器移りの力
Added 2025-09-25 09:00:00 +0000 UTC続くかもしれないです。続かないかもしれないです。
単発のつもりしかない時のやつよりは期待度あるかも、程度で。
俺には昔から、ある能力があった。
「すいませーん、ちょっといいですかー?」
「はい……? えっ!? あぎっ!?」
両手で相手の頭を念じながら掴むことで相手の身体に乗り移ることができる、という力だ。
手を通じて俺の精神は肉体を抜け出し、相手の頭の中に向けて入り込んでいく。掴んでしまえばこちらのものだが、今までの経験から乗り移りの際に対象はほぼ確実に声をあげるため、今回のような人通りの少ない夜の路地や、密室のような場所でしか実行はできない。
今回の標的は電車内で見かけた大学生くらいの女だ。肩まで伸びて少しカールした髪に、大人しめな印象を与える上品な服装と、そんな服越しにも見える大きな胸。元の顔立ちが良いお陰かメイクも薄めの様子で、俺が久々に自分のモノにしたいと思える見た目をしていた。
「お゛っ、おっ、ほお゛っ!?」
大きく全身を反らして、俺の魂が相手の身体を支配する。抜け出した身体の代わりにこの女の神経に意識が流れ込み、俺という存在によるこの身体の略奪が完了する。
物理的な制約があるものの、一度発動してしまえば確実に相手の身体を乗っ取れるのが、この能力の良いところかもしれない。
「……ふぅ……ひひっ……♡」
全身を包む布地の感覚。さっきまで少し肌の出た服を着けていたこともあり、自分の意識が別の肉体への転移に成功したことはもうこの時点で分かった。
目を開けると、さっきまで俺が使っていた女の身体が横たわっている。俺がこっちに移った以上、しばらくすれば元の持ち主が目を覚ますだろう。
手に入れた女の細く長い脚を操ってしゃがみ込み、意識を失ったままの彼女の髪を撫でる。
「短い間だったけどお前の身体、結構居心地良かったぜ? ありがとな♡」
数日の間俺の顔として、俺の身体として働いてくれたアパレル店員の女。元々乗り移ってた女の身体を着せ替え人形にして遊ぼうとした際に偶然見つけて、顔が可愛くて気に入り、試着の手伝いと称して中に連れ込んで乗り移ったんだっけ。
顔もいい上にスタイルも良く使い心地も悪くなかったんだが、店員業が思いの外激務で、中々1人で身体を楽しむ機会にありつけなかったため、予定より早めに乗り換えを計画した。
「にしても、こいつホント可愛いな……」
抜け出て思ったが、気を失ったままの彼女はやはり顔がいい。整った顔立ちに軽くウェーブの掛かった茶髪も映えるし、乗り移った後何度も見た裸も、その身体で味わった女の快楽も実に良かった。仕事さえ大変じゃなければ、もう少し長い間俺も彼女を宿主にして居着いていたことだろう。
今までの統計として、数日の間乗り移っていた相手が目覚めるまでは多少時間があるし、少し遊んでもいいか。
「そうと決まれば……♡ ん、ちゅっ……♡」
身体を支配する魂となった俺の興奮に影響を受けて、じんわり熱くなってきたこの身体を楽しむ意味も込めて、未だ目を覚さない彼女の顎を持ち上げ、唇を重ね合わせる。
さっきまで数日の間俺の口として操り、声を発し、物を食べ、乳首を吸い、愛液を舐めてきた口を、また別の女の舌と唇を使って蹂躙する感覚は倒錯的で、自分の能力の素晴らしさを楽しめるのが良い。
「んぢゅっ♡ れろっ♡ ぢゅるるっ♡」
さっきまで話したことも、会ったことすらなかった同性である女に対して興奮し、意識がないのをいいことに唇を重ね、更に舌を捩じ込んでいやらしい音をたてながら唾液を吸いあげる。この身体の本来の持ち主からすれば明らかに異常な行動をさせているという事実も、俺の興奮を高めるスパイスとして機能してくれている。
手に入れたこの身体の下着の中で乳首がピンと勃ち、股間から粘ついた液体が染みはじめているのが、この身体の神経を通じて伝わってくる。
「んぱっ……♡ っと……そろそろ退散した方がいいかな?」
時間を忘れて口内を貪っていたが、目覚められて顔でも覚えられたら困りものだ。今の身体を操って服を整えて立ち上がる。
