──そっくりな顔の二人が、左右から肉竿へとキスをした。
ちゅっ♥ と音を立てて、同時に少しだけ先走りを啜り、片割れが……シスター・アイリスが照れたように顔を赤らめる。
アイリスのことを「理想の自分」と認められた片割れ……アマテラスは、アイリスの可愛く純情な様子にきゅんきゅんしてしまい、股間からポタポタと愛液を零していた。
「それじゃあ、アイリスから先にシてもいいよ♥」
「えっ……いいんですか?」
「だってスルトの正妻はアイリスだし、スルトもそれを望んでるわよね♥」
「ん? おー……あたしはどちらからでも、ぎゃーっ!?」
股間から立派な肉竿を生やした少女…フェンリル・ヨトゥンヘイムは、アマテラスに強めに睾丸を握られ、涙目絶叫をあげる。
ひぃーひぃーと呻きながら「い、一番のお嫁さんはアイリスです……」と訂正してから、聞こえないように「正妻とか関係ないくらい、みんな愛するだけだし」と小声で呟くフェンリル。今度はアマテラスが「格好いいじゃん……♥」とちょっと赤面した。
基本的にやらしいことに対しては抵抗感の強いアイリスだが、同時に好奇心は旺盛で自分の欲求には素直だ。
対面座位になる姿勢で、普段は自分よりも背の高いフェンリルを見下ろしながら、アイリスはくちゅっ……と秘所を肉竿へと触れさせる。唇のキスよりも先に下同士でキスしたことに、アイリスの頬はリンゴのように赤くなった。
「そ、それじゃあ、失礼しますね……♥」
「失礼だなんて。ずっと望んでたことだから」
先に“どちらからでもいい”なんて言ったことを忘れたかのように、アイリスの背中を撫でながら、妙にイケメン指数の高い顔で囁くフェンリル。この女、とかく顔がいいのである。まだ敵だった頃のプリンセス火華や春日谷因果が初見で♥目になったほどに。
ゆっくりと、急な挿入でアイリスを傷つけてしまわないように、腰をしっかりと両手でホールドし……フェンリルはニヤッと悪い笑みを浮かべる。
「えっ、あっ……ふぇ、フェンさん、そっちはちがっ……あぎゅぅぅぅぅっ♥」
「ごめんね、シスター♥ シスターがお尻を犯されてる時の顔、大好き過ぎて♥」
少しだけ体をズラされたせいで、アナルに肉竿を挿入されてしまうアイリス。みちみちと肉棒が菊門を押し開いていき、真っ白な喉をフェンに見せながら仰け反って絶頂する。
世界を飲み込む邪狼の名に相応しい獰猛な笑みと共に、フェンはアイリスの細い喉に噛みつき、ちろちろと舐めまわしながらキツキツのアナルを堪能する。
「(ああ、作ってよかった、ハーレム世界♥)」
アマテラスにぽかぽかと背後から叩かれるのをキスで黙らせつつ、愛しいシスターの少女を抱きながらフェンリルはこれまでの回想に浸る。
※
「──全身の拘束具……じゃなくて“防具”はわかるんですよ、炎に触れないようにっていうことで」
第8特殊消防隊の尾瀬茉希の言葉に、隣のシスター・アイリスもこくこくと頷く。
何しろ当時のフェンは、全身をごてごてとした鎧めいた拘束具……いや、拘束具めいた鎧で“防御”されており、その顔にはズタ袋を常にかぶって、スラッシャームービーの殺人鬼のような見た目だったからだ。
「でも、どうして顔まで覆っちゃってるんですか? すごく綺麗な顔をしてるって、火縄中隊長から聞いたんですけど」
「なんか、あたしの顔を見た女の子チャンたちは頭ぷーになるから、これ被ってろって。入隊した時にアサコさんと3日3晩ハメハメしただけなんだけどねェ」
「オーグ大隊長のお孫さんと……入隊即ハレンチですね」
密かに好意を抱いているアイリスからハレンチ扱いされて、フェンはズタ袋の中でちょっとだけヘコむ。
彼女としては、自分を好いてくれる相手とエッチなことをするのは、ごく普通の行為の発露のつもりなのだが、世の中はセックスに対して神聖視が過ぎると思う。
そんなことをつらつらと考えていたら、茉希がフェンのズタ袋に手をかけてわしわしとはぎ取ろうとし始めた。
「あっ、ちょっ、不味いって。これ付けとけって言われてるんだから。怒られるよ」
「やっぱり女子会となれば、素顔を晒してしたいじゃないですか! アイリスさんもそっち押さえて下さい!」
