SamSuka
秋刀魚
秋刀魚

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鬼の姫様がただのマゾメスに堕ちるまでの話



 街には酒場。戦士の手には酒。看板娘が客の間を忙しなく駆け回る。いつの世、どの街にでも見られるようなありふれた光景だ。

 だからこそ、品のない傭兵崩れのゴロツキというのも、どこにでも居るものだ。


「ああクソっ、あの野郎ッ!」


「あの顔思い出すだけでイラつくぜ……!」


「ギャハ!」


 卓を囲む3人。


 中肉中背、リーダー格らしい顎髭眼帯男。


 顔面に深い刀傷の残る筋骨隆々な長身男。


 逝った目を爛々と輝かせる細身の長髪男。


 各々が各々、故郷の街で指名手配中の元傭兵だ。街を転々と逃げるように生きて、気付けば仲間のようになっていた。今は半ば犯罪めいた仕事を専門に請け負う荒くれ者達。3人とも派手に酒を呷るが、少なくとも、楽しく酒盛りという雰囲気ではなさそうだ。


「次は負けねえ。絶対やり返してやる」


 暴力と傍若無人を擬人化したような彼らは、どんな街でも好き放題に振る舞ってきた。いかにも小物臭い顔立ちではあるが、チンピラ止まりにはならない、少なくとも「それ」が出来るだけの実力を持ち合わせていた。

 それがどうだ、この街に流れて来てすぐ小さな悪事で目を付けられて、いかにも貧弱そうな女に撃退されてしまったのだ。相手が女だからと油断していたとはいえ、この事実は彼らのクシャ山脈よりも高いプライドを酷く傷付けた。


「攫っちまうかぁ。あのナリなら高く売れんべ」


「……男慣れもしてねえって感じだ。チンポぶち込めばそれで1発だろ」


「ギャハ! 肉便器! 肉便器!」


 下品で不穏、最低と評するべき会話。けれどそれは店内の喧騒に掻き消されて、他の誰の耳にも届くことはなかった。


◁ ▶︎


 1ヶ月が経った。


 スリ、暴行、強姦、“薬草”の売買、不当なみかじめ料の徴収。彼らがこの街に居着いてからというもの、裏路地の治安は目に見えて悪化した。嫌な噂が街に流れ、聡い住民が、変わりつつある街の気配に気付き始めた。その頃。


「あの鬼女、やっぱ処女だったな!」


「ギャハ! ギャハハ!」


「……ったく、約束の金だ」


「なんだ、お前ら何か賭けてたのか」


 酒の並ぶテーブルにドンと、重たい金袋が置かれた。


「あのメスに膜が残ってるかどうか、な。まあ処女だとは思ってたが、ああいう手合いは若いうちに自分で破ってるモンだろ……くそッ!」


「ギャハハ!」


「まあまあ、姫様は育ちが良いからな。そのおかげで自慰すら知らねえウブなガキを“育て”られんだからよ。切り替えて楽しんでいこうや」


「……そうだな。次は何仕込む?」


「とりあえずマンコとアナルの使い方は覚えさせてやったからな。次はやっぱアレだろ、乳首。乳首だけでイけるバカマゾにしてやるか!」


「その前にマンコの洗い方だろ。あの鬼姫、顔に似合わず相当な臭マンだったぜ。綺麗な顔なのに勿体ねえ。いずれ貴族連中に売り払うなら身の清め方くらいは知らねえとな」


「マンコでイくとすぐ漏らす癖も治してやらねえとな! ギャハハ!」


「アレはアレで良いモンだろ。俺は好きだぜ、下の緩いメス。姫様は普段が偉そうな分、すぐお漏らしするバカマゾってギャップがいい」


「でも流石にアレはッ、あれ、あッはは! 思い出しただけで笑けちまうな。だってよ、ケツ掘られてウンコ漏らすのは流石に反則だろッ! アレは治させるべきだよな。な?」


「ま、これから時間かけて躾けてやるべ」


 酒場の真ん中で大声で騒ぐ3人。その会話の内容に、初めに気が付いたのはすぐ近くの席で飲んでいた街の兵士達だった。歓談が止まり、皆一様に、静かに彼らの騒ぎに耳を傾けた。それから次第に他のテーブル、カウンターの客達へと静寂が伝播していく。最後には店はまるで客が居ないみたいに静まり返って、ただ、彼らの品の無い笑い声だけが響いた。


(……ッ、あの、シュナ様が?)


 これだけ堂々と話して、街の住人が気付かない訳がないのだ。いくら名前を伏せているとはいえ、鬼の姫様という情報だけで彼らは大凡その言葉が指す人物に気付く。


(いや、まさか、シュナ様があんな悪漢に負けてしまうはずがない……ッ!)


(きっと何かの聞き違いか、勘違いだろう)


(どうせ、シュナ様に負けた腹いせで根も葉もないホラ話を吹聴しているんだろ……ッ!)


