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220702毎週恒例1.5時間チャレンジ「巨人」シン略者続き2話、3話(エフェクト蟻版))

ちょっと書けたのでご報告です。

一度投稿させていただきましたが、エフェクト有り版として、ジョンさんの2.3話をまとめました!!

第一話はこちらです。

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17596738


2話

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ジョンのあまりに衝撃的な一言に、全世界が静寂に包まれた。



「まずは、我々の文明の法的根拠に基づいた所有を宣言させていただく。

 もちろん君たちにも言い分はあるとは思うから、それは勝手に主張してくれても構わない。それはこれからの私の行動如何で、そちらで決定して頂いて構わない。

 ただ、一点。私は君たちの決定には一切興味を持たないし、尊重するつもりはない。」




ジョンはそこまで言い終わると、また手をポケットに突っ込む。

ジャケットの裏ポケットからシガレット・ケースを取り出すと、一本の煙草を取り出し、マッチのようなもので火をつける。

マッチの棒はシガレット・ケースに納められ、灰は携帯灰皿に。

映画俳優のような渋い所作と、発言のギャップに、多くの人間が話についていけなくなっていく。







「失礼。私がこの星に臨むのはスポーツハンティングの場の提供だ。」





と、煙を吐き出し、





「この星だと数か月後、我々の尺度だと、もう少し短いスパンではあるのだが、友人とプライベートなパーティを行おうと思ってね。

 我々は余興で君たちを絶滅させるが、それがそのスポーツハンティングだと思ってくれ。

 私たちの中では、なかなか常識的な遊びでな。君たちを隷属させるつもりも、家畜化させるつもりも、人権を奪うような真似もしない。約束しよう。」




ただ、と、ジョンは前置きをして、





「まぁ先ほどのような我々の文明を持ち出してしまえば一瞬で君たちは絶滅してしまえるからな。」




と、煙を吐き出しながら笑う。





「心配するな。私を含めて、友人たちは身一つで君たちと遊んでやろうと思っている。

 この体格差だ。70億に近い数と、高々数人の我々。今は私一人だ。フェアと言えるのではないかな?」





と、いいつつも、





「先ほどは爆炎で視界が曇るのが嫌だったので握り潰させてもらったが、どんな兵器でも使ってくれて結構だ。

 通常通り、人類にとっての災厄として対処してくれてよい。交渉でもよいぞ。それ等の行動も含めて絶滅させるのは決定事項だからな。時間稼ぎにもならない。我々にも仕事と休暇の日程はあるのでな。」




と、笑う。

そういいながら掌をネクタイの結び目にかけながら、

 




「我々も労働者の一人でしかないものでな。さて、面白くもない演説はここで終わらせていただく。

 では、まずはデモンストレーションとして、この都市から遊ばせていただこうかな。」






というと、ジョンはその大きな足を持ち上げる。

尻の形を浮き上がらせたスラックスと、太い太腿に引っ張られた巨大な革靴が海から飛び出し、あっけにとられていたバッテリーパークに狙いを定めると、








ずしぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいんんんんんんんっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!







名所の一つ、円形の円劇場であるキャッスルクリントンが、その巨大な革靴に踏み潰された。

凄まじい揺れが公園、いや、マンハッタン全域に襲い掛かり、巨大な足の裏に踏み潰された歴史的建造物はそのまま地割れを起こして波止場を砕き、目の前のビルまで舗装を砕きながら地割れを進行させて海水をその中から吹き上がらせる。


