「──こんにちは。捕虜という言葉の定義を書き換えた方が良いほどに、活力に満ちているというのは、あたなでよろしかったでしょうか?」
「そうだな。ついでにお前たちの辞書に無いだろう、新しい解釈を付け加えておけ。『いずれ反旗を翻され、致命の打撃をもたらす存在』とな」
“鉄血”に所属する戦艦であり、自らを“希望と無念の徴”と宣ずる、そんなウルリッヒ・フォン・フッテンがロイヤルの捕虜となってから、はや一週間が経過する。
多くの捕虜は捉えられれば消沈し、時が経つごとに気力も失せ、あるいは逆に不安から凶暴さを増していくものだが、ウルリッヒに関しては囚われてから今日に至るまで、一向に態度が変遷しない。
どこか達観的で怜悧な雰囲気を、如何なる苛烈な尋問も、あるいは非合法スレスレの拷問ですら揺らすことすらできず、捕らえているはずのユニオンの側が消耗を見せ始める始末。
そんな状況に、遂にユニオンは尋問役として手を挙げていた彼女……プリマスに役目を任せることになった。
薄い菫色の髪に、ロイヤルらしい純白のドレス姿。気品で清楚な立ち振る舞いを見せるプリマスに、ウルリッヒはいよいよロイヤルも人材が尽きたのかと片眉を跳ね上げてみせる。
「尋問をする側が、その頑強さに押されて消耗する……これまで鉄血の戦艦と幾度かこのような場でまみえてきましたが、ここまで強固な態度を取る方は初めてですね」
「硬軟の差は多少あれど、鉄血の船ならば他の誰もが、私と同じような態度を取っただろう? 私も同じだ、決して屈しない」
「あら……皆さんと同じようにしてくださるのなら、とても楽ですね。一人の例外もなく、誰が主人であるかを理解してくださいましたもの」
ウルリッヒはプリマスの物言いを、ハッタリだと切り捨てる。
鉄血の者にそんな惰弱はいないという信頼、それに加えてこの架空存在がそこまで優秀な尋問官には見えなという事実もある。
言葉を返すことなく、冷笑で以て応えるウルリッヒに対して、プリマスはどこまでも清楚で、たおやかで……だからこそ、手加減や歯止めの利かなさを感じさせる笑みを向ける。
しかし苛烈な性格のウルリッヒは、脅威となるのも自分と同じような烈女めいた性格の持ち主だけと無意識に判じており……プリマスの尋問が始まる瞬間までは、彼女に一切の警戒心を抱いていなかった。
※
──ぱぁんっ♥ ぱぁんっ♥ じゅぽっ♥ じゅぼぉぉっ♥ ずっちゅ、ずちゅっ♥ ぱんっ、ぱんっ♥
「お゛ほぉぉぉぉぉっ♥ ほっ、ほぉぉぉぉんっ♥ ふぉっ……おほぉぉぉっ♥ んおぉぉっ……お゛ぁぁぁっ♥」
激しくも淫らな水音と、断続的な乾いた打擲音の中に、ウルリッヒのケダモノの咆哮めいた嬌声が混じっていた。
黒髪のショートヘアから覗く、ツノを思わせる赤いヘッドギアこそ保たれているが、今のウルリッヒが着せられているのは、鉄血の戦艦らしい黒を基調としたパンクスーツではない。
艶やかな桃色に染め上げられた、華美で細工の多い花嫁装束……元は中性的で、どこかワイルドさや雄々しさを感じさせるウルリッヒが、雌であることをこの上なく強調するような服装であり、また尋問官であるプリマスの“絶対にお嫁さんにして、生涯愛しぬく”という、狭愛が覗く衣装であった。
「ほぉら、ウルリッヒさぁん、お口を開けてくださいませ♥ あーん……れぇ……♥」
「んぎゅふぅぅぅっ……ごきゅっ、ごくんっ……♥」
「私の唾液はいかがですか♥ この“尋問”を受けた方のほとんどは、中毒のように途中からは求めてやまなくなるのですよ……♥ 私はそんな、砂漠で水を求めるような愛らしい姿に、求めるがままに与えるのが……本当に、心を満たされるのです♥」
「ふ、ふざけぇ……ふざけ、るなぁぁぁ……♥ こ、こんなもの、何も感じてなど……あぅぅぅっ♥」
ウルリッヒの固く閉じられていた、雌の形を象ってこそいるものの、使用されることは前提としていなかった場所……女性自身には今、プリマスが装着した後付生体パーツ……両性具有の男性器がみっちりと詰まっており、一切の加減なく極上の腰遣いを以て、彼女の形へと改修されている真っ最中であった。
今は前の穴を使われているが、よく見てみればウルリッヒの菊門もまた、腸液を垂らしながら桃色の肉を露わにして開ききっており、後ろの穴がこれよりも前に、閉じなくなるほどの陵辱をされたことを知らせている。
「(こ、こいつ、は……どうして、何も聞いてこない……? ま、まるで、交情を行うこと自体が目的であるような……ぐぅぅっ、あ、頭がおかしくなりそうだ……!)」
