※この記事には「やがて君も虎になる。」のネタバレを含みます!
■作るきっかけ
・実は今作はずっと前から構想自体ありました。
高校時代に山月記を授業で受けて、そこから周りが虎に見える人の話を描きたいなぁと思いました。
そんでもって山月記が刺さるのは恐らく中高生辺りの人だろう、という点から拗れた中学生女子同士の面倒な関係描きてぇ~!ともなり現在に至ります お前はいつもそうだ。
ただ作るタイミングが中々つかめず、ずっと構想を持ったままの状態が続いてました。
なのでここで消化出来てよかった~ と思ったり。
■今作における「虎」とは何か
・率直に言うなら「自分にとって都合の悪い人」です。
主人公のリンコは才能はあると同時に無自覚的に他者を見下し傷付けており、リンコは他の人から見て「虎」となります。
そしてそんなリンコに敵意を向けたり嫌な言葉を言う人もリンコにとって「虎」です。
ここらへんは山月記を読みながら「自尊心やら何やらで虎になった李徴だけど、他の人も虎になったりするんだろうか」という考えから出てきました。
+α「周りに優しい人が居ない!と嘆く人って大体他の人から見たら嫌な奴だったりするよねぇ」という視点から。
世の中を生きる人の多くは誰かにとって虎で在り、また虎に牙を向けられ泣いている人も見方を変えれば虎で在る…というお話です。
凡そ山月記とはかなり離れた話になってんぜ!!!
■登場人物
▲リンコ
・今作のメイン主人公 フルネームは「長堂 凛子」です。
最初は親に見てもらう為に才能を磨いていましたが、いつしかそれを牙として他人に向けるように。
その一方で後述する委員長に比べたら才能は劣り、どんどん劣等感や焦りやらを募らせてます。
その結果周りから反感を買い「自分が虎であることに気付かず、周りが虎だらけになった奴」です。
もっと分かりやすく言うとウマ娘で言う所の地方から中央に来たモブウマ娘です 重賞ギリギリ勝ててもG1では2桁順位みたいなポジション。
半端な才能を持った奴は本物に勝てないよね。
こういう子ってどうすれば良いんだろうね、みたいな奴が書きたくて作りました。
嫌な奴だけど生い立ちを見たらそうなるのも納得出来る でも嫌な奴なんだよなぁ…みたいなね。
これを受け入れられる・受け入れられないは完全に個人差であり、良し悪しの話ではないとは思いますがね。
(委員長はそういう風にした大人が悪いよ派です エンリは自分に迷惑かけてくるから嫌派)
ただ個人的には誰もがちょっとだけリンコみたいな所を持っていると思うので、リンコを見て自分嫌な所を思い出す…みたいなことが出来れば成功かなぁと思ってます。
▲エンリ
・リンコの唯一の友達 本篇終わった頃にはもう友達じゃないけどね。
フルネームは「山月 苑李」。
親が幼少期に離婚して父方に引き取られ、その後義母が出来たけど両親の仲は上手くいかず……な奴。
初期設定は母親と引きこもりの兄と要介護者のおじいちゃんの4人暮らしのヤングケアラーでした 流石に短編では書ききれん。
女子中学生くらい特有の面倒臭い関係性の延長線みたいな子を書きたいと思い作りました。
相手は自分を無自覚的に馬鹿にしてくるし見下してくるけど、その子と居ることが一種のステータスで離れ難い…みたいなね。
エンリに関しては他に友達もロクにいないし、家にも自分の味方は居ないので離れられない状況が完成しきってます。
何だったら授業まともに受けれてないんでクラスからも少し浮いてるような扱い 先生からも不真面目な子って思われてるんじゃないかな。
まぁもう喧嘩別れしたんで関係無いんやけどなガハハ
エンリは通常END後のリンコの自殺未遂をずっと引きずるし、その傷を癒してくれる委員長にずぶずぶに依存することになると思います。
これだけ自分を見てくれる人なんて居なかったからねしゃーないね……。
▲委員長
・虎と言うか獅子の文脈 フルネームは「八神 真虹」。
フォーチュン・チャーリー!でも登場していますが、善性の暴力野郎こと八神 一色の妹です。
今作では兄が登場しないので基本的に穏やか、というか真虹本人のちゃんとしたところが書けたかなと思います。
煙草ポイ捨てによる火災と父親の死、母の病気の看病や兄の異常なまでの善性に振り回されまくってるのでかなり思考回路がかなりディープです。
大人に対して不信感とまでは言わないけど「大人を頼る気にはならない・頼っても力にならない」と思ってる節があります。
というか自分がその大人が見捨ててきた子供側ですからね そういう子達が気になっちゃうんだと思います。
なので委員長としてクラスの奴等だけでも面倒見てやろうとしてます。
結局こいつも他人の為に身を粉にするタイプじゃねーか!と思われますがコイツの好きな言葉は「誰かの心に掛かる虹であれ」なので当然である。
ぶっちゃけ兄同様善性の暴力みたいなところはありますが、兄よりは現実的と言うか自分の手が届く範疇を理解してる感じです。
なのでクラス以外のことは基本ノータッチ でもクラスのことならずぶずぶに関わって来るし解決しようとしてくる。
簡単に言えばカリスマタイプ 人の上に立つのが似合う奴です。
でもずぶずぶにかかわって来るから、なんと言うか、こう、メンヘラ製造機みたいだなこれ……。
■上野先生
・いつもの
実は登場してます でも隠し要素として(もっというとエンリルートで66分の1の確率で)会えます。
こいつは虎とかそんな生易しい言葉で済ませて良い奴ではないです トラに失礼だからな。
上野先生にとって他人は玩具だし世界はおもちゃ箱みたいなもんです こわいね。
■作り終えて
・女子中学生は面倒くさくてなんぼ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!以上です
Naoi Ikumo@アングラ人鳥歌劇展
2023-08-15 08:15:38 +0000 UTC平野
2023-08-15 05:22:40 +0000 UTC