吹き飛ぶ乗用車やバス、信号は折れて吹き飛び、木々は折れて鳥が無数に飛び立っていく。

一気に巻き上がる悲鳴と爆音の中、靴にジョンの想定不明の体重がかかってさらに足元のコンクリートや公園が、砂のように潰れて足が沈んでいく。


配備されていた戦車すら吹き飛び、人々も木の葉、いや、埃のように吹き飛ばされる中、ジョンがマンハッタンにとうとう上陸した。





「素晴らしい巣だな。今から全てを破壊してやろう。

 せいぜい逃げて楽しませてくれよ?そうでないと張り合いがない。」





と、ジョンは笑った。

ネクタイをやや乱雑にずらすと、首の筋肉と胸筋で張り詰めたシャツのボタンをはずす。


ネクタイを乱雑にずらして、煙を吐きながら周りを見渡しながら、




「何分で破壊してほしい?」





と、足元のゴミのような人類に問いかける。

ネクタイをその場に脱ぎ捨て、胸筋の発達したシャツを開放すると、首を何回か廻して開放する。














まだ避難のほとんど終わっていないニューヨークを、ジョンはスーツ姿で闊歩していく。

広い道路を覆いつくす、35mはある巨大な革靴はイエローキャブや観光バスを容赦なく踏み潰し、道路を深く陥没させていく。

泥はつかないが、潰れ果てたバスや車の残骸が硬いソールにこべりついて、ジョンが足を上げるたびにバラバラと地上に落下し、ジョンが一歩歩く度に車も人もその風圧で吹き飛ばし、そうでないものを容赦なく踏み潰し、

その凄まじい体重でアスファルトを深く踏み抜きながら歩く。


逃げまどう人間や、半狂乱になって射撃する警官たちを見て、まるで子供を見る父のような優しい笑顔を浮かべながら、



「ほら、早くしないと追いついてしまうぞ?」



と、巨大なソールを彼らの上にかざす。

足の影に覆いつくされた人々の凄まじい悲鳴、警官は腰が抜け、何人かの人間はその場で泡を吹いて気雑してしまう。






「ほぉら、追いついた。」




と、いうと、






ずしいいいいいいいいいいいいいいいいいいんんんんっっっっっっっ!!!!!





周辺の何もかもが跳ね上がる凄まじい衝撃が周囲を伝う。

ショー・ウィンドウが割れ、周囲のビルのガラスが衝撃の瞬間に割れ砕けて周囲に落下していく。

公衆電話のボックスが割れて倒れ、周囲には爆破テロのように凄まじい噴煙と、ひっくり返った車やパトカーのサイレンがこだまする中で、転倒した人々がよろよろと立ち上がる。


後ろを振り向いて、改めてすさまじい悲鳴が巻き上がっていく。


巨大なストレートチップの巨大な黒の革靴が、地面にめり込んでその真下には半分潰れたバスや、車などがへしゃげており、当然のように人間も何人かがその足元で潰れているのが見て取れた。


その真上には、ビルよりも巨大なスラックスがそびえており、膝に片手を置いた状態で地面を見下ろしている巨大な顔…

ジョンの堀の深い、男らしい褐色の顔と、金色の瞳が人間たちを見つめている。


悲鳴が上がった瞬間、






ふぅうううううううううううう!!!!!!






と、ジョンの煙草の煙が人々に吹きかけられていく。

当然、煙を吐きかけられるといった生易しいものではない。


ジョンはある程度気を使ったが、それでも多くの人々が吹き飛んでいき、車やバスも建物にぶつかって横転していく。





ジョンは、まるで昆虫を見る少年のような穏やかな瞳でそんな人間たちを見ているも、再び靴を持ち上げ、腰を抜かし横転している人間たちを踏み潰し、そのままぐりぐりと踏み躙っていく。

