みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います!
例によって個人の感想なのでご了承ください…!
では、どうぞ~!
あの夏が飽和する。(カンザキイオリ)
「命に嫌われている。」などで有名なアーティスト、カンザキイオリさんの小説。
東千尋、水原瑠花、石田武命という三人の視点で紡がれる、現代を生きる若者たちが人生に対し途方に暮れる姿を描いたサスペンス風味な青春群像劇。
おそらく中学生や高校生といった多感な時期の読者を想定した内容なんだろうけれど、全編通して登場人物が精神的に不安定すぎて感情移入がし難い場面が多い。
なので読む人の年齢や時期によってかなり評価が分かれると思う。
文章力も特筆して高いというわけではないが、作者が「何を描きたいのか」という部分がはっきりしているため、空気感やエモーショナルさはダイレクトに伝わってくる。
中高生の少年少女が人に悩みを相談できず先鋭化した思考になっていく様は昔読んだ『青の炎』という小説を想起させた。
あとは以前読んだ『万事快調〈オール・グリーンズ〉』とかもそうだったけれど、自分の生活圏にはない民度の人間の表現は中々に興味深い。
今の社会やこの時代に息苦しさや鬱屈した思いがある人は感じ入るところがあるかも。
・私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?(鷹鳥屋明)
中東文化の本。
クリスマスにプレゼントを送っていただいたり、コミケで遊びに来たりして頂いた鷹鳥屋明さん(@Shams_Qamar_JP)の著書。
折角お知り合いになれたので日々の活動を学ばせていただく意味で、本書を手に取らせてもらった。
自身の体験をベースにアラブ諸国の文化やそこでの日本文化の扱い、産油国と非産油国の差や人道支援で感じたリアルな肌感など、現地に生きる人々との交流から生まれる見識の広さなどを垣間見ることができ、非常に面白い一冊だった。
興味深かったのは外国人をバカにしたり石を投げたりする差別的な人間は大体ヒマを持て余した若者が多いという一文。
これはアラブ諸国に限らず、日本や諸外国でも当てはまることだと思う。ヒマな人ほど他人が気になる。
海外から見た日本や日本文化、または中東の国々に興味がある方にはお勧めの内容。
ホモ・デウス(ユヴァル・ノア・ハラリ)
人類史の本。
以前読んだ『サピエンス全史』の続編的な位置づけ。
こちらも上下巻に分かれていてボリュームがあるけれど、サピエンス全史よりは若干ページ数が少ない、気がする。
内容としてはサピエンス全史で書かれていた「人間は神の領域にまで上り詰めようとしている」というのを踏襲していて、「この先、人類はどうなっていくのか?」を考察するものになっていた。
人類は科学や技術の発展により飢饉、疫病、戦争という、従来の脅威を限りなく小さく抑え込むことに成功した。
こういったものを手に入れた人類が次に望むものが「永遠の命」と「永遠の幸福」であり、テクノロジーの進歩で今まさにこれに手を掛けようとしている。
こうしたテクノロジーの先にあるものはデータを神聖視しアルゴリズムに支配られた生活であるという。
人々は健康であるためにインターネットで情報を仕入れ、アップルウォッチで健康をモニタリングし、その情報をもとに自身の行動を決め、SNSにすべてをアップロードする。
こうした一連の行いは、まさに人間の行動がデータに支配されていると言える。
従来の宗教を超え、データは宗教となり、テクノロジーは神となる。
そこに人類の意識は必要なく、必要なのは膨大なデータ、つまり人知を超えた知能そのものである。
だが、人類の行く末が意識でなく知能であって、本当にいいのだろうか?という疑問を投げかける形で本書の結びとなっていた。
言ってしまえば「未来はデータと、それを扱うエリートが支配する世界になるよ」という内容。
まるでSFの世界みたいだけれど、今のGAFAMが国家を超える影響力を持っているのを考えると、そういう未来もあり得るかも、と思ってしまう。
加速度的に進化していく世界に、人類はどこまで人類として存在できるか、哲学の領域にまで踏み込んだとても面白い本だった。
だいぶ内容を絞って抜粋したけど、節々で皮肉が利いていたりウィットに富んでいたりと、かなり読み応えのある内容になっているのでぜひ一度読んで欲しい一冊。
・風の十二方位(アーシュラ・K・ル=グィン)
短編集。
以前読んだ『これからの「正義」の話をしよう』で紹介されていたのと、たるひさん(@kirigoetei)からオススメしてもらったので読んでみた。
内容としてはSFとファンタジー作品で、著者の長編を元に書いた短編などもあり、そちらは場面設定などが上手く呑み込めず読むのに苦労した。
そんな中でも特におすすめされていた短編「オメラスから歩み去る人々」は最大多数の幸福の為に少数の犠牲をどう受け止めるかという功利主義的な倫理問題を扱っていた。
Fateシリーズの「正義の味方」問題やアンリマユとかにも通じる正解の出ない問題だけど、それを諦観と一抹の侘しさをもって描かれていた。
個人的に好きだったのは「四月は巴里」という短編。
普通に生きていたら交わらなかった別時代の人々の交流はクロノトリガーを彷彿とさせてなんだかほっこりとしてしまった。
古典作品に触れたい方に良いかも。
・シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント(エリック・ジョーゲンソン)
シリコンバレーの有名投資家ナヴァル・ラヴィカントの考えや言葉をまとめた本。
なんと本書はPDF版が無料で公開されているということで、ありがたく読ませてもらった。
テーマは大きく分けて「リッチになる方法」と「幸せになる方法」に分かれている。
リッチになる方法については「レバレッジをきかせよ」「努力の量ではなく方向性を見定めよ」というのが主な話だった。
レバレッジは投資の話ではなく、ようはインターネットみたいなより多くの人にアプローチできる媒体を使って、より広域に自分、もしくはサービスの価値を敷衍することの大切さを語っていた。
努力の方向性についてはいわゆる「時間給」の仕事をいくら頑張ってもリッチになるには程遠く、そこで努力するよりもセルフエンプロイヤーやビジネスオーナー、インベスターとして時間を使うことの重要性を語っていた。
この辺は僕の考えである「正しい方向への適切な量の努力は成果に結びつく」に非常に近いものがあり、とても納得感を持てるものだった。
「幸せになる方法」については「自分の夢中になれることに打ち込む」「物事を俯瞰して考える」ということが書かれていた。
仕事が辛い、というのはやりたくないことをやっているから辛いのであって、やりたいことをやっていたらそれほど辛くはない、また自分の夢中になれることをやり続けて「どうしたらこれでうまくいくか」を考えるのが非常に肝要であるとのこと。
「俯瞰して考える」では瞑想などのように自分の気持ちや状態を一歩引いた視点でとらえ「世の中の大体のことは実はそんなに大したことじゃない」ということに気づくのが大事であるとしていた。
他にもマインド面においてとても重要なことがたくさん書かれているんだけれど、すべては書ききれないのでこの辺にしておく。
こういった実際会うことが難しい世界レベルの成功者の話を無料で読むことが出来るのは、本当にすごい世の中だなぁ、と思う。
以上になります!
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!
なにかの参考になれるなら幸いです!
それでは!