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紅と白、双方に黄金を~ふたなり侍女に幸せにされる皇女たち

※Skebにてリクエストを頂きました!

 今回は『マギ』より練紅玉と練白瑛の二人が、ふたなりの侍女の野望の為に抱かれてしまうお話です。

 でも、どうもこの侍女さんにも色々と思惑があるようで……長らくお待たせしましたが、下記よりどうぞー!





 ──長い金色の髪がたなびく様は、まるで広大な麦穂の生地のように、根源的な生命への畏敬めいた美を感じさせる。

 中原の小国群をまとめ上げて成立した煌帝国、その皇族である練家に新しく仕えるようになった侍女は、大げさではなく少しばかり“図抜けた”美しさの持ち主であり、練紅玉ですらも最初に見かけた時は、他国から嫁いできたのかと高貴な身分を疑ったほどだった。

 そんな風に印象には残っていたのもあるのだろうが、仕事ぶりが真面目で丁寧であると認識し始めたころには、彼女……科冥月は、ほとんど義姉である練白瑛の専属のようになっていた。


「(……けれど、正直なところを言えば、専属と言うよりもぉ……)」


 少しだけ呆れた光を宿した紅玉の視線の先では、白瑛と侍女・冥月がお茶会を楽しんでいるところだった。

 当然、仮にも第一皇女の地位にあり、西征軍の将軍でもある白瑛が、侍女と二人きりで茶会など出来るはずもないのだが、向かいに紅茶や菓子の世話係として立たたせて、体裁を整えてやればその限りではない。

金髪の侍女に様々な話をさせて聞いている様は、親しい友人を通り越して、恋人の武勇伝を聞いているかのような輝きが瞳に宿っている。


「私も様々な国を見てきましたが、あなたは更に広く、多くの土地を見てきているのですね。ああ、もっと聞かせてください。紅茶のお代わりがなくなるまで、せめて」

「──畏まりました。これは西方にて博物園の類を屋敷の中に作ろうとしていた、とある貴族の家に滞在した時の話なのですが」


 相当に手入れへ気を使っているのか、それとも生まれついて完璧な体の配列の成せる業なのか。

 冥月の金の髪はほんの少しの動き、風のそよぎでもふわりと髪先が広がり、見つめているだけで飽きが来ない。

そんな侍女の顔を見上げていれば、汲めど尽きせぬ井戸の如く聞いたこともない、神妙不可思議・奇妙奇天烈な挿話が語られ始める。

 金髪の侍女は魔力に恵まれぬ、並程度の魔法使いと自己申告していたる。

だからこそ知勇を駆使して「誰にでも出来るが、誰もが思いつかない方法」で危機を乗り越えていく様を聞かされれば、まるで自分が物語の世界の主人公になったかのような、不思議な酩酊が楽しめるのだ。

 ……なんでここまで詳しいかと言うと、白瑛につくづく紅玉が呆れているからである。


「(白瑛殿……義姉様は、てっきりお兄様を慕っているものかと思っていたら、物珍しい侍女に懸想して人前でも最近はデレデレと表情を崩すのを隠さないなんてぇ……不誠実と謗られても仕方ないんじゃないかしらぁ?)」


 異母兄を袖にされているような気がして、元々好感が高かった訳でもないのに、最近の白瑛に対して複雑なものを感じてしまう紅玉。

 だから、紅玉は冥月に話しかけられても……あくまで専属の“ようなもの”であって、冥月自身は練家全体に使える侍女である……そっけない態度を取り続け、なんなら皇族との距離というものを考えろと暗に匂わせたりすらしていた。

 それでも、冥月の態度は変わらない。恭しく、敬意に満ち、そして距離感の取り方が上手い。

 白瑛のことが無ければ、紅玉だって好感を持ってしまいそうな立ち振る舞いをしているのに、なんで気に入らない義姉を理由にしてこの娘を嫌っているのかと、自分がバカバカしくなってくるほどだ。

 ……そんな紅玉が、冥月の用意した茶を受けて話を聞くことを遂に認めたのは……剣についてであった。


「──深夜、あなたが剣の鍛錬をしているのを見かけたわぁ……あれは、どこで身に着けた剣術なのぉ? 力強い、必殺の唐竹割りに繋げる為の剛剣……ただの侍女の剣には思えないわねぇ」

