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百合こそ彼女の現実です!~生徒会長の最愛として癒される不良少女、綾女古都子

「(──あれ? こんな奴、生徒会にいたっけ?)」


  綾女古都子は、新宮清一の退学を撤回してもらう為に生徒会室に乗り込んだのだが、生徒会長である八百谷合梨の側近として、おさげに眼鏡の羽那とボーイッシュな飛鳥がいることは認識していたが、もう一人見覚えのない女がいることに気付いて首を傾げる。

 綺麗な女だった。古都子自身もそうだし、合梨もそう、新宮の周りに集まる女子たちは悉く顔がいい。しかし、その中でもとびきりに造詣が整っていて……だからこそ、なんだか背中が寒くなるような印象がある。

 外国の血が入っているのか、髪の色は鮮やかな金色であり、目の下には点線のような切り傷がある。そんなものは対して気にならないほど美人なのだが、それはそれとして“切り取り線”のように見えて不安を覚える。


「それじゃあ、羽那、飛鳥、それにリカさん。生徒会室の外へ出ておいてくれるかしら。無粋な輩が、せっかく綾女さんが覚悟を固めてくれたのを、邪魔しにくるかも知れないから……」


 どうやら金髪女は“リカ”というらしい。羽那と飛鳥がすぐに部屋を出ていったのに対して、リカはうっすらと笑いながら古都子の顔を見つめると「どうか、お幸せに。合梨さんは、とても一途な方ですよ」と告げてから、羽那たちの後を追って行った。


「ふふ……嬉しいわ♥ わたくしだって、本当はここまではしたくなかったけれど……でも、リカさんが手を貸して下さるというし、実際にこうして、あなたはわたくしの手の中にある……ああ、なんて幸福……♥」

「……っ。これで、新宮の処遇は……」

「ええ、彼が“在学できる限りは”その権利を保障しましょう……♥ あなたが手伝ってくれるのならば、わたくしはこの学園をより良い場所に変えていけるわ♥」


 ぴちゃっ……と首筋に合梨の舌が触れる。

 綾女の心に沸き上がったのは……困惑だった。


「(え──な、なんで、全然嫌じゃないの……?)」

「戸惑っているみたいね? あなたは新宮清一を特別に思っている……彼が、あなたを恋人にする気も無いのに振り回しているとしても。ああ、口にするだけで腹立たしい……女を自由にするのが男の特権だと、無意識に考えていないとできないことだわ……」

「に、新宮はそんな奴じゃ……あっ♥」

「ふぅー……♥ ふふっ、わたくしの息、とても甘いでしょう♥ 羽那も飛鳥も夢中になってくれるのよ……ともかく、あなたは愛する男の為にわたくしへとその身を預けた……まるでケダモノに蹂躙されるような、悍ましい気持ちになると思ったのでしょう……ふふふっ♥ まさか、まさか♥」


 その通りだった。

 古都子は男から強姦されかけたトラウマから、無理やり性交に及ばれるとなれば、相手が同性であれ拒否感を抱くものだと思っていた。合梨に抱かれることになるだろうと思った時も、生贄になるような暗澹たる気持ちでいたのだ。

 なのに、触れられた場所がほんのりと温かい。合梨の体から伝わる熱が、心地よく感じて眠くすらなってくる。その吐息も、髪が揺れる時にただよう花のような匂いも、全てが古都子の胸を高鳴らせた。


「わたくしの尊敬する方で、聖テレジアに通っている“女オオカミ”と呼ばれる乙女がいらっしゃいますが……彼女も最近、恋人ができたそうで何より……彼女に言わせれば、女性同士というのは“癒しの性”なのだそうよ♥ わたしも、あなたも、男性から深く傷つけられた……その傷は今も消えず残っている……♥」


 つぅと背中を撫でられて……いつの間に上着をズラされたのかも、わからなかった……古都子の喉からは「あぁぁ……♥」と明らかに甘い声が漏れてしまった。元は新宮に合わせて始めた18禁ゲームで散々聞いた……女が感じた時に出す、嬌声。


「綾女さん、騙されては駄目よ……男は必ず、女を傷つけるのだから。絶対に、あなたを裏切る男なんかより、わたくしがあなたを幸せにする……あなたが望むものは全て与えるわ♥ 18禁ゲームの話だって付き合ってあげる♥ だから、わたくしをあなたは利用していいの……心の傷を、癒していいのよ♥」

