──数年前まで“麻薬王の遺産”を巡るマフィアの抗争や、そこから発展した複数の犯罪結社による代理戦争によって、治安が常に底値状態であったのがバル・ベルデ共和国という国である。
新妻である新妻彩葉(ややこしい)がその国を訪ねることになったのは、お隣に住む女子高生・早倉哲子(彩葉の夫の新妻始こと漫画家・軒並ライジの熱狂的ファン)に“大冒険”として誘われたからだ。
「結婚というのは冒険だというのは、お二人の生活に触れて理解できたのですが、恋愛も結婚もなかなかに気軽にはできないものですから。だからせめて海外旅行……それも、最近になって日本人相手の猛烈アピールが激しい元内戦国というチョイスはありかなと思いまして」
「いや、それは下手したら恋愛や結婚以上の大冒険だよ!?」
バル・ベルデでは、数年前に戦場慰安で訪れていた音楽家夫妻がテロに巻き込まれるという事件が起きており、複数の国際機関による介入でようやく治安回復して観光国としてアピールし始めた今も、夫妻の片割れが日本人だった影響からアジア人の人気が低い国となっている。
観光大国である日本を何とか引き込みたいらしいバル・ベルデ側は、用意する側の方が大冒険なのではと思うような安価の日本人向けツアーを複数展開しており、哲子が今回申し込んだのもそれだった。
「始くんは締め切りが重なっちゃうから難しそうだし、流石に私も初めての海外旅行が中南米は攻め過ぎかなと思うんだけど……やっぱり、初海外旅行なら手堅くグァムかハワイかなって」
「その辺が手堅いのは、僕には無い文化ですね……でも正直なところ、バル・ベルデを訪れた話は聞いてみたい気がするんですよね」
夫の始に相談したところ、筋肉もりもりマッチョマンが活躍する映画とか、クリスマスに刑事さんが大活躍する映画のDVDを抱えて、そんなことを言う。
ハリウッドでは、内戦時代からバル・ベルデを部隊にしたアクション映画製作が盛んで、創作者にとってはある種の聖地となっている国だった。
「(ベタを塗るだけで原稿をダメにする私にとって、コーヒーを淹れる以外にも始くんの漫画に役立てるかも知れないし……これは、冒険してみる価値があるかも!)」
そう思い立った彩葉は、始と新婚なのに離れ離れになる不安は抱えつつも、哲子と共に海外へと飛び出すことを決めて──そして、空港から出ることなく日本人を狙った人攫いの手で、場末の違法風俗へと連れ去られた。
※
「んっ……んふぅっ……んむー……♥」
「ほらほら、ちゃんと舐めなさいよ♥ 丁寧にマンカス舐め取らないと、また飯抜きにするわよ♥」
「それとも、ここに一緒に連れ込まれた女子高生みたいに、焼き印入れられて出荷される方がいい?」
「んんーっ……♥ は、はい……私のこと、こうして保護して頂いてありがとうございます、先輩方ぁ……♥ た、沢山ご奉仕しますから、どうか彩葉を見捨てないでくださいぃ……♥」
日本人は顔立ちが年齢の割に幼く見えることや、海外での警戒心が薄いことから、彩葉が囚われてしまった場末の違法レズ風俗のような場所で、調教を受けることが多々ある。
観光大国になりたいバル・ベルデとしては頭を悩ませている問題だが、本物のティーンの東洋人を抱けるというフレーズは、買春を目的にした観光客からは中々の人気があり、安易な摘発も出来ない状況なのだった。
哲子は早々にこの裏町の女ボスに気に入られ、焼き印を入れられた上で奴隷妻として娶られていったが、彩葉はつい既婚者であることを口走ってしまった為に、こうして場末の風俗に残されて先輩嬢たちの玩具にされていた。
「あー、気持ちいい♥ 年上の女にマンカス舐めさせる以上に気持ちいいことって、そう無いわよねぇ♥」
「あんたは、そんな風にずぼらだから客がほとんどつかないんでしょうが。ま、こいつの稼ぎの上前跳ねてるだけで、前よりいい暮らしできてるけどね……♥」
「れるっ……れぇぇ……ちゅぷっ♥ ちゅく、じゅっ……♥ んむっ、はむぅぅ……♥」
「んおぉっ……♥ クリフェラ上手になってきたじゃない♥ えらいぞ、おばさん♥」
「は、はい……くちゅっ、ちゅくっ……♥ ありがとうございますぅぅ……♥」
彩葉の嬢としての調教は、先輩娼婦二人に任された形になっているが、二人は彩葉どころか哲子よりも年若いにも関わらず、自堕落な生活と貧しい環境によって、娼婦としては最底辺の扱いを受けていた。