「こうして召し抱えて頂くまで、各地を放浪しておりました。旅と呼ぶのも烏滸がましい、流されるばかりの日々。そこで身に着けた外法の剣です。守り、流し、切り裂き、穿つ。千変万化の大河の如き紅玉姫の美剣の前では、披露するのも恥ずかしい児戯にございます」


 あまりにも美しい一閃に惹かれて聞いてみたら、言葉の限りを尽くして自らの剣術を褒められた。

 これに気をよくして話してみれば、この侍女と来たら美容やオシャレの話にもどんどん乗ってくるし、一を聞けば十を答えてくれる。

 気づけば、白瑛がハマってしまうのも納得という程に、紅玉も冥月と話し込んでしまっていた。


「あなた、面白いじゃない? これからは、私の相手もしなさい、いいわねぇ?」

「ありがたき幸せ」


 我儘を言ったのに、喜ばれてしまう。

 もう、この時点で紅玉は冥月のことがかなり好きになっていたし、白瑛への悪い印象も「冥月相手なら仕方ないわねぇ」と、ずいぶんと軽くなっていた。


「烏滸がましい言葉として、処断も覚悟で申させて頂きます。願わくば、このように親しい話をまた語らいたいと望んでしまっております……侍女の立場は理解しておりますが、趣味を巡って友誼を結んで頂ければ、過分なる喜びでございます」


 ……何よりも、こんな風に言葉を尽くして「友達になりたい」と、紅玉の方が願っていたことを頼まれて、拒否することができる訳が無い。

 紅玉は如何にも『特別に目こぼししてあげるのよぉ?』という顔をして「しょうがないわねぇ」などと呟いて肩を竦めていたが、内心ではほとんどいない友達ができた喜びに狂気乱舞していた。



 ──元は「あまり白瑛と仲良くするな」という忠告……勿論、そこには冥月を取られたくない独占欲が少し混ざっている……から始まり、様々な相談事などもできるようになった頃のことだ。

 紅玉は苦手な内政や外交などについても金髪の侍女に聞くことが多かったが、冥月は使用人の身で何故これほどの知識を疑問に思うほど多くの知識を有しており、紅玉へ分かりやすい講義などもしてくれることもあったが、逆に冥月が紅玉に何かを相談したり、望んだりということはまるでなかった。


「(これって、対等な友人とは言い難いんじゃないかしらぁ?)」


 正直なところ不満を感じていたのだが、そんな時に見計らったかのように「実は、紅玉様に相談したき事柄が……」と秘密裏に相談されて機会がやって来た。

 相当に大事な話らしく、夜に侍女たちの住まう棟まで来てほしいと望まれて、紅玉は白瑛ではなく自分が希望されたことを大いに喜んでいた。


「(私に相談したいことって、何なのかしらぁ? いつもは断られてしまうし、剣の稽古を秘密で付けてほしいとか……私もあの剛剣を一度体感してみたいのよねぇ。それとも、まさか……白瑛殿ではなく、私の専属になりたいという嘆願だったり? ああ、何にしても楽しみだわぁ)」


 ワクワクと胸を高鳴らせ、少女のように頬を染めながら夜を待った紅玉。

彼女は、ひっそりと寝室を抜け出して侍女たちの住まう棟へと向かう。

 皇族が侍女に手を出すことは、練一族の気質的にする者がいないだけで禁じられてもない為、紅玉が棟に入り込むのは簡単なことだった。

 友達の部屋を初めて訪ねるとい記念すべき出来事に、胸を高鳴らせつつ紅玉は声をかける。


「紅玉よぉ。冥月、構わないかしらぁ」

「どうぞ、お待ちしておりました紅玉姫」


 勢いよく入り口の扉を開く。

 するとそこには、冥月に加えてもう一人、紅玉のよく知る顔が腰かけていた。


「こんばんは、紅玉姫。先にお邪魔しております」

「白瑛殿……!? お、お義姉様、ここで何をして……!?」


 共に寝台に腰かけている冥月と白瑛は、昼間と同じで、とても親し気に見えた。なんだか見せつけられているような気がして、自分だけが冥月と仲良しのような気分でいたことが、急に恥ずかしくなる。


