「──木村が全然、手を出してくれないんだ!私は、ゴムだって使うつもりないのに!」
「大切にされてるってことじゃない」
樹瀬リノが愚痴る言葉に、匂宮御巫はなんとも気の無い返事を返した。
リノが大学三回生にも関わらず、下手すれば小学生にしか見えないのに対して、御巫は女性にしては異様なほど身長が高い。かつてリノの従者を務めていた、蒼山よりも背が高いくらいだ。
胸も太腿も尻もむっちむちのバインバインであり、リノも大学に入ったばかりの頃は随分と嫉妬したりもしたものだが、三年の付き合いの中で慣れていた。
「大切にするのと大事にするのは別なんだよ!分かるだろ!?」
「なに、その哲学的な問いかけ。言葉遊びは趣味じゃないよ、あたし」
手酌でビールを注ぐと、御巫はリノの前にコップを置く。
言葉はいらない、飲んで晴らせということなのだろう。
「(いい奴だと思うんだけど、友達いないんだよな、こいつ)」
チビチビとビールを舐めながら、行きつけの居酒屋だからと言って「ワサビ丼つくって」などという狂気じみたことを口にしている、御巫の横顔を見つめる。
タッパはとんでもなく高いが、顔も体付きもかなりの上玉。様々な事情からこの世から情報ごと消えてしまったが、三大名家と呼ばれていた事もある樹瀬の家にも、まるで物おじせず「あたしも“血族”らしいし」とよく分からないことを言って仲良くしてくれた。
だからリノとしてはいい奴かつ親友扱いなのだが、周りからの評価はボロクソに悪い。
あいつはロリコンだから近づくな、と面と向かって注意してくるものさえいたが、それはリノのこともディスってるだろと思って意地になり、こうして友人関係を続けている。
「とりあえず、望くんと近くセックスしたいんだ、リノは」
「あ、有態に言えば……木村のお母さんも、了承してくれてるし」
「それで、できれば望くんの方から手を出されたいと」
「だって、なんか女の側から行くのは、はしたない気がするだろ!?」
「誘ってる時点ではしたないよ。ふぅ……これはもう、看過できないな」
「え? 何言って……」
手からコップが滑り落ちる。
ばしゃーとビールがテーブルに広がり、慌てておしぼりを取ろうとした手が、勝手に台の上に落ちた。
「あれ……なんだろ、久しぶりに飲んだからか……頭が、ふわふわして……」
「そ。じゃあ、一人で家まで帰るの危ないし、あたしの家に行こうね」
「う、ん……」
リノは力なく御巫の胸に倒れ込み、その甘い体臭を嗅ぎながら、ゆっくりと目を閉じる。
御巫が店主に多めにお金を払っているのが見えて、迷惑料かなと少し申し訳なくなった。
※
「いっ……♥ ひっ、あぁぁぁぁぁぁっ♥ あ、あぇ……?」
「おはよう、リノ……♥」
どちらかと言えばクールな印象だった御巫が、機嫌よさげにリノの顔を覗き込んでくる。
痛いような、切ないような感覚がいきなり襲いかかり、自分の声で目を覚ましたリノは、ひっ♥ ひっ♥ と喉が鳴るのを抑え込んで、部屋の中を見回す。
……そこら中の壁に、リノの隠し撮り写真が貼りまくられている。しかも、性的なニュアンスを含めた角度限定で、より幼く見えるように工夫されているものばかりだった。
季節やリノの服装から考えて、それらは大学に入った時から撮られ続けており、恐らくは御巫と出会った時期と一致する。それはボディーガードの蒼山が健在だった時、彼女を易々と上回って撮影が行われていたということであり、二重三重の衝撃をリノにもたらした。
「み、御巫、これ……いひぃぃぃぃっ♥」
「リノに気を遣って、こんな遠回しの撮影しかこれまではできなかった。けれど、今日からはどんな可愛い写真も取れるね……ふふっ♥」
着ていたはずの服を脱がされ、それだけなら酔っぱらって粗相した可能性もあるが、リノは自分の乳首がぎゅぅぅぅっ……♥ と御巫の指に潰されているのに気付き、痛みと驚きと僅かな享楽の混ざった悲鳴を上げた。
「はっ、へぇぇぇ……♥ み、御巫、何してぇぇ……♥」
「望君が、手を出してくれなくて不満だったんでしょ? リノが積極的だって知ってたら、あたしもさっさと行動に移してたのに……ほら、望君はこんなことしてくれる?」
「あっ♥ あぁぁっ♥ や、やめっ……やめろぉぉ……♥」
くりくりと強めに乳首を指で押しつぶされながら、引っ張ったり逆に胸の奥に沈めようとしたり。
身長は低いが精神的には二十越えで、性的な知識や今日もだってあるリノは、その巧みでありながら乱暴な指使いに、体を瘧のように震わせる。