そんな鬱憤を晴らすために、二人は人妻で更に新婚である彩葉を苛め抜き、他の娼婦が嫌がるような客を宛がって、その報酬を没収するという悪行に走っていた。
しっかりした高級娼館なら、それも問題になるのだろうが、麻薬王ラモン・エスペランザが経費対策の為に適当におっ建てて、以降は放置されていたような底辺娼館ではまとまな裁量など期待するだけ無駄というものである。
「んんっ……もよおしてきたみたい♥ おら、口開けろババア♥ お前のマン汁くせぇ口、便器に使ってあげるわ♥」
「は、はいっ♥ ありがとうございます♥」
早々に同行者の哲子が辿った悲壮な姿を見せつけられた彩葉は、愛しい夫の元へと帰るためにすっかりと従順に振る舞うようになっており、内心はともかく何でも娼婦たちの言うことを聞くようになっていた。
出会った者なら、誰もが好意を抱くような愛らしい顔に、えへえへと卑しい媚びを浮かべている姿は、レズビアンである娼婦たちの嗜虐心を強烈に刺激する。
一人が彩葉の唇の前でビラビラマ〇コを見せつている間に、もう一人の娼婦がこっそりとその背後に回り、どちゅっ……♥ とつま先が膣口にめり込むほどの勢いで、トゥーキックを叩き込む。
彩葉は「ぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♥」と絶叫を上げながら転倒し、びくびくと小便を漏らして痙攣している間に、頭から降り注ぐ小便塗れにされてしまう。
「飲めって言ったのに、なに這いつくばってんだババア! 全部舐め取れよ! あたしのおしっこ美味しいって言え!」
「ひ、あぁぁっ……ご、ごめんなさいぃ……♥ ぴちゃっ、じゅるるるっ……♥ うぇ……にがっ……おいしい、ですぅぅ……♥」
「美味いわけないじゃない、このキ〇ガイババアが。掃除して、それから部屋に戻ってなさいよ!」
身勝手なことばかり言い募ると、彩葉を置いて立ち去っていく先輩娼婦たち。彼女たちは彩葉の稼ぎを奪い取るようになってから、別の少し高級な娼館につぎ込むようになっており、女の間だけで金銭は循環をしているのだった。
泣きそうになるのを懸命に耐え、見られていないのに舌で小水掃除を終えた彩葉……そんな彼女の元に、小さな影が近づいてきた。
この娼館の全ての娼婦は彩葉を下に見て、いびり散らしてくるが、そんな彼女にただ一人優しく接する下働きの少女……名はマリエルという。灰がかった銀色のツインテールが可愛らしい……だからこそ、こんなところで働き続ければ不穏な未来しか見えない少女でもあった。
「お姉ちゃん、だいじょうぶ? あんなのひどいよね。あたし、文句いってあげるよ!」
「だ、ダメだよ、マリエルちゃん。私は大丈夫だから……」
「……どうして大丈夫なの? なんにひどいことされてるのに。耐えられるなんて、すごいけど……ちょっと、普通じゃないかも」
場末の底辺娼館の下働きとして、まだ十を少し超えた程度の年でもいろいろと見て来たのだろう、マリエルが少しだけ困惑するように聞いてくる。
そんなマリエルに、彩葉は「帰りを、待ってる人がいるから」と、ここまで心を折るような調教やいじめを受けながら、それでも少しだけ笑って見せた。
「お姉ちゃん、すごい……私も、いっしょに日本に行けたらな……」
「大丈夫、きっと何時か行けるよ。その時は、私たちの家にも遊びに来て……?」
そこまで行ったところで、彩葉は扉が開き切っていることに気付いた。
本来ならば、まだ調教半ばの彩葉が逃げ出さないように、常に施錠するのが決まりなのだが、適当な先輩娼婦たちは扉を開け放しにしていったらしい。
「お姉ちゃん……?」
「マリエルちゃん……こっち!」
田舎育ちで行動力の塊である彩葉は、マリエルの手を取ると一気に部屋を駆け出し、そのまま娼館を飛び出す。マリエルがいるので無茶な速度は出せないが、それでも何とか大使館……いや、裏町を出て警察を頼るまで走れば、脱出できるという確信があった。
「(私は、帰る……帰るんだ! 日本の、あの家に……新妻に戻るんだ!)」
マリエルが困惑しながらも付いてくるのを確認しながら駆け続ける彩葉だったが……幸運は何時までも続かない。
二人の目前に、ちょうど娼館帰りと思わしい先輩娼婦たちの姿が見えたからだ。
「あっ! お前、ババア! なんでこんなところに!」
「ババアじゃない! 私は、新妻彩葉! 新妻の、いろはよ!」
先輩娼婦たちの物言いをバッサリと否定し、彩葉はマリエルを庇う為にさっと抱き寄せる。