「ひひっ、短い間だったけどありがとな? なかなか使い心地のいいカラダだったぜ♡ その気になったらまた取り憑いてやるよ♡」
意識を失ったままの元俺の器だった女にそう告げて、俺は新しい肉体と共にこの場を後にする。少しすれば勝手に目覚めて家に帰ってくれるだろう。
俺にとって彼女はもはや過去の存在で、俺の興味は今使ってる身体へと完全に移っていた。
「えっ……と、身分証は……あったあった♡ へぇ……若そうと思ったけど2回生か。食べごろじゃん♡」
歩きながら財布を漁り、ニヤニヤ笑って自分の学生証を興味深げに眺める姿は、もし他人が見たら異様な光景だろうが、幸いなことに今は周りに誰もいない。
「ていうか、聖桜って有名な私立女子大だっけ。へへ、俺今日から女子大通いかぁ……♡」
自分のものになった乳を服の上からふにふにと弄びながら、スマホの顔認証を突破して地図アプリを開き、この身体の家に向けて歩いていく。身体と一緒に他人の身分を丸ごと奪うこの工程も、最近はすっかり手慣れたものになってきた。
というのも、普段の生活では能力自体そこまで使う機会がなかったからだ。あの日俺は久々に、戯れ程度に能力を使って魂だけ外に出ていた。問題はその後だった。長くても半日程度しか自分の身体を留守にしたことのなかった俺は、抜け殻状態の肉体がどれくらい保つのかを把握できていなかった。
1週間後、そろそろ戻るかと思って俺だった身体の住むアパートに向かうと、そこに俺の身体はなかった。聞く話によれば栄養失調による衰弱死と判定されたらしく、俺は知らない間に自分の身体を失うことになってしまった。
失くしたものを悔やんでも仕方ないので、今の俺はこうして他人に憑依を繰り返しながら、住み着きやすそうな宿主であり代わりの肉体となる相手を探しているという訳だ。
「ふふ♡ 女子大生の桜木伊織ちゃん♡ これから君には俺の器として働いて貰うよ♡ んっ……♡」
学生証を読んで手に入れた、これから俺が名乗ることになる名前と使う立場を呟きながら、乳房や股間を弄って身体の具合を確かめる。先ほどまで取り憑いてた相手の身体を弄りながらキスした時の興奮の余韻がまだ残っているようで、伊織の身体は俺の愛撫に甘い快楽で応えてくれる。
「お、ここかな? うん、表札も桜木だ。実家暮らしなのはちょっと面倒だな……」
まだ記憶が読めない以上、しばらくこの身体のことを知ってる奴には会いたくはなかったのだが、こればかりはどうしようもない。
「んっと……これかな。実家暮らしは鍵少ないのがありがたいね」
女の子らしさに溢れるキーケースからそれらしい鍵を取り出し、玄関の扉に差し込む。玄関の扉が開いて、俺の魂という異物を宿した桜木伊織が家へと招き入れられた。
なるべく人に会いたくないと考えていたため、この身体の私室を目指して近くにあった階段をひっそりと登る。
(こっちは……りな……? 姉か妹がいるのか。伊織の姉妹ならさぞ可愛い顔してるんだろうな……♡)
新しい楽しみまで見つけながら、別の部屋のドアを確かめて伊織の名前を探す作業を続ける。目当ての名前は、すぐ隣の扉に見つかった。
(あった……! 伊織ちゃんの部屋……♡ 今日から俺が住むことになる部屋っ……♡)
廊下でいつ誰に会うか分からない以上部屋の前で浸る意味もないため、サッサとドアを開けて部屋に入る。女の部屋特有の甘い香りが漂ってくるが、この匂いはやはり身体ごとに違っており、伊織は甘い中にも清涼感のようなものが感じられた。
「これが、今日からの俺の拠点かぁ……♡」
今日の朝、伊織がこの家を出るまで使っていた、誰にも譲るどころか見られることすらないと思っていた彼女のプライベートの塊のような部屋は、これからは俺が全て引き継いで使うことになる訳だ。
「まずは、伊織の記憶にガイドして貰えるようにするか♡」
細かい物色を始める前に、俺はベッドに飛び込んだ。枕や布団に染み込んだ伊織成分を鼻の中に取り込み、脳内を染め上げつつ、身体をくねらせてベッドに押し付ける。
「ん……♡ ふふ……♡」
