──カーラが元魔女教徒という特殊過ぎる背景を持つにも関わらず、エミリアの世話係として傍に付けられていることこそが、ナツキ・スバルという青年が“生命だけを重視する誤ちを重ねている”象徴なのだが……当のカーラはエミリアの側付という立場と、それによって好き放題出来てしまう現状が嫌いではない。
「はーい、エミリア様ー♪ 今日もいたずらに来ましたー♪」
トラウマを自らの力で乗り越えられず、結果的にクソ雑魚メンタルで病んでしまったエミリアは、カーラの来訪と大声にビクリと身を震わせる。
今のカノジョは自主性というものを全て失ってしまっており、どのような決定であってもスバルにお伺いを立て、依存して暮らすことしかできなくなっている。
そんな彼女にとって、カーラの“いたずら”は最初に拒否できなかった……正確には、拒否していいのかスバルに確認が出来なかった……時点で、心を虚無にして受け入れる以外の選択のないもので……そして、そうやって無機的に受け入れるには、あまりにも心地よいものでもあった。
「あっ、あっ……カーラ……」
カーラの部屋に入って来ると、エミリアは引きつった声で二回なにかを言い淀む様子を見せる。
それは「部屋に入ってきたことを咎める」のと「行為を拒否する」のを、それぞれ半端に中断した証であり、そんな可愛い様子を見せた時点でエミリアの顔はカーラの柔らかい胸に覆われてしまっていた。
「んむっ……♥ ふ、あぁぁっ……♥ カーラぁ……♥」
「エミリア様、こうやってぱふぱふしてあげると、あっという間に赤ちゃんみたいになっちゃいますねぇ♥ よちよち……今日も徹底的に甘やかしてあげますからねぇ……♥」
カーラの行為は非同意のものではあるが、エミリアを傷つけるような内容ではなく、むしろ徹底的に甘やかし、女同士の快楽を教え込むようなものだった。
今もカーラの豊満な胸の谷間に顔を挟まれて、女性特有の甘く蒸れた匂いを鼻腔いっぱいに嗅がされ、スバルとの接触以外ではまともな神経を保てないエミリアの精神を、強制的に落ち着かせていく。
「んっ……ふあぁっ……♥ おっぱい、おっぱいぃ……いい、匂い……♥ はっ……はっ……♥」
胸の谷間でしばらく頬を擦り付けていたエミリアであったが、カーラはそんな彼女の頭を優しく撫でつつ、きょろきょろと視界を動かしているエミリアを許容する。
「いいんですよぉ、エミリア様♥ おっぱい、ちゅっちゅしたいんですよね♥ 許可しちゃいます♥」
「で、でも……スバルに、確認しないと……スバルは、いつも正しいから……わぷっ♥」
「どーんうぉーりぃ♥ わたくしはスバル様に雇われたお世話係、つまりはスバル様の意思の代行者です♥ わたくしがOKすることはスバル様もOKなさる……はずです♥ それにぃ……スバル様に確認するまで、おっぱいちゅっちゅ我慢できますかぁ♥」
妙にねっとりとした、耳の中で粘度を放つような甘い声で囁かれ、エミリアの腰は抱き着いたままの姿勢でへこ♥ へこ♥ と前後に動いてしまう。
カーラに可愛がられたい、カーラにもっと愛されたい、カーラのおっぱい吸いたい……本来ならばスバルの許可なくば呼吸すらも怪しい精神状態のエミリアは、己の欲望とカーラからの後押しによって「きっとスバルも許してくれる」と都合のいいことを考えながら……甘くてほんのりと塩味のするカーラの乳首を咥えた。
「んちゅっ♥ ちゅっ♥ ふぅー……ふぅー……♥」
カーラに特定の相手はいないそうなのだが、その胸からはとぷっ……♥ と甘い母乳が溢れてくる。
彼女は母乳体質らしく、妊娠経験もないのに、こうやって甘い甘い堕落の味……心を麻薬的に安らがせるミルクを噴く。
エミリアは夢中になってそれを啜り、うーうーと唸りながらカーラの体に自分の股間をすりすりと擦り付ける。異性愛者でスバルという明確な恋愛対象のいるエミリアは、カーラの体に感じるリビドーを正しく消化できないのだ。
「エミリア様、かわいー♥ どんどん自分の意思でできることが増えていきますねぇ♥ ほぉら……お大事なでなでしてあげます♥ エミリア様好きですよねー、授乳されながらの手マン♥ ほらほら、きもちー、きもちー♥」
「んむぅぅぅっ♥ はっ、はっ……わ、わかんない……わかんないぃぃ……♥ んひっ、ひうぅぅっ……ぷわっ♥」
「おっぱい口から離しちゃダメですよぉ♥ たくさんごっくんしながらじゃないと、マン汁噴いたら脱水症状になってしまいますからね♥ わたくしはスバル様からエミリア様の安寧を命じられているんです♥ あなたに万が一があったら、あのバカ無駄に死に戻りしやがりますからねー♥」