「う、ぁ……そこ、触ったら……あぁっ♥」


 下着に指を這わされて、ぐるぐると円を描くように撫で回される。

 相変わらず嫌悪感も忌避感もまるで沸かず、ひたすらに心地よく、気持ちがいい……自慰の経験くらいは古都子にもあるが、それとは比べ物にならない充足感が胸に満ちていくのが分かる。


「ああ……可愛い、綾女さん♥ わたしのもの……どう、こんなことをしても、あなたの心は傷つかないでしょう? これが、百合の魅力……百合の魔力♥ 女の子同士だけが使える魔法よ……えいっ♥」

「んんんっ♥」


 ぱふっと合梨の胸へと顔を埋められ、古都子の鼻腔に甘い匂いがいっぱいになって満ちた。

 こんなに女の子っていい匂いだったのかと、自分も女子なのに再確認する。そういえば、親友の初芝優佳の傍に行くと、これよりは薄いが甘い匂いを感じたことはあった。


「(これ、ダメだ……すご、すぎる……♥ んっ、あぁぁ……ダメ、ダメだから……あふぅっ♥ に、新宮……私、本当におかしくなる……この娘の体に、溺れちゃう……♥)」

「せっかく、わたくしの匂いを堪能してもらっているのに、他の相手のことを考えているわね? 飛鳥は下手な男子よりも力が強いし、それに……仮に新宮清一がその伝手をすべて集めても、リカさんは超えられないわ♥ 今頃、生徒会室の前で目を回してるんじゃないかしら♥」

「なっ……!」


 それはもう、ほとんど反射のようなもの。新宮が傷つけられそうになると、体が勝手に暴力を行使しようとする。

 目の前の合梨が少女であることも構わず、拳を振りかぶって──。

 ぱふっ♥


「んへぇぇぇぇぇっ♥ にゃ、にゃに、これぇぇぇっ……ほ、ほぉぉぉぉぉっ♥」

「うふふ……胸であんなに喜んでくれたなら、ここはもっと喜んでくれて当然よね♥ どう、わたくしのわぁき♥ 一番、汗をかくところよ……ほら、こうやってぎゅーって挟んであげる♥」

「んひぃぃぃぃぃ~っ♥ や、やめっ……ほぉぉぉぉっ♥ こ、腰が勝手に♥ へ、ヘコついてぇぇっ……♥ んはっ♥ んあぁぁぁぁっ♥」

「綾女さん、わかる? 腰が恥ずかしい感じにヘコついてしまってるわよ♥ ああ、なんて愛らしいの……いっぱい感じて♥ 傷を癒して♥ 傷ついたせいで誤解してしまった、新宮清一への愛情なんて、忘れてしまいましょう♥」


 ほんの、一瞬。

 甘くて刺激的な匂いに顔を覆われた古都子は、新宮の名前と顔が一致しなくなっていた。

 想い人のはずなのに。そうでなくても、恩人のはずなのに。

 合梨は魔力と評したが、女同士の行為の恐ろしいほどの中毒性に、古都子は胸の内で震え上がる。


「(ヤバい……本当に、新宮のこと忘れちゃう♥ 上書きされる……この甘い匂いで、全部忘れさせられる……♥ た、助けて……このままじゃ、私……んぁっ……♥)」

「すぴすぴ鼻を鳴らしちゃって、本当に素敵よ、綾女さん……♥ いい、あなたの新宮清一への気持ちは、傷を隠すための自己防衛よ。恋じゃないの、依存なの。わかる? だって、あの男……『俺は二次元にしか興味がない』と、あなたの告白を突っぱねたんでしょう? あまりにも誠意が無いわ……それに」


 くちゅっ……♥ と合梨の指が膣の中へと入り込む。腋に顔を挟まれた状態で手マンされ、仰け反ったような姿勢のまま、ふるふると古都子は体を震わせる。

 やはり、嫌悪感は無い。それどころか、何か満たされたような……鍵穴に錠が合わさったような、そんな感覚があった。


「あなただって、考えたことがあるでしょう? あの男は異常な処女厨──あなたの告白が断られたのは、中古だなんだという悍ましい噂を、あの男が信じていたからだって」

「(違う……そんなこと、ない……新宮は、私を信じてくれて……)」 

「それは、ある程度まで親しくなってからでしょう? あなたのことを、最初はどう思っていたの? あなたの告白の時は? 悪い噂が流れていた時は? ……わたしはずっと、あなたを信じていた。あの男を制裁してくれたのは、あなただけだったもの」