プリマスは尋問の一環として、このふたなりチ〇ポを用いたレイプを行っているのだが、その割に質問めいたことを一切行わない。ひたすらに犯し、愛で、陵辱し、撫でる。
余分な言葉など不要とばかりに、囁かれるのは性に関する言葉と、時おり混じる信頼に値しない愛と誘惑の籠った囁きばかり。
それもそのはずで、プリマスとしてはウルリッヒを陥落させてから、聞きたいことを聞けばいいと思っているので、まるで焦っていないのだ。ウルリッヒを自分を主として認め、ふたチ〇ポの快楽を得る為ならば何でもする売女にすることこそが目的で、細かい情報など最初から興味自体無いのである。
雌として完全に破壊するかのような、清楚故に加減を知らない性行為は、ロイヤル陣営からも恐れられており、ウルリッヒへの一定の敬意のあった者たちは、最後までプリマス投入に悩んでいたほどだ。
しかし、ウルリッヒは見事に不動の抵抗を貫き……貫いて“しまい”、菫色の厄災を呼びよせるに至ってしまった。
「ふふっ、上のお口は今でも強がりばかりですが、あなたの中心はとっても正直に接してくださいますわ♥ きゅうきゅうと締め上げてきて、そろそろ達すると教えてくれます♥ とても素直で良い子ですね……♥ さあ、今日もたっぷりと“覚えてください”な♥」
「あっ……あぁっ……や、やめろぉぉ……♥」
あのウルリッヒが、拷問じみた痛みにも目を細めるこそすらしなかった戦艦が、怯えたような表情を見せて、叶わないと知りつつもいやいやと顔を左右に振って抵抗を試みる。
しかし、そんな仕草はプリマスの嗜虐心と燃える愛情に火をつけるばかり。彼女はくぱぁぁぁ……♥ と自身の腕を開くと、すさまじい雌臭が漂う腋を露わにし、まるで捕食するかのようにウルリッヒの顔を挟み込んでしまう。
「うぅぅぅっ♥ むっ、むぐぅぅぅぅぅぅ……♥ んぉっ……んふぅぅぅぅぅぅぅぅ~っ♥」
「うふふ……また、私の腋の匂いでイッてしまいましたね♥ ウルリッヒさんは、私の腋が大好きですねぇ……あなたの為に、湯あみの時も腋は洗わない様にしているんですよ♥ そうだ、今度は毛の処理をせずに、ふさふさになったそこで挟んで差し上げましょうか♥ 匂いが今よりも、もっと籠っていますよ♥」
まるでプロレス技でもかけているかのような姿勢で、猛烈な雌の匂いを嗅がされながら、その体を絶頂へと導かれてしまうウルリッヒ。
それはつまり、体が覚えるということ。あくまで快感によって達したはずなのに、プリマスの腋臭で興奮してイッてしまったと、脳は誤解して記憶していく。
もう最近はプリマスが近づいただけでも、その体臭に興奮して股間が濡れ始め、腋を見せられただけでも舌を突き出して舐めるような仕草をしてしまうまでになっている。
「(あっ、あぁぁぁ……私が、壊される……毒が、毒が回っていく……この毒は、愛じゃない……信頼を含んでいないはずなのに、私の心が食いつぶされてぇ……あぁ、馬鹿になっちまうぅぅ……♥)」
「んっ……それじゃあ、今日もたっぷりと中に出しますね♥ その後はお小水も膣内に注いであげますから……♥ 私のこと、大好きになりましょうねぇ、愛しいウルリッヒさん……♥」
プリマスの言葉は、残酷なサディズムに乗ったものであり、そこには感情の真実などないはずだ。
それでもなお……ウルリッヒは“愛しい”と呼ばれたことで、心が騒ぎ出すのを感じてしまっていた。
※
──プリマスが、ウルリッヒの指に、そっと指輪を通した。
戦艦同士で行ったところで、それは意味のない行いだ。しかし、二人にとっては重要な愛の儀式だった。
「ウルリッヒさん、うれしいですか♥ これで、あなたは身も心も私のモノですよね♥」
「うれしくない、訳がないだろう♥ 正式にプリマスのパコ嫁になれるんだからな♥ 鉄血なんぞというしみったれた租チン組織に洗脳された♥ 私を救い出してくれた本物の英雄の妻になるんだ♥ これから二十四時間三百と六十五日♥ プリマスのふたチ〇ポで子宮ボコ殴られると思うと心が躍る♥」
変わり果てた内面に、ほんの僅かだけ喋り方などで覗く個性を窺わせながら、桃色の花嫁は天使めいた菫の少女に卑猥な愛を囁く。
そうして、プリマスの腋に鼻先を潜り込ませながら、頭の後ろで腕を組み、マン汁を噴きっぱなしの秘所を露わにしながら、蹲踞の姿勢で腰をくねらせ始めるのだった。
弓なりにのけぞりながら、体臭で噴いた潮吹きが、二人きりの婚姻の場を淫らな匂いに染め上げていく……。
屋根が高い
2023-03-03 18:43:55 +0000 UTCさばとらん
2023-03-03 16:52:22 +0000 UTC