先ほどまで歩いていた時に行った愛撫と、伊織を奪い取ったことで得た興奮とが身体に反映されたせいで伊織の肉体は女として昂っており、シーツと服と乳房が触れ合う感覚に甘い痺れが迸る。
「ふぅっ……♡ この身体っ……♡ 感度良いな……♡」
寝転がりながら着ていた服を1枚ずつ剥ぎ取って、伊織の裸体を部屋に晒す。最初のうちは手間取っていたが、色んな女に乗り移って服を剥いできた経験のお陰でこの工程はスムーズになっていた。
露わになった乳房を鷲掴みにし、股間を優しく撫でまわすと、すっかり慣れ親しみ、虜になった女の快楽が脳内に伝わってくる。
「うへ……♡ 伊織の裸、えっろ……♡」
鏡にはさっきまで俺が追いかけていた、さっきまで初対面だった伊織が、俺の今の肉体として頬を赤らめて裸で自分を慰める姿が映っている。身体を乗っ取った今の俺なら、伊織にどんな淫らな行為だってさせられるという優越感が背筋をゾクゾクと震わせる感覚も、もう俺の性癖の一つになってしまった。
「はぁーっ♡ わたしのおまんこ♡ 気持ち良すぎるなぁ♡ もっとくちょくちょして……♡ んぁあっ♡」
伊織の喉を意のままに操って、本来の彼女が言わなそうなことを媚びた声で口にすると、体内に存在する俺の魂が興奮し、この身体も強い興奮状態に陥るのは今まで乗り移ってきた中で得た知識だった。
疼く股間に細い指を突っ込み、入り口からほぐすように弄ると、くちょくちょと淫らな水音が部屋の中を響き、思わず伊織の喉から甘い声が漏れる。
「あぁあっ♡ いいっっ♡♡ 伊織のカラダっ♡ 今まで入ってきた女の中でもっ♡♡ 相当っ♡ アタリかもっ♡♡♡」
指の動きはみるみるうちに激しさを増し、とめどなく溢れる愛液と混ざり合って更に淫らで大きな音に変わっていく。
鏡の中で頬を赤らめて身体を撫でていた伊織の姿も更に作り変えられ、恥じらいなど一切なく自分の肉体をオカズにオナニーする淫乱な女が完成していた。
「ん゛お゛ぉ゛ぉっ♡♡♡ ぐひひっ♡ キたっ♡ キたぁあ゛っ♡♡♡ 貰うぜっ♡ お前のっ♡ 桜木伊織のっ♡ 全部を゛お゛っ♡♡♡」
ビクッ、ビクッと大きく全身を震わせて、俺と伊織の肉体は絶頂を迎える。もはや何度も色んな女で行い、慣れた感覚だが、やはり男より格段に気持ちいい。能力を使い始めた頃は男にばかり入っていたが、この快楽を知ってからはもう女にしか取り憑けないでいるほどだ。
「はぁあぁっ……♡♡ うぅぉぉっ♡♡♡」
余韻でまだ身体がピクピクと反応しているのを愉しみながら、俺は伊織の肉体から成果の確認を始める。
伊織として、この身体と人生を貰い受けるなら確実に必要になる大事なパーツである、彼女の記憶だ。
「あはっ♡ あはははっ♡ 盗られるっ♡ 知らないおじさんに記憶全部覗かれて、人生盗られちゃうっ♡」
憑依対象の肉体で絶頂のような強烈な衝撃を味わうことで、魂の波長が無理矢理合ってしまうらしい。本人しか開くことのできないはずの脳内の、記憶を司る部分のロックをすり抜けられるようになり、この身体が大事に保存してきた伊織のためだけの記憶が、俺という部外者に共有されてしまう。
「ふふふっ♡ 桜木伊織、20歳の2年生、身長158、体重58、最近少し太ももやお腹に肉がついてきたような気がする……って? これぐらいがちょうどいいだろうが♡ んっ♡」
伊織が気にしている腹や太ももを伊織の指を操って揉みしだく。こんなにいい身体してる女でも自分の体型に悩んでいるらしいが、少しむっちりとしたこの感覚は俺からすればむしろ良い。むにむにと楽しげに触りながら伊織の記憶を更に深くまで食い尽くす。
「莉奈ちゃんは妹なのかぁ♡ こっちも凄ぇ可愛いな♡ 姉としてエロいことするのも良いし、姉として近づいて莉奈ちゃんの身体に乗り換えるってのもアリだな……♡」
大事にしている可愛い妹のことさえ、伊織の脳は容易く、知っている全てを明け渡してくれる。彼女の趣味や性格、小さい頃から今に至るまでの思い出まで全てをだ。インドア寄りな『私』と違って陸上部に所属しており、短い髪と鍛えた身体に、伊織や母親に似た整った顔立ちの少女の記憶が脳内を駆け巡る。更に自身の脳をフル稼働させて、そんな莉奈にエロいことする方法や、莉奈に乗り換える方法まで考えてくれる。伊織の肉体は、すっかり俺の味方に成り果ててしまった訳だ。