「(まさか、相談事ってお義姉様絡みのことなんじゃ……そんなの、私に頼まれたら正気でいられるか分からないよぉ?)」

「──それで、大事な話の内容なのですが」


 冥月は、そこに白瑛がいることにまるで配慮する様子もなく、紅玉に“大事な話”を振ってこようとする。

 戸惑いと混乱の中でその言葉を聞く紅玉だったが……内容はもっと彼女を混乱させるものだった。


「紅玉姫……私の妻となってくださいませんか?」

「へ……?」


 いろいろとすっ飛ばした提案な上に、女同士で……ましてや第八位とは言え皇女に対して、侍女が申し込む提案とは思えない。

 しかし同時に、冥月と仲良しだと思っていたのは自分の妄想だったのか……と思い込みかけていた紅玉にとっては、彼女が自分に好意を持ってくれているのは間違いないという証でもあり、うれしくないかと言うとそんなこともなく。

 ただただ混乱し、言葉に詰まっていると、少し悲しそうに首を傾げた冥月が「ダメですか……?」と囁いてくる。

 いいも悪いも即答できることではないので、何も言えないでいると、隣の白瑛が奇妙なことを言い始めた。


「冥月様……いっそ、私の時のようにすればいいのでは無いでしょうか?」


 私の時? 白瑛の時? この義姉は、既に冥月の妻だと?

 混乱し続けている間に、冥月は何かを覚悟したらしく、紅玉の手をグッと掴むと、そのまま強く寝台の方へと引いてきた。


「きゃあっ!? い、一体、何をするのよ……おっ?」


 覆いかぶさってきた冥月の股間に、あるはずのないものが見えた。

 男性の象徴。女には無いはずの器官。男性自身とも称されることのある、突起状の生殖器。

 それが、あまりにも立派な貫録を称え、雄々しい威容を誇りながら、美しい金髪の侍女の股間に屹立している。


「冥月、それはいったい何なのぉ……?」

「……まだ明かしていないことでしたが、私は見ての通り、先天的な反陰陽……いわゆる、両性具有者です。女性を伴侶とすることも出来るし、孕ませることもできる」

「は、はらま……」


 痛みこそないが、体重移動が巧み過ぎるようで、紅玉は冥月の下で藻掻くことすらほとんど出来ない。

 事態が飲み込めず、じわっと涙が目に溜まっていく。


「(これまで仲良くしてくれたのは、こんな風に最後には無理やり体を奪う為だったの? 私の剣術を褒めたり、趣味の話に付き合ってくれたのは、嘘だったの? そんなのって……そんなのって、無いわぁ……)」


 しかし、泣き出しそうな紅玉を見つめる冥月の目は何処までも優しく、口の少し横にゆっくりと落された口づけには、目いっぱいの優しさが籠っているような気がした。


「あ……」


 唇が、少しずつ横にズレる。紅玉は抵抗できない。否、抵抗しない。

 むしろ、少しだけ安心してしまったのもあって、冥月の背中にそっと手を回して見せる。


「(冥月は、変わらず優しいままだわぁ……それなら、私に妻になってほしいというのは、何か目的があるとしても本当に私を好いてくれてのことのはず)」


 唇が重なり、紅玉は口づけを受け入れる。途端、ふわふわと全身に伝わる心地よさと、舌同士が触れ合って走る電気のような快楽に、腰が少し浮き上がってしまった。

 そうすると、自分から股間を冥月の男性器へと押し付けるような形になってしまい……それがはしたなくて恥ずかしいことだという意識はあっても、いけないことだと思えない。


「(あっ……キス……んっ♥ んんっ♥ 女の子同士のキスなんて♥ 私、知らなかったわぁ……♥ こ、こんなに頭の中がふわふわ夢見心地になって……全身で美酒を浴びたような甘い香りが噴き出すものなのぉ……ほぉっ……♥ す、ごいぃっ……♥)」


