ちながら、その上でトラウマによる罪悪感を強く抱え、更にそういった要因が積み重なった結果、親からうまく自立できてないようにも見え、精神的に未熟です。しかも、それらとはまた別軸に「芸術家としての拘りの強さ」も持っています(その芸術家としてのこだわりも幼少期の体験によって形成されている節があります)
父親に関する問題が発生しなければこういった現状にはならなかったというのは事実ですが、そのトラウマによってこうも特殊な人間になってしまったのは彼自身の様々な人間性や体験によるものです
あらゆる要素が複雑に絡み合った結果がカーヴェの現状であり、彼は矛盾した行動を取り続け、苦しみの中に飛び込み続けます
彼の行き過ぎた理想主義は、一見するとアニメキャラクターが抱えがちなサバイバーズ・ギルト的なもののようにも見えますが、彼は災害で1人生き残って負い目を背負っているわけではなく、ただ自分の父親の死の原因が自分であるという個人的な罪悪感から発生したものです
しかも、「美しい理想と現実のギャップ」によって彼が手に入れたのは、無数の剣が刺さった荒野の心象風景とかではなく普通にメチャクチャデカい借金です
このテキストはあまりにも美しいのですが、
彼がそういった世界観を持ち続けた結果は借金です
こんな考えを持ち続けているため、借金を抱え後輩の家に世話になっている身であるにも関わらず「仕事を請け負おう!デザイン料はタダで良い」とか言い出します
理想は美しいですが、追っている彼を美しくは描かないところにスメールの物語の生々しさを感じます
母親に関してポジティブな発言をし続ける彼ですが、キャラクターストーリーで彼が母の再婚の結婚式から帰ってきて感じた孤独について目を背けることはできないし、
自分の異常な理想主義、芸術家としてのこだわり、責任感がぐにゃぐにゃに混ざりあった結果アルカサルザライパレスはあそこに建っています
彼は様々な問題を様々な原因によって抱えている
4.問題が解決しないこと
盛典と慧業
原神3.6期間限定イベント「盛典と慧業」で、カーヴェ個人が抱える問題が大きく取り上げられました
(もう見ることのできないイベントだったので、友達が録画してた内容を見せてもらいました)
このイベントをざっくりプレイすると、カーヴェの父親が砂漠へ向かったのはカーヴェだけが原因ってわけじゃないよ という情報が明らかになります
ここでも面白いのは、「カーヴェのせいで父親が死んだわけじゃない」と断定できないところです
カーヴェにまつわるあらゆる問題は、原因がボカされつづけます
理由はいくらでもあるかもしれない
父親が死んだ理由も、様々な要因によるものです
ただ「カーヴェが冠を欲しがらなければ父親が死ぬことはなかった」という彼の認識を覆すような情報は出てきません
というか、カーヴェが冠を欲しがらなければ父親が死ぬことはなかった、というのはもう覆しようのない事実です
この期間限定イベントを通して彼の物語は一歩も前に進みません
彼の問題が明確になり、なんか最悪の空気になって終わります
スメールの国自体に起きていた神にまつわる問題は、大人が集結して真面目に取り組むことで一旦の解決を迎えました
しかしカーヴェの個人の内面に抱えている問題は、いくら新しい情報を手に入れようとも進展しません
「ソシャゲキャラは精神的な成長を描けない」みたいな話をしましたが、
その問題を逆手にとり、精神的に自立した大人を登場させたのがスメール魔神任務であるなら
カーヴェもまたその問題を逆手にとり、「精神的な問題の原因を突き止め解決することは非常に難しい(ので変わらない)」という描き方を完遂したキャラクターなのではないでしょうか(?)
これはカーヴェ自身のセリフです
このセリフはあまりにもスメールの物語を象徴しているように感じました
ただ、このイベントにはもう一つエンディングの分岐があります
「カーヴェの父親が砂漠に行ったのは、カーヴェだけが原因じゃないよ」という真実を、彼に伝えない という選択です
彼に気遣ってこの選択肢を選ぶと、旅人の変わりにアルハイゼンが全部言ってしまうんですが、アルハイゼンとの会話でこのイベントが終わる場合、旅人が真実を告げるのとはまた違った雰囲気の結末を迎えます
旅人が真実を告げる場合
これで会話が終了します
しかし
アルハイゼンが真実を告げる場合
「構わない。俺たちは長いこと、こうした言い争いをしてきた。今更分かってもらえるとは期待していないさ。正しいか、間違いか、それはもう話の核心じゃなくなっているからな。」
(青文字に関してですが、発生したのは"議論"ではなく"言い争い"であり、彼らが学者である以前に人として全く噛み合わない性質を持った二人だからこそ とも言えます)
カーヴェの精神的問題の進展をゼロではなく僅かでも少しずつ改善していくこと
そしてそれは神にまつわる壮大な物語の中にはなく、あくまで生活の些細な機微にのみ存在すること
「誰が」「どのように」伝えるかによってこんなにも読後感を変化させてくる
このイベントをもってスメールは描きたいことを全部描ききったかのような爽快感があり
まさか原神が、オープンワールドのソーシャルゲームという特殊なゲームに対して私が期待していた、「キャラクターがそこに在り続け生活をしている」ということをここまでめっちゃ面白く描いてくるとは思っても見ませんでした
生活とは、問題を保留にすることもある世界であり、そしてそれ自体に良し悪しはないということです
魔神任務は「原因の特定と課題の攻略」によってクラクサナビデリを救う物語であり、
彼の問題は、「原因の特定と課題の攻略」ではなく、「どのように人と関わり生きていくか」という生活の些細な機微によって少しずつ変化をもたらす他ないということ
少しずつ彼を変化させているのはアルハイゼンですが、彼らが一度きっぱりと友人関係を破綻させているのも面白いです
彼ら2人で歩んだ物語は共同研究の失敗という形で終わっています。この期間限定イベントを含め本編で描かれている内容は、その後の日常の中にある話です
カーヴェについての情報は原神の中でありえないほど大量に描かれているのですが、それは同時にカーヴェが自身の内面や弱みを他人にすぐ晒してしまうという精神的な未熟さに起因するものであり、それはパイモンにすら指摘されています
逆にアルハイゼンはというと、その他多くの部分と同じくカーヴェの対比として描かれており、他人に自身の話をあまりせず、本人の内面や人間性についての本質的な情報はそこまで多くありません
アルハイゼンという、最も他人にプライベートを開示しない人物が先輩を家に住まわせている理由は、まるっきりプレイヤーの解釈に委ねられているような感じです
なんかこう、、、すげえ!!!!!!!!!!!!!
すげえなあ原神!!!!!!!!!!!!!!!
クラクサナビデリ…
え、あ!?
クラクサナビデリじゃなくて クラクサナリデビか
ずっと間違えてた
スメールべた褒めしたけど固有名詞がとにかくメチャクチャなのはマジでどうにかしてほしいと思いました
あとなんかそういう日常の中の些細な機微とかをやる国でエンドレスエイトしたの面白いなとかそういうのもかんがえたい、、
オワリ
kokakimumose
2024-02-22 06:53:22 +0000 UTCkokakimumose
2024-02-22 06:49:42 +0000 UTCaqua12
2024-02-22 03:57:03 +0000 UTCTodayMe
2024-02-22 00:35:47 +0000 UTC