「っと……まずは晩御飯食べるとするかな。今日は要るって言ってたから、お母さんが冷蔵庫に入れてくれてるはずだもんね。ふふ、お母さんも美人でいいなぁ♡」
手に入れた記憶達の中から、今必要なものを選り分ける。元の伊織が脳に刻んだ癖を利用して、伊織の存在に成り替わる作業は少しコツが要るが、今まで様々な相手に乗り換えながら過ごしてきた俺にとっては難しいことではなく、何より伊織を自分の手駒として使いこなしているような感覚は非常に心地いい。
下着を着けなおして部屋着に着替え、部屋を出て階段を降りる。股間からまだ少し出続ける愛液がショーツと擦れて気持ち悪いのも、女の身体を使っていることを実感できる。
「ただいまぁ〜」
「あ、お姉ちゃんおかえりー」
「おかえりなさい伊織」
リビングに入るとソファでテレビを見ていたお母さんと莉奈が声をかけてくる。記憶によればお父さんは出張が多く、なかなか帰って来ないらしい。なので基本的にこの3人がこの家で生活しているとのことだ。こんな綺麗な母親の大事な娘になり、こんな可愛い上に姉を慕ってくれる妹まで手に入るとは。都合が良すぎて笑いすら出そうになる。
「んー? お姉ちゃん今日なんか機嫌いい?」
「え? そんなことないと思うけど」
莉奈に話しかけられながらお母さんが作ってくれた晩御飯をレンジに入れる。伊織にとってはいつものことだが、俺からするとこの身体の母親という美女の手料理を食えることに少し期待していた。
伊織の生活を手に入れたことに高揚している上、さっきまでオナニーでこの身体の快楽を楽しんでいた以上莉奈の指摘は当たっているとも言えるのだが、伊織としては今日は友達と遊んで帰ってきただけなのであくまで普段通りを装うことにした。
「いただきます」
あくまで普段通りを装いながら、テレビを見ているソファの後ろにある食卓で手を合わせる。小さい頃からいつでも食事の際は「いただきます」と「ごちそうさま」は欠かすなと教えられているようで、記憶を読むより早くに声が出ていた。こういう細かい所にも家の方針や育ちを感じられる。
「ん……おいし……」
今日の夕食は肉じゃがだった。見た目がまず美味そうだったのだが、一人暮らしの食生活だと偏りが生まれやすいこともあって何年振りか分からない献立に、既に感極まりつつあった。
最近大学の付き合いで遅くなりがちな伊織に配慮してか、今日は遅くなる、と伝えた日はレンジで温めても美味しいものを用意する傾向に思えるのも、伊織という娘がどれだけ愛されているかをひしひしと感じさせてくれた。
「あら珍しい。声出るほどなんだ」
「ぁ……うん、肉じゃがって久しぶりだけど結構好きかも」
思わず口をついて出た言葉が、伊織の母に聞かれてしまった。伊織として過ごす上では不味いかと思ったが、嬉しそうな声色だったため、否定する程のことでもないかと思ってそのまま肯定する。
伊織の記憶を読んでも久しぶりだったので、そのまま思ったことを口にしてみた。
口に入れ、噛むごとに伊織の舌と脳がこれをいつもの母の味だと認識しているのが伝わってくる。俺にとっては初めての、他人の家の食卓の味を、肉体の慣れと重ね合わせていくこの感覚は、少しずつ俺が伊織を本当の意味で貰っていっている気がして嫌いではない。
「……♡」
そんな内心だけで起こる快感に声が出てしまわないよう気をつけながら、おかずを摘んで小さな伊織の口に運び、一緒に白米も口の中に放っていく。箸の使い方は小さい頃から変わらないが、乗り移った相手ごとに持ち方の癖などもあるから、ここでバレかけたりすることもある。伊織はよく見かける綺麗な持ち方なので楽でいい。
「うん。ごちそうさまでした」
伊織のルーティンに倣って挨拶を済ませた後食器を流しに持っていく。小さい頃は気にしていなかったようだが大学生になった今はそのままにしておくのも悪いと思うようになったようで、洗い物もするようになったらしい。