周辺はマンハッタンの丁度せんたんであり、海辺にはジョンの身長よりもやや高いビルが乱立している。





「少し楽しませてもらうぞ?」




と、ビルに向かってにやりと笑う。

ジョンの首がやや下がり、目線は少しだけ下に向けられているのは、ジョンの目線にいた大勢の人間をはっきりジョンが認識しているからだ。


まだ避難できていない多くの人間が、ジョンよりも少しだけ背の低いビルの屋上階でエレベーターホールや非常階段には大勢いた。

地震大国の極東の島国と違い、揺れが起こるだけで恐れをなして動けなくなってしまう人間がこの国には多い。

高層ビルの上ならそれはなおさらで、多くの人間がまだビル内からも避難できずに外を覗き込んだ先にジョンと目が合ってしまったのだ。




「およそ1000匹程度は人間が残っているな。急いで下層階まで行かないと、巨人に襲われてしまうぞ?」




と、遠慮なく右の人差し指をビルに突っ込む。

人差し指はエレベーターホール前に直撃し、まだ避難できていない多くの人間をその電車のように太い指で捻り潰してしまう。

そのまま梁を折り、壁を壊し、フロアを破壊しながら武骨な指が無遠慮に美湯のフロアを蹂躙していく。

電気のショートしたビルの一室を蹂躙するジョンの指先に、一瞬で周辺は地獄絵図と化してしまう。


かと思えば、床を押し潰して下層階や上層階に、まるでのたうつ蛇のようにジョンの指が侵入し、人間を探り当てるように蹂躙していく。




「友人は一気にせん滅するのが好きなのだが、私はやや性格が悪くてな。」




というと、最下層を飛び出た人間も容赦なくソールで踏み潰していく。

巨大なソールが出入り口をふさぎ、ロビーでは人間が避難もできずに途方に暮れ、絶望になく。

無謀にも飛び出した人間をジョンは目ざとく見つけ、唾を吐きかけてやる。

中型のバス程度の大きさで0.5t程度の粘液の塊が180m上空から降り注げば、それがただの液体でも吐きかけられた人間は一瞬で粉々になってしまう。

そしてまた逃げ出す数匹を、ジョンは革靴の先で浅黒い線に変えていく。


そして、大穴を空けたビルの表層に、人々を指で追い立てていく。

追い立てられた人間の目の前に飛び込んでくるのは、シャツの開襟されたビル並みに太く筋肉の発達した首元と、その真下にある第2ボタンまでを緩めた大きな胸元だった。

胸元は分厚い筋肉でシャツが押し上げられ、中央部には剛毛が生い茂る谷となっており、やや興奮したジョンの体温で少し熱気が舞い上がっている。


嗅いだことのない花の匂いをベースとしつつももう少し鼻に刺さるシトラスに似た匂いの混じった、煙草の混ざったジョンの香水の男らしい香水の匂いと、少しだけ汗のような雄の香りが追い立てられた人々の鼻孔をくすぐる。


自分の胸程度の高さで追い立てられた人々を見下しながら、にやりと笑うジョン。

後ろでは、追い立てるように指がゆっくりと人々のいる範囲を狭めていく。


数人が発狂し、悲鳴を上げながらビルから落下していく。

ジョンの盛り上がった胸筋に激突して落ちていくもの、ジョンの革靴に激突してぺしゃんこになるもの、そして何人かが、風の影響かジョンの胸元に届いてしまい、やや豊かな胸毛に捉えられ、高いジョンの体温に蒸された胸筋の谷間の中に落下してしまった。



「お、なかなか甘えん坊がいたもんだな。」


と、ジョンは笑って気にも留めない。

ジョンのシャツの真下は、濃厚な雄の匂いに満たされ、汗というよりもフェロモンに近いクラクラとする雄の刺激に人間たちは瞬時に気を失って胸毛の中で虫のようにもがくしかない。