何故か主人であるはずのスバルに暴言を吐き、更に彼が持つ異能の力を把握しているような謎めいた言葉を口にするカーラ。
しかしエミリアにとっては、口の中に広がるミルクの甘味と、股間からじんじんと広がる快感こそが全てだ。愛しい男の名前ですらも、今は認識したくない。
……いや、むしろ今のエミリアにとって、スバルは唯一の癒しであると同時に、選択を行わなければいけない刻限を告げる使者でもある為、実は深層心理ではスバルを恐れている部分すらある。
これもスバルが“仲間の命”だけを優先して、エミリアたちの尊厳を踏みにじった結果なのだが、スバルはそれを薄々理解していてもやめられないし、エミリアがそれを表層に出すこともない。
決して解決することのない、闇の深い傷……しかし、カーラの行為はそれをゆっくりと被膜のように覆い、甘い母乳で浸すように包み込んでいくのだ。
スバルというただ一つの光が生み出す、心の陰……そこにカーラは上手に入り込んでいると言えた。
「エミリア様、あまり飲み過ぎるとお腹を壊してしまいますよ♥ わたくしのミルク、栄養価ばっちりですからぁ……なので、ここらで一発しーしーしておきましょうねぇ♥」
「んっ、んあぁっ……だ、ダメ……♥」
スバルの指示に自我を全て預けているはずのエミリアから、否定の言葉が漏れる。
しかし、それはとても弱々しいものだし、ある意味ではこれからされることを理解していて、形だけ否定しているようにも感じられるものだった。
「ほーら、お大事くちゅくちゅ♥ エミリア様の女の子の部分♥ いちばんきもちーなところなでなでしてあげますよお♥ おっぱい飲みながらちーしましょうね♥ お部屋の中でお・し・っ・こ♥ お手洗いに行く前にちーしちゃう、赤ちゃんだって自分のこと認めてくだちゃいねぇ♥」
「んむっ、ふあぁっ……は、はな、してぇ……♥ あっ、あっ……ミルク、飲むのやめられなっ……んむっ……はむちゅっ……♥ あっ、あぁぁぁ……出ちゃうぅぅっ……♥」
与えられる快楽に震えるエミリアのお腹が、拳を作ったカーラの手でぎゅー……と押されて、じょおぉぉぉっ……♥ と潮混じりの小水が漏れ出す。
潮と混ざって独特の粘度を放つそれは、ほんのりとカーラのミルクの甘味が残っているようで、みるみる内にエミリアの顔が赤面していくものの、カーラの乳房からは口を決して離そうとしない……完全に、今のエミリアはカーラから与えられる快楽を享受するだけの赤たんであった。
「エミリア様、今日もいっぱいちっちできましたね♥ エミリア様はえらいえらい♥ 生きてて、可愛いだけで偉すぎます♥ わたくしは、エミリア様のすべてを賛美致しますよ~♥」
「は、恥ずかしいぃ……♥」
「恥ずかしいけれどうれしいんでしょう? ちっちした後だけじゃなくて、ぐっしょりお大事が濡れてますよ♥ このまま指で何度もイカせてほしいですか♥ それとも、お口でキレイキレイに舐めてあげましょうか♥ それかぁ……下のお口でちゅっちゅします?」
そんな風に問いかけても、今のエミリアは判断を下すことは出来ない。
小さく「あっ……」と口を開いて、寄る辺ない視線を彷徨わせるだけだ……しかし、カーラは最後の問いかけに一番大きくエミリアの体は震えたのをちゃんと確認してある。
「ふふー……か・い・あ・わ・せがいいんですねぇ♥ エミリア様はえっちっちですね♥ もう最高に可愛いです……頭がパーになっちゃうまで気持ちよくしてあげますからね♥ はい、ばんざーい♥」
服をすっぽすっぽと脱がされて、エミリアは「あっ、あっ、あっ……♥」と照れている間に生まれたままの姿になる。
恥ずかしそうにもじもじと足をこすり合わせていたのもつかのま、カーラに優しく寝台へと運ばれ、そのまま“くちぃぃっ……”と秘所同士が擦れ合った。
何度も経験し、甘やかされ、快感を覚え込まされているはずなのに、この触れ合う瞬間だけは、エミリアは慣れることなく何度でも絶頂を迎える。
「あはぁぁぁっ……♥ しゅ、しゅごっ……♥ きもち、いいよぉぉ……♥ ふ、ふあぁぁっ♥ あんっ、あんんっ♥」
「女の子の同士のエッチなキス、気持ちいいですねぇ♥ エミリア様、もっともっと好き好きになっていいんですよぉ♥ 女の子とのエッチ、好きですよね♥」
「あへぇぇぇっ……♥ す、好きぃぃっ……♥ カーラとお股でちゅっちゅするの、好きなのぉぉぉっ♥」