しかし、先輩娼婦たちは意外にも暴力行為に訴えることは無く……むしろ、ガタガタと肩を震わせながら、目を見開いていた。
「ち、違うんです……他所の店に金落としたのは、敵情視察っていうか……」
「──言い訳しないの。ホント、いろはお姉ちゃんと違って、心の中が空っぽなんだから」
自分の腕の中から聞こえる、聞いたことのないような冷たい声音。
彩葉が「マリエルちゃん……?」と覗き込もうとした瞬間、そのおでこの辺りにスタンガンが押し付けられ、青白い輝きが周囲を照らした。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「本当なら、娼館を逃げ出したから殺しちゃわないといけないんだけど、でも私を連れて逃げてくれたから、多めに見ちゃう♥ もうちょっと仲良しごっこしたかったけれど、お姉ちゃんも私の奴隷嫁さんになろうね♥」
マリエルは純真な子供の演技をかなぐり捨て、幼いながらも裏町を支配している犯罪者組織のボスの表情を露わにすると、念入りに彩葉の頭に電流を流してから、地面に蹴り倒す。
びくびくと痙攣している彩葉の顔は、完全に知性の抜けきった呆けたもの。拷問慣れしているマリエルは、前頭葉に電気を流すと記憶が消せることを知っている。
もっとも、既に彩葉はストレスなどで、記憶がかなり朧になっている様子だったが。自分が一度も、最初の頃は繰り返していた“始さん”という生を口にしない……できなくなっていることを、彩葉は気付いていただろうか。
先輩娼婦たちが逃げようとするのを、冷たく「手伝って?」という声で制止すると、マリエルは路上で彩葉を素っ裸に脱がし、アンモニアの匂いがするマ〇コをすんすんと何度か嗅いでから、子宮の上辺りにスタンガンを押し付け、バチバチと電流で火傷を作り、奴隷の印を押していく。
ポルチオを電気責めされて、苦痛と快楽で彩葉は痙攣しながらの失禁を繰り返し、涎を垂らして白目を剥いたまま何度も絶頂する。そうして、淫らな文様が刻まれた腹を見つめて満足げに笑うと、胸元から指輪を取り出した。
「本当はまた、別の展開を考えてたけれど……ま、いいや♥ お姉ちゃん、私と結婚しようねぇ♥」
マリエルは彩葉の指から始との結婚指輪を取り外すと、先輩娼婦たちの方に放る。彼女たちは何度も頭を下げながら走り去っていき、明日にはきっと安酒に変わっているだろう。
何度か彩葉の服のほつれを繕ってやったこともある、下働きごっこで使う針を取り出すと、れぇぇ……と舌を這わせて軽い消毒をする。
それから、拷問めいたポルチオ責めで勃起している左乳首に手を添えると、こすこすと軽く刺激してから、そこへ針を突き出した。
「い゛っ、あ゛あぁぁぁぁぁぁっ♥」
気絶したまま腰を上下にヘコつかせ、淫紋アピールの真似事をする彩葉に、ロデオマシンの要領で乗ったマリエルは指輪をピアスにして、彩葉の乳首に通した。
「これで、お姉ちゃんは私のお嫁さん……♥ もう、私以外の誰にも触らせないから、安心してね♥ 私の新妻の、いろはお姉ちゃん……♥」
「は、へぇぇぇぇぇ……♥」
すべてを失い、そしてこれから満たされていく彩葉は、素っ裸で寒空の下、粘っこいマン汁を噴くことで婚姻を受け入れているかのように見えた。
今回の攻め役
※マリエル・エスカロン
・表向きは場末のレズ娼館で、健気に働く下働きの少女。その実態はバル・ベルデ共和国の裏町を支配するマフィアのボス。母親(ふたなり)が“日本から来たテロ被害者の音楽家夫妻”の妻の方を秘密裏に助け出し、産ませた子供である。非ふたなりだが、子供とは思えないような残酷で容赦のない行動を取る。
・産みの母親と少しだけ縁のある日本から来た彩葉と哲子には最初から執着しており、ツアーで到着した二人を拉致させた元凶。哲子の方は早々に娶ったが、より好みの彩葉の事は劇的なイベントを介してから自分のモノにしようと、場末のレズ風俗で働かせていた。
・愛情自体は間違いなく本物なのだが、自分が好いている相手を痛めつけ、苛む時にもっとも幸福を感じるとという人格破綻者。その為、今後も彩葉にはレズ風俗勤めをさせ、浮気者となじって弄りつつ、やり過ぎた客や嬢に“お仕置き”するという、全方位に(マリエルだけが)楽しい日々を送る予定。
屋根が高い
2023-11-05 17:45:14 +0000 UTC火落ち
2023-11-05 16:18:17 +0000 UTC