 場の空気などお構いなしに騒ぐ彼ら。店に迷惑を掛けるべきでない、騒ぎを起こすべきではないと頭では理解していても、若い衆はそれほど我慢強くない。上官らしき男の静止を無視して、街の兵役に着任したばかりであろう、正義感に満ち溢れた若い男が立ち上がる。


「オイお前────」


「────あなた達、またくだらない騒ぎを起こしているのですか!」


 あわや乱闘騒ぎという、その寸前。扉を開けて、その少女が一つ声を上げた。店に響く透き通るような声、それでいて力あるそれは、ただの一言でその場を収めてみせた。桁違いの実力者が持つ「覇気」の様なものだろうか。睨め付ければ、その可愛らしい顔が発しているとは思えない威圧感で以て、たちまち騒いでいた悪漢どもは退散。騒ぎは万事解決だ。


 なんだ、やはり彼らの言葉は真実とは程遠いではないか。こんなにも凛々しくお強いシュナ様が、あのように矮小で卑劣な男どもに屈するはずがあるまい。まさかシュナが本当に彼奴等に敗けたのではと、僅かにでも疑ってしまった若い兵士は、己の侮りと勘違いを恥じた。


「あっ、お支払い……」


 騒がしい男達が去って、場は静寂に包まれていた。シュナの活躍に今にも拍手が起きそうな静けさを裂いたのは、店員が溢したであろう、そんな呟きだった。

 見れば彼らのテーブルに運ばれるはずだったであろう食事と酒が何品か、丁度その店員が運んでいるところ。


「……! 安心してください。すぐに彼らを捕まえて、取り立ててきますから」


「いえ、いえそんな! お助け頂いた上に、そこまで手間をおかけするなんて。彼らが手を付けたわけでもありませんから、これは賄いとしてこちらで処理を……」


「遠慮なさらず。リムル様の街の平和を守るのが、私の務めですから。すぐに戻ります!」


 こと飲食店というのは、大概が薄利多売の商いだ。高級志向の店ならともかくとして、こういう大衆酒場はその傾向が強い。果たして客一人から得られる利ザヤは如何程だろうか。一日の営業利益は幾らになるだろうか。アレだけの注文が丸ごと廃棄になるというのは、店からしてみれば相当な痛手だ。

 シュナは言うだけ言って、店員の返事も待たずに店から出て行ってしまった。こういうところが、彼女が国民から慕われる所以だろうか。


 本人からしてみれば「大切なリムル様の街を守る」というだけで己の目的は十二分に達成しているのだろうが、国民からすればそれは、対価も求めず荒事を片端から解決していく無私の奉仕に見えた。まさに英雄そのものである。


 その場に居た誰もがシュナの後ろ姿に見惚れながら、彼女を見送った。


◁ ▶︎


「ッぎょほォ゛お゛オ゛お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?!?♡♡♡♡♡♡♡♡♡」


 彼奴らを逃げ場のない安宿に追い詰めた。武力で言えばシュナの方が圧倒的に上で、人間風情では大人の男が3人かがりでも敵わないだろう。少なくとも、そうであるように見えた。眼帯男に乱雑に股間を蹴り上げられ、シュナがイキ潮を噴き散らしながら倒れ込むまでは。


 へたり込み、崩れ落ちて、足元に恥ずかしい水たまりを作る。不意打ちアクメの拍子に股が緩んだのか、その水たまりは僅かに臭った。彼女の頬も遅ればせながらその事実に気付いたようで、羞恥に染まった赤を浮かべていた。


「テメェ、酒場でさっきはよくも偉そうにしてくれたな。俺達が恥かいちまったじゃねえか。躾してやったのを忘れたのか?」


 男達がベッドにどっかりと腰を下ろし、各々ズボンを下げた。


「まずは俺からだ。構わねえよな」


「ああ」


「ギャハ」


 何もシュナは、宣言通り彼らから金を取り立てやるつもりで追いかけたのではない。アレは国民達の手前、建前だ。

 シュナはその場で膝を折り、己が撒き散らした汚水の上で正座した。とうに彼らに心身屈服させられている彼女は、自分が働いた失礼な態度を謝罪するため、慌てて彼らを追いかけたのだ。ゆえに躊躇もなく、水たまりに向けて頭を下げていく。顔面も垂れた髪も何もかも小水まみれに、酷い無様を晒しながら、彼女は代々伝わる謝罪の姿勢を見せた。

 土下座。

 彼女の誠心誠意だ。


 そうでなくては、彼らに許してもらわなければ、「おちんぽ様」を恵んでもらえないから。


「……ッ、ご主人様っ♡♡ 先程はッ、たいへん……申し訳っ、ございませんでしたッ」


 自分のしょうもないプライドの為に、屈服した情けない姿を国民達に見せたくないという利己的な願いの為に、ご主人様にあんな言葉を吐いてしまったのだから。土下座は最上級の謝罪姿勢であるが、それでもシュナが犯した罪を思えば全く足りていないだろう。


「脱げよ、その服。謝罪には要らねえだろ。ここでのオメエは巫女サマじゃなくて、ただの肉便器なんだからよ」


「……ッ! はっ、はいッ♡ かしこまりました…………ッ!!♡♡♡」


 シュナは慌てて起き上がり、巫女服を脱ぎ捨てた。急いで謝罪を再開しないといけないと言うのに、その服を綺麗に畳んでしまう辺りに、彼女の良い育ちが滲み出ている。

 彼女の顔には歓喜があった。異性の前で脱衣を強要されながら、謝罪を求められながら、どうしてか、歓喜に満ち溢れていた。


『ただの肉便器なんだからよ』


 まだ皆様の肉便器でいられる。あれだけの無礼を働き、粗相をし、それでもご主人様はシュナのことを、肉便器だと呼んでくださった。それ故にバカメスは、心の底から歓喜したのだ。シュナは満面の笑みを浮かべ、彼らの前で額を床に擦り付ける。異性に肌を晒し、素面ならば到底出来るはずもない全裸土下座を、シュナは大喜びで彼らに披露してみせた。