「ちょっと、嫌がっているのにダメですよ」
「いたたっ! ズタ袋どころか頭がもげる! ノー! ゴリラパワー、キンジラレタチカラ!」
「誰がゴリラサイクロプスじゃいっ!」
ほとんど投げ飛ばすように地面に叩きつけられ、その拍子にズタ袋が外れる。
茉希がやり過ぎたことに気付き「あっ」と呻くと同時、ズタ袋の中からは青みがかった銀色の髪が花火のように広がった。
「いたたっ……あたし、炎“以外”は普通に効くんだから、尾瀬チャンの格闘は天敵だって言ってるのに……」
フェンは“特殊無能力者”と呼ばれている存在であり、自身は一切の炎に対する制御能力を持たないのだが、接触した炎を全て吸収してしまうという特異体質である。
最初は“焔ビト”を人間に戻せるのではと考えられて確保されたのだが、炎を吸収しても焼死体になるだけ。それどころか第2、第3世代の能力者の炎に接触すると“無能力化”してしまうことが判明している。
人命救助の為に確保されたはずが、今は身内の暴走時や“伝道者”の内通者となった者の対処をやらされる“処刑人”扱い……それでも明るく楽しく生きているのだが、ズタ袋が外れているのに気付くと慌てだす。
「まずい、まずい! 怒られる! あっ、シスター、それ貸して!」
ズタ袋を拾っていたアイリスに手を伸ばすが、アイリスはひょいと上に手を伸ばして袋を遠ざけてしまう。
そうして、茉希とほとんど声を合わせて「綺麗……」と呟いてきた。
フェンは炎への適性は一切ないが、非常に珍しい両性具有者であり、その絶世の美貌と合わせるとほぼすべての女子を発情させてしまうという一面を持つ。
茉希は無言で服を脱ぎ、下着姿で腰をヘコヘコとくねらせ始め、エッチなことに抵抗があるアイリスですら、その場に跪いてちゅっ……♥ とフェンの股間に顔を埋めてキスしてくる。
「……ま、いいか」
先までは慌てまくっていたのに、自分が好意を抱かれているとなった瞬間、割り切ってしまうのがフェンである。
腰へこチン媚びしている茉希を抱きよせて口づけで「んんんっ♥」と白目を剥かせながら絶頂させ、夢中でチン嗅ぎしているアイリスの顔を自分の股間にグイグイと押し付ける。
「んふぅ……ふぅぅっ……こ、こんなのダメなのにぃ……♥」
「遠ざかろうとしても無駄だよ。シスターの力コブラじゃ、あたしには抵抗できない……まあ、こうなっちゃったからには楽しもうよ♥」
手マンされた茉希が「んぉ゛っ♥ しゅきっ♥」となっているのを横目に、アイリスは口で金具を咥え、下履きのチャックをおろしていく。こんないやらしい動きを自分からするなんて、アイリス自身も想像していなかった。
下履きの奥から現れたモノは、アイリスの行いなど相手にならないほどの淫靡な肉槍であったが。
「あっ……フェンさんのおちんちん、おっきい……♥」
「今はシスターと尾瀬チャンのモノだよ♥」
アイリスはとろんと眼を蕩かせながら先端に唇をちゅっ♥ と落とす。
それは多分、アイリスが最初にフェンの女になると決めた瞬間だった。
希望の果てに死を抱いた乙女のドッペルゲンガーが、明確に自分の中から希望を得た瞬間だった。
※
ぱんっ♥ ぱんっ♥ ぱんっ♥
世界を睥睨する絶望の廃獄に、相応しくない生命の営みの音が響く。
人類の集合的無意識が望む“死”という救済……それをもたらす“大災害”を引き起こそうとする絶望の聖女・ハウメアは今──背後からその細腕を掴まれて、激しくフェンによってピストンされていた。
「あっ♥ うあぁっ♥ ひぅっ♥ ふ、あぁぁっ……♥ あんっ、あぁんっ♥ や、やめてくださいっ♥ んおぉぉっ♥ こ、こんな♥ こんな単純な炭素結合如きで♥ んへぇぇっ♥ き、消えるっ♥ 絶望が、消えるぅ……♥」
電気を操る能力によって、幼い頃から人々の深層心理に宿る“絶望”を聞き続けたハウメアは、絶望の化身である“伝道者”と一体となることで大災害の起動者に覚醒したはずだった……しかし今、彼女の中に取り込まれてきた“柱”たちの意識ごと、フェンの性交によって流し込まれる快楽……もっとも人間が生きていく希望の抱きやすい、単純な衝動が荒れ狂っている。