しかし、発達したジョンの胸襟の奥に落ちたものは、発達した胸筋にあっという間に磨り潰されてしまう。



そしてある程度ビルの中を弄りまわした後、





「それ、タイムオーバーだ。」




というと、足を持ち上げ、ビルの下層階を思いっきり革靴で蹴りつける。

下層階はひとたまりもなく革靴に蹂躙されてバラバラになり、一瞬で破壊され、柱も叩き折られて、次の瞬間には達磨落としのように上層階も崩れ落ちていく。


ジョンの目の前で、ジョンの蹴り倒されたビルの中で無情にも巻き込まれていく人々。

ジョンは煙草を咥え、やや意地の悪い笑顔でそれを見送るだけだった。


周辺に凄まじい音とともに、ビルは崩壊し千人ほどの内部の人間とそれ以外の歩行者が巻き込まれていく中、ジョンは足元のフェリーターミナルも踏み躙りっていく。

フェリーターミナルは粉々に砕け、巨大な革靴が爆撃のようにふり遅されるたびに屋根や周辺の自動車が木の葉のように舞って街中や海中に落下していく。


革靴はフェリーも容赦なく沈め、あっという間にフェリーターミナルとドックは壊滅。

周辺のジョンと同程度の大きさのビルには、ジョンの拳がぶち込まれ、遊ぶ間もなく粉々に砕かけるか、大きく足を上げたジョンの革靴に押し倒され、そのまま後ろのビルと共に瓦礫の山にされてしまう。




「がはは、どうしたどうした。

そんなにちんたらと逃げていると、巨人に踏み潰されるぞ。

それとも私に踏み潰されたいのか?」




と、跨ぎ越した人間に笑いかけ、そのまま




「では、遠慮なく。

全く、踏み潰されるために逃げまどうなんて、なかなかいいじゃないか、この星の人間諸君は。」





と。乱暴に笑う。

ジョンが現れて十数分で、マンハッタンの先端の高層ビル群があっという間に瓦礫とジョンの足跡に埋もれてしまう。

その中でもかっちりと着こなされたスーツは乱れず、やや開いたシャツに豊満な胸筋が見て取れるだけ程度の乱れ方だった。


ジョンが歩く度に空母のような背中と、盛り上がった臀部と太腿の筋肉が躍動し、ほとんどシャツにくっきり形が浮き、ベストで覆い隠せないほど大きな胸筋が、広い肩幅の下で揺れている。

ジョンは、楽しそうに周囲をあっという間に蹂躙していく。





その間、州軍はマンハッタン島先端部への転換をあきらめ、セントラルパーク周辺に特化運用でかき集めた戦車を終結させていた。

セントラルパークに避難用のヘリを用意するものの、あっという間に人間が殺到してとても発進できる状況でなくなってしまう。

それでも人々は、軍の防衛ラインとヘリのあるセントラルパークに急ぐ。


その後ろでジョンが楽しげにビルを押し倒し、人々を踏み潰す音をききながら…



3話

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



話はやや少し前にさかのぼる。

その間、州軍はマンハッタン島先端部への転換をあきらめ、セントラルパーク周辺に特化運用でかき集めた戦車を終結させていた。

もはや狂気に撃ち負ける寸前の大統領をしり目に、米軍はジョンを国家的災害と規定。

合衆国法典32編を根拠にニューヨークの全道路を封鎖。州知事から指揮権の委任を受けた米軍の制服組トップは速やかにジョンの行動を止める方法を立案しだす。


先ほどの演説で交渉自体は殆ど可能性がなく、かつ合衆国建国以来初めての本土への直接攻撃、なおかつそれは全世界の経済と政治の中枢ニューヨークである。

一瞬でジョンを名乗る巨大不明生物、もしくは敵対的異星人の排除が決定され、これ以上のニューヨークへの進行を防ぐために、作戦は一瞬で立案される。

各基地から戦車がかき集められ、陸送、空輸、どのような手段を用いてでもかき集められ、ニューヨークの全道路を封鎖し、周辺基地からの戦車輸送を迅速に行わせた。


輸送の円滑化はニューヨーク陸軍州兵が担当し、市民の避難は警察に一任され、市民の避難は地下鉄を全停止させたのちの地下を歩いての脱出が呼びかけられる。

目下の避難先はマンハッタン島の脱出、そしてジョン・F・ケネディ国際空港並びにラガーディア空港からの脱出空輸が計画される。


が、それは歩くにはあまりに遠い。

しかし地下鉄を使ったほうがジョンの直接的な歩行による被害が抑えられ、かつ軍の輸送業務を円滑化できることから採択され、ただちに軍によるニューヨーク市内全スマートフォンへのハッキングが行われ、避難経路の説明と指示が市民へ通達される。