「(あの、男……)」


 思い出したくもないという口調だったので、古都子の疑問は解消されない。

 くちゅっ、ぐちゅっ……ずちゅるっ……そんな淫らな水音が、生徒会室という真正な場に響き、合梨の言葉の説得力が、新宮のそれを超えていく。


「あなたがあの男に執着するのは、傷を乗り越えようという、そういう気持ちなの。根本的には愛情では無い。闘争心に近くすらあるわ……そんな気持ちにならなくていいの。男と、戦わなくていいのよ……傷はあたしが癒してあげる♥ 気持ちいいことだけ、これからは覚えていきましょう……愛されて、いいの♥」


 それは、古都子にとって決して解消できない、新宮への不満。

 最終的に、古都子がこれまでしてきた努力は全て、新宮に否定されているという、避けようのない事実を露わにし、その上で無償の愛を与えてくれる存在が目前にはいた。

 甘くて、柔らかくて、いい匂いがする。抵抗の意思は、最後まで沸かない。


「さあ……これを覚えてしまったら、もう帰れないわ♥ わたくしは、あなたがどちらだっていい♥ 処女だろうがそうでなかろうが、誰を元は愛していたってかまわない♥ 愛してあげる、綾女さん……だから、あなたもこれを知って……百合の、魅力をね♥」

「あ、あぁぁぁぁぁっ♥」


 既に濡れていた古都子の秘所に、くちゅんっ……♥ と合梨の秘所が擦り付けられる。

 性器同士が接触しあい、激しい快楽を引き起こす……古都子の、初めての性交。

 初めてを奪われたことも、やはり嫌悪感はなくて。くちゅっ、ずちゅっ……という水音は、今や心地よく耳に響いて。


「さあ、イッて♥ イッていいの、綾女さん♥ わたしがあなたを愛してあげる♥ 存分に気持ちよくなって、いいからぁ♥」

「あはぁぁぁぁぁぁっ♥ わ、私、もう……こんな、気持ちいいの……耐えられない、よぉぉぉ……♥ ご、ごめんねぇ、新宮ぁ……んはぁぁぁぁぁっ♥」


 思い切り激しく絶頂を迎え、古都子の膣にとくとくと、何か温かいものが注ぎ込まれた気がした。

 それはあるいは、合梨の愛液だったのか……古都子の口元には、薄い笑みが浮かんでいた。



「うぅ……」


 新宮が意識を取り戻すと、すべては最悪の形で終わっていた。


「んはぁぁぁぁぁっ♥ すごっ、すごひぃぃぃぃっ♥ か、会長さんっ♥ 気持ちいいのぉぉっ♥」

「あっ、あっ、あぁぁぁぁっ♥ こんなのダメっ♥ 覚えるっ♥ イッて覚えちゃうぅぅぅっ♥」


 優佳と天女が、ガニ股で腰をヘコつかせながら、合梨に手マンされて潮を吹いている。

 二人は新宮が生徒会に乗り込もうとした時に助っ人として来てくれたのだが、これまで見たことも無いくらい綺麗な女性にあっさりと阻まれ、新宮もこれまで飛鳥に殴られて失神していたのだ。


「おはようございます、新宮清一。あなたを慕う女性たちは、一人残らず、わたくしの方が好きだそうですよ♥」

「一人、残らず……あ、綾女は……!?」

「くす、くす、くす……古都子さん、見せてあげて……あなたの愛の証♥」


 それまで合梨の陰に隠れていた古都子が「はぁい、お姉様♥」と囁き、新宮の前で堕落した笑みを浮かべる。

 もう、決定的な変化を終えてしまった顔。


「ごめんね、新宮……私、もう中古だから♥」


 破瓜の血を滴らせる秘所を見せつけながら、古都子が笑う。

 合梨とのディープキスを見るまでもなく、新宮はその場で再度失神した。



 その後、県立三影高校は女子校へと変貌し、どうしたって通えない男子たちは近隣の高校へと編入されていった。

 その時には既に、新宮の従姉である小谷桐子も実妹である新宮清美も合梨のオンナにされており、誰一人、彼の味方もフォローもすることは無かった。

 古都子、優佳、天女を始めとした女性陣を侍らせた合梨は辣腕を振るい「女の子が絶対に安心して、幸福に暮らせる学園」を作り上げ、その傍らには正妻である古都子が常に付き従っていた。

 ……逆に、顔に傷痕のある女に関しては、それ以降は一度も校内で見かけられることは無く、それを気にする者もまた、既に学校にはいなかった。

百合こそ彼女の現実です!~生徒会長の最愛として癒される不良少女、綾女古都子

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ありがとうございました。

LW


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