「どうしよっかな、俺ら大勢の前で酷え恥かかされたからなァ。頭下げたくらいで許してやるってのもなぁ……。あ! そうだお前。アレやれよアレ。前に仕込んでやったヤツ」


 わざとらしく、まるで今思いついたとでも言いたげに。演技であることを隠しもしない大仰な仕草と共に、彼は言った。


「……ッ、“アレ”……です、か」


 顔を上げたシュナの瞳は、絶望とも歓喜とも分からない色を浮かべていた。恥部はとうに目も当てられないほどの大洪水で、乳首は硬く大きく勃起して、嫌悪と屈辱と快楽とが綯い交ぜになったような正体不明の心の動きがシュナの内側を支配して制御が効かない。


 生まれたての子鹿のように震える脚でなんとか立ち上がったシュナは、ゆっくりとその腰を深くまで落とした。ガニ股に大きく開かれた脚が、本来秘所とされるべき淫谷を彼らの前に何の妨げもなく晒している。何も下半身だけの話ではない。両手は顔の横でピースサインを作るように仕込まれている。要は無様に乳首を勃たせた駄肉を曝け出しているわけだ。顔は笑顔で、それが尚のこと、取らされているポーズの無様さを際立たせているように見えた。


 覚えさせられた快楽。覚えさせられた仕草。覚えさせられたセリフ。シュナの何もかもが、この数日で書き換えられた。


「……ふッ、ふぅ゛ッ♡ …………シュナは、救いようのないバカマゾで、恩人を裏切ってオマンコを選んでしまうッ、皆様専用の性奴隷で〜す゛ッ♡♡♡ そんなマゾメスにッ、こんな立派な巫女服なんて、全く、ぜんぜんッ、必要ありません……ッ!! なのでッ、今からこの服を、“処分”させていただきます……ッ!!! わたちのバカマゾ謝罪おもらしッ、どうか最後までご覧くださ〜いッ☆♡♡」


 片目を閉じて媚びる仕草。不慣れなのが分かるぎこちないウィンク。腰をヘコヘコと振りながら、その下には畳まれた巫女服。これからここに排泄をするのだ。もっとも、小便と潮の水たまりの上に置かれている時点でもう巫女服はとっくに汚れているのだから、そこには破滅的な儀式と辱め以上の意味は無いのだが。


 けれど。


 シュナの緩んだ膀胱は、つい先ほどで小水を出し切っていた。どれだけ力んでも、空っぽの水瓶から水が出てくることはないのだ。延々と無様に腰を振って、どれだけ頑張ってもその事実が変わることはない。


「も゛ッ、申し訳ございません゛ッ♡♡♡ そのッ、でッ、出なくっ♡ さっき、さっきのでッ、出し尽くしてしまったみたいですッ♡♡」


 まあ。


「ッごォ゛お゛オ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?!?♡♡♡♡♡♡♡」


 出なければ出ないと言って、それで済むような世界ではないのだが。


 男の安物鎧がシュナに下腹部に向けて投げ付けられた。腹に深く沈み込んで子宮を押し潰したソレはシュナの身体に深いアクメを刻み、その拍子に彼女の秘所から液体が噴き出た。それは厳密には小便ではなかったのだが、巫女服を穢すには十二分で、全くお構いなしだ。


「ンだよ、出るじゃねえか。そのまま服の濡れてねえところが無くなるまで自分で続けろよ」


「はッ、はひ……ッ!!!♡♡♡ ッん、ギョお゛お゛オ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡♡♡」


 命令に従い、シュナは己の両手で拳を握って下腹部に思い切り叩きつけた。深いマゾアクメを伴ってイキ潮を噴き散らかす。何度も叩きつけた。なんども。振り下ろすたびに、シュナの身体は取り返しのつかないマゾオナニーを覚え込んだ。そんな事にも無自覚で、シュナはただご主人様に捨てられたくない一心で、ひたすら己に向けて拳を振り下ろした。


「誰がポーズ崩して良いって言った」


 だから、必死で気付かなかった。

 ご主人様に命令されたダブルピースを、許可もなく崩してしまっている事に。


「────っ、も、申し訳ございまッ!!」


 謝罪だけは、口をついて反射的に出る。腰はずっと無意識に振りっぱなし、ヘコヘコと。けれど思考の方は完璧に固まってしまった。子宮を本気でブン殴らないと潮噴きアクメには至れないというのに、ポーズを崩して両手を使うのは禁止されてしまっている。


 全裸。両手にピース。満面の笑み。腰をヘコヘコと情けなく前後に振る。その度に貧相な乳が揺れる。思考が止まる。ただイかなければならないという強迫観念だけが脳を埋め尽くしていく。絶頂に満たされる。絶頂。