タイムズスクエアでは、資料すらない状態でキャスターが避難を呼びかけ、避難を呼びかけ。

警察の広報カーが緊急出動し、英語、フランス語、スペイン語、中国語、ロシア語、インド語、アラビア語で同じ内容を広報して走り回る。


が、しかし。

あまりに現実離れしたニュースに多くの市民は懐疑的であり、初期行動は遅滞すると思われたが、その瞬間に大きな揺れが襲う。

ジョンがヴェラザノ=ナローズ橋をその太く巨大な太腿で蹴り倒したからであった。


そこからは予想通りの大パニックであった。

地下鉄では多くの人間が殺到し、一部の住民は車で道路を移動。

警察には射殺権限すら与えられ、道路を行く一般車両は瞬時にハチの巣にされ、戦車を積んだ軍の大型トレーラーは煙を上げた車両を無理やり跳ね飛ばして進んでセントラルパークに戦車を輸送していく。




「馬鹿な!!10km先のラガーディア空港まで歩いて避難しろというのか!!」

「他们应该在哪里避难?」

「Продолжайте двигаться! Продолжайте, продолжайте!」

「Maman ! Où est ta mère ?」

「¿Qué demonios es ese monstruo?」




人種のるつぼとすら言われるニューヨーク市民の避難は、それでも円滑に進みつつあった。

もちろん多くの人間が地下鉄内部には入れるわけもなく、あちこちで渋滞や遅滞、果ては火事場泥棒すら巻き起こる始末。

周辺では資本家が手配した避難用のヘリが飛び交い、各地の高層ビルの屋上に着陸しようとするが、もはやだれもがヘリを蜘蛛の糸のように押っ取ろうとヘリへと殺到していく。


各国大使館、領事館も即時退避が呼びかけられるも、混乱した母国人の殺到を受け機能不全に陥る。

ジョンが一歩、また一歩と歩く度に混乱していくニューヨーク市…


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





ジョンからすれば、いかに文明が下等とは言えど、ほぼ同一の身体形状を持つ地球人が自分の一挙手一投足で大混乱する様は見ていて愉悦のある光景であった。


人間でもそうであるが、ぱっと見の印象で不可能そうな事象が可能なときに、本能的に、と言うべきか、幼児的感覚に近いと言おうか、熱中してしまうものだ。

ジョン達の母星で、代理店で販売されている惑星の情報を見るときには、自分達の文明がたどったはるか昔に近い文明のレベルを見て、それに敬意を抱く。

と、同時にサンプルで渡された数匹の地球人の入ったカプセルを見て、その小ささに笑いがこみあげる。


ジョン達の惑星は、地球から見ればはるかに過酷であり、ジョン達の人種は地球人から見れば神のごとく巨体で、ほとんど魔法のような文明レベルをもってして自然を全て克服し、太陽すらエネルギー源として制御し、宇宙のほぼ全てへ播種する宇宙の持ち主のような、強靭で巨大な種族であった。


映像で見れば大層な文明も、虫けらのような矮小な人間たちが作っている。

ジョン達はそれが、あっさりと蹂躙できてしまう事実と、その優越感は幼少期からゲーム感覚で叩き込まれているため、何度蹂躙を経験していてもほかの娯楽よりも楽しいものとして認識されている。

むしろゴルフ(に類似するスポーツ)や水泳などの関係ないスポーツをするときも、あえて地球のような他惑星を利用し、理不尽に蹂躙することはそのスポーツの楽しさを一層高める方法として一般的でありさえする。