 紅玉は意識していないが、彼女の股間はすっかりと濡れそぼってしまい、それこそ美酒のように甘い香りを放つ愛液をとろとろと吹き出している。

 冥月はぎゅっと紅玉の体を抱きしめて、怖くないのだと教えるように熱を伝えながら、腰をゆっくりと紅玉の中へと推し進めていく。


「あっ、あぁぁっ……ん、あぁぁぁっ♥ い、たいぃぃぃっ……♥」

「申し訳ありません、紅玉姫……ですが、今日中にこれを『気持ちよい』と、腰を振るまでにさせていただきます」

「い、あぁぁ……? あんっ♥ あぁぁっ♥ 痛いの、にぃぃっ♥ あんっ♥ あぁぁっ♥ はげしっ♥ んんんっ♥」


 ちゅっ、ちゅっと幾度もついばむようなキスが落され、その度に背筋を甘い痺れが走っていく。

 熱を帯びた手が紅玉の胸をそっと包み込み、その豊かな果実を思わせる恵みを、ゆっくりと左右に揉みしだいていく。

 裂けてしまいそうなほど大きなものを挿入されているはずなのに、体はむしろもっと奥を開拓されるのを望んでいるかのようで、紅玉は自分が急に淫蕩になってしまったように思うほどだ。


「あっ♥ あはぁぁっ……♥ あ、あなた、本当はぁ……す、すごい魔法使い、なんでしょぉ……♥ そ、そうに違いないわぁ♥ じ、実力も、隠していたんでしょお……♥ 本当は♥ 伝説のマギに比するほどの力があってぇ♥ それで、私を恋に堕としてしまったのに、違いないわぁ♥」


 恋という言葉を自分で口にしてしまい、股間からの疼きと痛みに耐える為、紅玉はぴちゃぴちゃと自分から冥月の唇を吸いながら問いかける。

 冥月は紅玉のお腹の上……子宮の辺りをぎゅぅぅっ♥ と押しながら「実力を隠していたのは本当ですが」と嘯きながら、更に奥へ肉竿を進めていく。


「あなたの気持ちを操ったことなど、一度もありませんよ、紅玉姫……♥ あなたが今感じている快感も、私に抱いてくださっている気持ちも、すべてあなたの内から生じたものです……♥」

「し、信じないっ♥ 信じないわぁ、そんなことぉ♥」


 口ではそう言いながら、まるで動物の赤子が母親に懸命に抱き着いていくような、両手足を使った抱擁で冥月を受け入れながら紅玉は叫ぶ。


「信じ、させてみなさいよぉ……♥ もっと、ぎゅっとしてぇ……♥ 奥まで、可愛がって♥ 妻として躾けてぇ……♥ 二度と冥月の言うこと疑わなくなるまで、これが恋だって教えてぇぇっ♥」


 紅玉の言葉に、冥月の腰の動きが速くなる。ぱんっ、ぱんっ、ぱんっという、乾いた音が部屋の中に響く。


「幸せですね、紅玉姫……私の時は、こんなに優しくしてもらえませんでしたから♥ あの“わからせられる”感じも素晴らしかったですが、あなたが無二の存在と扱われているようで羨ましい……♥」


 白瑛の言葉に、胸の中で幸せな思いが爆発してしまった。

 特別扱いされている。この美しい金髪の侍女の、特別だから自分は妻に選ばれたのだと。


「あっ、あっ……あぁーっ♥ 熱いぃぃっ♥ 熱いわぁぁ……♥ 体の中に、注がれてるっ♥ こ、これが、恋の熱なのぉ……♥ あぁぁっ♥ んっ、はぁぁぁっ♥ 好きぃぃぃぃっ♥」


 紅玉は冥月に対してか、それとも行為に対してか、好意を叫んだままで気を失ってしまう。

 冥月がとくとくと紅玉の中に自身の精を吐き出す姿を見つめながら、白瑛は自分も冥月によって押し倒された時のことを思い出す。

 紅玉のように幸せに満ちた時と違って……あの時は無様に泣き叫んで、屈服したのだった、と。



 ──侍女・科冥月が、好意を持てる人格の持ち主であるのは白瑛にも理解できていた。

 しかし冥月が自分の魔力を少なく申告していることや、彼女の産みの親も育ての親も両方が煌帝国の起こした戦争を原因にして亡くなっており、特に育ての親は周辺国への侵略戦争に巻き込まれ亡くなっているという、それらの事実を隠して練家の使用人になったことは事実だ。

