──その日、堀北鈴音は悩んでいた。
「どうしたら、櫛田さんと和解して先へと進むことが出来るかしら……」
櫛田桔梗……鈴音と同じ、実力主義の母校で問題児揃いのDクラス所属。
元は優しくて面倒見のいい委員長気質かと思われていたが、その正体は自己中極まる身勝手女であり、鈴音も何度か一方的に絡まれ、果ては退学へと追い込まれそうになったこともあった。
鈴音は鈴音で周囲を拒絶したり周りを見下していたりと、黒歴史にしたいレベルでコミュ障だったので、そのことを敢えて蒸し返して責めるつもりは無い。
しかし、責めるつもりはないから許したかというと、そういうことでも無い。一方的に譲歩するのは嫌だが、桔梗の性格的に半歩だって譲ってくるとは思えない。
「それでも、私は櫛田さんと和解して、更に成長したいのよ……」
色々と考えてみたが良い案は浮かばず、鈴音は気分転換に動画配信サイトを見始める。
その際にも「女同士」「仲直り」というキーワードで調べている辺りは、真面目すぎるきらいもあるが。
「──! こ、こんな仲直りの方法があったなんて……さっそく実践してみないと!」
何かの動画に感銘を受けたらしい鈴音は、さっそくそれを何度も繰り返し視聴し始め、明日にさっそくの実践できるように練習を開始する。
その練習というのが、足を虚空に浮かせて震動させるという、なんとも奇妙なものだったのだが。
※
「んおぉぉぉぉぉぉっ♥ ひあぁぁぁっ♥ あっ、あぎっ、んぎぃぃぃぃぃぃっ♥ ふおぉぉぉぉぉぉぉぉっ♥」
翌日、空き教室には何とも淫らな悲鳴とも嬌声ともつかないものが響いていた。
それはどうやら鈴音の足元から響いているようであり……見ればそこには、苦悶とも絶笑ともつかない表情を浮かべて、無惨に身をくねらせる問題児……櫛田桔梗の姿があった。
「きゃひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♥ ちょっ、あんた、何考え……ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♥ ふっほっ♥ ふほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♥」
「安心して、櫛田さん。これは仲直りの為だから」
桔梗の肉付きの良い足をしっかりと掴み、鈴音はめくれ上がったスカートの中に足を突っ込むと、ちょうど桔梗の大切な部分……女性の秘所に向かって、激しく足を震動させてみせる。
いわゆる“電気あんま”と呼ばれる拷問の一種。ぐりぐりと秘所を踏みにじられるという屈辱と、絶妙な震動の刺激が与えてくる快感に、桔梗は成す術もなく絶叫し、無様に泣き叫んでいた。
「は、はぁぁぁっ!? 何が仲直りだよっ! こ、今度こそ学校から追い出してやる! あんたに乱暴されたって吹聴してやるぅ!」
「ええ、構わないわ。その時は、私はこう答えるから……ええ、間違いありません。櫛田さんが、お漏らしするまで電気あんまをしました……って」
「んなぁっ!? お、おもらっ……ひおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♥」
振動が再開し、どこかうっとりとさえしている鈴音は、それこそ電気仕掛けの機械的に、桔梗の股間を刺激し続ける。
その震動には決して慣れることは無く、刺激に耐える術もない。桔梗は顔を赤らめて「あぁぁぁーっ♥ あっ♥ あぁぁぁぁぁっ♥」と絶叫することしかできないのだ……それも、万が一にでも誰かが駆け付けたらと思うと、むしろ声を懸命に外に届かぬようにセーブしてしまう……そうなれば、この責め苦が続くのに。
異常なほど周囲の視線を気にし、自らのステータスの為ならばクラスメイトにも牙を剥く桔梗だが、それは同時にお得意の「こいつに乱暴されました」戦法を、羞恥をメインに行えば封殺できてしまうという精神的な弱点でもある。