 絶頂────。


 そしてシュナの身体は。


「んッぎ、い゛ッ、なんっ、なんれッ、イグッいぎます゛ッ、アクメします゛ッ♡♡♡ あッ、いぐッ、あくめっ、アクメっ♡ まんこッ、なんかマンコっ、お゛ッ♡♡ なんでッ、なんっ♡ でもッ♡♡ いっかッ♡♡♡ なんでもッ♡ お゛ッ♡♡♡♡ お゛ほォ゛お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡♡♡♡」


 腰を一往復。振るたびに絶頂。どこでアクメしているかも定かでないまま、脳の奥深くに絶頂の為だけの神経を植え込むように。あるいは脳の全てを絶頂の為だけに作り替えるように。自分の身体が確かな肉便器であることを確かめるように。何度も、何度も、何かの儀式のようにシュナは深いアクメを続けた。


「あ゛りがひょッ、ございます゛ッ♡♡♡♡ こんなッ、こんッ♡♡ イぐッ♡♡♡ お゛ほお゛ッ♡♡ お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡ おぐッぎゅギっ♡♡♡ お゛ッ♡ いぐッ、まんこイグッ、い゛ッ♡♡♡♡ お゛ッ♡♡♡ お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡」






「マンコ振り回すだけでアクメこくようなバカマゾが高嶺の花で国民の憧れとか、マジで終わってんなこの国」


「ギャハハ!」


「まあまあ、そう言ってやんなお前ら。姫サマだって最初の一日くらいは…………いや、1時間くらいは噂通り凛々しかったじゃねえか」]


◁ ▶︎


 1ヶ月ほど前。丁度、彼ら三人がシュナに返り討ちにあった翌日のことだ。今日も彼らは路地裏で騒ぎを起こし、案の定、シュナがそこに駆けつけてきた。


「よう姫サマ、昨日はよくもやってくれたな。だけど今日は状況が違うぜ。このガキが大事なら、まずはそこで服を脱ぎな。お前が素直に俺たちの言うこと聞きゃ、お前の大切な大切な国民様は殺さずにいてやるよ」


 人質だ。

 実に卑怯だが、けれど有効な手だ。

 彼らは3人。シュナは1人。


 3人を同時に倒さなければ、人質の安全は確保されない。出来ないとは言わないが、万が一にでも取り逃せば人質の命が危ない。そんな危険な賭けに他人の命、それも国民の命を賭けることは出来ない。


「…………ッ。わかり、ました……」


 しゅるり、と。帯を解くと、それにより彼女の纏っていた布が落ちる。真っ白な肌。発育途上にある身体。申し訳程度に両手で胸と股を隠すが、その程度でこみ上げてくる羞恥を抑えられるはずもない。ある人を想う乙女の裸が、下衆な男達の前に晒された。


「隠すなよ。殺すぞ」


 脅しは勿論、シュナを殺すというのではなく、人質を殺すというもの。無刀で裸になった今でも、人質が居なければ彼らはシュナに攻撃することさえ出来ないだろう。それ程までに両者には力量差があって、あるにも関わらず、シュナは無抵抗に裸を晒すしかなかった。


 少しの迷いも許されない。シュナは意を決して両手を取り払い、左右に広げ、あまりに呆気なく身体の全てを晒した。羞恥に強張りこそすれ、その態度は実に堂々としていた。


「早くその子を解放してください」


 控えめな乳房も、ぴたりと閉じた無垢な性器も何もかも晒しているというのに、シュナはいつもと変わらない毅然とした態度で臨んだ。人質を抱えている眼帯男はともかく、他の2人は丸腰の女如きに気圧されてしまうほど。


「そこでオナニーしろ」


 その鋭い視線を早く崩したかった。彼女の余裕を奪い取りたかった。圧倒的優位に立っているはずなのに、なぜか男達の方が追い詰められているようにさえ感じた。何かから逃げるように、眼帯男はそんな命令をした。快楽は全てのメスを骨抜きにする。この鬼姫も例外ではないだろう。そう、縋るように祈った。


「…………おな、にー?」


 鮮烈にして無垢。およそ全国民の憧れである鬼姫が、そのような概念を理解しているはずもないだろうに。


「ったく、お前ら教えてやれ」


 結局、怖ず怖ずと取り巻きの男達がシュナの肌に手を伸ばす。その控えめな乳房に、よく形の整った尻に、下劣な指が這う。今まで異性に触れられる機会なんてあっただろうか。シュナは顔を強張らせて不愉快そうな声を漏らす。その顔には未知への恐怖のようなものが浮かんでいるが、恐怖で声を上げたいのは男達の方だ。恐れ知らずの傭兵と名を上げたのはもう過去のこと。今は戦場稼業なんて辞めて狡い商売で安全に稼ぎを上げているのだから。こんな格上の女になんて手を出すべきではなかったのだと、内心、酷く後悔している。後悔しながら、それでも眼前にある極上の肉体には逆らえない。ツンと立ち上がる乳首を摘み、まるで高級枕のように指が沈んでいく柔尻を揉みしだく。