体が覚えている動作は手慣れたもので、すでにしっかりと染み付いているのが分かる。洗い物を終えるとお母さんから「お風呂沸いてるから、入っちゃっていいよ」と声をかけられたため、部屋に着替えを取りに行って浴室に向かった。
「ふふ……ふふふ……♡」
部屋着の上から身体を弄りながら、うまく伊織に成り代われたことを実感する。肉体が本人のもので、記憶だって持っているのだから、基本的に疑われること自体稀なのだが、それでもやはり成果は自信につながってくれる。
「これならもう、今日からは俺が伊織と交代しちゃってもいいよな……♡ んっ♡」
服の上から、パンティに隠れた割れ目の部分を優しくなぞると、先ほどようやく治まったはずの興奮が再びぶり返してくる。伊織がいつもシている動きをトレースしながら、彼女として二度目の快楽を愉しむ。
「はぁっ♡ ダメぇっ♡ このまま乗っ取られ続けたらっ♡ どんどんえっちなカラダに開発されちゃうぅっ♡」
お父さんとお母さんが大事に愛情込めて育ててくれた『私』のカラダが、知らない男に乗っ取られて穢されていく。身体や伊織の脳の記憶は危機感を覚えているようだが、それすら俺にとっては快感のためのスパイスでしかない。この身体の操縦権はもはや完全に俺が握っている以上伊織に逃げ道など存在しないのだから。
部屋着を一枚ずつ剥ぎ取り、下着を晒す。洗面台には自分の姿に欲情してにへーっと笑う伊織が映る。
「えへっ♡ えへへっ♡ 私のカラダって、こんなにえっちだったんだ……♡」
じわりと、俺の器に成り果てている伊織の中に染み渡る感覚。俺の魂の思考と嗜好をコイツの脳内に植え付けていくことで、この身体を更に過ごしやすい肉体に作り変えて俺に適合させてやる訳だ。
自分の身体への興奮を、女体への興奮を伊織に教え込み、新しい性癖を宿らせる。何度か同じことをしてみたことがあったが、その時乗り移っていた相手は街で偶然見かけた際、他の女と腕を組んで歩いていた。俺が乗り移った時は付き合っている彼氏が居たはずだったが、植え付けられた性癖が彼女の中で花開き、今も脳内に巣食っているのだろう。
「ふーっ♡ ふぅぅーっ♡ あぁっ……♡ 興奮してきたぁっ♡」
下着を脱ぎ捨てて、乳首がピンと勃っているのを確認しながら更衣室から浴室へと移動する。湯気が伊織の肌を撫でる感覚が心地いい。全身の輪郭がくっきりと分かり、自分が若い女の身体になっているのが実感できる。
レバーを捻ってシャワーを浴びる。伊織の身体は前に入っていた女より乳が大きく、お湯が落ちる感覚でその事実が明確に分かる。
「んっ♡ 小さい頃から周りより大きくて悩んでたけどっ♡ 今はもうこんなに大きくて感謝しかないよねっ♡」
水を弾く綺麗な肌が浴室の照明に反射することで光り輝く大きな乳房を、弄ぶように持ち上げたり揉みしだいたりする。ここまで大きな乳を持つ身体に入ったのも久しぶりだし、さっきはイくために性器を集中攻撃したからな。このまま俺のものになったデカ乳を堪能してやろう。
「ひひっ♡ 乳首が更に勃ってきた……♡ 乳輪まで張っちゃって♡ んふぅぅっ♡」
興奮して充血しているであろう乳輪を撫でながら、シャワーの水も同時に当てる。感度の増している今の伊織の身体にはそれすら強い快楽信号へと変換され、脳が気持ちいいで埋め尽くされていくのが分かる。
「くふふっ♡ まぁ落ち着けよ。こっちも弄ってやるからぁっ♡ なぁっ♡」
乳を弄べば弄ぶほど、股間が刺激を欲しているかのようにキュンキュンと疼く。腹の底の、伊織の子宮がエロいことと快楽を求めて、伊織の脳を通じて俺の魂に訴えてくるのが分かる。最初にこの体に入った時より、ずっとこのボディが俺に懐いてきているのがよく分かる。
「んぅぅっ♡ いいっ♡ おまんこくちょくちょイジられるのっ♡ すきっ♡」
元の伊織は恥ずかしくて口に出さなかったような淫語が、伊織の脳内に湧き上がってくる。俺の魂が知る淫らな行為と伊織の脳内の想像が絡まり合い、『桜木伊織』が更に淫乱な女に作り変わっていくのが分かる。
「ふひっ♡ それでこそっ♡ 俺の肉体にふさわしいっ♡ んはぁあぁっ♡♡♡」