 紅玉には白瑛が冥月によって篭絡されたように見えていたが、実際には彼女は新しい従者の経歴にただ一人不審を覚え、もしも彼女があらぬことを考えていれば説得しようと、自分の側につけていたのである……その夜までは。

 大事な話があると呼び出され、てっきり本性を現すつもりと先走りしてしまった白瑛は、冥月の過去の数々を暴き立てるように突き付けてしまい……結果、寝台の上で拘束されていた。


「は、離してくださいっ! 今ならば、私の胸の内だけで治めて、上にはこのことは……あっ♥」

「そこまで知られてしまっているのでしたら、申し訳ありませんが白瑛様をこのまま返す訳にはいかなくなりました……煌帝国に恨みがないかと言われれば否定はできませんが、それよりも自身が将軍へと登り詰め、自らの手で帝国を変えて己のような境遇の人間を亡くしたい……その望みを叶えるために」


 この冥月の言葉を聞いた時、白瑛は自分が駆け引きを間違えたことを悟った。

 話し合えば十分に分かり合えたはずの冥月に、白瑛は「自分が秘密裏に納めなければ」という焦りから先走って宣戦してしまった形となり、心優しい平和主義者だからこ、組み伏せられて犯される羽目になったのである。


「いぎぃぃぃぃぃっ♥ あ゛ぁぁっ♥ ん゛あぁぁぁぁっ♥ あぁーっ♥」

「今夜中に、私の……私のだけの形になるまで、この膣を使い込ませていただきます……♥ 為人を知った今は、あなたを幸せにしたいとも願っていますが、皇族に近づくためだったのも事実……罪を、濯がせて頂きましょう♥」

「あぁぁっ♥ ひあぁぁぁぁぁっ♥」


 背後から押しつぶすように突かれ、子宮を圧迫されて、寝台へと押し付けられる。

 本来ならば回避できたはずなのに、背後から胸を揉まれ、髪の毛に顔を埋められながらの交情に、白瑛は泣き叫びながら、同時に喉も裂けよとばかりに喘ぎ声をひり出していた。


「(知らない、知らない♥ こんなに気持ちいいことも♥ こんなに優しく他人に触れる手も、知らないのぉぉぉっ♥)」


 元より胸の中にあった冥月に対する個人的な好感が、恋心になって胸の中に広がっていく。

 組み伏せられた腰を打ちつけられる度に、雌として強い生殖相手に組み伏せられる喜びで震える。

 半分無理やりされることが嫌でなくなっていく……むしろ、体がそれで喜ぶように変化していくのが分かる。

 首筋に甘めに歯を突き立てられた瞬間、「いひぃ゛ぃぃぃぃぃっ♥」と体をのけぞらせての絶頂が喉から弾け、体が完全に冥月が支配されたことが理解できた。心と、体と、快楽で、もうこの女性には勝てない……美しい金髪の侍女を、自らの支配者と認めてすべてを預けるしかないのだと、そう確信していた。


「あ、はぁ゛ぁぁぁぁ~っ……♥ も、っとぉぉ……♥」


 涙でもどろどろになった顔で、更なる快楽を求める言葉を吐く。

 そんな堕落すらも心地よく、白瑛は開けた口に流し込まれる冥月の唾液を、こくこくと飲み干した。



「──かつて中原の小国を平定したことは、間違いなく偉業……けれど今や、その肥大化した支配領域を支える為、怪物のように他の国々を蹂躙し続け、際限のない巨大化しか維持する方法の無くなっている煌帝国は方針を転換する必要があります」