 だから。


「んッ、クひ……ッ♡♡♡♡」


 鬼姫の口から甘い声が漏れたのは、彼らに大いなる安堵を齎した。この女にも快楽という概念は存在していて、他のメスが揃って快楽に逆らえないように、鬼姫もまた、そういう生き物であるのだと。希望のようなものを見た。小指の先ほどピンと勃ち上がって赤く腫れた可愛らしい肉突起が輝いているようだった。これも所詮はメスなのだと、理解した。そこから先、鬼姫を堕とすのに大した時間は必要なかった。


「ッ、ぐギュう゛……ッ♡♡♡」


 身体に走る未知の感覚に、シュナはただ肩を小刻みに震わせて耐えるしかなかった。全身を一切遠慮なく嬲られて、ただ快楽を覚え、無垢な身体は容易く絶頂に至った。どれだけ高貴な存在だろうが、その本質は所詮メスに過ぎないのだと。確かめるように、理解させるように、何度でも絶頂させた。


「そろそろ自分でやれよ。出来るだろ」


「はっ、はい……ッふ、ぅ゛ッ♡♡」


 命令に素直に頷く。人質を取られている以上、無駄に抵抗する意味は薄い。先ほど男達の指がしたのを真似るように、シュナの指が己の乳首を抓り、雌穴につうと沈み込んでいく。

 ピンと勃ち上がった乳首もすっかり濡れそぼった膣も、この一瞬の愛撫ですっかり仕上がっていて、シュナの下手くそな自慰でも簡単に強烈な快楽を訴えてくる。


「そろッ、そろ……ッ♡♡♡」


「ダメだ。ペースを落とすな」


 それから何十分が経ったろうか。何度も絶頂に至って体力も損耗、全身が限界寸前まで追い込まれている。だというのに一向に人質が解放される気配はない。手を止めれば怒鳴られ、人質がどうなってもいいのかと脅され、休むことすら出来ない。満足に息も吸えない。酸欠になりかけた脳では何も考えられない。分かるのは二つ、“くるしい”と“きもちいい”だけ。過剰な快楽に呑み込まれながら、シュナはついに意識を失った。




 シュナが目を覚したのはそれから数十分後。強烈な痛みと快楽に依る覚醒だった。


「ッごォ゛お゛ッほッ!??♡♡♡♡」


「お、やっと起きたか」


 シュナは手枷と足枷を嵌められ身動き取れなくなった状態で安宿の床に転がされ、下腹部に強烈な蹴りを受けていた。あまりに唐突なことでシュナの理解は追いついていないようだが、それでも二、三発追加で蹴ってやれば、ようやく状況も理解出来てくるだろう。無様に気絶している間に宿に運ばれ、拘束され、何一つ抵抗が出来ない状況にされてしまったのだと。


「ッ、ひとじ、ちはッご、ォ゛お゛ーーーーーーーーーーーーーーッ!???♡♡♡♡♡」


 こんな状況だというのに人質の無事を確認しようとして、流石は鬼姫様だ。けれどその発言も腹を蹴られれば止まる。シュナは困惑していた。己の下腹部にめり込む靴先。押し潰される子宮。鈍い痛みと同時に何故か襲い来る、あまりにも鮮烈な快楽。


「やっぱクスリはよく効くな。クソ高かっただけはあるぜ」


「ギャハハ、バカみてえな顔してやんの」


 床の上でのたうち回り、ロクに身動き出来ない状態で必死に快楽を逃がそうと暴れるシュナの眼前に、小さな小瓶が見せつけられる。シュナの小指と大差ないほどの小瓶。今は空になっているその中に、元々入っていたクスリとやらの量はたかが知れている。

 僅かそれだけで、この有様だ。


「解毒薬が欲しいなら、しばらく俺たちの言うことを聞けよ」


 シュナも、アクメ漬けの脳みそで必死に考えて、自分がどんな状況に置かれているかは理解しているつもりだった。仲間を頼れば正体不明の毒に対する適切な解毒薬くらい見つかりそうなものだが、その為には「この状況」を仲間に開示せざるをえない。そうするとリムル様にもこの痴態が知られてしまう、それだけは嫌というのがシュナの無垢な乙女心だ。


「オイ、返事は」


「ッは、ぎょホォ゛お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡ はッはひッ、わがりま゛じたッ♡ ふぐッ♡♡ 聞きまずッ、言うこと聞ッ、ギっひッ♡♡♡♡♡」


 ようやくアクメの波から抜け出して、控えめな胸を上下させながら息を整えていたところ。全く容赦無く、踵が腹に落とされる。そのままゆっくりと体重を掛けて子宮を押し潰す。たったそれだけの動作がシュナに想像しがたい快楽を与えて繊細な脳細胞を灼いていく。


 無垢な脳に上下関係を植え付け、2度と逆らえないように。生意気なバカメスに、身の程を弁えさせるように。何度も、何度も、この場に居る全員が納得するまで、シュナは無慈悲に絶頂させられ続けた。復讐なのだから当然だ。それもあまりに一方的で理不尽な。


「あの時はよくも偉そうにしてくれな」


 その程度の動機だ。シュナの純潔を散らし、尊厳を破壊し尽くす暴力も。態度が気に食わないとか、恥をかかされたとか、その程度。それだけの事で無垢な少女はメスに堕ちる。可哀想だがそれが世界だ。社会だ。善意と正義感に満ちた真っ直ぐな少女が真っ直ぐなまま生きていられるほど、この世界は優しくはないのだ。