俺からそう言って口説いてやると、返事とでも言わんばかりに身体は更に快楽を増し、伊織の脳と俺の魂を愉しませる。今まで様々な女に取り憑いてきたが、伊織はその中でも俺と相性がいい方のようだ。整った見た目にエロくて従順な肉体。伊織は既に、今までの女の中でも特にお気に入りになろうとしていた。
「あぁあっ♡ 伊織っ♡ 伊織ぃいっ♡ 決めたぞっ♡ お前のカラダに居着いてやるっ♡ これからは俺がっ♡ 『桜木伊織』をやってやるっ♡ オナニー大好きなっ♡ スケベな伊織をなぁあんっ♡♡♡」
それは本来の伊織にとっては、自身の身体が奪われ続けるという絶望的な宣言だった。しかし俺に乗っ取られ、俺の味方となってしまった伊織の肉体は、伊織の声は嬉しそうにその事実を宣言させられる。
「んぉお゛ぉお゛っ♡ イぐ゛っ♡ イ゛ぐイぐイ゛く゛ぅっ♡♡♡ またイかされちゃうぅぅっっっ♡♡♡♡♡」
大きく痙攣して足の力が抜け、床に座り込む。くちょくちょと股間を撫でながら絶頂の余韻に浸る。これが、これから俺が使う肉体の快楽なんだと思うと嬉しくて仕方ない。
「ふーっ♡ ふぅーっ♡ すっげぇ……♡ やっぱこの身体良いなぁ……♡」
この日から俺は桜木伊織の肉体を使い、伊織の名前を貰って生活することにした。
彼女の記憶を使いこなして服を着て、大学に行って、友達と笑い合って、家でお母さんや莉奈と普段通りに過ごす。誰1人として、伊織の体内に潜む俺の存在に気付くものはいなかった。
だが、それだけでは満足しなかった。
「っ……♡ ふぅっ……♡」
授業中、講義を聞くフリをしながら伊織の股間にペンをあてがってショーツの上から撫でる。バレないように気をつけながら講義も聞かずにするオナニーは背徳感もあって辞められなくなっていた。
「ぁん……♡ きもちぃ……♡」
合間の時間にトイレに籠ってオナニーにも耽る。乗り移ってすぐの頃は伊織の身体はこんな所で恥ずかしいと否定していたのだが、何度も続けている内に抵抗は目に見えて少なくなり、1週間ほど経つ頃にはトイレに入るだけで身体がゾクゾクと興奮のような何かに打ち震えるようになっていた。
「すっかり、染まっちゃったなぁ♡」
伊織の友達が時折見せる、友達ゆえの無防備な姿に男の魂が反応するのと同時に、伊織の肉体も無意識にでも興奮を伴うようになった。俺が抜け出た後も、もはや伊織の性癖は捻じ曲がったままになってしまうことはもう確定してしまった。
そうしてはや1ヶ月。伊織の身体と人生を貰うことにして過ごしていた俺が日課のオナニーに勤しんでいる時のことだった。
「ふーっ♡ ふーっ……♡ ふぅぅっ……♡ やっぱ気持ちいいなぁ、伊織のカラダ……♡ でも……」
伊織の肉体は文句なしに可愛くてエロくて使い心地も最高にいい。この身体を手放すつもりは一切ない。のだが、こんな便利に身体を乗り換えられる能力があるなら、もう少し好き放題してもいいんじゃないかと考えたのだ。
「それなら……♡」
下着と部屋着を着け直して部屋を出る。目的の場所は当然、決まっている。
「? どしたのお姉ちゃん?」
「…………♡」
伊織と同じような部屋着でベッドに寝転がり、おそらく友達にメッセージを送っているであろう莉奈。何度も鏡で見続けたことでもはや自分になりつつある伊織によく似た顔立ちをしているが、体付きは明らかに違う。
チラリと見えるお腹にはうっすらと筋肉の線が刻まれており、引き締まり鍛え上げられた跡が如実に現れている。伊織にはないものを持つ可愛い妹。もう一つのカラダにこれ以上の逸材は居ないと思った。
「莉奈に、渡したいものがあって来たの♡」
「渡したいもの? なに? もしかしてお小遣い?」
からかうように笑いかけてくる莉奈。姉の肉体と立場を纏っている俺を、彼女は侵入者だと認識できない。
今もベッドに寝転がり、無防備な姿を晒したままだ。陸上部で鍛えられた莉奈がその気になれば、元の身体であろうと伊織の身体であろうと、俺から逃げ切ることなど難しくはない。だが伊織の身体と立場が彼女の警戒を失くしてくれている。最後まで俺の役に立ち続けてくれる伊織に感謝しながら、莉奈の寝転がるベッドに近づく。
「ふふ♡ やっぱり莉奈は可愛いね♡」
「え? いきなりどしたの? なんか私のもの壊したとか……?」
