ご依頼ありがとうございました。 以前、ツイッターで「メイドロボ娘に筆下ろしから看取られるまでの一生を描いてみたい」という呟きをしたところ、大変有り難いことに賛同されたフォロワーさんから、有償依頼としてご依頼を頂けたものとなります。 【設定とか】 彼女はHMU−07、個体名はアキと名付けられました。美しいブラウンレッドの長髪のを湛えた女性型のメイドロイドです。 彼の家はAIとそれに付随するアンドロイドの研究開発によって興隆した名家です。 新型のメイドロイドの追加検証や、訪問客へのプロモーションとして屋敷に配属された彼女ですが、最初は機能も限られ、身体も表情も心もまだまだ無機質な存在である中、子供ながらにレディへの興味が少々行き過ぎな長男に業を煮やし、医療行為と称して性欲を処理し始めたのがきっかけです。 やがてその行為はいつの間にか愛あるものとなってゆきます。 就学し、会社を継ぎ、やがて自社を導く立場に相応しい存在となるべく奮闘する中でも彼は、彼女に真っ先に試作品を取りつけては、ただ一途に愛を注ぎ続けることを続けました。 それは周りから大層目を顰められ、時に自身の立場を危うくさせさせる行為でしたが、彼は例え機械であっても母であり妻であるこの存在に何の後ろめたさがあろうことか、と、その全てを跳ね除け突き進みました。 やがて彼は、感情を育て、身体を更新し、自社技術にフィードバックし、更に人間らしくなっていく彼女との間に本気で子供を作ろうとするため、ますます自らの"王国"を成長させ、医療メーカーの投資と買収を繰り返し、やがて国とさえ言葉を交わす力を持ち、その髪が白くに染まり始めた頃にようやく、人間と近いプロセスで妊娠から出産までを行える人工保育システムの開発に漕ぎつけました。 すでに市場には、人間と遜色ないほどの人格を持つまでに育てられた彼女のAIデータのフィードバックと、彼の果てのない努力によって、機械の母達が受け入れられんとする器は、本当に、本当に小さいながら作り出されていました。 彼とアキの間には二つの命が生まれ、やがて社会は決してそれが眉を顰められるような出来事ではない認識が広がり、彼・彼女達は研究都市のその外側へ大きく羽ばたこうとしていました。 その頃には機械化の適応年齢を超えた彼の身体は齢と病に蝕まれており、母であり妻であるアキと、その息子、娘に全てを託すことにした...。 という小話が大枠となっています。 この時代設定は実は看板娘である月さんとほぼ同じくしていて、まだまだ世界中で見た場合アンドロイドは珍しい存在ではありますが、巨大企業が擁し、一種の治外法権さえ獲得した研究学園都市では決して珍しくはない割合で、子を宿せる子宮を持ったアンドロイドや、全身機械化した母達がいます。 しかし、研究都市という壁を越え、それを日本の全ての地域に受け入れてもらうためには、未だ法整備も追いついておらず、まだまだ長い時間がかかる…という時代設定があります。 今回はそんな世界観の一端を表現できたと思うので、大変に楽しい執筆時間でした。 改めて、ご依頼主様と、ここまで月ちゃんを支えてくれた方々に感謝の意を表します。
ZEXT
2022-02-23 10:47:54 +0000 UTCがらくた狼@超遅筆
2022-02-23 02:26:21 +0000 UTCβ-C3N4
2022-02-23 00:14:08 +0000 UTCがらくた狼@超遅筆
2022-02-22 16:59:18 +0000 UTCDixnuf
2022-02-22 14:43:08 +0000 UTC