「やめろ? これまで友達の顔して、ずっとリノに手を出さないように我慢してきたのに……やめろ? まだ我慢しろって?」
「だ、だから、何言ってるのかわからなっ……いひぃぃぃぃぃぃっ♥」
「ムカついた……大体、あんたはなんで本物のロリじゃないのよ! この紛いものがっ!」
御巫の口調が突然荒々しくなると、乳首をつねったままで体が浮き上がるほど引っ張り、リノは弓なりに体を逸らせた状態で無理やり起こされ、喉からは「あぁぁぁぁぁっ♥ ふあぁぁぁぁぁっ♥」と情けない嬌声が漏れる。
親友だと思っていた女性は、小さなリノの乳首をつねり上げてせっかんしながら、れろれろと薄い胸の谷間に舌を這わせて、小さな声で「謝れ、謝れ、謝れ……」と囁きかけてくる。
まさかロリコンという噂は本当だったのか、これまでの友情は性欲を隠してのものだったのか……いろんな思考が頭をよぎるが、まずはこの痛みと苦悶から解放されたいと、そのことで頭がいっぱいになる。
「ご、ごめん、なさいぃぃ……いひっ♥ み、御巫、許してぇぇぇ……♥」
「素直に謝れて、偉いね……それで、何が悪かったのかは理解してる?」
「わ、私が……あっ、んあぁっ……♥御巫に、な……何か、怒らせることして……おほぉぉぉっ♥」
「違うっ! 適当言うな! 折檻だ!」
ずちゅるるるるるっ♥ じゅるるるるるるるるっ♥ と激しく乳首をすすり上げられ、リノは幼い見た目に似合わないほど胸の先端を勃起させられてしまう。
子作りまで考えている恋人の木村ならまだしも、これまで友人だと思っていた御巫に、同性の相手に無理やり性的に興奮させられ、体が吊り上げられてしまうのを懸命に耐えている、ガニ股に開いた足がぷるぷると震える。
「リノはあたしの理想だったんだ……ようやく、あたしは決して誰にも穢されない天使を見つけたと思った……それなのに、男は作るわセックスしようとするわ! ロリはそんなことしないんだよ! この偽ビッチ幼女め!」
「ひぃぃぃぃぃぃ~っ♥ や、やめてぇぇぇぇっ♥ は、歯を立てるのは、やめっ……いぎぃぃぃぃっ♥ ちぎれちゃうぅぅぅぅぅっ♥」
がじがじと乳首を噛まれ、涙を流しながらも気持ちよくなってしまい、リノは自分のことを大いに疑う。リノは最近になって、自身のアイデンティティを揺るがすような事件に巻き込まれたばかりであり、恋人への過剰ともいえるスキンシップも、彼に寄る辺ない心を預けて甘えている面があった。
そこで突然、理不尽な理由で親友に怒鳴られ、弄られる……普段のリノなら「お前、何言ってんだ!?」と最後まで抵抗するだろうが、今の彼女の胸の内には「もしかして、本当に私が悪いんじゃないか?」という不安が消えない。その結果、滅茶苦茶な犯罪者宣言をしている御巫を、完璧に拒絶することが出来ない。
「ふぅぅ……もう一度、今度は友達なんて生ぬるい関係じゃない。未来のお嫁さんとして、徹底的に躾けてあげる必要があるわね……♥ 男なんかに腰を振らない、純真無垢だけで、けれどあたしにだけはクソエロい……そんなロリ雌に♥」
「や、やぁぁぁっ……♥ た、助けて、木村ぁぁぁ……木村、助けにき……」
「望くんの名前出すなっ!」
「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁっ♥」
思い切りお尻を叩かれて、リノは悲鳴と共に驚いてぴゅっ♥ とお漏らしをしてしまう。
それを理由にして更なる苛烈な暴力が襲ってくるのではと焦るが、リノとしては恥ずかしくて仕方ないそれは、どうも御巫としては許容範囲にあるようで、お漏らし自体を責められることはなかった。
代わりに髪の毛に顔を埋められて鼻を鳴らされ「こんな甘ったるいガキ臭で誘いやがって……♥」唸ると、御巫は何度も、何度も激しくリノのお尻を打擲する。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁっ♥ あっ、ひあぁぁぁぁぁぁぁぁっ♥ やめてぇぇぇぇぇっ♥ やべてぇぇぇぇぇぇぇぇっ♥」
「徹底的に躾けるからね! 望くんの名前を次に出したら! リノには何もしない……あいつのことズタボロにして、ハッテン場に縛って置いて来るからな! わかったか!」
「は、はうぅぅぅぅぅっ♥ わ、わかったぁぁぁ……わかったからぁぁぁ……うぇぇ……ひっく、ぐすっ……御巫、もうやめて……私が悪かったからぁぁ……」