頬を撫でると、鍛えられた身体とはまるで違う柔らかく滑らかな肌の感触が返ってくる。短い髪は伊織に似た髪質で、サラリと軽く心地いい。
可愛くて大事な妹。そして、俺の次の器。
「じゃあ、貰うね♡」
「え……? ひっ!? あぎっ!?」
両手で莉奈の頭を掴んで、能力を使う。俺の肉体と成り果てた伊織は、大事な大事な妹を俺が奪うための手助けを完遂してくれた。
俺の力を受けて悲鳴のような声をあげる莉奈。既に伊織の手を通じて、魂の道は繋がってしまった。
「あ゛っ、う゛っ、お゛ぉっ……!」
莉奈の身体がビクビクと震え、俺の魂に侵入されていく。どれだけ鍛えていようが、俺に力を使われた時点で関係ない。
俺の視界は既に二つに分かれ、眼の焦点が合わずに震える莉奈と、俺が中に入るまでしたことのないいやらしい笑みを浮かべる伊織の顔が同時に見えていた。
「ぁ……ふぅぅ……ふふ……ふふふ……♡」
転移が完了した俺は、莉奈の体内からさっきまで俺の肉体として利用していた伊織がベッドに倒れるのを見ていた。
体内に入り込んですぐ、伊織とはまるで違う、鍛えられた肉体の持つ活力を感じられる。同じ親から生まれた姉妹だというのに、ここまで違いがあるんだと、2人の身体を使ったことのある俺は本来の持ち主である2人より深く実感できる。
「このカラダなら、伊織の時にはあり得なかったぐらいずっとオナニーし続けることだって……♡」
今まで入ってきた女の中でも、特に高い性能を持つ莉奈のカラダ。これを使えば、今までできなかったような激しい行為も簡単に行える。そう思えるほど素晴らしい肉体に、感動すら覚える。彼女が今までの人生で毎日、大切に育て上げ鍛え上げてきたこのカラダを、俺が欲望のままに使いこなしてやる。そう考えるだけで、今から俺に犯され穢される莉奈の肉体はゾクリと興奮に震えた。
「ん……♡ 莉奈のカラダ、感度いいかも……♡」
試しに腹を撫でると、伊織の時は感じられなかった緩やかな凹凸を感じる。脂肪が少ないお陰なのか、心なしか神経から指に触れられているという信号が強く感じられるようにも思えた。肌で感じられる空気も、いくらか鋭く感じられる気がして、姉妹でもここまで違うのかと驚嘆する。
「おぉ……♡ これは、これで……♡」
部屋着を脱ぎ去ると、鏡には下着姿の莉奈が映る。家族な上に姉妹の関係だったから何度か見かけたことはあったが、自分として見るのは初めてだ。高等部の2年生。未だ成熟しきって居ない肢体はそれはそれで良いもので、スポブラに包まれた姉よりずっと小さな乳房にさえ性的魅力を感じられる。
「ん♡ 莉奈のおっぱい♡ 中々……♡」
ブラの中に直接手を突っ込み、慎ましい乳房を鷲掴みにして揉みしだくと、敏感な肌から心地いい信号が莉奈の脳へと迸る。
色々な女に乗り移ってきて、乳の小さい大きいで感度に傾向があることはなかったが、莉奈のカラダは特に感度がいい。揉まれる乳房は勿論のこと、軽く触れる乳首さえ快楽を助長してくれる。
「これっ♡ 普段からオナニーしてるな? 後で脳みそから記憶ほじくって確認してやるよ♡」
既にスイッチが入って勃起状態になった莉奈の乳首を指で捏ねると、更なる快感が脳内を駆ける。莉奈が普段からオナニーしてる隠れスケベだという仮説は後で記憶を貰って確認するとして、強い快感を得られるこのカラダに未来と才能を感じながら、今度は疼いている股間に手を伸ばした。
「んひっ♡ もう準備できてるじゃねえか♡ 私の、莉奈のエッチなおまんこでシコシコオナニーさせてぇ♡ ひひっ♡」
甘ったるい声色で淫乱な莉奈を演じながら、触れた股間からは既に粘液が染み出しており、ショーツと性器が離れる際に糸を引いていた。
指で触れると、くちゅっといやらしい音が響き、粘ついた液体が俺の指に絡まってくる。その感覚に満足しながら、まずは入り口を優しくなぞってやる。
「んぅ♡ ふっ♡ ふひひっ♡ やっぱ莉奈のカラダ、凄いかも……♡」
ゾクゾクとした感覚と共に、更に股間の奥がもっと触ってと言わんばかりに疼いてくる。誘われるまま、俺は莉奈の奥に指を差し込み、彼女の快楽に酔いしれる。