ジョンは必死に避難する人間たちの悲鳴を楽しみながら、瓦礫を靴裏につかせつつ、ずしん、ずしんとニューヨークを我が物顔で見学して歩いた。

マンハッタン島端部のビルやフェリー乗り場をあらかた踏み潰し、ハドソン川に沿って、ウェストストリートと呼ばれるニューヨークの中でも広めの通りに侵入する。





ジョン「川沿いの街並みも良いな。こちらも遠慮なく潰させてもらうぞ?」






と、足元の人間に話しかけるジョン。

話しかける口元から紫煙がくゆり、そのセクシーな彫の深い顔に煙の影が映る。


川沿いの景観を楽しみながら、足元を逃げまどう人間たちに向けてビルを蹴り飛ばし、巨大な革靴で逃げる先を塞いでみる。

逃げ道を塞がれた30人ほどの集団の人間もジョンから見れば区別がつかないほどに小さな虫けらに過ぎない。


一瞥を触れた後に、すぐにスライドしてきたフェリーのように巨大な重量感のある皮の塊の黒いストレートチップの革靴で磨り潰してしまう。

人間たちから見れば、アスファルトや車を跳ね飛ばしながら巨大すぎる革靴が自分たちに接近する様を見て腰を抜かしながら、ビルのように巨大で太いジョンの足の間で、はるか上にそびえる巨大な臀部と筋肉質な太腿を見上げ、その上は盛り上がる胸筋でほとんど見えないジョンの顔を見上げながら悲鳴を上げている間に地面と革靴に一瞬で、まさに虫のように踏み潰されていた。






ジョン「お?こっちに逃げているのか。

ほら、追いついてしまうぞ?」






ずしいいいいいいいいいいいいいいいいいいんんんん!!!!!






ジョンの革靴が、多くの観光客やビジネスマンが逃げまどう公園に侵入する。


ジョンは知ってか知らずか、ワールドトレードセンター跡のメモリアルパークを気にすることもなくあっさりと踏み潰して歩いた。

犠牲者の名前が彫られた噴水はジョンの革靴によって粉々に踏み潰され、地下の祈りの場もジョンの革靴に踏み抜かれ、ジョンにとってはドアマットほどの公園は、一瞬でその意味も知ることもなく、4つほどの巨大なジョンの足跡で埋め尽くされて破壊されてしまう。


そして周囲の、ジョンの背丈にも近いような、しかし細長いビルをジョンは蹴り飛ばし、殴り、拳を叩きこみ、時には巨大な掌で上部をもぎ取って、ググっとしゃがみこんだ。

ジョンの飛行船のような巨大な尻が、スーツの繊維を押しながらその形をくっきりと現す様はセクシーだ。

ジョンにとっては積み木細工が並べられたような狭苦しいビルの谷間でしゃがみこむと、飛行船サイズの臀部と空母のような背中は当然のように数棟のビルを押し倒す。






「ははは、狭いな。

私がビジネスに来たとしても、ここでは座ることも難しいな。」





しゃがみこんだ、マサに山のように巨大なジョンに見下ろされた人間たちは悲鳴を上げ、泣きわめく。

マンハッタンの一等地で、おそらく地球で最も成功しているビジネスマンたちは、指先ですら自分達よりも巨大で、その背中でビルを易々と押し倒す巨人の、にやりと笑ったセクシーで渋いジョンの笑顔を見て腰を抜かして不様に泣きわめく。

わざわざジョンに潰されるためだけに道路に飛び出してきたビジネスマンや誘導していた警察官たちが、自分達の視野を防ぐほどに巨大なジョンの姿を見て恐怖しかなく、そのセクシーな胸元や胸筋で押し上げられたスーツの胸元、それでいて下品に見えないスーツのフォーマルな着こなしには目がいかない。


