みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います!
例によって個人の感想なのでご了承ください…!
では、どうぞ~!
・恋人以上のことを、彼女じゃない君と。(持崎湯葉)
ライトノベル。
ソシャゲのディレクターとして働く24歳の山瀬冬は、ふとしたことで大学時代の恋人、皆瀬糸と再会する。
流れで二人は久しぶりに飲みに行き、そして一夜を共にしてしまう。
恋人とも友達とも少し違う、かつての元カノ、元カレというフワフワとした曖昧な関係を続けていく。
そんな「ちゃんとしない」でいる二人が心地よい関係と現実の間で揺れ動くラブストーリーとなっている。
上記のあらすじ通り、この本はライトノベルでありながら社会人の登場人物や大人の恋愛をテーマに据えていて、やや対象年齢が高く設定されている。
こういうしっとりとして落ち着いたラブロマンスものをラノベレーベルで出すのは珍しい気がする。
内容としても20~30代くらいの読者をターゲットにしている感じで、社会の荒波に疲れたり、かつての恋人の変わってしまった所に諸行無常を感じたり、変わらないところに癒されたりする様子を丁寧に、だけど軽やかな描写で書かれていた。
実はこういった何気ない幸せを噛み締める小説は結構好きだったりする。
なので個人的には楽しく読ませてもらったけれど、逆に大きな事件や派手な世界観なんかが好きな人には少し物足りなく感じるかも。
現代の空気感を非常に上手く表現されていて、毎日に疲れた社会人の潤いに良い一冊。フェアリーテイルしたい。
・始めよう。瞑想(宝彩有菜)
瞑想の本。
近年ではだいぶ浸透してきたヨガや瞑想の効用などを解説し、生活に取り入れるためのレクチャーが主な内容。
具体的な瞑想の方法にも触れていたけれど、瞑想自体の考え方などは『反応しない練習』などの書籍と似ていて「今の自分を俯瞰して捉える」ことが書かれていた。
現代では時間に追われる生活をしている人が多い印象だけれど、一日五分だけでも、自分の呼吸に集中して無心になる時間を作るのもいいかもしれない。
・ハーモニー(伊藤計劃)
SF小説。
21世紀後半、世界は「大災禍」と呼ばれる混乱に見舞われ、核弾頭による放射能汚染汚染が深刻化。
それによって健康に問題を抱える人が頻出してきたのを機に、世の中は資本主義社会から人類の健康を第一にする福祉厚生社会へと変わっていく。
医療の発達でほとんどの病気はなくなり、けがは瞬時に治療される。
あらゆる危険は排除され、安全がコントロールされる優しい倫理に満ちた理想郷。
そんな世界に反旗を翻す様に、三人の少女は自死の道を選ぶが――というストーリー。
伊藤計劃さんの本は昔「虐殺器官」を読んで面白かった覚えがあるので、本書も期待しながら拝読。
現代社会の閉塞感を醸す原因の一つともいえる「過度にホワイトな思想」とその行き着く先を題材にしていて、なるほどこれは興味深い。
SFは未来を描くものが多いので往々にして予言めいた内容になる事があるのも魅力の一つ。
行き過ぎた思想の先にあるものは、ユートピアという名のディストピア。
個とコミュニティの在り方を問いかけてくる、思索的な一作だった。
作中で紹介されていた「すばらしい新世界」も読んでみたくなった。
何不自由ないけど自由がない生活は、息が詰まりそう。
・外国人労働相談最前線(今野晴貴/岩橋誠)
外国人就労の本。
技能実習生や語学留学生として来日する外国人の数はコロナ渦であっても増え続けており、近年では中国人よりもベトナムやカンボジアなどからの来日が目立つ。
実習生や留学生といってもその実態はほぼ奴隷労働のようなもので、ほとんど手元に残らない賃金でブラックな労働に従事させられている場合が多い。
制度上、転職の自由が禁じられているうえに借金を背負わされている場合もあり、どれだけ過酷で苦痛な環境でも逃げられない人権無視のオンパレード。
さらに実習先の胸三寸で強制帰国させられることも可能になっている、国の制度としてはあまりにも闇が深すぎるという状態。
こういった搾取労働の実態を知り、外国人労働者の在り方を考えてみる事が未来を育んでいく上で大切なのではないかと書かれていた。
僕が前に働いていた職場でも技能実習生のベトナム人がいたけれど、こうして改めて考えるとけっこう大問題だよねコレ…。
人類に農耕が根付いて以来、格差が生まれ、そして奴隷労働というものが何千年も続いてきた。
そして二十一世紀の現代においてもこうして形を変えた奴隷労働が蔓延り跋扈している。
少なくとも国家や行政の制度としてこういった問題を是正しないでおくのは宜しくないと思うので、人道に悖ることのないよう制度の改善や法整備を進めていってほしい。
・「障害」ある人の「きょうだい」としての私(藤木和子)
障害者の家族の悩みやヤングケアラーについての本。
筆者が障害者の弟を持ったことによって家族や周囲から「弟の分まで頑張って」「ちゃんと弟の面倒を見てあげなきゃだよ」と言われて育った中で感じた葛藤と、社会の中で同じように幼いころから「きょうだい」の世話をしてきた人たちの話や世の中の問題点などが書かれていた。
まとめると「必要な人に必要なケアが行き届くのは必要、だけれどそのために家族や兄弟が過度に自分自身を犠牲にする必要はない」ということと、以前読んだ「感動ポルノと向き合う」でも書かれていたように「障害者を一人の人として認め合う社会」へ向かっていく変化が求められていた。
日本は昔から「家のことは家で」という習慣が長く続いてきた国なので、いまでも身内のことは身内で解決する、という風潮は根強い。
しかし時代の変化で昔のような家制度はだいぶ薄れ、そしてコミュニティで支え合う社会づくりというのも少しずつではあるが進んできた。
福祉の増進、と一口に言ってしまえば軽く聞こえるかもしれないけれど、社会全体で人々の困りごとを補い合えるような相互扶助の精神がいつか成熟していってほしいと願わずにはいられない。
以上になります!
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!
なにかの参考になれるなら幸いです!
それでは!