望の危険までにおわせる発言に、リノは完璧に屈服してしまい、枕に顔を埋めてぐすぐすと泣くことしかできない。その枕からは御巫の甘い匂いがふわっと漂い、良い友人だった時間が思い出されて、ますます泣けてくる。
「ふふっ……素直でいいね♥ そうやって、言うことをちゃんと聞くなら虐めたりしない……むしろ、望君なんて相手にならないくらい、愛してあげる……♥」
「んっ……んんっ……♥ ん、あぁぁ……ん、ぅぅぅ……く、ふぅぅぅっ……♥」
先までの激情が嘘だったというように、御巫から落とされる優しい口づけと、秘所の割れ目を指一本で優しく撫でる仕草。それらは本当に巧みで、リノが自慰をする時など相手にならない快楽を頭に伝え、体を火照らせていく。
このまま、御巫に従っていれば気持ちよくしてもらえて、優しくもしてもらえる……そうすれば、望に合わせてもらうこともできるかも知れない……そんな甘いことを、リノは考えてしまった。
それはつまり……そこに着地するかも分からないのに、過程は全て受け入れると、そう宣言してしまったも同然である。
「リノの乳首、ずっとひくひくしてるね……♥ 気持ちいい、あたしとのキス?」
「んっ……んふっ……♥ 気持ち、いいよぉ……んっ……ん、はぁぁ……♥ みか、なぎぃ……♥」
「ああ、リノ……甘えてくる姿は、本当に天使みたい♥ 元鬼とか知らないわ、あたしのモノにするんだから♥」
それは、リノ本人ですら正確に理解しておらず、誰も覚えていないはずの情報。
サラリと語ってみせた御巫だが、リノの反応は鈍く、御巫の胸に顔を埋めて「んっ……優しい、匂い……♥」などと甘えてみせている。
そんな半分放心状態のリノだが……彼女を現実に引き戻したのも、また御巫だった。
「それじゃあ……リノがどんな娘なのか、だれのモノなのか、ちゃんと表明しておかないとね……♥」
「えっ……へ?」
ニコニコと御巫が見せてきたのは、小学校くらいの子供が胸につけるワッペンだった。
花を模した形になっているそれは、片方には「じゅせ リノ」と書かれており、もう片方には「みかなぎの」と書かれていた。
そして、何よりも重要なのは……留め具の部分が、針を刺すタイプになっていたことだ。
「ひっ……ひあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっ!? やだやだやだぁぁ~っ!? やめてぇぇぇぇっ! 怖い、怖いぃぃぃぃぃっ!」
「怖くないわよー♥ リノは強い子だから、これくらい我慢できるって♥ ほら、ちゃんと事前に気持ちよくしてあげるから……はい、やさしーくシコシコー♥」
「ひぅぅぅっ♥ お゛っ♥ お゛はぁぁぁっ♥ やらっ♥ おっぱい、立つなぁぁぁっ♥ ち、乳首、引っ込んでぇぇぇぇぇっ♥」
リノの叫びもむなしく、御巫の指で繊細な乳首コキを受け、彼女のロリ乳首はビンビンと勃起して天を突いてしまっている。
きゅっ……♥ と強めに握って血流を止めてから、針が横から添えられ──ぷすぅぅぅっ♥ と乳首を貫いた。
「ひぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♥ いぎっ、ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ~っ♥ あはぁぁぁぁぁあぁっ♥ ひぃぃぃぃぃはぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ~っ♥」
「よしよし、痛いけど気持ちいいねぇ♥ リノはマゾだもんねぇ……完璧に幸せなのより、少し不幸でも騒々しい方が本当は好きでしょう? それを、あいつは分かってない……あたしは、ちゃんとリノのことを考えられるからね♥」
「ひっ、ひぅぅぅっ……♥」
じんじんと焼けるような痛みが残っているのに、もう片方の乳首がちゅこっ♥ ちゅこっ♥ と強制勃起させられてしまう。いや……触られる前からそこはビンビンにおっ勃っていて、御巫の評が正しいと示しているかのようだった。
「(本当に、私……マゾ、なの……? ち、乳首……針で刺されて、気持ちよくなっちゃったの……?)」
消えてしまった従者たちのことを思う。彼女たちは、リノが不幸だったから、それを満たすために居たのだと。望と出会ったことで役割を終え、消えてしまったのだと。
望のことは大好きだけれど、四人を一人にしてまで、彼だけを選ぶ必要があったのか?