ジョンが目を凝らすと、ようやくその小さな虫けらがスーツを着たビジネスマンなのか、それとも観光客なのか、どうにか判別できるほどの小ささ。

何度見たとしても、やはりその小ささには笑みをこぼさずにはいられない。

そしてその矮小さたるが故、70億匹もいるのであれば1億2億匹を、たとえビジネスで悪意なく来た際に踏み潰してしまっても全く問題ないだろうと思わざるを得ない。


まさに虫けらであった。

ただ、殺虫剤を振りかけて駆除してもよいが、彼らの巣の中に侵入しておるのは明らかにジョンである。

であれば、彼らに別に所有権を主張する権利などない害虫であったとしても、あくまで礼は失しないように心掛けてたいとジョンは考える。


それに、

小さな手足をばたつかせて泡を喰って逃げるその様は、システマティックな虫よりも面白く、野生動物のような憐憫さもない。

あるのは哀れさだけだ。大きさが違うわけではない。彼らが矮小すぎて、あまりにも情けないのが原因だろう。

それが故に、つい虫けらとわかっていても話しかけてしまいたくなるのは、ジョン達巨人の中では癖になりつつあった。


手の影だけで人間数十人がすっぽりと収まってしまうような巨大な掌を逃げまどっていた人間の先頭部にかざし、凄まじい握力で粉々にしたビルの破片を泣きわめく人間たちの上部に降り注がせてやった。

巨大なコンクリートの塊や、ジョンの握力で飴のように曲がった鉄骨や、ぐにゃぐにゃになった非常階段が容赦なく人間たちを押し潰す。

なすすべなく瓦礫に潰され、埋もれ、助けを乞いて泣きわめくその様に、ジョンの口角が上がっていく。

日に照らされたジョンの美しい顔は、それでも残酷さをぬぐうことはできない。

そして、目の前で巨大な瓦礫の下敷きになった人間たちをしり目に、後方へ逃げる人間に、空いた巨大な掌を叩きつけてやった。





ずどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんんんんっっっっっっっ!!!!!





凄まじい轟音とともに、周辺の残っていた硝子はすべて割れ、車やパトカーは吹き飛んできりもみになって転がってビルの基部だった瓦礫に激突していく。

何車線もある道路に思いっきり叩きつけられたジョンの巨大な手形の真下には、さすがに数十匹まとまっていたのでどうにか割れ砕かれたアスファルトの中に赤いシミが確認できた。


ジョンが立ち上がると、その巨大な背中、太腿、臀部は容赦なく邪魔なビルを押し倒す。

まだ避難できていないビルの中の人間たちは迫りくる巨大な黒いスーツの繊維と、その下にあるジョンの肉体がビルに接触し、その衝撃でビルの全てのガラスが割れ、押し倒され、ジョンの背中や太腿がぶつかった部位が粉々に砕けるのに巻き込まれ、やがて傾いたビルの中でなすすべもなく転がりまわって瓦礫に押し潰されて潰れていった。



ジョン「ふふふ…年甲斐もなく楽しくなってしまう。

童心に帰るというか、虫と戯れるのはいつになっても楽しいものだな。

なぁ人類諸君?」



ジョンが押し倒したビルはドミノ倒しのように周辺のビルを巻き起こし、特に背の高いビルの密集しているマンハッタン島の端部はあっという間にそのほとんどのビルが礫解してしまう。

ジョンが逃げまどう小人を追い掛け回して楽しんでいるうちに、あっという間にマンハッタン島端部の巨大なビル群は瓦礫の山に、そしてジョンの巨大な革靴の足跡となっていくのであった。

そうして、ジョンはあっという間に、逃げまどう人間たちを楽しく追いかけ回しながらマンハッタン島端部を破壊し尽くしたのであった。

そして咥えていた煙草が短くなり、吐き出すとバス数台と人間を巻き込んでぐじゃりと踏み潰し、新しいものに手を伸ばす。


火をつけたジョンの目線は、マンハッタン島中心部に向けられている。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「急げ!!急いで設置しろ!!」