「あっ♥ あぁぁっ♥ これは、まさかっ♥ あ、アマテラスのドッペルゲンガー♥ あのシスターを取り込んでしまったからぁ……ふあぁぁっ♥ こ、この雌チ〇ポをしゅきしゅきな気持ちが流れ込んでくるぅぅっ♥」
何しろハウメアが取り込んだ“柱”たちの内、シスター・アイリスとインカは既にフェンとのふたなりセックスに夢中。アマテラスも自身のドッペルゲンガーであるアイリスがフェンと結ばれる姿を見続けたことで発情してしまっており、残っているのは“現代”の柱のスミレだけ。絶対のはずだった絶望は、今や単純な“出力負け”を迎えようとしていた。
「ハウメアだって、テンション高かった時はあたしのチ〇ポ見て発情しちゃってたじゃん♥ こうしてセックスすることを、体が喜んでるんだよ♥ ほらっ♥ ほらぁっ♥ ハウメアも聖女なんてやめてお嫁さんになれっ♥ あたしのハーレムに加わって、ドスケベ腰ヘコ性女になっちゃえ♥」
「やっ♥ あぁぁっ♥ そ、そんなものはぁ……♥ 新しい命を生むのは♥ 苦しみを拡げることですぅ♥ また何度でも♥ 人類は大災害を望んでぇ……ひうぅぅっ♥」
「かつての世界が滅んだとか、今の世界が望んでるとか言われてもさ、あたしはそんなの微塵も望んでないんだよね。あたしはただ、可愛い女の子たちと楽しく生きていきたいだけ……その為には大災害も、伝道者も、人体発火現象も邪魔。だから消す、こうしてセックスの楽しさ教え込んで、ハウメアの絶望消し飛ばしてあげる♥」
ハウメアには今も、フェンの思考が怒涛のように流れ込んでいる。
彼女の中には、どれだけ探しても絶望が無い。死の希求が見当たらない。
フェンリル・ヨトゥンヘイムの正体を、こうして体を重ねて初めてハウメアは理解した。心を読んでも理解できなかったのは、フェンリ自身がそのことを“どうでもいい”と認識し、思考の上に上げなかったからだ。
フェンは……絶望を否定する、新しい生命。生き続ける限りは死に怯え、やがて崩壊を望んでしまう人間の“先”からやって来た存在。謂わば“第4世代”とでも言うべき、絶望知らずの命を地上に満たす為に現れた存在だったのだ。
「あぁぁっ……♥ 人間に、新しい可能性が芽生えるぅ……♥ おっ♥ おほぉっ♥」
「それをハウメアも生むんだよっ♥ 勿論、アイリスも、インカも、アマテラスだって孕ませるっ♥ 茉希チャンも、火華の姉御も、環チャンも、リサ姉も、全員あたしが孕ませてやる♥ 絶望なんて過去のもの、一瞬で消し飛ばしてやるんだからっ♥」
「あひぃぃぃぃぃっ♥ き、希望の命孕んじゃうぅぅぅっ♥ あへぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ♥」
ハウメアと絶望が切り離され、その腹がぽっこりと精液で臨月クラスまで膨らむ。
神にも比された絶望であるが、ふたなりという自身を“認識すらしない”圧倒的な命の前では、負け犬のように消えていくことしか出来なかった。
ハウメアをハメ潰した影響なのだろう、彼女の中にいたアイリスも、インカも、アマテラスも裸で地面に転がっており、ぶびゅるるるっ♥ と4人そろって精液噴水になっている。
スミレだけは、恐らく絶望と共に去ってしまったらしい。フェンは「あたしは熟女でもイケたのに」と、少し寂しそうに呟いた。
『──自分がやったことの重みは理解しているか?』
フェンが振り返ると、そこには如何にも“死神”という外見の、圧倒的な超越者が存在していた。
人が望んで生み出した神ではなく、常にだれもが意識し続けそこにおわす存在……。
『お前が生み出す新世界は、つまりはお前ただ1人が絶望と戦い続けなければいけない世界でもある。例えば“死”の在り方自体を軽くするような、皆で少しずつ負担していくような世界ではない。誰かが絶望するたびに、お前は命の産み手として今回のような死闘を繰り返すことになるぞ』
「まあ、そういう命として生まれてきたみたいですから。奥さんが寿命を迎えるまでは、頑張ってみますよ」
アイリスの腹を撫でてやると、しょろろ……と股間から潮が吹きだした。