「あはっ♥ 可愛い……でも、スバル様は男の人だから、こういうの出来ませんよねぇ♥ 悲しいですよねぇ♥ スバル様ともお股ちゅっちゅできたら幸せだと思いませんかぁ♥ だってエミリア様は……女の子が好きなんですから♥」
完全に誘導するような口調だが、淫らな水音と共に体を揺すられて、エミリアの思考力は植物レベルまで低下している。頭の中に今インプットされたことは、全てがエミリアにとっての真実となるだろう。
「ふあぁぁぁぁっ♥ そ、そんなの……スバルに、きかなっ……あひぃぃぃぃっ♥ 女の子がいいっ♥ スバルに女の子になってほしぃぃぃっ♥ スバルともお股ちゅっちゅする♥ おっぱいごくごく飲ませてほしいのぉぉぉっ♥」
「──はい、聞き届けました」
最後の言葉だけでは、少しだけ響きが違う気がしたが、エミリアは快感に飲み込まれるようにして、目を閉じた。
※
……エミリアが目を醒ますと、彼女の“長髪”をスバルが優しく撫でてくれていた。
一瞬、眠ったままで起きなくなってしまったメイドのレムに対抗し、髪を短くしたんじゃなかったかと思ったが、スバルが手で梳いてくれているのならこちらが正しいんだと思う。
「ごめん、起こしたか?」
「ううん、スバルが来てくれたなら、寝てなんていられない……あれ? スバル──男の子じゃなかったっけ?」
「あははっ、まだ寝ぼけてるのか? こうされるの大好きな癖に♥ うりゃっ、これのどこが男だぁ♥」
「んみゅっ♥」
スバルの豊かな胸に顔を挟まれ、むれた甘い匂いに頭が蕩ける。髪も短くてつんつんしていた気がしたけれど、こうして優しくされることに比べれば自分の勘違いなど些細なことだった。
「スバルくん、そろそろ食事を……あっ、ごめんなさい。どうぞごゆっくり、私もラムねえさまとイチャついていますので、ええ、どうぞごゆっくり♥」
「レムぅ♥ はやくエッチしましょう♥」
眠ってしまったはずのレムが普通に部屋を覗いてきて、すっかり姉妹の情を失ってしまったはずのラムの甘ったるい声が響く。どうやら姉妹で恋仲らしい二人……けれど、眠ってしまって起きないのに比べたら、ずっと素晴らしいに決まっている。気にする必要なんてない。
「最近は忙しくて、エミリアと会う時間も減ってたもんな……また、これからは一緒に冒険しような♥」
「んっ……スバル、スバルぅ……♥」
「おいおい、すっかりエッチになって……そんな誘惑されたら、流石に我慢が利かないって♥」
胸をこすり合わせながら、変わってしまっても変わらない恋人と睦み合うエミリア。
なにもかもが良い方向へと転変した世界で……しかし、自分付きの使用人だけが姿を消している。
そのことも、スバルと下のお口でキスする快楽の中で、次第に薄れて消えていくのだった……。
「あっ♥ あっ♥ 女の子同士、最高ぅぅ……♥ スバル、好きぃぃっ……♥」
今回の攻め役
※マハカーラ
・大罪魔女。存在を魔女教にも認知されていない九番目の魔女であり『背信』の権能を持つ。
・『背信』の権能は、相対した存在が信じているものを自在に反転させてしまうという恐ろしいものであり、この世界では憤怒の魔女ミネルヴァが罠にかかりそうになった時に反転させ、大虐殺を引き起こさせている。ミネルヴァ本人は未だにマハカーラの手元で廃人同然となって愛され続けており、エキドナの蒐集した“魂”はこの時に死んだ心の一部に過ぎない。
・性格破綻者なのは間違いないが、上記のミネルヴァの時に彼女の命は守れたものの、心を守れなかったことをずっと悔やんでおり、スバルが似たようなことをやり始めたことから、しくじり先生として修正に動き出した。
・魔女教に身を置いていたのは、純粋にパンドラのことを好いていたので助けてあげようと思っていただけなのだが、パンドラにとってマハカーラは天敵である為(今までの『虚飾』が全て真実に反転させられる可能性がある)、エリオール大森林襲撃の件に意見した際には恐怖で失禁している。これがマハカーラがエミリアを意識する遠因となった。
・エキドナは彼女に対して無意識的に「知りたくない」と思うし、サテラ(嫉妬の魔女)は彼女を無作為に嫉妬の対象から外す為、どちらもマハカーラの暗躍に気付かず……というか暗躍すればするほど認識できない範囲が増え、白痴のような状態に陥ってしまった末、最終的に性別が反転し考えも改めたスバルとエミリアが結ばれ、レムは目覚めてラムはシスコンとなった。
屋根が高い
2024-01-18 08:45:16 +0000 UTCとろがけ
2024-01-18 08:37:15 +0000 UTC