「保証?あのデカブツに請求しろと言いなさい!!とにかく地権者も含めた全市民をこの周辺から退去させるの!!早く!!」

「市営地下鉄のIND6番線をセントラルパーク駅以南を封鎖!!避難者はIDNクロスタウン線に誘導させろ!!」

「市長からの苦情?DCに言えと言え!!さもなくば800万人が奴の靴の下敷きになるってな!!」




第一線、ワシントン・スクエア・パークでは、大勢の米軍関係者の怒号が響いた。

ここ、ワシントン・スクエア・パーク周辺は近年の再開発化が進み、マンハッタン島南端と、エンパイアー・ステート・ビルディング周辺のマンハッタン島の端部と中腹の摩天楼の中間地点の再開発地区として、再開発が行われている。


ジョンの目的は明確な遊戯行動のための破壊であるのであれば、ニューヨーク中心市街地であるタイムズスクエア及びセントラルパーク周辺は必ず狙われる。

見ている限り、徹底的な殲滅で内容ではあるが、このままでは世界最高峰の摩天楼はジョンに必ず破壊される。

多くの犠牲者が出る前に、ここで食い止める。そのための作戦が現在進行中であった。


ワシントン・スクエア・パーク周辺は、現在架空の再開発地帯、フィフスアベニュー地区がある。

この周辺は、ジョンよりやや大きな200mクラスのビルが5棟立ち、すべてがワシントン・スクエア・パークを見下ろすように設置された、近年新たにできたニューヨーク中腹の新スポットである。

そのうちの一棟が連邦準備銀行の地下施設があり、核攻撃にも耐えられる大深度地下施設が存在する。


作戦は巨人殺しと名付けられ、連邦準備銀行の金庫内の全てが30分で回収され、特殊地下鉄道でDCまで資産を後退させる。

その間、ワシントン・スクエア・パークには数台のティルトローター機が物々しい装備を詰め込んで、連邦準備銀行地下倉庫に送る荷物を届けた。


それは、核地雷。

この場所であれば新名所であるフィフスアベニュー地区は消し飛ぶが、どうにかエンパイアー・ステート・ビルディング周辺までで被害が収まる。

ヒロシマにしろナガサキにしろ、数年で核汚染の懸念は収まる。

ジョンが未知の力で航空機を制御できてしまう以上、このほうならば物理的に踏み抜いたジョンにダメージを与えられるはずだ。


そして設置されるのはワシントン・スクエア・パークの真下の地下倉庫。

この真下には大深度地下100mの巨大地下倉庫があり、踏み抜いたジョンの足を取り、そのままフィフスアベニュー地区の全ビルの足元を爆破させ、瓦礫で食い止める。

ふざけたことを抜かす大男の足を取ってやろうという作戦は速やかに実施された。


問題は、時間が全く足りないこと。

避難が全く持って終わらない。

地下鉄も周辺地域では危険なため閉鎖したこともあり、多くのものがセントラルパーク周辺まで車両で移動する…予定であったが、案の定、一瞬でブロックロックとなってしまったため、軍関係者や警察総動員で避難に当たらせている。


揺れるたび、爆破の度、そしてジョンの野太い、頭に響くような声が聞こえるたびに、大きな悲鳴が舞い起こる。


振り返ればビルがドミノ倒しに倒され、その砂煙の奥に、ジョンの楽しそうな笑顔が見える。

ニヤッと笑ったその渋い笑顔で、容赦なくビルを蹴りつけ、踏み潰し、しゃがみこんでは楽しそうに掌で人間たちを潰し、仕上げと言わんばかりにその残骸すら踏み潰していく。


まるで虫と戯れるようだと思って、警察官はその場に嘔吐する。

今回の作戦であったとして、ジョンを倒すことが可能なのだろうか…?






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