みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います!
例によって個人の感想なのでご了承ください…!
では、どうぞ~!
・NO RULES(リード・ヘイスティングス/エリン・メイヤー)
ネットフリックスの本。
映画やドラマのサブスクとして世界一を誇るネットフリックス。
そんなネトフリの企業としての側面を解説した一冊になっている。
「最高の人材だけを採用する」「本音で語り合う」「休暇規定を廃止する」など、従来のマネジメント論からは大きく外れた、ともすれば真逆を行くような方針を掲げ、しかしそれによって事業を成功に結びつけている。
そこにあるのは単なる逆張り精神ではなく「物事に対し、本質的に大事なことは何か」「そのためにこのプロセスは必要か」という事を徹底的に理詰めで考えることであり、会社の利益を第一にする社風、カルチャーを醸造し浸透させていく様はさすがトップ企業だなぁと唸らされた。
アメリカと日本では雇用に関する規則が大きく違うのですべて同じにすることは難しいかもしれないけれど、参考にできる部分は大いに参考にし、真似していけたらいいなと感じた。
・夜と霧(ヴィクトール・E・フランクル)
第二次世界大戦時にドイツの収容所に入れられていた心理学者による体験記。
戦争末期の強制収容所という極限状態を、それでも足掻き続けて生への執着を捨てなかった姿には胸を打たれるものがある。
本文中にある「人間はどこにいても運命と対峙させられ、ただもう苦しいという状況から精神的になにかをなしとげるかどうか、という決断を迫られるのだ」という言葉にもあるように、我々は戦争を知らない国の、戦争を知らない世代として生きているが、目の前の人生に立ち向かい続けなければならないのは同じなんだな、と感銘を受けた。
未来を信じ抜き、自分の生きる意味を徹底的に突き詰めて考えることの重要性を説いており、筆者の来歴を考えるとあまりにも説得力に満ちた、力強い言葉だった。
平易で淡々とした文章で、ページ数もそこまで多くなく読みやすい本だと思うので、多くの人に読んでもらいたい、生きる強さを思い出させてくれる一冊。
・ケーキの切れない非行少年たち(宮口幸治)
境界知能の本。
非行をして少年院に入る者の中には、簡単な計算や図形の模写、また自分が行ったことによりどのような結果が身に降りかかるかを予測できない人間が一定数いるという。
そういった少年たちは「会話などは普通にできるので健常者と区別がつきにくいが、IQの低い軽度知的障碍者や境界知能である」可能性があるという。
ちなみに境界知能とは、健常者(IQ85~)と知的障碍者(~IQ70)の間の人を指す言葉。
こういった人たちは認知の歪みを抱えていることが多く、それによって対人関係におけるトラブルが発生しやすい。
そうすると健全な人間関係を育めず、結果、不適切な自己評価を抱えることによって問題の解決、改善が非常に困難になっていく。
普段何気なく過ごしている自分の周りの人や、もしかしたら自分にもこういった可能性があるのかもと思うと、なんとも恐ろしい気持ちになった。
僕はSNSで毎日何百というコメントやリプライをもらうんだけど、そうしてもらっている中にも明らかに相手のことを考えられないコメントとか、このコメントを書いて何がしたいんだこの人?っていうものが散見される。
今までは「変な人もいるもんだなぁ」と思っていたけれど、もしかしたらそんな人たちの中にも、ケーキの切れない人が紛れているのかもしれない。
境界知能の人たちをうまくキャッチアップして、トラブルを防いだり穏便に済ます方法を社会で考えていく必要があるな、と強く感じた。
・これからの「正義」の話をしよう(マイケル・サンデル)
倫理の本。
現代の複雑化した社会では単純に「善」と「悪」のように二分法で割り切れない問題がいくつも存在する。
そうした正解のない哲学的な問題に対して問いかけを行うのが本書の内容となっている。
ここでも例にトロッコ問題が出されていたけれど、正しい判断の為に犠牲が出ることは容認されるか?といった問いや功利主義における快楽の追及は是か非かという問題、自由市場はどこまで自由であるべきか等々、それぞれの価値観を求められるテーマが数多く挙げられていた。
読んでて途中にカントの「汝の人格においても、あらゆる他者の人格においても、人間性を単なる手段としてではなく、つねに同時に目的として扱うように行為せよ」の一文が出てきて、たるひさん(@kirigoetei)のbioを思い出しちゃったのはナイショ。
正義と道徳についてより思考を深めたい人は一度目を通してみてもいいかもしれない。
・絶望系(谷川流)
衒学小説。
「涼宮ハルヒの憂鬱」で著名な谷川流さんの作品。
元々はライトノベルとして発刊されたけど一般文芸として再出版されたもの。
そして元のラノベ版は「ライトノベル三大奇書」にも数えられたりするので、どんなものか期待しながら拝読。
主人公の杵築は、友人の建御からSOSの連絡を受ける。
なんと建御の部屋に突如として天使と悪魔、そして死神と幽霊が一気に現れたのだという。
一体どういうことなのか、突然現れた超常現象たちを前に、二人はなんとか事態を収束させようとする…というお話。
あらすじだけ見ると押しかけ系ドタバタラブコメっぽく見えるけど、中身としてはかなりメタな会話やエログロナンセンスな点がみられる。
おそらく昭和の伝奇モノにあるようなドロドロとした不条理さをライトノベルに落とし込んで表現しようとした、そういう意味での実験作なんだと思う。
言ってしまえばキャラクター小説と衒学小説の融合を目指して書かれているように見受けられる。
しかしハルヒがキャラクター小説とSFを上手く融合させているのに対し、こちらはどうにも二つがかみ合っていないというか、なんというか。
雑に表現するなら「いまいちピンとこない京極堂シリーズっぽい本」って感じ。
急に超常的な存在が目の前に現れるところはハルヒシリーズと共通する部分だけれど、発刊された時期を考えると本書の方がハルヒのそういった部分を踏襲している作品、と言える。
ハルヒで描けなかった邪悪な部分を発散するための作品、として読むとまた違った面白さがあるかも。
しかし悲しいかな一般ウケはしていないようで、ラノベ版も一般文芸版もすでに絶版となっている。
古本屋で見かけたら、そのときにどうぞ。
以上になります!
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!
また次回もよろしくお願いいたします!
それでは!