「ん゛ぎょッ、ゆるじッ、ゆ゛ッ♡♡♡ お゛ぎッ、ギ、お゛ォ゛お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡ ほッ、オ゛お゛ッ、お゛ッ♡♡ あしッ、とめ、止゛めでッ、ゆるじでッ♡♡♡♡ イぐッ、も、いぐッ♡ いぐの辛い゛ッ♡♡♡ も、イギだぐない゛んでずッ♡♡ う゛ゥ゛ッ♡♡♡ ふッ♡ ウ゛ぎゅう゛ッ♡♡♡♡ お゛ッまたイグぎゅウ゛う゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡♡」


 なんと無様な姿だろうか。顔はぐしゃぐしゃに崩れて、涙と鼻水と涎と何とも分からないもので滅茶苦茶。イキ潮を噴き続けて、のたうち回るようにして絶頂を続ける。全領民の憧れでもあった巫女の姿はそこになく、あるのはイキ恥を晒すマゾメスだけ。そうなった理由はただ一つ、関わってはいけない相手に目を付けられてしまったこと。

 けれど誰もそれを可哀想などとは思わない。何故なら彼らにとってみれば、この理不尽極まりない報復も「して当然の復讐」なのだから。この場に於いてだけは、誰も不運な彼女を憐れまない。


 いや。


「鬼姫ちゃんも俺らのこと見逃してたらこんな目に遭わずに済んだのになあ。可哀そ〜」


「ギャハハハ」


 ただシュナを煽り散らかす為だけに、彼らは憐れむ。決して心の底本気で言っているわけでもなくて、口先ばかりの適当な憐憫だが。それは彼女の無様を嘲笑う為だけの実に露悪的な憐れみで、却ってタチが悪い。もっとも幸いというか、今のシュナはそんな煽りに耳を傾けられるほど余裕を持ち合わせていない。耳にも、頭にも入ってきていないだろう。


「おいゴミマゾ、土下座しろや」


「はッ、ぎゅ、ぐッ♡♡♡ はい゛ッ♡」


 不慣れで不恰好な土下座。少しでも形が崩れていれば、口頭での指摘より先に足が飛んでくる。蹴られ、踏まれ、その度に浅ましくも無様に絶頂し、シュナは一つずつ覚えていく。彼らの前での振る舞い、謝罪の作法、喋り方、媚びの売り方。普通に生きていれば全く必要のない下品なマゾメス作法を、間髪入れず飛んでくる褒美とお仕置きによって理解させられる。


「イ゛ッぎゅギぎ……ッ♡♡♡ あ゛りがひょ、ございま゛じゅッ♡♡ ふ゛ゥ゛うッ♡♡♡」


 頭を踏まれ、踏み躙られ、絶頂。

 地獄のような屈辱を味わうが、この時のシュナはまだ理解していない。これはあくまで序の口、それは辺獄とでも言うべきか、ただ地獄の入り口にしか過ぎないのだと。


 幾度と犯され、芸を仕込まれ、日が沈み、そして次の日が昇るまで一睡も出来ず、その辺りまで来てようやく理解した。今夜を耐え抜けばなどという話ではなくて、これは始まりに過ぎないのだと。これより始まったのは一過性の屈辱的暴力ではなく、彼らが飽きるか許すかするまで続く永遠の地獄なのだと。


「う゛ゥ゛ぎゅッ、ぐぅ゛……ッ♡♡♡ ふぎ、ゅ゛う゛ウ゛ッ♡♡ イ゛ぎッ、ぐ、ぅ゛、う゛ッ♡ う゛ゥ゛う…………ッ♡♡♡♡♡」


 少女は床に転がされ、頬を濡らし、嗚咽とも喘鳴ともつかない声を漏らしていた。

 気付いてしまったが故、無垢な少女の心はここに砕けた。憧れのあの人だけが僅かに残った心の支えであって、辛うじて人語を解する程度の正気こそ保ててはいるが、全ての抵抗を放棄し、半ば諦観でこの状況を受け入れた。あるいは想い人への憧れだけが強烈に残っていたからこそ、明日も生きる為、彼らに媚び諂い、命だけは助かる道を選んだのか。彼女が何を思ったかは彼女だけが知るところだが、少なくとも、全てが終わった朝、もしくは始まった朝であるが、そこに無垢な少女は無かった。


 残ったのは、嬉々として雄に媚びる雌の形をした肉。どうだろうか、そこにかつての鬼姫の面影は僅かにでも残っていただろうか。堂々と自らより遥かに大きな体躯の男どもに立ち向かう街の英雄の面影はあるだろうか。


「今日はこの辺で帰してやるが……最後によォ、仕込んでやった芸を披露してみろ。ホラさっさと服畳んでそこに立てや」


「っ、は、はい゛……ッ!!」


「やる気が足りてねえと判断したら即絞めるからな。死にたくなきゃ本気でやれよ」


 純白だったはずの巫女服は、自らが濡らした床を拭くのに使った為、黒ずんでいる。それを丁寧に畳み、己の前に置いた。ガニ股で腰を沈めて、両手にピース、涙を滲ませながら満面の笑みで雄どもに媚びる自らの身体の真正面に。