「いいっ♡ 良いぞこのカラダっ♡ 莉奈もっ♡ 俺のカラダに相応しいっ♡」
既に伊織と同様に、俺は莉奈のカラダも手放す気はなくなっていた。莉奈の体内を迸る快楽がこのカラダを絶頂へと導こうとしているのが分かる。そしてそれは、莉奈の全てが俺に盗まれる寸前であることも示していた。
「やっ……♡ やぁあっ♡ たすけてっ♡ 助けておねえちゃっ♡ んお゛ぉおっ♡♡」
莉奈のカラダから最後の抵抗と言わんばかりに、伊織に向けて助けを乞う。しかしその声は俺が抜けたばかりの伊織に届くことはない。
ぐちょぐちょと部屋中に愛液の音を響かせながら、莉奈は全てを俺に略奪されようとしていた。
「ふぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁっ♡ ダメぇっ♡ イくイくイくぅっ♡ 盗まれるっ♡ 私までっ♡ カラダも心も人生も全部っ♡ んぁあぁあぁぁっ♡♡♡♡♡」
プシャッと股間から潮まで吹いて、莉奈の肉体は絶頂を迎えてしまう。莉奈として自分の置かれた状況を口にしながら、俺は新しい自分の身体が織りなす快楽を堪能していた。
「はぁ、はぁあっ♡ まさか、潮まで吹いちゃうなんて……♡ うふふ……♡」
伊織でも潮吹きなどしたことなかった。このカラダ、本当に淫乱の才能があるのかもしれない。なんて考えながら、快楽の余韻に浸る。これから自分の肉体として使い続けることになる桜木莉奈のカラダの使い心地の良さに、思わず笑みすら溢れてしまう。
「ありがとお姉ちゃん♡ 最高の贈り物だったよ♡ これからはお姉ちゃんと私、両方が『俺』のメインボディでサブボディになって、好きな時に好きなように身体を使われるんだって♡」
絶頂の余韻が残る身体をいやらしく撫で回しながら、倒れたままの伊織にそう宣言する。一度抜けたからといって、俺は伊織を手放すつもりも、莉奈を手放すつもりもなかった。いつでも好きな時に乗り移り、俺は伊織であり莉奈として生活することにした訳だ。
「その為に、色々植え付けたんだもんね♡」
「う……うぅん……」
莉奈の乗り移る前から2人を俺のカラダにする作戦は実行されていた。伊織として生活しながら毎日のようにオナニーと調教を繰り返し、肉体の持ち主として俺の魂を侵食を受け続けた彼女の身体は、すっかり俺を主と認めてしまっていた。
「わ……私、寝ちゃってた……?」
「もう! 部屋に来ていきなり押し倒してきたと思ったらすぐ寝ちゃうんだもん、びっくりしちゃったんだからね!」
莉奈に成りすまして話を合わせる。俺を主と認めた伊織の脳には、俺が記憶を植え付けるのに成功するまで適合していたから。莉奈に乗り換える前に伊織に入れた『ムラムラして莉奈の部屋に行き、彼女を押し倒した』記憶を伊織の魂は読み込み、自分の意思でやったと思い込む。
後は俺が莉奈としてそれを受け入れた事実を作ってやれば、作り出した記憶はそのまま彼女の中で事実として定着する。
「ご、ごめんね莉奈……でも、抑えられなくて……♡」
「いいよ♡ 莉奈も同じ気持ちだもん。お姉ちゃん♡ シよ♡」
伊織に植え付けた俺の性的嗜好が、薄着の莉奈に、さっきまで自慰に耽っていたことで漂う淫らな匂いに反応し、伊織の魂まで捻じ曲げてしまう。大事な妹への愛情がそのまま劣情に取り替えられ、莉奈と絡み合いたいと願うように肉体と魂が作り変えられる。俺色に染まりきった肉体の檻から、逃げる術は存在しない。
「ん……♡ ちゅるっ♡ ぢゅるるっ♡」
「んちゅっ……♡ れろっ♡ ぢゅぞっ♡」
互いの唇を重ね合い、どちらともなく舌を絡めあい、口内を舐めあう。さっきまで俺が当然のように使っていた伊織の舌を、伊織の唇を、伊織の唾液を堪能する。いや、これからはこの口は俺のもう一つの口になるのか。
これからは両方とも『俺』なんだ。互いの身体を触れれば触れるほど愛着が湧いていく。伊織の持つ大きな乳房が誇らしい。莉奈の持つ引き締まった肢体が誇らしい。この2人の可愛い顔が、これからは俺の顔になるんだと思うと、それも誇らしく思える。
長い漂流の末に俺は遂に自分の住処として、桜木姉妹という宿主を手に入れることに成功したのだった。