「あっ、あっ……♥ んっ、ぁっ♥ あぁっ……♥」

「その為には、紅玉姫、あなたと白瑛様、双方の力と後ろ盾が必要になる……私がこの国の将軍となり、この国を変えていくためには。どうか、力を貸してくれますか?」

「あっ、あぁぁっ……わかった、からぁぁ……♥ ほっ、ぉぉぉっ……♥ あ、あそこをくりくりするのは、やめてぇぇ……♥」


 正気を取り戻した紅玉は、今は裸で足を曲げて秘所を突き出し、そこを冥月に触ってもらう形で快楽を貪っていた。

 陰核をいじめられる度、自然に腰が前後にヘコついてしまう。体はもう、心よりもずっと先に素直になっている。


「わ、わかった、わぁ……♥ な、なるぅ……あなたの、冥月のお嫁さんに、なるからぁ……あっ♥ あぁっ♥ 焦らさないでぇ♥ ちゃんと、イカせてぇ……♥」

「ふふ、よかったです……♥ これで私たち、改めて“姉妹”になれますね……♥ んっ……ぴちゃっ……じゅるるっ……♥」


 改めて求婚を受け入れる言葉を紅玉が口にし、その間にも豊満な胸を使って、掃除を兼ねた口淫を白瑛が行う。絶世の美女たちを同時に相手にする姿は、元よりその容姿にある種の威厳があるせいか、何処か王の器を感じさせる光景だった。


「んっ、熱ぅ……♥ こくっ、ごきゅっ……♥」

「あぁ……もったいない……♥」


 自らの胸で搾り取った精液を啜っていった白瑛だが、明確に冥月への嫁入りを決めた紅玉からすれば、それは妻の独り占めに当たる行為だ。

 白瑛の唇に自分の舌を挿入し、口内から精液を分けてもらおうとする紅玉。姉妹で口吸いをしているような絵面になってしましい、白瑛の方は強制的なスキンシップに複雑そうな顔をする。

 そもそもの相性は悪くないものの、急に距離が狭まってしまい、白瑛は近づいた距離感で接しようとするし、紅玉は何かと張り合おうとするしで、少し気まずい空気が生まれていた。

 最初は二人を利用するべく近づいた面はあれど、本来は善良な性質の持ち主である冥月はこの義理の姉妹にも仲良くなってほしいと願い、とある一計を案じる。


「こうして、私の元に嫁ぐと言ってくれた女性が二人いるのです。互いに手だけ使って相手を愛撫し、先に達しなかった方と、今夜の残りの時間は交情して過ごすとしましょう」

「わ、わかったわぁ……白瑛殿♥ お義姉様ぁ♥ イッて♥ 私と冥月の為にイッてくださいなぁ♥」

「わ、私は、冥月さまの最初の妻です♥ 紅玉姫が相手とは言え、一歩も引いたりはしません♥」


 冥月からの提案を受け、二人は互いの秘所をくちゅくちゅと手で弄り合い、その美しい顔が快楽に染まる姿を至近距離で見つめ合う。

 どちらも既に心まで同性愛者に変じているため、互いが魅力的な相手に見えているのも相まり、そこで更に冥月に愛される権利もかかっているとなると、女の戦いは白熱したものとなっていく。


「あぁぁっ♥ んっ、んあぁっ……お願いだから、早くイッてくださいっ……♥ 紅玉姫は愛らしいのですから♥ 後から幾らでも寵愛していただけるでしょう♥」

「はぁ、はぁっ……♥ そ、そちらこそ、私に内緒で冥月と密事を続けてきたんでしょお♥ だったら、私に譲ってくださいよ、正・妻のお義姉様ぁ♥」


 互いの弱いところを責めあい、相手が感じそうなところを手探りでまさぐり、体を支え合うように抱き合わせて。

 やがて二人はほぼ同時に達し、その愛液が寝台の上で混じっていく。

 冥月に対する思いの真剣さ、そして互いを認め合う気持ちを確認することができた二人の間には、これまでにはなかった素直な信頼が宿ったように見えた……何度も触れているが、本来ならば相性はいい二人なのだ。


「二人ともイッたのはほぼ同時だったようですね……♥ そうなると、両方を愛してあげなければいけませんよね、やっぱり……♥」

「あんっ♥ 冥月♥」

「冥月様ぁ……♥」


 仲良く突き出した白い尻に、ぺちりぺちりと肉棒が触れる。

 そうして、左右に並べた秘所に交互に挿入するようにしながら……その日は、一晩中喘ぎ声が止むことはなかった……。



 ──数年後。


「──ここに私は、煌帝国の五代目皇帝として練白瑛、練紅玉の両名を妻帯することを宣言します!」


 数多の戦いを駆け抜け、内外から押し寄せる強大な危機を打ち払い続けた果てに、科冥月は筆頭将軍から煌帝国の新皇帝として即位し、歴代皇帝を務めた練家から妻をめとる形でその支配体制を継承することになった。