断続的に股間から湧き上がってくる刺激と快楽、頭の血管が切れてしまうかと思うほどに沸き立つ羞恥と怒り。それらがまともな思考能力と判断力を奪っていたが……僅かな対話で少しだけ頭が冷え、桔梗は恐ろしい可能性が提示されたことに今さら気付く。
「(ま、待って? 待ちなさいよ……こ、こいつ、言ったわよね? “お漏らし”するまでって……)」
「気付いてくれたようね。そうよ……あなたはこれから、おしっこを漏らすの」
特に高陽している様子も見当たらない、鈴音の冷静な口調が却って恐ろしく、赤かった顔が青ざめる……ことはなく、あくまでも心情的なものだが、桔梗は戦慄する。
「あなたの性格は、これまで散々に学習してきたわ、櫛田さん。攻撃的で、その上に攻撃性の発露するポイントが他人に分かりにくい……こういうタイプは仮に和解したとしても、何かある度に『でも、気持ちの問題はどうなるの?』『あの時は私が引いてじゃない』と何時まで経っても言い続ける」
「んぐぅぅぅぅぅぅっ……♥ うぐっ、うぅぅっ……♥」
反論したかったが、出来なかった。
何しろ相手が自分を覚えているかどうかも分からないのに、自分が過去にやらかした自爆をバラされるかと考え、監視して付きまとった挙句、隙あらば放校に追い込もうとするほど偏執的な性格であるのは、桔梗自身が一番よく分かっている。
思った以上に鈴音が桔梗のことを理解していることに、股間から伝わってくる屈辱的な快感が合わさって、あらぬ思考が浮かぼうとするのを、懸命に振り払った。
「しかも、あなたは綾小路くんに何度も弾劾されながら、それでも学校を去るでもなく、改心するでもない、悪い意味でのバイタリティまで持ち合わせているわ……そんなあなたと和解を目指すならば、方向性は二つしかない。私が徹底的にあなたにへりくだるか……あなたをDクラスの底辺に堕として“保護”するか」
「ひっ、ひあぁぁぁぁぁぁぁぁっ♥ や、やめっ、やめへぇぇぇぇぇぇっ♥ とめっ、止まってってばぁぁぁぁっ♥ んおぉっ♥ んはぁぁぁぁぁっ♥ ちょっ、本当にダメ……ダメぇぇぇ……ほ、本当におしっこ……したくなってきたからぁぁぁ……♥ はひぃぃぃっ♥ ふっ、ほぉぉぉぉっ……♥」
鈴音も昨夜の練習の成果か、幾度も繰り返す内に少しずつ相手の“辱め方”を学習しているようで、足の裏の全面を使って覆うように踏んで見せたり、あるいは踵をぐりぐりと押し付けてピンポイントで刺激を与えたり、指先だけで震動させてより“愛撫”に近づけたりと、様々な技術を使い始める。
そんな鈴音の力加減に、本当に股間が緩み始め、ぴゅっ♥ ぴゅっ♥ と下着を薄く染めていく、恥液が漏れ始めていた。
「いやだぁぁぁぁ……謝りますっ♥ 本当に心から♥ これまでのことも全部ぅぅぅっ♥ だから、それだけではやめてぇぇぇ……♥ 女の子の足で、おしっこ漏らしたくないぃぃぃぃっ♥ やらっ、やらぁぁぁぁ……んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ♥」
「大丈夫、あなたがかつて心配したように、このお漏らしは全員に知らしめてあげる。女の子にだけね……流石に男の子には知らせたくないし、あなたは最近、綾小路くんを意識してる節もあるから……ちゃんと、私だけを注視してもらわないと……」
「え……んへぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ♥ これだめっ♥ ダメだからぁぁぁぁぁぁぁぁっ♥ あおぉぉぉぉぉぉっ♥ 気持ちよくて、恥ずかしくてぇぇぇぇぇっ……♥ 訳わかんなくなるぅぅぅぅぅぅっ♥」
ほんの一瞬だけ、鈴音がどうしてこんな過激な行為に走ったかの本音が漏れ落ちかけたが、それよりも先に桔梗の方が漏らした。
限界を迎えた瞬間、ほんの一時「あっ……」とすべてを諦めたように動きを止め──直後、噴水のような勢いで下着越しに失禁を吹き出す。
それも、ただの小水ではない。愛液や潮の混ざった、恥ずかしい匂いのする、粘度の高い失禁だった。