「はい、他の人のこと考えるのは、きーんし♥」
「きゃひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♥ は、針ぃぃぃぃぃぃぃっ♥ ちくびっ♥ 乳首に針、きてるぅぅぅぅぅぅっ♥ あきゃっ、ひへぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~っ♥」
「気持ちいいよね、リノ……あたしのモノになるのは気持ちいいんだよ、可愛いリノ……♥」
「んむぅぅぅぅ~っ……♥ き、気持ちいい……乳首に針♥ 気持ちいいのぉぉぉ……♥ えへぇぇ……♥」
自分の名前と、飼い主の名前と乳首に晒す、間抜けの極み。
それを気持ちよいと感じてしまったリノは、ふんふんと鼻を鳴らして御巫の胸に顔を埋める。
甘い乙女の匂いを肺腑いっぱいに吸い込む顔は……重荷を下ろした、自然な笑みが浮かんでいた。
※
「──ただいまー。リノが取ってるから講義も結構履修してたけど、一人だけだと何にも面白くないね」
「ほぉぉぉっ♥ んほぉぉぉっ♥ おかえり、御巫ぃぃ♥ ほぉっ♥ おんほぉぉぉっ♥」
あの日以来、ずっと御巫の部屋で暮らしているリノは、名札を無くさないようにと結わえてもらった鈴をチリチリ鳴らしながら、頭の後ろで手を組んで腰をヘコつかせ、主人の帰りに全力で喜びを示していた。
にまぁぁぁ……と堕落しきった笑みが口元には浮かんでおり、ぴしゅっ♥ ぴしゅっ♥ と腰を振る度に甘くて酸っぱい淫臭が広がる。
「ふふっ、やっぱりロリビッチはこうでないとね……そうそう、望くんがリノのことを聞いてきたけれど、知らないって答えておいたわ。直に諦めるでしょ、彼モテそうだし」
「やぁぁ……♥ 御巫、雄の名前なんて口にしちゃダメ♥ おマ〇コさわってぇ♥ いじめてぇ♥ きもちーことしてぇっておねだりしてる時は♥ 私の事しか考えちゃダメなのぉ♥」
恋人の名前を出されても、むしろ逆に嫉妬して自分のことだけを見てほしいと懇願するリノ。
完璧にレズ嫁に堕ちた姿に安心しながら、リノの秘所の中央で、ぷっくらと赤く勃起している部分を、御巫は優しく指で摘まんで見せる。
「んひっ……はぁぁぁっ……♥ しょこ、気持ちいい……好きぃぃぃぃっ……♥」
「ここにも、ピアス通そうか……そっちは、婚約指輪とかつけちゃおう♥」
「はぁぁぁぁ……うれ、ひぃぃぃっ……♥」
「ふふ、それじゃあ夜ご飯食べたら、さっそくね♥ リノはサビ抜きしか食べられなかったよね……♥」
じょぼぼぼっ……と嬉ションを漏らしてしまうリノは、見た目も手伝って、どこからどう見ても淫乱な従順なロリ嫁であった……。
今回の攻め役
※匂宮御巫(におうのみや みかなぎ)
・大学生。リノの同級生であり、望の先輩。一見するとクールビューティな長身美女なのだが、その実態はロリコンかつ非常に邪悪な性根の持ち主であり、高校時代からの知り合いは彼女がいくつも事件を起こしているのを知っていたことから、リノに警告をしていた。
・年若い少女しか愛せない性癖というよりは、見た目の幼い娘に異様に執着するというのが正しく、合法ロリも全然いけるが、それはそれとして「天然ものだけを愛していた自分を狂わせやがって」と理不尽な怒りをぶつけてくる。
・リノの素性(面心鬼ジュセリノの生まれ変わり)を知っている旨を口走ったり、人々の記憶から消えているはずの樹瀬家について覚えている節があるなど、正体不明なところがある。蒼山が健在の頃から平気で盗撮を行い、かつ親しい友人と認識されていた辺り、恐ろしく擬態能力が高い。
・ちなみに、一人に恋をしている間は徹底的に一途であり、好みど真ん中の幼女や合法ロリを前にしても浮気したりはしない。
・またこれまで手を出してこなかったのも、三面鬼たちを消してしまうのが正しい選択と思っていなかったからであるらしく、実は結構人情は深い方。だからこそ、望の選択が完全に肯定されてしまうリノとの子作りにキレたというのが、本編の真相。
屋根が高い
2023-06-27 10:10:30 +0000 UTC火落ち
2023-06-27 10:03:27 +0000 UTC