「身のほどを弁え゛ず、メスの分際でみなさま゛にッ楯突いて゛っ……たいへんッ、申し訳ありま゛せんでじたッ♡♡♡ どうかッ、どうか命だけはッ、どうか……っ♡♡ このバカメスに゛ッ、お慈悲を……ください、ませっ♡」


 腰をヘコヘコと振って、品の無いダンス。何度も蹴られ、叩かれ、犯され、この一晩で覚え込まされた命乞いの作法。少女の何もかも慰み者として使い潰され、命さえも彼らの遊びの為に掌握され、必死の命乞いも、今やただの見せ物に成り下がった。


「い゛ッ、イギまずッ♡♡♡ 敗北命乞い゛アクメきま゛ずッ♡♡ ご覧くださ゛いッ、このッ、こ、この゛ッ、マゾっ、バカマゾっ、い゛イグっ♡♡♡♡ お゛ォ゛ッ♡♡ お゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡ ンごッ、ごぎょッ♡♡♡ お゛ッ、出るッ、で、でッ、や、嫌っ、いや゛ッ♡♡♡♡ あ゛ぎゅッ、ぐ、う゛ゥ゛……ッ♡♡♡ う゛ッ、い゛ぐッ♡♡ う゛ッ♡ う゛ぅ……っ」


 少女は泣いていた。「芸として仕込まれた」通りに糞尿を撒き散らして、自身の身体と大切な衣服を穢して、同時に人としての尊厳も何もかも穢された、あるいは自身によって穢してしまったという事実に無意識に涙を流していた。

 それでも笑顔を崩さないのは、腰を振るのを止めないのは、ピースサインの両手を下げないのは、そうしなければ命の保障がないからだ。自分の命もだが、市民の命もそうだ。彼女を捕まえる為に平気で人質を取るような奴らだ。機嫌を損ねれば何をされるか分からない。


「ギャハ、はははッ、は、はーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」


「ホントにやりやがったぜコイツ!」


 だから、罵倒めいた彼らの笑い声の全てが耳に届いていても、腰を振るのを止めない。どれだけ屈辱的であろうとも。雄に媚びるだけが生き甲斐の雌を演じ続けるしかない。


 それは、逃避でもある。己の中にある弱さ、快楽を求め雄に媚びようとする雌特有の弱い精神性を「許し」「受け入れる」為の。少女の中には確かにあった。この屈辱的な状況にさえ絶頂を覚えてしまう致命的なマゾヒズムが。それから目を逸らす為、少女は雄に媚びる事の大義名分を、市民の日常を守る為と位置付けた。実に愚かな雌だ。守るべき市民達さえ利用して、少女は己の快楽を追求してしまっている。


「あー満足した。俺ら帰るわ。また気が向いたら呼び出すからそのつもりでな」


 それだけ言い残して、彼らは帰った。彼らが部屋を出てしばらくは見送りのつもりで腰を振り続けた。いつになれば止めていいのか指示をされなかったのと、あまりすぐに止めては彼らが引き返してきた時に何を言われてしまうか分からないからだ。結局、小一時間経った頃だろうか。身体の痺れるような疲労感で、致し方なく少女は腰振りを止め、へたり込むようにその場に腰を落とした。濃い雌臭と精液の雄臭さと糞尿の臭いが満ちた嫌な空間にただ一人取り残された少女は、動き続けていたが故に息も絶え絶えで、不愉快ながらも全てを諦めて深呼吸をする他になかった。


「……っ、げほっ、け、ほ、っ…………」


 当然蒸せる。吸った空気を肺に通そうとした瞬間に、鼻から脳に嫌な感覚が走る。それでも酸素を求める本能には抗い難く、何度も息を吸っては何度も咳き込んだ。


 ようやく落ち着いてきた頃には、少女の鼻腔は慣れからだろうか、最早この部屋の酷い臭いを認知出来なくなっていた。


 そうして他のことを考える余裕が出てきてようやく、目の前に広がる惨事を思い出す。自身の手で糞尿まみれにした服。当然ながらこれ以外に着替えなど持ち合わせていない。これから宿を出る少女に選ぶ事のできる選択肢は二つ。このまま服を着ずに裸を晒して歩くか、酷い悪臭を放つ服を仕方なく着るか。どちらを選んでも地獄。だからこそ、どちらを選んだかは個々の想像にでもお任せしよう。一つだけ言えるとすれば、少女は案の定というか帰路の途中で市民に見つかり、見兼ねた市民により風呂と着替えを貸し出される事で事なきを得た。


◁ ▶︎


 というのが、初めて彼らに「躾けられた」日のこと。それから何度も彼らに呼び出され、少女は日に日に、密かに、変わり果てていった。


 少女はずっと、現実から逃避している。


 市民を守る為に、彼らが罪なき市民に手を出さないように、自分が身代わりになっているのだと、本気で心の底から思っている。彼らに絡まれた市民達を救えるなら、代わりに自分が彼らの慰み者になっても構わないと。


 事の本質は全くの逆。


 少女は自分が虐めてもらう為だけに、市民をダシに使っている。本人も無自覚に。あえて彼らを挑発するような対応で市民を救うのも、効率良く彼らを苛立たせて「お仕置き」をもらう為だけに過ぎない。自分自身に対しても「市民に怪しまれないように今まで通りの態度を演じている」と言い訳しやすいのが良い。