 冥月はあくまでも、将軍位から侵略国家となりつつあった煌帝国を変えられれば十分だったのだが、白瑛と紅玉の両名との婚約が発表された際に、真っ先に祝福してくれた練紅炎から、それだけの偉業を成してみろと発破をかけられたのが大きかった。


「馴れ初めが馴れ初めなんだ、白瑛と紅玉を任せるなら、それくらいはしてもらわないとな」


 それは恐らく、同じように煌帝国の変革を野望として抱いていた彼なりの祝福であったのだろう。

 当然ながら、皇族だけではなく国民に力を認められ、煌帝国の低迷を防いだことで信頼を得たことも大きい。今や白瑛と紅玉だけではなく、軍事国家から生まれ変わった煌帝国全土が、冥月のことを愛していた。


「と言っても、やはり私たちの内助の功があってのことだとは思うのだわぁ……そう思わない、冥月は?」

「紅玉殿、今の冥月様は疲れ切っておられます。その確認は、また後で……」


 すっかりとお腹が目立つようになった白瑛と紅玉に膝枕をされて、想定していなかった皇帝としての激務に追われる冥月は、ぐったりと二人の膝枕で休んでいる。金色の髪がばさりと広がり、今の煌帝国の緩やかな繁栄を象徴しているかのようだ。


「それにしても、赤ん坊が生まれてくるのは楽しみだけれど、その間に交情に及べないのは不満だわぁ……子供が生まれたら、すぐに二人目を仕込んでもらわないと♥」

「その時は、私も参加しますからね? そもそも紅玉殿は、後から妻となったのに妊娠は私よりも先で……」


 また口喧嘩が始まりそうなのを、それぞれの唇に下から口づけることで遮る。

 体は疲れていても、舌を絡めて扱き上げることくらいは出来るので、二人は軽く達して身を震わせている。


「今はこれで、満足してくださいね? 私はこれからも、お二人と生まれてくる子の為にも、国をよくするべく頑張りますから……」


 微笑みかける新たなる皇帝の姿に、美しい少女たちは赤面しつつ、明るい未来を夢見るのだった……。




今回の攻め役

※科冥月(か めいげつ、あるいはクー ミンユェ)

・魔法使い。練紅玉曰く「麦穂畑を思わせる、生命への畏敬を感じさせる」美しい金髪が特徴的な美女。家事全般については万能であることを隠す様子もないが、魔力については通常よりも少なく申告することで、実力を隠して活動している。実際にはマギクラスの全能の魔法使い。

・元々は孤児であり、優しい老夫婦に拾われたことから穏やかな日々を過ごしていたが、煌帝国の侵略戦争に巻き込まれ、二度も孤児に身をやつした過去を持つ。復讐心や敵愾心も零という訳ではないが、それよりも内側から帝国をよくしていこうと考える前向きな性格。

・本来はあくまで将軍になる為の後ろ盾を得る為に白瑛や紅玉に接していたのだが、白瑛が「平和主義者故の先走り」を決めてしまったことをきっかけに、彼女たちを妻帯して後ろ盾になってもらうという手段を考慮するようになった。ふたなりで性欲旺盛なのにそれを出世に使おうとはしていなかった、屋根高世界では珍しいタイプの潔白な人物。

・本来は将軍職に就いて内側から改革を進めるつもりだったが、マグノシュタットの戦いなど複数の事件が怒涛のように押し寄せ、それを魔法使いと捌き続けた結果、煌帝国の衰退を防いだことで皇族や国民に力を認められ、原作紅玉に代わって五代目皇帝に就任することとなった。

・ちなみに彼女の使っている剛剣とは、紅玉のセリフから察するに恐らくは薩摩示現流だと思われる……どこで学んだんだ、それ。


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