「あ゛ぁぁぁぁ~っ……♥ 出ちゃった、出ちゃったぁぁぁぁ……止まらないぃぃっ♥ おじっこ、とまらないのほぉぉぉぉ……♥ ひぐっ♥ いぎゅっ♥ イッてるぅ♥ 漏らしながら、イッて♥ あぁぁぁ……あはははは、えへへへへへへへ……あたし、お漏らしでイク変態になっちゃったよぉぉ……♥ 堀北さんに、イカされたぁぁ……♥」
壊れたように呟き、身を震わせ続ける桔梗を、鈴音は満足げな表情で見下ろしている。びくびくと痙攣しながら失禁を続ける姿を冷徹に撮影し、汚れてしまった足をぶらぶらと左右に揺らしながら桔梗へと見せつける。
無言の圧。どれだけ恥を晒そうが傷つこうが、リベンジを繰り返してきた桔梗だったが、これまでの蓄積もあったのだろう……今回は完全にへし折れてしまったようで、顔を覆って涙を流していたが、やがて圧倒的“上位者”である鈴音の意図に気付いて、まだちょろちょろと漏らしながら体を起こす。
「(あっ、あぁぁぁ……これやったら、終わっちゃう……♥ もう二度と、堀北さんに勝てなくなる……心が、従っちゃうの分かってるのに……抵抗できない♥ ああ……♥ ん、むっ……♥)」
自分の尿と潮噴きで汚した足先に、桔梗は震える唇を押し付けて、そこからゆっくり黒いタイツへと舌を這わせていく。そんなもので、染み込んでしまった恥液が取れるはずもないのに。鈴音がそれを望んでいるのだと察知して、ちゅーちゅーと舌を鳴らす。
「……クラスのアイドル的存在だとか、見る目のない人たちから言われていた時よりも、今の方がずっと可愛いですよ、櫛田さん……いいえ、桔梗さん?」
「あっ……♥」
自分の尿の匂いがする土踏まずに顔を埋めながら褒められた瞬間、ぷしゅっ……♥ と桔梗は追いイキを決めてしまう。相手はこの状況に追い込んだ元凶のはずなのに、心が鈴音の褒め言葉を喜んでしまった。
この瞬間、長きに渡った鈴音と桔梗の対立……というか、桔梗の一方的な因縁は解消され、二人の関係性と上下が完璧に定まった瞬間だった。
※
……その日、クラスの実質的なリーダーであり、かつては自分から関係を断っていたことで、その補填に追われている鈴音からの収集で、女子たちが空き教室に集まっていた。
カースト上位の軽井沢恵から、下位の佐倉愛里や長谷部波瑠加まで集まっており、その中心には鈴音と桔梗がいる。
「さあ、桔梗さん? 出来るわよね……期待しているわ、私の桔梗さん?」
「う、うん……す、鈴音さんが見ててくれるなら……えへ♥ 平気ぃ……♥」
これまで幾度も和解まで行くかと思いきや、桔梗の方が一方的に裏切りを働くというのを繰り返してきた二人が、関係を激変させている光景に周囲は驚いた様子を見せる。
そんな女子たちの前で、ころんと腹見せして屈服する犬のような姿勢を取ると、桔梗は媚びを顔の全面に張り付けて、ぱっかりと足を開いてみせた。
そこには、何度漏らしても安心なように薄型おむつが装着されており、鈴音が桔梗の顔を優しく踏むと同時に全身が痙攣し、明らかに漏らしたのが女子全体に伝わる。
「今日から桔梗さんは、私たちのお世話係になってくれたの。これまで散々にクラスの和を乱したことを、後悔しているそうよ」
「え、えへへへぇ……♥ ほぉぉぉっ♥ 顔ぐりぐりぃぃ……♥ おマ〇コっ♥ お大事も踏んでぇぇぇっ♥」
「ふふふ、みんなが今日はしてくれるから、少し我慢して? 私は今夜、気が狂うまで電マしてあげるから……こうやって、マゾ奴隷としてみんなの鬱憤を受け止めたいそうよ? 特にあそこを蹴ったり踏んだりしてあげると気持ちよくなるけれど、それ以外もなんだって言うことを聞いてくれるわ」
最初は戸惑いがそこにあったはずだが、クラスの女子で単純な好感を桔梗に抱いている者は、もう一人もいない。何なら、全員に少しずつ恨みがあるくらいだ。
明らかにサディスティックな光が宿り始める少女たちを見つめながら、つぅー……と口から垂らした涎を桔梗の飲ませ、二度目の絶頂を迎えさせつつ鈴音が言う。
「ようこそ、実力至上主義の教室、その底辺へ──♥」