「さて、次は何してやろうか」


 勿論そんな稚拙な企みは、誰の目から見ても明らかだった。少女は日常的に発情していて、普段こそ上手く隠しているが、安宿に連れ込まれれば化けの皮も維持していられなくなる。嬉々として尻を差し出し、叩いてくれお仕置きしてくれと望んでいるような態度を取られて、気付かない方がおかしな話ではある。それを当人だけは「まだ気付かれていない」と思い込んでいるのだからお笑い草だ。


「そうだな、挿入────」


「ッ、っ…………♡♡」


 分かりやすい。分かりやす過ぎる。明らかに目が輝き、期待している。そして、そんな期待に簡単に応えてやるはずがない。


「────は、まだにしよう。先に咥えろ。口でご奉仕、勿論構わねえよな?」


「なッ、あ…………は、はひッ、かしこまりましたッ!!♡♡♡ オチンポ様っ、咥えさせていただきます、失礼します……ッ♡♡♡♡♡」


 彼らがこの事実に気付いた頃から、明らかに責め苦が優しくなった。それは当然ながら彼女の身体を労ってのことではないし、全ては彼女に対しての悪趣味な遊びに過ぎない。いつプライドと建前と自分への嘘を捨てて、向こうから無様に挿入を求めてくるか。求めてくるまでに何日かかるかを3人で賭けている。


 今日も3人分を咥えて奉仕、コレだけでおしまい。大勢の前で叱り散らして恥をかかせたというのに、僅かそれだけ。あまりに露骨な態度に、けれど少女はまだ気付かない。挿入してほしい。もっと強烈に虐めてほしい。そんな欲求ばかりが頭を埋め尽くして、難しいことを考えるような領域を持ち合わせていないのだ。


「今日はこれで終────」


「そのッ……あ、あの、遮ってしまい、申し訳ございません゛ッ♡♡」


「ああ、次から気を付けろよ。で、要件は」


 また。以前なら少しでも発言を遮れば一晩中「お仕置き」と称したアクメ漬けだった。それが簡単に許され、発言を促された。


「………………その。その、ぉ……」


 少女は目を逸らし、ゆっくりと、足を開いて3人に見せつけるような体勢をとった。まるで年頃の少女のように顔を真っ赤にしながら、自らの手で割れ目を広げ、かつて教え込まされた雄に媚びる為の仕草を披露する。


「ここ最近、ずっと使っていただいてなくて……ッ、ふ♡ お恥ずかしながら、疼きっぱなしのマゾまんこっ…………どうかッ、どうか挿れるだけでも゛ッ、使っ、つかって、皆様の性処理用便器とし゛で……ッ♡♡ 思い切り゛、ぶち犯ひっ、で、いだだげ、ません゛かッ♡♡♡」


「だってよ。どうする?」


「ギャハ」


「でも性処理ならさっき済ませたしな。もう必要ないよな」


「そんっ、な……ッ♡♡♡ そこをっ、そこをどうかッ♡♡ おまんこッ、せいしょりっ♡」


「だけどよ────」


 これは全くの余談だが、兵法の本から一つ、戦争に勝つ為のコツとして綴られていた内容を引用する。


 相手が求めているものを理解せよ。


 相手が求めているものが分かれば、相手の次の行動が読みやすくなり、結果的に有利に立ち回りやすくなる。つまるところ、求めているものが手に取るように分かる少女が、彼らに勝てる道理は初めから無かった。何もかもが彼らに有利に進んでいき、結果、少女はどうしようもないところまで追い詰められた。


「────お前がブチ犯してほしいってお願いするなら、考えてやってもいい」


 詰み。あるいはチェックメイト。逃げ場はどこにもなく、己が抱えてきた欺瞞と立ち向かう時が訪れてしまった。

 市民を守る為に仕方なく犯されるのと、自らの意思で犯してくださいと懇願するのとでは、全く意味が異なる。結果的に犯されているという事実は同じだとして、むしろ、犯されているという事実以外は全てが違っていると言える。


 具体的には「屈服」を自覚するか否か。快楽に負け、快楽を望むようなメスになってしまったと本人が自覚するか否か。自らの意思で自ら性交を懇願させるというのは、その「自覚」を与える為の儀式だ。これを自覚してしまったメスは脆い。陥落したも同然だ。女をメスに堕とす時、彼らのような悪漢はまず第一のゴールとしてここを目指す。


 だから。


「…………ッ、ふ、ぅ゛ッ♡♡♡ おまんこッ、おまんこ、してください゛ッ♡♡ もう゛ッ、ずっと挿れ゛でなくて……もう頭が、限界っ、なんです……ッ♡♡♡♡ どうかッ、どうか、お願いします…………っ♡♡ 姫様気取りのバカまんこ、皆様のご立派なオチンポ様でっ、どうかブチ犯してください……ッ♡♡♡♡♡♡」


 少女は負けた。




 これからも少女は街の憧れとして、巫女姫として生き続けるだろう。その裏では淫らに性交を懇願するバカマゾとして、本性をひた隠し、誰にも悟られまいとしながら。


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