死神の姿は、もうない。何処かできっと、フェンの生み出す新世界を見つめてくれているだろう。
「あたしが絶望と戦い続ける世界……希望に溢れた生命の母で在り続ける世界。すべての乙女は、あたしが引き受ける……あたしだけのハーレム世界を望む!」
大災害の為に溜め込まれていたエネルギーが、フェンの望みを乗せて解放される。
世界は炎ではなく、真っ白な輝きに覆われ……。
※
「あっ♥ あんっ♥ あぁっ♥ それで生まれたのが♥ こうやってフェンがみんなを愛する世界なんだねぇ♥ いいねっ♥ 一番のオンナで在り続ける為に努力しないと♥ あっという間にエッチの回数が減っちゃうなんて♥ すごくスリリング♥」
インカを逆駅弁の姿勢で突きながら、元インカの従者であるリツにアナルを舐めさせ、フェンはハーレムの成り立ちを語り終える。
それは絶望に負けない命を生み続ける世界。しかし、ただ平和なだけの場所ではない。新たな命の産み手であるフェンの嫁たちが、常にフェンを興奮させ勃起させなければ、また容易く絶望に傾く不安定な世界でもあるのだ。
「そこは正確じゃないね……あたしの一番は、ずっと前から決まってるから♥」
「そうだったねえ♥ まあ、あたしはフェンの子種がもらえればそれでいいけど♥ おへぇっ♥ 出てるぅぅっ♥」
たっぷりと射精されたインカは、じゅるるるっ……とリツにマ〇コを吸われて掃除されつつ、フェンの肩に頬ずりしてくる。
環が猫耳下着姿で、漁辺リサがツナギ姿で、それぞれ誘惑してくるのを投げキッスでイカせてすり抜けて、フェンは自身の正妻の前に立つ。
「ほら、アイリス♥ 堂々としなさいよ♥」
「あなたがフェンの第1夫人なんだから♥ しっかりしてないと、戦争が起きるわよ♥」
「アマテラス、義姉さん……♥」
シスターの衣装を卑猥に改造し、乳首と秘所を露にした姿で、フェンに抱き着くアイリス。
フェンの肉竿が忽ちに内に勃起し、アイリスの小柄な体を持ち上げてしまう。
「あっ……は、ハレンチです……♥」
「ごめんごめん……今回は、ちゃんと前に挿れるから♥」
そう言って、フェンはゆっくりとアイリスの奥まで自身を挿入し……ハーレムの長としての婦婦円満ぶりをみなに見せつける。
「あっ♥ あっ♥ 好き……フェンさん、好きですぅ♥」
「あたしも愛してるよ、シスター・アイリス♥ これからも一緒に戦っていこう♥」
……これは、希望の代わりに愛が絶望に抗い続ける物語の一幕である。
今回の攻め役
※フェンリル・ヨトゥンヘイム
・無能力者。第8特殊消防隊に所属しており、あらゆる炎を吸収するという特異体質の持ち主。下手すると味方の能力を消し去ってしまいかねない為、拘束具めいた鎧とズタ袋を常に身に着けて、身内の鎮圧……“処刑人”のようなことをやらされていた。シスター・アイリスと茉希がズタ袋を取ってしまい、そのまま行為に至ったことから、自らの意思で行動するようになる。
・特殊能力は持っていないが、見た目が“高身長青系銀髪イケメンお姉さん”という超絶整ったものであり、両性具有体であるのも手伝って同性相手にはほぼ100%の成功率を誇る魅了体質でもある。炎の吸収と合わせるとシャレにならない出来事を引き起こす可能性がある為、鎧とズタ袋はこれを防ぐ意図もあった。
・実は人類が大災害を引き起こしたことからカウンターとして生まれてきた“絶望しない新人類”であり、ある意味では第4世代と呼ばれる新世界の創造主。とある世界で生まれた“何者よりも強き命を広める”という意思が生み出したものであり、両性具有なのもその影響。屋根高ワールドに少し詳しい者へ語るならば“匂宮那由多のドッペルゲンガー”である(那由多は幼くして死したので成長しないが、大きくなるとフェンの容姿になるらしい)。
・森羅(=森羅万象マン)が「みんなで絶望と戦っていける楽しい世界」を生み出したのに対し、フェンは「自分が気持ちよくなれる代わりに、自分だけに負担が来る世界」を望んだ。死神様はどちらも見守っているので、いずれは『ソウルイーター』の物語がこの世界でも始まるはずだが……さて、どんな光景になるのだろうか。